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5:責任とってよ(2)
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16の誕生日を目前に控えた、ある日の夜会。いつもよりも自分に対する陰口が心に刺さる気がした夜のこと。
会場を抜け出して、近くのガゼボで夜風に当たっているライルの元に現れたクロエは言った。
『大変ね、次男って』
自分を見下ろして悲しげに微笑むクロエの姿に、ライルは彼女が全てを理解していることを悟った。
どうして?何故気づいた?
ロレーヌ領にも、王都にも、ライルの悪評は届いているはずだ。顔を合わせたシルヴェスター側の親族からも弟の出来の悪さは聞いているはずだ。
それなのに、何故知っているのか。
胸がざわつく。ライルは動揺する心を隠すように俯いた。
『なんのことだ?』
ライルがそう惚けてみると、クロエは彼の隣に座り、大きなため息をついて空を見上げた。
今夜は雲が分厚く、月はなかなか顔を出さない。
『能ある鷹は爪を隠すって言うじゃない?だから貴方もそうなのかと思ってたの。でも違った。貴方は爪を折られただけなのね』
『……』
『そんな風に生きる必要はない。自分らしく生きていいと綺麗事を言うのは簡単だけど、現実はそう甘くはないものね』
『……わかったような事を言うなよ』
『そうね、わからないわ。貴方の苦労は私には計り知れない。だから……、少し心配だわ』
『はっ!余計なお世話だ』
『余計なお世話だとしても、心配なのよ。本当に』
ライルはいつもヘラヘラと笑っているけれど、それが心からの笑顔ではないことなど、見ていればわかる。
『傷は目に見える場所ばかりにつくのではないわ。自分でも知らないうちに大きな傷を抱えていることなんてこともあるのよ。だから、短時間だけでもいい。その傷があざとなる前に、感情を吐き出して欲しい』
辛い、悲しい、痛い、しんどい。そんな沸き起こる感情を一人で我慢することばかり上手くなって、いつのまにか心を見せるのが下手になっていた。
今日を耐え抜くことに必死で明日に希望が持てなくなっていた。
クロエはそんなライルの心に気づいた。
『どれほどくだらない慣習でも、長く続くそれを変えるのは難しいことだわ。私一人の力ではどうすることもできない。けれど、貴方の話を聞くことは私にもできる』
人に話すと少しは心が楽になるはずだ。クロエはそう言って笑った。
微かに顔を出した朧月が彼女を照らす。僅かな光でさえ取り込んでしまう彼女の白銀の髪は、夜にもかかわらず眩しいほどに光り輝いて、ライルの目に焼きついた。
『どうして……』
どうしてわかるのか。誰も、両親でさえ気づいてくれないのに。
ライルは堪えきれずに聞いてしまった。
ああ、ダメだ。期待してしまう。胸が高鳴る。
『貴方の絵を見たの。王宮のギャラリーに飾ってたわ』
『…………うそだろ?』
ライルはひどく驚いた。何故なら彼の絵はライル・シルヴェスターの名で世に出していないからだ。
正体不明の画家、トム・ブラッドとして公表している。トムの正体を知る者は信頼できるバイヤーの男を含めて数人。家族でさえ、ライルが画家として活躍していることは知らない。
『どうしてわかるんだよ……』
空いた口が塞がらないライル。そんな彼にクロエはキョトンと首を傾げた。
『どうしてって、見ればわかるわよ』
『見ればわかるって、そんなわけないだろう』
『わかるわよ。あんなに繊細で優しくて、悲しい絵は中々ないもの。貴方の心を覗いているような絵だったわ』
クロエはまるで当たり前みたいに言う。
当たり前なんかじゃないのに。だれも気づいてくれなかったのに。
『ありがとう……』
ライルは彼女を抱き寄せたい気持ちをグッと堪えるように両手を組み、小さく呟いた。
するとクロエは花が綻ぶような笑顔で、どういたしましてと返した。
そこから、ライルは少しだけ胸の内を述懐した。
全てを話したわけではなかったが、それでも心が軽くなるのを感じた。
『そろそろ中に入りましょうか』
