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本編
59:壁にぶち当たる
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「今、何か聞こえませんでしたか?」
地下へと続く階段を降りるシャロンは、あたりを見渡す。
アルフレッドは『そういう冗談はやめてくれ』と言いながら、彼女の手を引いた。
「気のせいでしょうか?」
「気のせいだよ。暗いから足元気を付けて」
「ありがとうございます」
暗闇の中で手持ちのランプだけを頼りに、一歩一歩確かめるように階段を降りる一行。
肌寒い冷えた空気とコツコツと反響する足音が不気味さを醸し出す。
若干非科学的な生物に遭遇しそうだと心配しつつ、地下へと続く螺旋階段を降り切った彼らを待っていたのは煉瓦作りの壁だった。
「…え?行き止まり?」
「…これ、道あってますよね?」
「多分…」
尋ねたシャロンも答えたアルフレドも、その後ろに続くハディスやヘンリーも自信がない。
腕を組み、うーんと考え込むように唸るアルフレッドの横で、ハディスは懐から離宮の設計図を取り出した。
少し準備が甘かったのだろうか。自分たちは誘い込まれたのだろうか。
そんな不安が一行の脳裏によぎる。
「なんかワクワクしますね」
その場にいる皆が不安げな表情で煉瓦作りの壁を眺める中、シャロンはポツリと呟いた。
表情こそ無だが、その目はキラキラとしていた。
肝が座っているのか、危機感がないのか…。
ヘンリーが呆れたような目で彼女を見ていると、シャロンは不意に彼がもたれ掛かっている壁に触れた。
「どうした?」
「いえ…。そこのレンガだけおかしくないですか?」
「ん?ここか?」
「あ、多分押さない方が…」
シャロンがそう注意する前にヘンリーは少しだけ色の違うレンガを押してしまう。
するとその瞬間、シャロンとヘンリーは壁に吸い込まれるように消えた。
「…へ?」
「わー。よくあるお約束の展開だー」
「…シャロン?」
呑気なハディスに対し、アルフレッドは急いでランプで彼らが消えたあたりを照らす。
だがそこには何もない。
「…消えた?嘘だろ?」
呆然と立ち尽くすアルフレッド。ハディスはそんな彼からランプを回収すると、二人がいたあたりの壁を調べ始めた。
「そんなに焦らなくても大丈夫ですよ、閣下。こういうのは大体何か仕掛けがあるものですから。多分。知らんけど」
「語尾に曖昧な言葉つけないでくれ。不安しかない」
「大丈夫です。大丈夫。ここは俺に任せてください」
煉瓦造りの壁を確かめるように触りながら横へと移動するハディスは、少し色の変わっているレンガを見つけた。そして、それを躊躇なく押した。
すると目の前の壁が半透明に透けて、奥にうっすらと通路が見える。
「ほら、ありましたよ。通路」
「…え?」
「え?」
「え?通路?どこに?」
「え?いや、ここに…」
アルフレッドはハディスの指差す箇所を見るが、どう見ても煉瓦造りの壁しか見えない。試しにそこを触るがやはり冷たい煉瓦の感触しかない。
「何を言っているんだハディス殿。そこにあるのはただの壁だぞ?」
「…あー、なるほど。そういう仕掛けか」
「そういう仕掛けってどういう仕掛け?一人で納得しないで…」
「これ、魔力持ちしか通れないようになっているのではないかと」
シレッとそういうハディスは、腕だけを半透明になった壁に差し込んだ。
すると彼の腕は壁の向こうへと通り抜ける。
しかし、アルフレッドが再び触るとやはりそれたただの壁だった。
「うそだろ…」
「まじかよ…」
「…詰んでるじゃないか」
彼の説明に、魔力を持たない騎士団一行には絶望感が漂う。
「もう物理的にいきます?」
絶望の中、騎士の一人が提案する。
煉瓦造りの壁の向こうに、通路があることはわかっている。
だが、それは魔力がないとすり抜けることはできない。
となれば、あとはもう壊すしかないとその騎士は提案した。
「まあ、妥当でしょうね」
