二桁等級の成り上がり〜僕だけステータス操作(体重)出来る件〜

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第一章

第48話 足蹴に

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 結局、部屋割りを決め直した後、アレクシアさんの意外な発見について深く考え込んでしまった。部屋割りは単純に体の性別で決まり、ベッドに横になりながらアレクシアさんと話しをしていた。

 アレクシアさんの性自認や社会での扱われ方についての話は、僕にとって新しい視点をもたらした。彼女の話を聞いて、人々が抱える様々な問題についてもっと理解を深めたいと思った。体が男だと分かると手のひらを返され、気持ち悪いだの、変態だとか、初めに言え!等々散々トラブルを引き起こすことになり、パーティーを組んだとしても直ぐに追い出され続けたそうだ。

「ねえ、アレクシアさんは・・・」

「アレクシアって呼んでよね。」

「あっ、はい。じゃあ、アレクシアは何故冒険者になったの?」

「そんな難しい話じゃないわよ。あたいは完全な女になりたいの。ほら、今は体は男だから。古のダンジョンを攻略したいの。踏破したら願いを1つ叶えられるって言うじゃない。あたいは女になることを目指して冒険者になったのよ。そういうバンは?」

 僕は恥ずかしかった。僕には・・・特に目的がなかったんだ。ただのお金を稼ぐ手段。たしかに多少なりともロマンを求めなかったと言えば嘘になる。

「僕のは大したことじゃないよ。お金を稼いで女の子と知り合い、結婚して子供を作り、温かい家庭を!正直そんなところかな。幻滅した?」

 そんなことを話したら・・・

「普通だけど、皆そんなもんでしょ?フフフ、良いわよ。あたいが女になったらバンの子を生んであげるわ!それまでにもう少しムキムキになってね。」

 どう返事をしたら良いか迷ったよ。

「じゃあ、その時はお願いします。」

 当たり障りのない返事をした・・・つもり。正直なところ、そんな事が可能とは思わず、傷つけない返事をしたが眠気に襲われた・・・

 そして翌日、ナリアナの情報を求めてサニタルに探しに行くのにラファエルさんもアレクシアさんも同行することになった。これは新たな冒険の始まりだと胸が高鳴った。
 移動は昨日の馬車にてだけど、4人乗りなので、誰か1人は御者席にて過ごすことになった。、幸い御者席は2人座れ、御者を含めると6人が移動できる馬車だ。

 休憩の度に御者席に座る人を変えたりし、その日は何事もなくの夕方ごろサニタルに着いたが、真っ直ぐ孤児院に向かったけ。1週間前に彼女は孤児院を出ざるを得なく、その後姿を見ていないと言っていた。

 暗くなりつつあったので、明日ギルドに行くことになり、この日は捜索を諦めて宿に向かった。

 翌朝、メリッサに起こされて、まずはギルドに向かい、パーティー申請をすることになった。冒険者登録の後、ナリアナの足取りを確認すべく孤児院に行きたいと話した。

 朝食後ギルドに向かったが、ギルドの近くにはダンジョンに向かうパーティー募集や売り込みをしている人たちで賑わっていた。この町には古のダンジョンはないけど、近くに数個のダンジョンがある。人の多いところの周辺によくでき、場合によっては町の中に出来るんだ。町の中のダンジョンは即時に討伐隊が組織され、潰すことが可能となる半年後に即時潰される。
 それ以外は1年後にミスティクさんたちのような討伐隊が差し向けられて潰すことになる。それまでは潰すか潰さないかは冒険者の判断に任されている。稀に狩り場として美味しいダンジョンがあり、ギリギリまで潰さないこともあり、この町にも稼ぎの良い人気ダンジョンがあった。

 そのダンジョンに行くのに臨時パーティーを組んだり、荷物持ちやおこぼれに預かろうと売り込みをする者が多い。特に年端のゆかぬ、バンと同じかそれよりも歳の低い少年少女も多くいた。

 そん中、冒険者パーティーに足蹴にされ、地面を転がる少女の姿が目に入った。その時は知る由もなかったが、その少女こそ目当てのナリアナだったのだ。

 僕たちはすぐに少女のもとへ駆け寄り、メリッサが彼女を助け起こした。僕は少女にメリッサが駆け寄ったのを見ると、足蹴にした冒険者と向き合った。しかし、いち早く反応したのがラファエルだ。

「貴様たち、少女になんてことをしているのだ!1人に多数とは卑劣な!」

「何だてめえら!こいつの知り合いか?」

「たまたま通りかかっただけだが見過ごすわけにはいかぬ!」

「関係ないならすっこんでろ!ねえちゃんが俺等の相手してくれるんならそれでも良いぜ。」

「下衆が!」

「大丈夫ですわ!」

 メリッサが大丈夫だと言い、僕は安堵した。

「(ラファエル)下がって。こんなやつはどうでも良いよ。それよりあの子に回復ポーションを飲ませてやって」

「何だてめぇ!?女の前だからってカッコつけやがって!痛い目に合わせてやろうか?」

「彼女が何をしたって言うんだ?1人を6人で寄って集って蹴るなんてありえない。」

「女置いてどっか行けや!おらぁぁぁ!」

 なんか遅い。僕は敢えて殴られて吹き飛ばされ、見ていた冒険者に当たった。正確には殴られる瞬間バックステップする感じに後ろに飛び、軽く殴られ吹き飛ばされた感を演出した。飛ばされた先の冒険者が受け止めてくれた。

「大丈夫か?相手が悪いぞ。」

「ありがとうございます。僕の方が強いので大丈夫ですよ。」

「馬鹿言ってないでやめとけ。あいつら今この町にいる冒険者の中でも上から数えたほうが早いランク5の冒険者だぞ。次のダンジョンブレイカーの最有力候補だぞ。」

「ならやはり僕のほうが強いですよ。だって僕はダンジョンブレイカーですから。」

 その人が驚きに「えっ?」と唸った途端に僕は駆け出し、僕を殴ったやつの懐に駆け込んだ。

『えっ?』

 そいつは驚いた顔をしていたけど、腹にパンチを繰り出し、仲間の方に飛ばしてやった。2人を巻き込み派手に吹き飛ぶ。

「てめぇ良くもゲイルを!死ねや!」

 無事な仲間の1人が剣を抜き、僕に斬りかかる。咄嗟に左手の小盾で受け止めるも、騒ぎを聞きつけた兵士が駆け寄ってきたのが見えると、奴らは逃げて行く。

「てめぇ!覚えてやがれ!」

 すると兵士が駆け寄ってきたが、僕の方へ周りの冒険者が寄ってきてその中に入れてくれ、先程キャッチしてくれた冒険者が兵士に告げる。

「逃げたやつがそこの女の子を殴ったんだ!」

「感謝する!貴様ら逃げられると思うなよ!全員、奴らを捕えるぞ!」

 そうして僕は兵士に捕まらずに済み、見回りの兵士は彼奴等を追っていった。
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