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第五十八話 レベル10
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宗古は、吉川、後ろに正吉や家康の兵を引き連れて千本鳥居に来た。
宗古がスマホで風神・雷神を呼び寄せると、北の空に北斗七星が見えた空が急に暗雲が立ち込めて風が出てきて、雷鳴が轟き始めた。
空が暗雲に取りこまれる前に、大きな流れ星が数十個天空を流れて行った。
双子座流星群は戦国時代でも観られるのか。
宗古は、正吉に会釈をすると吉川と二人だけで手を繋ぎ千本鳥居をゆっくりと歩き始めた。
昨日宗古と令和に再転生する文書の手順について話しあった。
宗古から提案があったとおりにやってみようと決意したので、千本鳥居の中で緊張が高まり、鼓動が激しく動いていることを自覚した。
「スマホは輝きだしたわ」
「ほら、レベル10よ。レベルが最終の10に到達したわ」
画面には、狐のような動物と10/10と書かれた数値とレベル10という文字が浮かび上がった。
それに宗古のスマホのアプリ画面で、また文字が追加された。
「宗古は伏見の鍵を手に入れた」
伏見の鍵アイコンが輝き始めた。
「ほら、アイコンに文字が浮かび上がってきたよ」
『大岩大神』
「大岩大神は稲荷山の上のほうね。今から登山になるわね」
スマホのアンテナが復活している。
ほんの僅かにどこからか声が聴こえる。榎とか稲荷とかの声だ。
宗古は、正吉に下で待っていてもるようお願いをして、吉川と手を取り合って稲荷山を駆け上った。
大晦日の伏見稲荷大社でも、この夜の時間に参道を上る人はほとんどいなかった。
竹林をかき分けて狭い上りの山道を宗古が先頭で後ろから吉川が付いて行った。
途中で二手に道が分かれたので右の大岩大神へ道を更に上って行った。
宗古の息が苦しそうだ。吉川の息も白い。
手は凍えそうなくらい気温が下がってきた。
やっと大岩大神の鳥居が見えてきた。
大岩大神の神殿が見えてきた。
「ものすごいパワーを感じるわ」
あたりには誰もいない。
二人で本殿を参拝したあと、傍の山道の木の横で休憩していると宗古のスマホの伏見の鍵アイコンと狐のアイコンが金色に輝き始めた。
宗古が両方のアイコンを押すと、二人の周りだけが金色に輝き始め他の景色が見えなくなった。
宗古が月の小面を懐から取り出し、呪文のように唱える。
『月を持つ伏見の女と王子の男が合わさるとき、大晦日の夜に伏見から王子への扉が開かれる』
宗古は吉川の前に立ち、ゆっくりと大きな瞳を閉じ、顔を少し上げた。
緊張している吉川は真っ赤になりながら、宗古を抱き寄せゆっくりと自身の唇を宗古の唇に近づけた。
そして体を密着させ、二人のシルエットが一つになったような気がした。
両手はしっかりと宗古を抱きしめたままだ。宗古の柔らかな唇の感触も自身の唇で感じ取っている。
突然、吉川は意識が遠くなってきた。
そして気を失った。
宗古がスマホで風神・雷神を呼び寄せると、北の空に北斗七星が見えた空が急に暗雲が立ち込めて風が出てきて、雷鳴が轟き始めた。
空が暗雲に取りこまれる前に、大きな流れ星が数十個天空を流れて行った。
双子座流星群は戦国時代でも観られるのか。
宗古は、正吉に会釈をすると吉川と二人だけで手を繋ぎ千本鳥居をゆっくりと歩き始めた。
昨日宗古と令和に再転生する文書の手順について話しあった。
宗古から提案があったとおりにやってみようと決意したので、千本鳥居の中で緊張が高まり、鼓動が激しく動いていることを自覚した。
「スマホは輝きだしたわ」
「ほら、レベル10よ。レベルが最終の10に到達したわ」
画面には、狐のような動物と10/10と書かれた数値とレベル10という文字が浮かび上がった。
それに宗古のスマホのアプリ画面で、また文字が追加された。
「宗古は伏見の鍵を手に入れた」
伏見の鍵アイコンが輝き始めた。
「ほら、アイコンに文字が浮かび上がってきたよ」
『大岩大神』
「大岩大神は稲荷山の上のほうね。今から登山になるわね」
スマホのアンテナが復活している。
ほんの僅かにどこからか声が聴こえる。榎とか稲荷とかの声だ。
宗古は、正吉に下で待っていてもるようお願いをして、吉川と手を取り合って稲荷山を駆け上った。
大晦日の伏見稲荷大社でも、この夜の時間に参道を上る人はほとんどいなかった。
竹林をかき分けて狭い上りの山道を宗古が先頭で後ろから吉川が付いて行った。
途中で二手に道が分かれたので右の大岩大神へ道を更に上って行った。
宗古の息が苦しそうだ。吉川の息も白い。
手は凍えそうなくらい気温が下がってきた。
やっと大岩大神の鳥居が見えてきた。
大岩大神の神殿が見えてきた。
「ものすごいパワーを感じるわ」
あたりには誰もいない。
二人で本殿を参拝したあと、傍の山道の木の横で休憩していると宗古のスマホの伏見の鍵アイコンと狐のアイコンが金色に輝き始めた。
宗古が両方のアイコンを押すと、二人の周りだけが金色に輝き始め他の景色が見えなくなった。
宗古が月の小面を懐から取り出し、呪文のように唱える。
『月を持つ伏見の女と王子の男が合わさるとき、大晦日の夜に伏見から王子への扉が開かれる』
宗古は吉川の前に立ち、ゆっくりと大きな瞳を閉じ、顔を少し上げた。
緊張している吉川は真っ赤になりながら、宗古を抱き寄せゆっくりと自身の唇を宗古の唇に近づけた。
そして体を密着させ、二人のシルエットが一つになったような気がした。
両手はしっかりと宗古を抱きしめたままだ。宗古の柔らかな唇の感触も自身の唇で感じ取っている。
突然、吉川は意識が遠くなってきた。
そして気を失った。
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