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第2章
正体は
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浴衣を直した後太一が訪ねた
「由美子さんはシャロンとエリカと仲良くなってくれたのかな?」
「は、はい。さっきお風呂で意気投合したんです。あの、それよりもロイ様?、どうして私の名前を知っているのですか?」
太一は、あちゃー!となったが、乗り切る事にしたが、狼狽えていた。再開した由美子は湯上がりと言うのもあるが、魅力的過ぎたし、あの時の城での怯えた顔が脳裏に焼き付けられていて、平静な状態ではなく、失言のオンパレードだった。
「さっき、お風呂で稲垣さんと稲生さんと一緒だったんです。たまたま由美子さんの話が出ていたんですよ。もう一人の女性の方は弓使いの女性とか。あの時はまだ帰って来ていない筈なので、それを察すると、あの時ここにいた日本人は由美子さんという事になるんです」
「あっ、あの2人と一緒だったんですね。でもおかしいですね。苗字が似ているから私達って普段は苗字の方じゃなくて名前の方を名乗るのに、苗字の方を名乗られたのですか」
太一はしまったと思った。確かにあの2人は名で呼び合っていた。2人に対して太一は城で、稲生さん、稲垣さんと苗字で呼んでいたからついつい言ってしまったのだ。
「皆さんは下の名前で呼ばれるんですね。先程フルネームで名乗っていましたから」
「あらそうなのですね。フルネームで名乗るなんて余程気に入ったんですね」
由美子は天然である。普通ここまでやらかした話をしてしまったし、喋り方から今目の前で話しているのが太一だという事に気付いてもおかしくないのだろうが、何故か気付かない。太一は部屋に盗み聞きをしている者がいない事を確認し、念の為にテーブルに座っている4人の周りに結界を張った。そうあの結界は音声も遮る効果があるのが分かっている。無論お風呂でもそうしていたのだ。聞かれたくない話の時は結界をしていた。
シャロンが我々がフローラの弟子だという事を既に話しており由美子は知っていた。
「フローラさんって凄いですよね。あんな凄い魔法を使えるなんて。私ね、本当は直接会ってお礼が言いたかったんです。あの日はたまたま買い物をしに町に繰り出していて、スタンピードに巻きこまれたんです。大型の魔物に追い詰められ、殺される直前だったんです。その時になりあの魔法陣が出現し、魔物を一気に葬って行ったんですよ。あの魔法って追放された太一さんの魔法と言われても不思議じゃないような極大魔法なんですよね」
そんな事を話し始めた。
「あー、あのアルマゲドンは確かに強力な魔法で、魔力の殆どを持って行かれますからね」
「あれ?確かアルマゲドンって、太一さんのユニーク魔法ですよね。確かに太一さんから聞いていた魔法と言われればそうですね。まさか実際はフローラ様じゃなくて、太一さんが放ったのでしょうか?」
太一があまりにも由美子にヒントを与えてしまっているのだが、それが分かっているだけにシャロンとノエルはこの人鈍感だとしか思わなかった。普通ここまで話したら流石に目の前にいるのが太一だと気付いてもおかしくはないのだが、一向に気付く気配がない。太一はボリボリと頭を掻きながら隠すのを止めようとした。ボロを出し過ぎたからだ。
「言っただろ。10分間逃げ回るのは無理ゲーだって。でもその無理ゲーをやり遂げたんだ」
漸く太一だと分かった由美子は涙を流しながら太一に抱きついた。泣きじゃくり始めたのだ。暫く太一に抱きつき泣いていたが、背中を擦ってあげると次第に落ち着いていった。
そして自分が太一に抱きついていたという事に漸く気が付き恥ずかしそうにしていたが
「生きておられたんですね。私の王子様」
と言い出したのだ。あの魔法が太一の魔法だと判り、あの時城で助けられなかった太一、手を引いて逃げ出そうとしてくれた自分達のリーダー。それが生きている。ましてや目の前の魔物に殺されると死を覚悟した時に己を助けてくれた命の恩人だ。
完全に惚れてしまったのである 。
「いい由美子ちゃん」
「はい」
「ロイ様ですからね。太一じゃないのですよ」
「はい。太一様だけど、太一様じゃなくロイ様ね」
太一は由美子の手を取り
「あの2人にはもう話したが、タイミングを見てここから逃げ出し、隣の国に行く。俺の正体を見破られないように秘密を守るんだ」
由美子は先程泣いて太一に力一杯になり抱き付いていた為に、片胸がポロリとなり、顕になっているのを由美子は気が付いていなかった。太一はポロリしている胸を少しガン見してから浴衣を直してあげた。綺麗な形であった。理想の形といってもいい。こんな形の胸が存在するんだと感動すらした。由美子がハッとなり
「あ、あのひょっとして見えちゃいました?」
真っ赤になり聞いた
「うん。綺麗な形だった。驚いたよ。まるで女神のように綺麗だった」
太一が意地悪ではなく本気で言ったのだが、結果的に意地悪をしてしまったものだから、由美子が真っ赤になりくねくねしていた。シャロンとノエルは、まったくもうとため息をつくばかりである。太一は真面目な表情になり
「あの弓使いの子をどうにかしなければだが、当日なんとかうまい事を言って兵士達から引き離そう。それとあまり長居をしていると変に勘ぐる者が現れるかもだから、今日の所はこれ位で部屋に戻った方が良いね」
「はい。そうですね。それじゃあ私はそろそろお部屋に戻りますね」
由美子が立ち上がり、おやすみなさいと言って部屋を出ようとした時に、意を決して太一の頬にキスをして行った。