「さっきしたみたいに、ハディス殿の魔術でこの壁を壊すことはできないのか?」
「うーん。試しにやってみますけど…多分無理ですよ」
ハディス曰く、この隠し通路にかけられた術の方が高度なために、自分では壁を壊せないらしい。
念のため、先ほどと同じ術をかけてみたが、少しヒビが入っただけでびくともしなかった。
「時間をかけたらどうにかなりそうなんですけど…」
先にこの壁の向こうに行ったのはシャロンとヘンリー。非戦闘要員だ。
そして大人しく助けを待つ2人ではない。おそらく、間違いなく先に進んでいる。
二人だけにするのは危険と判断したハディスは、部下を残し先に行くとアルフレッドに告げた。
「俺の部下がこの壁を弱らせますので、騎士団の皆さんはその腰にある剣でどうにか壊してください」
「おい、簡単に言うがかなり時間かかるだろう。あと、多分剣が使い物にならなくなる」
「でしょうね」
「でしょうねって、騎士にとって剣は命も同然だぞ」
煉瓦の壁を剣で力任せに壊そうとするなど、明らかに刃がダメになる。
しかし、そう主張するアルフレッドをよそに、ハディスは笑顔で「頑張ってください」と言い残し、一人で壁の向こうへと消えてしまった。
「まじか…」
彼が消えた煉瓦作りの壁を前に、アルフレッドはわしゃわしゃっと頭をかいた。
そして、小さく息を吐くと騎士団の数名に他の通路を探すよう指示し、残された騎士とハディスの部下と共にとりあえず壁を壊すことにした。
「物理的に壁壊す仕事初めてだ」
「俺たちもですよ、団長」
(…私に魔力があれば)
今まで魔力を受け継がなかったことを嘆いたことかなかったアルフレッドだが、この時ばかりは流石に嘆いた。
***
先にシャロンとヘンリーを追ったハディスがしばらく真っ暗なレンガの道を走った。
突き当たりには灯りが漏れている部屋が一つあった。
光の方へ近づくと、その扉の前で呆然と立ち尽くすシャロンとヘンリーの後ろ姿が見えた。
「あ、いたいた。先々行かないでくださいよ、殿下」
「ハディス…やばい」
「ん?何が?大丈夫ですか?」
「…大丈夫じゃないかも」
「…へ?」
恐る恐る扉の向こうを覗くと、白骨化した死体が転がっていた。
地下へと続く階段を降りるシャロンは、あたりを見渡す。
アルフレッドは『そういう冗談はやめてくれ』と言いながら、彼女の手を引いた。
「気のせいでしょうか?」
「気のせいだよ。暗いから足元気を付けて」
「ありがとうございます」
暗闇の中で手持ちのランプだけを頼りに、一歩一歩確かめるように階段を降りる一行。
肌寒い冷えた空気とコツコツと反響する足音が不気味さを醸し出す。
若干非科学的な生物に遭遇しそうだと心配しつつ、地下へと続く螺旋階段を降り切った彼らを待っていたのは煉瓦作りの壁だった。
「…え?行き止まり?」
「…これ、道あってますよね?」
「多分…」
尋ねたシャロンも答えたアルフレドも、その後ろに続くハディスやヘンリーも自信がない。
腕を組み、うーんと考え込むように唸るアルフレッドの横で、ハディスは懐から離宮の設計図を取り出した。
少し準備が甘かったのだろうか。自分たちは誘い込まれたのだろうか。
そんな不安が一行の脳裏によぎる。
「なんかワクワクしますね」
その場にいる皆が不安げな表情で煉瓦作りの壁を眺める中、シャロンはポツリと呟いた。
表情こそ無だが、その目はキラキラとしていた。
肝が座っているのか、危機感がないのか…。
ヘンリーが呆れたような目で彼女を見ていると、シャロンは不意に彼がもたれ掛かっている壁に触れた。
「どうした?」
「いえ…。そこのレンガだけおかしくないですか?」
「ん?ここか?」
「あ、多分押さない方が…」
シャロンがそう注意する前にヘンリーは少しだけ色の違うレンガを押してしまう。
するとその瞬間、シャロンとヘンリーは壁に吸い込まれるように消えた。
「…へ?」
「わー。よくあるお約束の展開だー」
「…シャロン?」
呑気なハディスに対し、アルフレッドは急いでランプで彼らが消えたあたりを照らす。
