世界最強の幼馴染に養われている。

結生

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裏切り

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「な、……に。どういうことだ、魔法を使わず……この、俺……が…………………化け物め」


 第一支柱地下制御室。
 そこには体中切り傷だらけのダグラスが血に染まりながら倒れていた。


「任務完了」


 その横では涼しい顔をしたアリアの姿があった。


「この状態でお嬢様に会うのは気が引けますが、致し方ありませんね」


 アリアのメイドドレスは敵の返り血で真っ赤に染まってしまい、その様子は狂気に満ちているようにも見えた。
ダグラスの部下たちも地に伏しており、立ち上がる力すら残っていないようだ。


「さて、こんな雑魚はほっておいてアンリエッタ様の元へ向かわなくては」



------------------------------------------------------------------



「どうやら、終わったみたいだな」
「そのようね」


 俺が連絡を受けたのを見て、ヴィーナスは察したらしい。


「ふ~、よかったわね。この塔を守れて。それで? 私を捕まえるのかしら?」
「そう、焦んなって。ここにもうすぐ……」


 俺がそう言いかけた時、俺の後ろで術式が展開した。
 その直後、術式からアンリエッタとアリアが姿を現した。
 転移術式で地下からこの展望フロアに転移したのか。


「おぉ~はやいな」
「当り前です。これまでの事件の黒幕がここにいると分かっているのですから。飛んでくるに決まっています」
「勢ぞろいじゃない」


 ヴィーナスは嬉しそうに微笑んでいた。


「何が可笑しいのでしょうか? 今あなたは追い詰められているのですよ?」


 一歩一歩とアンリエッタが前に出ていく。


「あなたにはそう見えているのかしら? 私には全く逆のように思うけれど?」
「あなた、何を言っているの?」


 アンリエッタは一歩、俺の前にでる。


「だから、この作戦、私たちのチェックメイトって言ったのよ」
「え?」


 パンッ!
 とても軽い銃声がフロア内にこだまする。


「ねぇ、そうでしょう?」


 背後から突如撃たれたアンリエッタはそのまま、膝を折り、前のめりに倒れこれだ。


「アンリエッタ様!」


 アリアは取り乱しながら、アンリエッタの傍に駆け寄る。


「貴様、貴様……何を、何をしているんだ!!!!!」


 今にも殺しそうなほどの殺気の籠った視線をアリアは俺に向ける。


「裏切ったのか……貴様」
「……………」
「なんとか言え!


  ――――――東雲伊織!」
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