しばらく話した後、庭園の時計を確認したクロエは立ち上がり、夜会会場へと視線を向けた。
そういえば、長居をしすぎたかもしれない。クロエは周りをキョロキョロと確認しながら、ライルにも立つように促した。
ライルは彼女のその行動でようやく気がついた。
『……もしかして兄さんには花を摘みに行くとか嘘をついて抜け出してきたのか?』
ライルがそう尋ねると、クロエは困ったように笑った。それは肯定だった。
『……ははっ。馬鹿だろう、君は』
『なっ!?仕方がないじゃない!寂しそうに会場を出ていく貴方のことが気になったんだもの!』
クスクスと笑うライルにクロエはプクッと頬を膨らませた。
『ほんと、馬鹿だよ……』
たとえ婚約者の弟であろうと、こんな場所で異性と二人きりになるなど、絶対にしてはならないことだ。賢いクロエがそのことを知らないはずはない。
それでも、リスクを冒してまで自分を心配して追いかけてきてくれたことに、蓋をしたはずの恋がまた顔を出した。
『兄さんには腹を下していたとでも言い訳するんだな』
『最っ低!』
『ククッ。冗談だよ。兄さんに何か言われたら、酒に酔った俺を見つけたから、医務室まで連行していたとでも伝えてくれ』
『貴方、お酒なんて一滴も飲んでいないじゃない』
『飲んでなくとも酔ったふりはできる。俺は演技派なんだ』
『私はそんな演技、求めてないわ』
『じゃあ、クロエは俺と噂になっても良いのか?』
『よくない』
『だろう?大丈夫。いつものことだから』
『ライル……』
『それに、今日は気分が良いんだ。本当に酔ってるみたいに頭がフワフワしてる。だからあながち嘘じゃないさ』
きっと、クロエが冷めた心を温めてくれたおかげだろう。
ライルはもう一度、大丈夫だからと言った。
『ほら、早く戻れよ』
『……わかった』
クロエは申し訳なさそうな顔をして、踵を返す。
ふわりと揺れる彼女の白銀の髪からはほんのりと甘い花の香りがした。
それは、オスカーが好む香りだった。
『俺は柑橘系の爽やかな香りの方が好きだな……』
聞こえるはずもない声量でポツリと呟く。
当然、クロエはその呟きには気づかない。
こちらを振り返ることもなく、軽やかな足取りで掛けて行くクロエの背中を、ライルは静かに見送った。
きっとあの足取りは、愛しのオスカーの元へと戻れるが故のものだ。
『……あーあ。婚約、譲るんじゃなかった』
どれだけ後悔してももう遅い。
手を伸ばしても、もう届かない。
ライルの天使は兄のもの。
彼女を手に入れる方法は、兄を蹴落とす他にないーーー。
*
ライルは隣で眠るクロエの頬を優しく撫でた。
泣き疲れたのか、彼女が起きる気配はない。
先ほど好意を伝えたばかりなのに、こんなにも警戒することなくぐっすりと眠れるものだろうか。
「これは、安心してくれていると捉えるべきなのか?それとも男として意識されていないことを嘆くべきなのか?」
ライルは、フッと自嘲するように笑った。
もし彼女が起きていたら、この問いの答えは後者だろうなと分かりきっているからだ。
分かりきったことを呟く自分が、ライルは馬鹿馬鹿しくなった。
「諦めるはずだったのになぁ……」
何度も諦めようとした。これ以上気持ちが大きくなっては困ると、クロエとは距離を置いた。会うたびに意地悪なことを言って怒らせたりもした。
いっそ、彼女に嫌われてしまおうと努力した。
けれどもクロエはライルのその態度に文句を言いつつも、普通に接してくれた。そればかりか、ライルの悪口を言う連中を叱責してくれたこともあった。
クロエはいつだって、味方でいてくれた。
だから結局、ライルは最後の最後までクロエを諦められなかった。いや、違う。彼女が諦めさせてくれなかったのだ。
重々しい静寂の中、ライルはクロエの髪を取り、毛先に口付ける。そして懇願するように呟いた。
「ねえ、クロエ。責任とってよ……」
こんなにも好きにさせた責任を。
会場を抜け出して、近くのガゼボで夜風に当たっているライルの元に現れたクロエは言った。
『大変ね、次男って』
自分を見下ろして悲しげに微笑むクロエの姿に、ライルは彼女が全てを理解していることを悟った。
どうして?何故気づいた?
