漆黒の私刑人〜S級パーティーを追放されたので今度は面倒事から逃げてのほほんとしたいのに・・・〜

KeyBow

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第1章 王都編

第85話 45階層

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 今は先輩達とパーティー登録をする為にギルドに来ており、ヤーナに手続きをして貰っている。

 また、マリニア達のランクを上げるのに大量の魔石と討伐証明部位を渡してあり、午前中と午後にそれぞれ依頼を達成した事にする手続きを取って貰っている。
 程なくしてソシアもDランクに上がっていた。

 そして今日はこれからダンジョンの45階層に行く。
 おそらく俺が現在の最下層への到達者だと思う。
 先輩達は自分達だけだと絶対に敵わないはずで、自分達は30階層辺りをうろちょろしていると言っていた。

 とりあえず45階層がどういうところかを確認してもらう。
 俺は結界でこの階層によく出てくるミノタウロスをあっさりと片付けるものだから、皆唖然としていた。
 最近の俺の戦い方を誰も知らないのだ。
 このダンジョンの40階層以降は今の俺と相性がすこぶる良い。
 出るのがボスクラスの魔物とはいえ、単独でしか現れないからだ。
 次の魔物が現れるまでのインターバルは短い時もあるが、それでも2体以上が同時に現れないので、なんとかなるのだ。

 俺が3体を瞬く間に倒した後は、打ち合わせ通りのフォーメーションで戦って行く。
 皆に戦闘経験を積んでもらうのもあり、俺の結界はピンチになる者が出るまでは封印して戦って行く。

 それとソシアが各種バフを掛けてくれていた。
 スニシスは後方から矢を射掛け、マリニアはナイフを投げたり、覚え立ての中級魔法で牽制や足止めをして行く。
 そして近接としてベッカードが左に大盾、右にメイスを持ちヘイトを稼ぎつつ、クラシス姉が死角から槍りで刺し傷を負わせて行く。
 メイスで大盾を叩いたりする。

「おらああぁ!これでもくらええぇ!」

 時折盾で攻撃を防ぎつつ、メイスで殴って行く。
 また、盾を叩くのはヘイトを稼ぐ為のスキルを発動するのに必要な所作らしい。

 俺は今回は近接戦闘を請け負った。
 また、場合によっては後方から炎の魔法を放つ担当だ。
 しかし、俺の結界抜きでも危なげなく倒す事ができ、特にソシアのバフの効果が大きいと皆実感していた。

 マリニアも魔法の威力が上がっているのと、投げナイフを投げた時の威力も増しているという。
 勿論スニシスの矢も威力もスピードも何もかも上がっていて、戦い易かったと言う。

 先輩達もそうだと。

「これほど動きが軽くなるとは思っていなかった。嬢ちゃんの支援はすさまじいな!」

 両手を上げて絶賛していた。
 また、途中からマリニアには後方支援であるソシアの護衛をお願いしている。
 マリニアはオールマイティに戦えるからで、かつての俺と一緒の感じだな。

 それと近接戦闘としては先輩達がいるので、俺には中衛で臨機応変に戦うという選択肢が持てた。

 それもあり、夕方には45階層を突破し46階層をチラ見して本日はお開きにしたのであった、
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