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第5章:単身赴任で甲賀を調略しよう!
ボケとツッコミ
しおりを挟む「これでは如何に」
「お話にならん」
「ではこれでは」
「まだまだじゃのう」
「これならどうだ!」
「もうひと声じゃ」
「ええい、もってけドロボー!」
「毎度おおきに~♪」
みなさま、最近の物価高でお困りではありませんでしょうか?
光秀、今、近江商人をいじめています。愉快爽快デス♪
南近江の蒲生賢秀さんの領地、日野の町は有名な強欲近江商人発祥の地。
半兵衛っちのいう事には、例の桑名の豪商に約束した八風峠越えの商業ルートを支配しているのが、この近江商人ということ。
それでね。
この連中が蒲生賢秀さんのいうこと聞かないで、勝手に商売しているからこいつらを手なずけたら、織田家に降って家臣になると約束してきたんです。
なので利益で誘おうかと。このルートって結構な収入になるから。
多分、こいつらは色々な権益与えると味方になると思う。こっちには様々な委託販売権があるからね。それちらつかせている訳。
その対価として、ここでしか取れない権利をどんどん買っています。
それは『伊賀甲賀の薬草』。
基本、この時代、人口が多いのは圧倒的に近畿地方。だからそこでは様々な必需品が取引されている。
米・俵物・衣類・日用雑貨。
その中でも命にかかわるものが薬だよね。遠く明国から輸入してもぼろ儲けです。令和の時代の医薬品業界と一緒。時には利益率99%を超える暴利薬品も!
その薬草が集中して生えているのがこの地域な訳。人口集中地帯の京都奈良大阪にも近いし。
これを独占すること。これできちゃうとウハウハでしょ?
ということで、それらを主に取り扱っていた近江商人を今、落としている訳。こいつらを味方にして、その上前をハネる!
銭だけじゃないんだけどね。
これからそれを餌に、甲賀の地侍を調略します。甲賀の地侍の調略も手伝うと。あいつら独立心旺盛だから、一人ひとり説得していたら10年以上かかっちゃう。
◇ ◇ ◇ ◇
「よく、あの因業強欲な連中を支配されましたな。御見それいたした」
日野城に帰って来た俺に、蒲生賢秀くんが頭を下げる。
「なに。薬草本来の調合についての知識があったお蔭。あの連中はそれを知らぬ故、重要な薬種から安価に値切り落としました」
「それ、あたしの知識ですわ」
なんかね~。
この黒古の奴。
星新一薬科大学にいたんだと。そこで漢方を勉強していたとか。意外とインテリだった。
「でもね~。中退なのよ、これが。6年生の時、おじいちゃんが倒れちゃって、一子相伝の鍼灸師に」
「おやじさんは?」
「世界各地を回って新しい薬草を求める旅をしてたら行方不明に」
「なんかドラ〇エみたいだな」
だが高卒だからいいこともあるとか。
レイヤーしているそうだが、高学歴よりも高卒の方がモテるんだとか!
男は大卒の方がモテるんだ。悪かったな、高卒で!!
「なるほど。ではお約束の儀。甲賀五十三家、全てに声をかけましょう。2日もすれば皆そろうでしょう。この時世です。みなが身の振り方を考えておりまする」
こうして日野城で甲賀衆の代表者を待つことになった。
◇ ◇ ◇ ◇
「……という条件じゃ。織田殿の家臣となればこのような待遇が約束されよう」
蒲生賢秀くんが、40人くらいのむさい連中に調略条件を提示している。全員来なかったのが残念。
条件は簡単に言うと
『領地安堵』
この対価として
『臣従』
『織田経済圏への組み込み』
そして
『全国への諜報活動任務』
ついでに
『薬売りで儲けさせてあげりゅ』
どうも甲賀衆が『うん』と言わなさそうな条件です。
でも信ちゃんに最大限譲歩してもらった結果がこれ。
だいたい信ちゃん。出来る限り在地の武士の勢力削る方針だからねぇ。出来るだけ『領地安堵』はしたくない。
「そのような屈辱的な約定など、我ら甲賀の者が受け入れられようか!」
「六角様の元での繁栄が我らの伝統」
「問題外じゃ」
「織田など田舎の大名じゃろう!」
誇りが高すぎるね。
まあ、京都に近くて、昔から将軍の逃げて来るシェルターですからね。それも一理ある。去年も義昭が和田さんちに逃げて来ていたし。
「しかし皆の衆。すでに織田殿は義昭公の命を受け、上洛の準備をされているとか。
義昭公の大号令がかかれば数万の兵が集まろう。いかに六角様が巨城、観音寺城にて抵抗されても先が見えている。
織田殿が義昭公を奉じて上洛すれば、三好なども蹴散らすのは明白」
いいぞいいぞ、蒲生賢秀くん。
もっと言ってやって。
「何をぬかす。蒲生殿、臆したか。六角にこの人ありと言われる武士《もののふ》が何という様」
「お話にならぬ」
皆が帰り支度をするために立ち上がろうとする。
その機先を制し、俺はすっくと立ちあがり手にした拳銃を天井に発射した。
そして恰好をつけて言い放った。
『スッパ役を要請する!!』
一呼吸おいて、後頭部にハリセンが。
「そんな冗談やっている場合じゃないでしょ!?」
「問題ない。ここからだ」
いつハリセンを用意したのかわからないが、同席していた黒古が突っ込み役をしてくれて助かる。
誰も知らないボケをしても悲しいだけ。
『ららら コッペパン』とか『傭兵が高校生やってるアニメ』とかを知っている者が戦国時代にいるのは涙が出るほどうれしい。
「どこに隠していた? あの手筒」
「我ら全員、得物(武器)は預けてこの場に居るはず」
「火縄の臭いもしなかったぞ」
俺は副反応?のめまいを押さえながらも、大げさに説明する。もちろんさっき歩いてとって来たんだよ、拳銃を。
「これは織田家の新兵器。ホイールロック拳銃だ。すでに織田家には様々な新兵器がある。たとえ観音寺城が堅城であったとしても簡単に抜いて見せる!」
ウソで~す。
でかい大筒とかはまだないから厳しい。
手筒のでっかいの、ロケットランチャーくらいの大きさの物がいくつかある程度。城門くらいは破壊できるかな?
ちょっと真面目になった俺は、大見栄を切った。
「織田家の新兵器を扱うこの俺を、100人懸りで倒せなかったら臣従しろ。
その程度が出来ない甲賀は織田の軍勢の前に、一瞬にして壊滅するであろう。どうか?」
普通だったらこんなことしないんだけどね。
ちょっとだけいいこと考えたんだよ。
あまりやりたくはないけど、6畳空間の為なら何でもする!
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