ロレーヌ領にも、王都にも、ライルの悪評は届いているはずだ。顔を合わせたシルヴェスター側の親族からも弟の出来の悪さは聞いているはずだ。
それなのに、何故知っているのか。
胸がざわつく。ライルは動揺する心を隠すように俯いた。
『なんのことだ?』
ライルがそう惚けてみると、クロエは彼の隣に座り、大きなため息をついて空を見上げた。
今夜は雲が分厚く、月はなかなか顔を出さない。
『能ある鷹は爪を隠すって言うじゃない?だから貴方もそうなのかと思ってたの。でも違った。貴方は爪を折られただけなのね』
『……』
『そんな風に生きる必要はない。自分らしく生きていいと綺麗事を言うのは簡単だけど、現実はそう甘くはないものね』
『……わかったような事を言うなよ』
『そうね、わからないわ。貴方の苦労は私には計り知れない。だから……、少し心配だわ』
『はっ!余計なお世話だ』
『余計なお世話だとしても、心配なのよ。本当に』
ライルはいつもヘラヘラと笑っているけれど、それが心からの笑顔ではないことなど、見ていればわかる。
『傷は目に見える場所ばかりにつくのではないわ。自分でも知らないうちに大きな傷を抱えていることなんてこともあるのよ。だから、短時間だけでもいい。その傷があざとなる前に、感情を吐き出して欲しい』
辛い、悲しい、痛い、しんどい。そんな沸き起こる感情を一人で我慢することばかり上手くなって、いつのまにか心を見せるのが下手になっていた。
今日を耐え抜くことに必死で明日に希望が持てなくなっていた。
クロエはそんなライルの心に気づいた。
『どれほどくだらない慣習でも、長く続くそれを変えるのは難しいことだわ。私一人の力ではどうすることもできない。けれど、貴方の話を聞くことは私にもできる』
人に話すと少しは心が楽になるはずだ。クロエはそう言って笑った。
微かに顔を出した朧月が彼女を照らす。僅かな光でさえ取り込んでしまう彼女の白銀の髪は、夜にもかかわらず眩しいほどに光り輝いて、ライルの目に焼きついた。
『どうして……』
どうしてわかるのか。誰も、両親でさえ気づいてくれないのに。
ライルは堪えきれずに聞いてしまった。
ああ、ダメだ。期待してしまう。胸が高鳴る。
『貴方の絵を見たの。王宮のギャラリーに飾ってたわ』
『…………うそだろ?』
ライルはひどく驚いた。何故なら彼の絵はライル・シルヴェスターの名で世に出していないからだ。
正体不明の画家、トム・ブラッドとして公表している。トムの正体を知る者は信頼できるバイヤーの男を含めて数人。家族でさえ、ライルが画家として活躍していることは知らない。
『どうしてわかるんだよ……』
空いた口が塞がらないライル。そんな彼にクロエはキョトンと首を傾げた。
『どうしてって、見ればわかるわよ』
『見ればわかるって、そんなわけないだろう』
『わかるわよ。あんなに繊細で優しくて、悲しい絵は中々ないもの。貴方の心を覗いているような絵だったわ』
クロエはまるで当たり前みたいに言う。
当たり前なんかじゃないのに。だれも気づいてくれなかったのに。
『ありがとう……』
ライルは彼女を抱き寄せたい気持ちをグッと堪えるように両手を組み、小さく呟いた。
するとクロエは花が綻ぶような笑顔で、どういたしましてと返した。
そこから、ライルは少しだけ胸の内を述懐した。
全てを話したわけではなかったが、それでも心が軽くなるのを感じた。
『そろそろ中に入りましょうか』
しばらく話した後、庭園の時計を確認したクロエは立ち上がり、夜会会場へと視線を向けた。
そういえば、長居をしすぎたかもしれない。クロエは周りをキョロキョロと確認しながら、ライルにも立つように促した。
ライルは彼女のその行動でようやく気がついた。
