勇者だけど幼女使いと言われていますが何か?

KeyBow

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第1章  入試篇

第56話  サリーとミリー

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 お金を払い、奴隷の所有権はユリアが戻ってきたらユリアにして貰う事にした。そしてユリアに所有権が移った。そしてユリアは二人をぎゅっと抱き締めて語りかけた。

「貴女達に酷い事をしないと誓うわ。しばらくの間は私達のお屋敷のお手伝いをして貰う事になると思うの。私達も初夜権を売られるところだったり、奴隷になるところを彼に救って貰ったの。だから貴女達の気持ちは良く分かるわ。お姉さんの事もこのフォル君が助けてくれたのよ。だからね、貴女達の事もフォル君が必ず助けてくれるわ。今は不安だろうけれども、これから行くお屋敷にいるのは皆良い子ばかりだからね」

 妹の方は半信半疑にただ頷くだけだった。

 姉の方を移動させねばならないのだが、妹が姉を守らんとして嫌がったがユリアが諭した。

「フォル君は優しくしてくれるし、変な事をしないから大丈夫よ。心配なら側で見ていなさい」

 そう言って妹が頷いた為、フォルクスがお姫様抱っこで馬車まで連れて行った。一瞬体が強張ったが、優しく大事に扱われている事が何となく分かったようで、照れながらニッコリとしていた。

 服は連れて来られた時の服のままだったが、取り急ぎ屋敷に戻り、ジェスロに事情を説明し、部屋の準備をお願いした。

 姉の方は弱っていたので、まずは客間のベッドに寝かせ、ユリアは彼女達用の服を買いに行く事になった。

「とりあえず君のお姉さんの治療をしてみるよ。今よりは良くなる筈だけど、動き回れる程にはならないと思う。君も一緒に見ているといい」

 とりあえず臭うので、フォルクスは2人にクリーンを掛け、お腹に手を当てヒールを掛け始める為に服を少しめくり、お腹を出した。そして手を当てたものだから、妹の方が抗議をし掛けたが、ジェスロに止められた。

「お嬢ちゃん。幼女使い様の邪魔をしてはなりません。お姉さんを治して欲しければそっと見守るのです。年相応にエッチな御人ですが、こういう時に変な事をする御人でにはござらぬ」


 フォルクスは俺はロリじゃないと抗議をした。


「ある事ない事を言うんじゃない。俺はロリコンじゃないぞ!ったく、一体俺の事を何だと思ってるんだよ?っとそういえば、君達の名前は?」

 妹の方が何か言いたげにしていたが、名前を言わない。
 ユリアが尋ねたが言わない。
 よく確かめもせずにジェスロが叱りつけてしまった。

「拾って頂いたうえ治療をしようとしてくれる方に無礼であろう。ましてやご主人様が尋ねているのに答えないとはあり得ませぬぞ。この方達は善良な方故、お嬢ちゃん達を奴隷扱いをしないし、奴隷紋を使い強制する事も出来ぬであろう。そのような方に対し、失礼千万な対応はあり得ませんぞ」

「ジェスロ様のお怒りは尤もですが、冷静になって下さい。言わないのではなく、言えないのではないですか?」

「ほう?娘よ、ユリア殿の言う通りか?」

 頷いていた。フォルクスは紙とペンを出した。

「えっと、君は口が聞けないのかな?そっか。そりゃあ聞いても名前を言えないよな。文字は書けるかな?」

 頷き、サラサラと書いていった。

 姉がサリーで、妹の方はミリーだった。

 フォルクスが優しく頭を撫でた。

「治るかどうなわかんないけど、僕の手に君の、ミリーの手を重ねて。それなら心配しなくても良いだろ?」

 ミリーが頷くのでフォルクスはミリーの手を右手で軽く掴み、自らの左手に重ねた。そしてサリーのお腹に手を当てた。

 それこそ文字通り手当だ。
 ヒールと唱えると、一瞬の間サリーの体が輝き、直後からフォルクスの顔つきが変わった。余裕のある優しい顔つきが険しく引きつった顔に変わっていたのだ。

 魔力がごっそりと抜かれていく感じで、フォルクスは体を離す事が出来ず、魔力が切れ掛けていた。

 はっとなったシーラに体を弾き飛ばされ、フォルクスはようやく手を離す事が出来たが、失禁すると共に気絶したのであった。
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