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こうして誤解は始まっていく
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さて、この乙女ゲームの世界では入学式の成績により、S、A、B、C、のクラスに振り分けられる。
シオン達はSクラスである。
「そう言えば、側室の方とアークモン侯爵家を泳がせておくだけで、ここ数年は悪事を告発していないようね。国王様や宰相様はまったくどういうつもりなのかしら?」
「ライトも無事だし、改心したのかしら?」
ライトに聞いても大丈夫だよと言うだけで歯牙にも掛けない。
そんな時、教室に目立つ容姿の女の子が入ってきた。
「ごめんなさい。迷ってしまって少し遅れました」
丁寧に頭を下げた女の子は、薄いピンク色の髪を腰まで伸ばしていて可憐な姿であった。
まだ教師が来ていないのでセーフである。
「………可愛い」
シオンはバッと立ち上がると、その少女の所まで駆け出した。
「えっ、ちょっと!」
周囲の仲間達は突然のシオンの行動に呆気に取られて行動が遅れた。
「ねぇ!貴女のお名前は?」
「えっ、あ、私は、アリス・デフォルトと言います!」
デフォルト?初期値?
まぁいいや。
「じゃ、アリスね!私はシオン!貴女に(被写体として)惚れたわ♪私(作画)に付き合って下さい!」
シオンはその場で頭を下げて右手を出した。
傍目からみれば告白であり、手を握ると承諾したと思われるだろう。
「「「なんだってーーーー!!!!!」」」
その日、教室が……いや、学園が揺れた。
「はわわわわっ!?」
アリスは真っ赤になりモジモジしながら目を伏せて小さく言った。
「お、お友達から……なら」
「ありがとー!」
うむ。百合カップルの誕生である。
「いや、誕生であるじゃないから!」
「シオン!俺というものがありながら!?」
「ちょと浮気?浮気なの!私というものがありながら!?」
「おい!誰がお前のものなんだよ!」
「なんですって!」
「なんだよ!」
あーもう、収拾がつかなくなってしまいましたよ!
どうすんのよ!
「ちょっと!みんなうるさいわよ!」
「だってシオンが悪いんでしょ!」
「なんで私がっ!」
そこで初めてシオンはクラス中から注目されていることに気づいた。
「………あれ?」
みんなからどうしてこんな騒ぎになったのか教えてもらい真っ赤になるのだった。
「………言葉が足らず申し訳ありませんでした」
そして十八番である土下座をして謝るのでした。
こらっ!オハコとかゆーな!
「でも驚きましたが、嬉しいです♪天才画家であるシオン様に絵を描いて頂けるなんて♪」
「同級生だし呼び捨てで良いよ♪」
この時、他のクラスメイトも羨ましそうにしていました。
「アリスを見てビビビッときたのよね♪時間が出来ればせっかくだし、クラスみんなの絵も描きたいな♪」
シオンの何気ない一言でまた教室が………学園が揺れた。
うおぉぉぉぉぉぉおおおおおおお!!!!!!!
「シオン様、それは本当ですか!」
「やったぞ!」
「嬉しいわ!」
「嘘じゃないですよね!?」
クラスメイト達のテンションの高さにシオンは後ずさってしまった。
「うん、まぁ大丈夫だよ」
冷や汗を描きながら言った。
このクラスに入れて良かった!クラメイト達の喜びようは凄まじかった。
それはそうである。
天才画家シオンの絵の価値はとんでもないのである。美術館に飾られるが、販売はしていないのである。友好を結んだ相手に描いたり、プレゼントしたりするだけで、出回らないのだ。
似顔絵といってもシオンが描いたというだけで、その価値は言わなくてもわかるであろう。
こうしてシオンは墓穴を掘っていくのであった。
シオン達はSクラスである。
「そう言えば、側室の方とアークモン侯爵家を泳がせておくだけで、ここ数年は悪事を告発していないようね。国王様や宰相様はまったくどういうつもりなのかしら?」
「ライトも無事だし、改心したのかしら?」
ライトに聞いても大丈夫だよと言うだけで歯牙にも掛けない。
そんな時、教室に目立つ容姿の女の子が入ってきた。
「ごめんなさい。迷ってしまって少し遅れました」
丁寧に頭を下げた女の子は、薄いピンク色の髪を腰まで伸ばしていて可憐な姿であった。
まだ教師が来ていないのでセーフである。
「………可愛い」
シオンはバッと立ち上がると、その少女の所まで駆け出した。
「えっ、ちょっと!」
周囲の仲間達は突然のシオンの行動に呆気に取られて行動が遅れた。
「ねぇ!貴女のお名前は?」
「えっ、あ、私は、アリス・デフォルトと言います!」
デフォルト?初期値?
まぁいいや。
「じゃ、アリスね!私はシオン!貴女に(被写体として)惚れたわ♪私(作画)に付き合って下さい!」
シオンはその場で頭を下げて右手を出した。
傍目からみれば告白であり、手を握ると承諾したと思われるだろう。
「「「なんだってーーーー!!!!!」」」
その日、教室が……いや、学園が揺れた。
「はわわわわっ!?」
アリスは真っ赤になりモジモジしながら目を伏せて小さく言った。
「お、お友達から……なら」
「ありがとー!」
うむ。百合カップルの誕生である。
「いや、誕生であるじゃないから!」
「シオン!俺というものがありながら!?」
「ちょと浮気?浮気なの!私というものがありながら!?」
「おい!誰がお前のものなんだよ!」
「なんですって!」
「なんだよ!」
あーもう、収拾がつかなくなってしまいましたよ!
どうすんのよ!
「ちょっと!みんなうるさいわよ!」
「だってシオンが悪いんでしょ!」
「なんで私がっ!」
そこで初めてシオンはクラス中から注目されていることに気づいた。
「………あれ?」
みんなからどうしてこんな騒ぎになったのか教えてもらい真っ赤になるのだった。
「………言葉が足らず申し訳ありませんでした」
そして十八番である土下座をして謝るのでした。
こらっ!オハコとかゆーな!
「でも驚きましたが、嬉しいです♪天才画家であるシオン様に絵を描いて頂けるなんて♪」
「同級生だし呼び捨てで良いよ♪」
この時、他のクラスメイトも羨ましそうにしていました。
「アリスを見てビビビッときたのよね♪時間が出来ればせっかくだし、クラスみんなの絵も描きたいな♪」
シオンの何気ない一言でまた教室が………学園が揺れた。
うおぉぉぉぉぉぉおおおおおおお!!!!!!!
「シオン様、それは本当ですか!」
「やったぞ!」
「嬉しいわ!」
「嘘じゃないですよね!?」
クラスメイト達のテンションの高さにシオンは後ずさってしまった。
「うん、まぁ大丈夫だよ」
冷や汗を描きながら言った。
このクラスに入れて良かった!クラメイト達の喜びようは凄まじかった。
それはそうである。
天才画家シオンの絵の価値はとんでもないのである。美術館に飾られるが、販売はしていないのである。友好を結んだ相手に描いたり、プレゼントしたりするだけで、出回らないのだ。
似顔絵といってもシオンが描いたというだけで、その価値は言わなくてもわかるであろう。
こうしてシオンは墓穴を掘っていくのであった。
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