漆黒の私刑人〜S級パーティーを追放されたので今度は面倒事から逃げてのほほんとしたいのに・・・〜

KeyBow

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第1章 王都編

第113話 結界無双

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 俺は目の前の光景に自分の目を疑った。
 城門の前がびっしりと魔物で埋め尽くされている光景に正直ビビった。

 俺の目の前に何かが飛んできたが、結界が阻む。

 総力戦と言いたいが、兵士は町の東西南北にそれなりに配置している。

 正面はクリーンマイルが引き受けた。
 国王も陣頭指揮を取る。
 東西南北に戦争指揮の取れる各騎士団の団長を派遣し、激戦となる正面は国王自ら指揮する事で士気を高める。

 勿論参謀もいるが、俺的には迷惑極まりない。
 非戦闘要員のお守りまで気が回らないからだ。

 シルレット、ハーニャ、ダンカンにお守りを託した。
 勿論欠損箇所は全て修復済だ。
 今の3人は俺の屋敷に身を寄せていて、実質的に俺の配下にいるが3人共A級なので普通に強い。

 パーティーの指揮はマリニアに任せ、俺は十全にその力を発揮すべく1人門の前に立ち、挨拶代わりに結界を前方にテニスコート程の面積で発動した。
 高さは1m程で発動した。

 ドサドサドサドサ

 100体程の魔物の胴体と下半身が分断されたが大半が霧散し、霧が晴れると魔石が残されていた。
 だが全てではない。

 一部はフィールドで見られる通常の死体だ。
 おかしい。
 俺が知らないだけか、霧散していくのはダンジョン産の魔物だけだ。

 しかし、全てなら実は魔王軍ではなく、いつの間にか発生したダンジョンから湧き出しただけだったと判断するのだが、死体の分散の仕方から指揮官を倒したっぽい。

 何故比較的安全な防壁の上から降りたかというのは、まだ薄く広い結界を張のは前方にしか無理で、己の体の、正確には目線の高さで水平方向にしか展開できない。
 縦にも出来るが、やたらと時間が掛る。

 なのでずっと訓練をしている。

 そう言う理由で降り立ったのだ。
 俺の魔力の強さは尋常ではなく、薄く伸ばしても強度が変わらず、その気になれば体育館程の面積位は行ける。

 初撃は数秒間の貯め時間を稼ぐ為だ。
 数秒掛かるからで、早速発動した。
 バキバキバキバキ

 木が倒れる音がし始めた。
 バランスが斜め方向になっている木が倒れ、その木に押された木が連鎖反応的に倒れていく。

 俺の側にはベッカード先輩とクラシス姉がいて、俺の護衛をしてくれている。

 結界を薄く仕上げるのは正直なところ骨が折れる作業なので集中せざるをえなく、守りが疎かになる。

 身を守る別の結界を張り、前方に展開しようとする結界を発動する直前に身を守る用の結界を解除する手もある。

 だが、それだと余分に魔力を消費するので、余りやりたくはなかったので有り難い。

 馬鹿なのか、先頭が防壁を突破したと思ったのか、町を取り囲んだ魔物が俺が倒した為に空いたスペースに前進して来る感じだ。

 1度に数百体を倒し、既に30回以上結界を発動した。

 マリニアとスニシスは体高が低い魔物がすり抜けてくるのを遠距離から倒していく。

 そんな俺に対してベッカード先輩は毒づく。

「相変わらずでたらめだな。少しは俺にも回せってもんだよ」

「まあ、先輩達が動くのは武器の届く間合いに入られてしまった時ですから、暇を持て余す位で良いんですよ」

 そう言いつつ、俺は1時間ほどひたすら結界を発動していた。

 やがて魔物が来なくなり、確認しに行った斥候の報告で撤退したと判明した。

 俺は暫く防壁にいたが、騎士団が冒険者達と魔石やドロップ品の回収と、死体の解体と処分をしに行っていた。

 俺も参加しようとしたが国王達から、頼むから休んでくれと言われ、門のところにある詰め所の仮眠室で横になり、再襲撃に備え休ませてもらうのであった。
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