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助けて!どうしてこうなった!?

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フローラがメリッサにまた尋ねた。

「そういえば、一部の生徒をって言ってたけど、その子達はどうしたの?」

えっ!それを聞いちゃう?
しまったわ!言わなければ良かった!

本当の事を言って大丈夫かな?
さっきの様子だと大丈夫?
………大丈夫だよね?

メリッサはまた覚悟を決めて話した。
ってか、私は何回覚悟すればいいのよ!

「な、なんかその生徒を見て創作意欲が沸いたとかで…………その子をモデルに絵を描いているみたい………?」

サッーーーーと、メリッサは冷や汗をかいた。
厳しい修練を積んでいるメリッサは、目の前の殺気に当てられて後退った。

「……………ねぇ?どういうことかしら?」

気付けばさっきまで騒がしかった教室がシーーーンとなっていた。

ひぃぃぃぃ!!!!
マジで怖いよ!
ってか、命の危険…………

別の生徒もうつむきながら、ぼそりと言った。

「あの大天才画家シオン様が直々に絵を描いているの?独占で?」
「それってさぁ、ズルくない?」
「私達はシオン様に対して抜け駆けしないよう同盟を組んだんだけど?酷い裏切りだよね?」

!?

えっ!?
何それっ!
知らないんだけど!?
いつの間にそんな同盟がっ!

クラスメイト達は黒いオーラを出しながら、殺気を放っていた。

わ、私は関係ないわよね?
えっ………大丈夫だよね……?

教壇にいるメリッサは目の前にいる生徒達全員(一部生徒は除く)からの異様な空気を感じていた。

そこに腹黒王子のジークが助け船を出した。
ってか、もっと早く出して上げて!

「メリッサの言う事が本当なら、シオンは女子寮で絵を描いているんだよな~」

!?

周囲は何を当たり前の事を?と、ジークをみた。

「女子は良いよな。女子寮に出入りできるから。担任のクリス先生が飛んで言った理由が理解できたよ」

???

ジークの言葉に首を傾げるクラスメイト達に、核心的な事を言った。

「シオンはまだクラスメイト達の事を良く知らないからな~もし、創作意欲が沸いている時にシオンに会いに行けば、インスピレーションが沸いて、もしかしたら自分の絵も描いてくれるかもな~」

!!!??

ジークの言葉に女子生徒達が一斉に立ち上がった!

「おいっ!待てよ!?抜け駆けはしないんじゃなかったのかよ!」
「ええぃ!うるさいわ!今行けば、私の絵を描いてもらえるかも知れないのよ!?」

駆け足で教室を出ようとする女子生徒と、それを阻止しようとする男子生徒とで争いが起こった。

「邪魔よ!行かせなさいよ!」
「うるさい!いきなり同盟を裏切るなんて許さないぞ!?」
「そうだ!俺達だって描いてもらいたいんだからなっ!」

流石に貴族が多いので、常識として未婚の女性の部屋には行けないので男子達は必死で邪魔していた。

「あ、あれ?」

これにはジークも予想外であり唖然としてしまった。

「ねぇ、ジーク王子。助けてくれたのは嬉しいんだけど………どうすんのよ?これ?」
「ああ………どうしようか」

シオンの人気が予想以上で頭を抱えるのだった。





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