『……もしかして兄さんには花を摘みに行くとか嘘をついて抜け出してきたのか?』
ライルがそう尋ねると、クロエは困ったように笑った。それは肯定だった。
『……ははっ。馬鹿だろう、君は』
『なっ!?仕方がないじゃない!寂しそうに会場を出ていく貴方のことが気になったんだもの!』
クスクスと笑うライルにクロエはプクッと頬を膨らませた。
『ほんと、馬鹿だよ……』
たとえ婚約者の弟であろうと、こんな場所で異性と二人きりになるなど、絶対にしてはならないことだ。賢いクロエがそのことを知らないはずはない。
それでも、リスクを冒してまで自分を心配して追いかけてきてくれたことに、蓋をしたはずの恋がまた顔を出した。
『兄さんには腹を下していたとでも言い訳するんだな』
『最っ低!』
『ククッ。冗談だよ。兄さんに何か言われたら、酒に酔った俺を見つけたから、医務室まで連行していたとでも伝えてくれ』
『貴方、お酒なんて一滴も飲んでいないじゃない』
『飲んでなくとも酔ったふりはできる。俺は演技派なんだ』
『私はそんな演技、求めてないわ』
『じゃあ、クロエは俺と噂になっても良いのか?』
『よくない』
『だろう?大丈夫。いつものことだから』
『ライル……』
『それに、今日は気分が良いんだ。本当に酔ってるみたいに頭がフワフワしてる。だからあながち嘘じゃないさ』
きっと、クロエが冷めた心を温めてくれたおかげだろう。
ライルはもう一度、大丈夫だからと言った。
『ほら、早く戻れよ』
『……わかった』
クロエは申し訳なさそうな顔をして、踵を返す。
ふわりと揺れる彼女の白銀の髪からはほんのりと甘い花の香りがした。
それは、オスカーが好む香りだった。
『俺は柑橘系の爽やかな香りの方が好きだな……』
聞こえるはずもない声量でポツリと呟く。
当然、クロエはその呟きには気づかない。
こちらを振り返ることもなく、軽やかな足取りで掛けて行くクロエの背中を、ライルは静かに見送った。
きっとあの足取りは、愛しのオスカーの元へと戻れるが故のものだ。
『……あーあ。婚約、譲るんじゃなかった』
どれだけ後悔してももう遅い。
手を伸ばしても、もう届かない。
ライルの天使は兄のもの。
彼女を手に入れる方法は、兄を蹴落とす他にないーーー。
*
ライルは隣で眠るクロエの頬を優しく撫でた。
泣き疲れたのか、彼女が起きる気配はない。
先ほど好意を伝えたばかりなのに、こんなにも警戒することなくぐっすりと眠れるものだろうか。
「これは、安心してくれていると捉えるべきなのか?それとも男として意識されていないことを嘆くべきなのか?」
ライルは、フッと自嘲するように笑った。
もし彼女が起きていたら、この問いの答えは後者だろうなと分かりきっているからだ。
分かりきったことを呟く自分が、ライルは馬鹿馬鹿しくなった。
「諦めるはずだったのになぁ……」
何度も諦めようとした。これ以上気持ちが大きくなっては困ると、クロエとは距離を置いた。会うたびに意地悪なことを言って怒らせたりもした。
いっそ、彼女に嫌われてしまおうと努力した。
けれどもクロエはライルのその態度に文句を言いつつも、普通に接してくれた。そればかりか、ライルの悪口を言う連中を叱責してくれたこともあった。
クロエはいつだって、味方でいてくれた。
だから結局、ライルは最後の最後までクロエを諦められなかった。いや、違う。彼女が諦めさせてくれなかったのだ。
重々しい静寂の中、ライルはクロエの髪を取り、毛先に口付ける。そして懇願するように呟いた。
「ねえ、クロエ。責任とってよ……」
こんなにも好きにさせた責任を。
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