「おやすみなさい私の王子様。好きです」
そうやって別れた後、2人からジト目をされるのであった。
「由美子さんはシャロンとエリカと仲良くなってくれたのかな?」
「は、はい。さっきお風呂で意気投合したんです。あの、それよりもロイ様?、どうして私の名前を知っているのですか?」
太一は、あちゃー!となったが、乗り切る事にしたが、狼狽えていた。再開した由美子は湯上がりと言うのもあるが、魅力的過ぎたし、あの時の城での怯えた顔が脳裏に焼き付けられていて、平静な状態ではなく、失言のオンパレードだった。
「さっき、お風呂で稲垣さんと稲生さんと一緒だったんです。たまたま由美子さんの話が出ていたんですよ。もう一人の女性の方は弓使いの女性とか。あの時はまだ帰って来ていない筈なので、それを察すると、あの時ここにいた日本人は由美子さんという事になるんです」
「あっ、あの2人と一緒だったんですね。でもおかしいですね。苗字が似ているから私達って普段は苗字の方じゃなくて名前の方を名乗るのに、苗字の方を名乗られたのですか」
太一はしまったと思った。確かにあの2人は名で呼び合っていた。2人に対して太一は城で、稲生さん、稲垣さんと苗字で呼んでいたからついつい言ってしまったのだ。
「皆さんは下の名前で呼ばれるんですね。先程フルネームで名乗っていましたから」
「あらそうなのですね。フルネームで名乗るなんて余程気に入ったんですね」
由美子は天然である。普通ここまでやらかした話をしてしまったし、喋り方から今目の前で話しているのが太一だという事に気付いてもおかしくないのだろうが、何故か気付かない。太一は部屋に盗み聞きをしている者がいない事を確認し、念の為にテーブルに座っている4人の周りに結界を張った。そうあの結界は音声も遮る効果があるのが分かっている。無論お風呂でもそうしていたのだ。聞かれたくない話の時は結界をしていた。
シャロンが我々がフローラの弟子だという事を既に話しており由美子は知っていた。
「フローラさんって凄いですよね。あんな凄い魔法を使えるなんて。私ね、本当は直接会ってお礼が言いたかったんです。あの日はたまたま買い物をしに町に繰り出していて、スタンピードに巻きこまれたんです。大型の魔物に追い詰められ、殺される直前だったんです。その時になりあの魔法陣が出現し、魔物を一気に葬って行ったんですよ。あの魔法って追放された太一さんの魔法と言われても不思議じゃないような極大魔法なんですよね」
そんな事を話し始めた。
「あー、あのアルマゲドンは確かに強力な魔法で、魔力の殆どを持って行かれますからね」
「あれ?確かアルマゲドンって、太一さんのユニーク魔法ですよね。確かに太一さんから聞いていた魔法と言われればそうですね。まさか実際はフローラ様じゃなくて、太一さんが放ったのでしょうか?」
太一があまりにも由美子にヒントを与えてしまっているのだが、それが分かっているだけにシャロンとノエルはこの人鈍感だとしか思わなかった。普通ここまで話したら流石に目の前にいるのが太一だと気付いてもおかしくはないのだが、一向に気付く気配がない。太一はボリボリと頭を掻きながら隠すのを止めようとした。ボロを出し過ぎたからだ。
「言っただろ。10分間逃げ回るのは無理ゲーだって。でもその無理ゲーをやり遂げたんだ」
漸く太一だと分かった由美子は涙を流しながら太一に抱きついた。泣きじゃくり始めたのだ。暫く太一に抱きつき泣いていたが、背中を擦ってあげると次第に落ち着いていった。
そして自分が太一に抱きついていたという事に漸く気が付き恥ずかしそうにしていたが
「生きておられたんですね。私の王子様」
と言い出したのだ。あの魔法が太一の魔法だと判り、あの時城で助けられなかった太一、手を引いて逃げ出そうとしてくれた自分達のリーダー。それが生きている。ましてや目の前の魔物に殺されると死を覚悟した時に己を助けてくれた命の恩人だ。
完全に惚れてしまったのである 。
「いい由美子ちゃん」
「はい」
「ロイ様ですからね。太一じゃないのですよ」
「はい。太一様だけど、太一様じゃなくロイ様ね」
太一は由美子の手を取り
「あの2人にはもう話したが、タイミングを見てここから逃げ出し、隣の国に行く。俺の正体を見破られないように秘密を守るんだ」
由美子は先程泣いて太一に力一杯になり抱き付いていた為に、片胸がポロリとなり、顕になっているのを由美子は気が付いていなかった。太一はポロリしている胸を少しガン見してから浴衣を直してあげた。綺麗な形であった。理想の形といってもいい。こんな形の胸が存在するんだと感動すらした。由美子がハッとなり
「あ、あのひょっとして見えちゃいました?」
真っ赤になり聞いた
「うん。綺麗な形だった。驚いたよ。まるで女神のように綺麗だった」
太一が意地悪ではなく本気で言ったのだが、結果的に意地悪をしてしまったものだから、由美子が真っ赤になりくねくねしていた。シャロンとノエルは、まったくもうとため息をつくばかりである。太一は真面目な表情になり
「あの弓使いの子をどうにかしなければだが、当日なんとかうまい事を言って兵士達から引き離そう。それとあまり長居をしていると変に勘ぐる者が現れるかもだから、今日の所はこれ位で部屋に戻った方が良いね」
「はい。そうですね。それじゃあ私はそろそろお部屋に戻りますね」
由美子が立ち上がり、おやすみなさいと言って部屋を出ようとした時に、意を決して太一の頬にキスをして行った。
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