41才の中学二年生(改訂版)

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第2章

日常的な行動

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放課後、オレたち5人(龍也、チャッピー、泰彦、謙司)は下校の途中、何して遊ぼうか話をしていた。

「ドラクエ4はもうクリアしたか?」

「そんなもん、とっくにクリアしたよ!」

「そういや、スーパーファミコンもうすぐ発売するよな?」

「早く欲しいよな」

ドラクエも、スーファミもオレにとっては、懐かしいゲームに過ぎない。


「でも、ゲームにも飽きてきたよな」

オレが言うと、皆も同意した。


「ゲーセン行くったって、そんなに金も無いし」

中2の小遣いじゃ、たかが知れてる。


「オレん家に来ないか?実はいいビデオがあるんだよ」

謙司がニヤけてる。


「どうせ、またアニメのビデオだろ?」

「アニメか…それじゃ観たくねえな」

すると、謙司は

「違うよ!アニメじゃなく、アッチのビデオだよ」

一斉に食い付いた!

「マジかよ?」

「もしや…裏かよ?」

謙司は満面の笑みで頷いた。



「よし!じゃあ、今日は謙司の家でビデオ観ようぜ!」

龍也の一言でオレたちは一旦家に帰り、着替えて謙司の家に行った。




【ピンポーン】

「おぉ、智!もう皆集まってるぜ」

何だ、オレが最後かよ。

それにしても、皆スケベだな~。

「お邪魔します」

靴を脱いで、2階へ上がった。


「遅せぇよ、山本!お前が来るまで観るの待ってたんだから」

「龍也が1番来るの早かったんだよ。よっぽと観たかったんだろうな」

「バーカ!オレが1番近いからだよ」

龍也も好きだな、ホントに。


「じゃあ、皆集まったから、早速観ようぜ!」

謙司がテープをビデオデッキに入れた。


「ん?これ日本のじゃなく、アッチのビデオか?」

タイトルが英語だ。

「いいじゃん、パツキン!オレ、こっちの方がいいよ」

「ちょっと…チャッピー、手が邪魔だよ」

「えっ、あぁ悪い悪い」

皆画面に釘付けだ。


【oh、Yeah!come on!oh!】

金髪の女が喘いでいる。


「ゲッ!あの黒人スゲー、デケーぞ!」

「何だ、あの大きさは?」

「さすが黒人…」

圧倒された。

何が大きいのか、それはご想像にお任せします。


皆が興味津々だったのは、女のある部分だ。

しかも、このビデオは無修正だから、ハッキリと映っていた。

「えっ、こんな形してるのかよ…」

「ちょっとグロいな」

「はー、成程…」

「…」

様々な反応だった。

まぁ、オレは実年齢が41だし、知らないワケじゃないから、平然としてたけど。

でも、この頃って女の身体に興味を持つ年齢だし。


しばし無言のまま、画面に釘付けだった。




観終わった後に、ドっと疲れが出た。


「あー…スゲーの観た」

「何だ、ありゃ?」

「しかし、興奮したな」

「チャッピー、お前勃ってないか?」


「…勃ってねえよ!」


「やっぱ日本のヤツがいいな。外人のは迫力あり過ぎて、ちょっとな…」

「謙司、日本のヤツは無いのか?」


「いや、あるのは外国のヤツしか無いんだが」

「まだあるのか?」

「えーっと、確かまだ何本かあるけど」

「じゃあ、それ観ようぜ」

泰彦の目の色が変わった。

「今持ってくる」

謙司は部屋を出た。


「いやー、あんな形してるとはなぁ…」

「なぁ!あれはちょっと…」

「うん…」

皆、アノ形に衝撃を受けた。

何せ、まだ中2だし、知らないのも無理はない。


「は~っ、でも観終わると、何だか疲れるな」

「後、何本あるんだろ?」

「えっ、龍也全部観るのか?」

「いや、…皆が観るなら、オレも観るけど」

「オレも…皆が観るって言うんなら」

「オレも」

「オレも」

何なんだ、この展開は!

結局、観たいんじゃないか!


【バリボリ、ボリボリ】

「智、お前うるさいよ!もう少し静かに食べてくれよ」

「解ったよ」


謙司が部屋から戻ってきた。

「お待たせ。後5本あるよ」

どうやら、親の寝室から持ってきたみたいだ。

「おーっ!こんなにあるのかよ?」

「これ、今日中に全部観れるか?」

「とにかく観ようぜ!」

再びデッキにテープを入れた。

【oh、yeah!oh、oh、oh!come on!Ah!】


「…何か…さっきと同じ声だな」

「シーっ!静かに!」

皆、真剣な眼差しだ。


「…黒人もそうだけど、白人もケッコー大きいよな」

「うん…」

固唾を飲んで画面を観ている。


そして、もう1本のビデオを観終わった。


「スゲーな!」

「何だか…同じ人間とは思えない程のデカさだな」

「ありゃ、凶器だよ」


「じゃあ、もう1本観ようか」

謙司は3本目のビデオを用意した。

再び無言になり、食い入るように画面を観た。


【oh!Yeah、come on!oh!Ah!】


今度は複数の男女が目まぐるしく攻守交替をしながら、激しく動いている。


「スゲーな、あの女」

「何だ、ありゃ?」

「ほー…」

「成程、成程…」


このビデオが1番長かった。

観終わった時には夕方の6時を過ぎていた。


「これは全部観れないな」

「そうだな。そろそろ帰らないと」

「そうだ、もう夕飯の支度だろうし」

「じゃあ、残りのビデオはまた今度観よう」

「じゃあ、またこのメンバーで観ようぜ」

オレたちは謙司の部屋を出た。

【お邪魔しました~っ】

「じゃあ、またな!」

「バイバーイ!」

「おぅ、また明日!」

「じゃあねーっ!」

チャリに乗って、帰って行った。


それにしても、初めて観た時の衝撃ってのは、ハンパじゃないな…

皆も、その衝撃を受けてるのでは、ないだろうか。

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