だがそこには何もない。
「…消えた?嘘だろ?」
呆然と立ち尽くすアルフレッド。ハディスはそんな彼からランプを回収すると、二人がいたあたりの壁を調べ始めた。
「そんなに焦らなくても大丈夫ですよ、閣下。こういうのは大体何か仕掛けがあるものですから。多分。知らんけど」
「語尾に曖昧な言葉つけないでくれ。不安しかない」
「大丈夫です。大丈夫。ここは俺に任せてください」
煉瓦造りの壁を確かめるように触りながら横へと移動するハディスは、少し色の変わっているレンガを見つけた。そして、それを躊躇なく押した。
すると目の前の壁が半透明に透けて、奥にうっすらと通路が見える。
「ほら、ありましたよ。通路」
「…え?」
「え?」
「え?通路?どこに?」
「え?いや、ここに…」
アルフレッドはハディスの指差す箇所を見るが、どう見ても煉瓦造りの壁しか見えない。試しにそこを触るがやはり冷たい煉瓦の感触しかない。
「何を言っているんだハディス殿。そこにあるのはただの壁だぞ?」
「…あー、なるほど。そういう仕掛けか」
「そういう仕掛けってどういう仕掛け?一人で納得しないで…」
「これ、魔力持ちしか通れないようになっているのではないかと」
シレッとそういうハディスは、腕だけを半透明になった壁に差し込んだ。
すると彼の腕は壁の向こうへと通り抜ける。
しかし、アルフレッドが再び触るとやはりそれたただの壁だった。
「うそだろ…」
「まじかよ…」
「…詰んでるじゃないか」
彼の説明に、魔力を持たない騎士団一行には絶望感が漂う。
「もう物理的にいきます?」
絶望の中、騎士の一人が提案する。
煉瓦造りの壁の向こうに、通路があることはわかっている。
だが、それは魔力がないとすり抜けることはできない。
となれば、あとはもう壊すしかないとその騎士は提案した。
「まあ、妥当でしょうね」
「さっきしたみたいに、ハディス殿の魔術でこの壁を壊すことはできないのか?」
「うーん。試しにやってみますけど…多分無理ですよ」
ハディス曰く、この隠し通路にかけられた術の方が高度なために、自分では壁を壊せないらしい。
念のため、先ほどと同じ術をかけてみたが、少しヒビが入っただけでびくともしなかった。
「時間をかけたらどうにかなりそうなんですけど…」
先にこの壁の向こうに行ったのはシャロンとヘンリー。非戦闘要員だ。
そして大人しく助けを待つ2人ではない。おそらく、間違いなく先に進んでいる。
二人だけにするのは危険と判断したハディスは、部下を残し先に行くとアルフレッドに告げた。
「俺の部下がこの壁を弱らせますので、騎士団の皆さんはその腰にある剣でどうにか壊してください」
「おい、簡単に言うがかなり時間かかるだろう。あと、多分剣が使い物にならなくなる」
「でしょうね」
「でしょうねって、騎士にとって剣は命も同然だぞ」
煉瓦の壁を剣で力任せに壊そうとするなど、明らかに刃がダメになる。
しかし、そう主張するアルフレッドをよそに、ハディスは笑顔で「頑張ってください」と言い残し、一人で壁の向こうへと消えてしまった。
「まじか…」
彼が消えた煉瓦作りの壁を前に、アルフレッドはわしゃわしゃっと頭をかいた。
そして、小さく息を吐くと騎士団の数名に他の通路を探すよう指示し、残された騎士とハディスの部下と共にとりあえず壁を壊すことにした。
「物理的に壁壊す仕事初めてだ」
「俺たちもですよ、団長」
(…私に魔力があれば)
今まで魔力を受け継がなかったことを嘆いたことかなかったアルフレッドだが、この時ばかりは流石に嘆いた。
***
先にシャロンとヘンリーを追ったハディスがしばらく真っ暗なレンガの道を走った。
突き当たりには灯りが漏れている部屋が一つあった。
光の方へ近づくと、その扉の前で呆然と立ち尽くすシャロンとヘンリーの後ろ姿が見えた。
「あ、いたいた。先々行かないでくださいよ、殿下」
「ハディス…やばい」
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