漆黒の私刑人〜S級パーティーを追放されたので今度は面倒事から逃げてのほほんとしたいのに・・・〜

KeyBow

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第1章 王都編

第86話 結成祝

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「カンパーイ!」

 少し早くではあったが、館の近くのちょっとお高い酒場でパーティー結成のプチ祝を始めた。

 俺もマリニアから “今日は” と酒を許された。
 3杯までと世知辛いが、俺の酒癖からは仕方がないのかもな。

 子供達には今日だけだからと、ゴメンネをしてある。
 勿論お土産はさっき買った。

「パパ!お土産楽しみにしているよ!」

 そう言われたら買わない訳にはいけない。
 皆各々子供達にプレゼントを買っていたな。

 ベッカードが何を買ったのかは・・・見なかった事にしよう。

 しかし、相変わらずクラシス姉のスタイルは良いのだが、目のやり場に困る。

 戦っている時もビキニアーマーの為にプルルンではないが、美人なんだからもう少し恥じらいを持って欲しいものだ。
 マリニアはじっと見ていて、こっそりどうやったらそんな素敵な胸になるのか?と聞いていたが、聞こえなかった事にしよう。

「にしてもよ、嬢ちゃん達は仲良いし、中々強いじゃねぇか!マリニアって言ったな?お前ランスタッドになりたいのか?」

「ボク探索者のギフト持ちなんです。まだ方向性が決まっていなくて、今はランスタッドを手本にして、しっくりくるのを探しているんだ!」

「おう!中々あのナイフは良かったぞ!ヘイトが分散して俺も時々一撃をいれられたが、かなり素早いから、ヒットアンドアウェイなんかが良さそうに見えたがな」

「そ、そうなんですか?」

「私もそう思うわ。マリニアちゃんは体も細いし、向いていると思うわよ」

「まあ、まだ駆け出しだからこいつにも色々教わるんだな。俺は無理だからな!体格が違いすぎる。で、スニシス、どこで弓を習った?こいつは弓駄目だろう?」

「あっはい。物心付いた時には、弓は友達でしたから」

「そうねえ。やはりもう少し肉を付けないと駄目よ。そんなに細かったらベッドの上でランスタッドが萎えちゃうわよ」

 ブッ!俺は噎せた。

「矢の威力が少し足りないわね。もう少し鍛えたら、そうねえ、後3年もしたら、ランスタッドは貴女の脚に頬をスリスリするわよ」

「頑張ります!」

「こいつは鍛えられている細い脚が好きだからな!」

「貴方は相変わらずおっぱいよね」

「お前のが一番だよ!ってそれと聖女のお嬢ちゃん、事情は聞いたが、体はこれから作らなきゃだがな、あの支援魔法はこいつの倍の威力があんだろ?回復の世話にはならなかったが、回復も凄そうだな!こんなバッファーがついてりゃあ俺達前衛は安心して背中を預ける事ができるぜ!」

「はい。まだスキルも使いこなせていませんが、力の限り頑張りますわ」

「私も驚いたよ。支援って凄いのね。でももう少し体を鍛えないとね」

 2人が総評をしていた。ありがたい。

「で、てめぇだよ。何であれで追放されたんだ?女絡みで揉めたか?」

「そうよ!Sだって言われても信じるわよ」

「いや、力に目覚めたのはというか、あれは追放された後に得た力なんだよ」

「ちょっともう!ほらほっぺについているじゃないの!あっ!もう、こっちにもこぼして!だらしないわねえ」

 クラシス姉がベッカードを甲斐甲斐しく世話をしている。
 昨夜何があったか分からないが、明らかに様子が違う。ひょっとしたら?と思っていたら、これまで黙っていたヤーナが口を開いた。

「あなた達昨夜やったでしょ?」

 俺とマリニアは噎せた。
 しかし、クラシス姉はくねくねしている。

「昨晩ね、プロポーズされて結婚したの」

 この世界の結婚はお互いが結婚宣言をするだけだ。
 親の許可はいらない。

 近いうちにプロポーズするとは思ったが、先輩らしいな。

 その後2人の初体験がギフトを得たその晩だったとか、赤裸々に語っていたが、この2人はそういった話が恥ずかしいと認識していなかった。

 ただ、聞いたヤーナがドン引きしていた様子から、2人してようやく周りと認識がズレていると分かったようだ。

「先輩、後で俺の部屋に2人で来てくださいね」

 2人は恥ずかしそうに頷く。
 これが孤児院で育った弊害だ。
 クラシス姉はベッカードがべったりだったから大丈夫なはずだが、襲われて犯される女が時折いたな。
 入所者が犯人と分かれば去勢されていたな。だからそれを抑止力にしていたんだよな。

 そんな祝も間違って出された酒を知らずに飲んだヤーナが潰れてお開きになった。
 彼女は極端に弱かった。
 結局俺がおんぶをしてベッドに寝かせる事になったが、今晩はソシアが俺の横に寝る事になったのであった。
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