転生ヲタク光秀~本能寺、したくなあぁあ~~い!

👼天のまにまに

文字の大きさ
28 / 70
第5章:単身赴任で甲賀を調略しよう!

テンプレは偉大だがリアルだと飽きる

しおりを挟む
「おのれ。少しはやるな」
「ま、まだまだ」
「この者は四天王の中でも最弱のもの。次は甲賀最強の……」


「たとえテンプレ儀式でも、もう飽きたよ。まとめてかかってきてよね」

 そう答えると、俺に頭痛が襲う。
 めまいを押さえて周りを見る。
 あれ~、100人どころか200人はいる?
 これ倒しちゃっていいの? 全員。
 恨み買うだけじゃない?

 とりあえず正面で笑いながら立って固まっているように見える爺さんたちを、縄でぐるぐる巻きにする。周りに散開していた忍者連中も拳骨で倒していく。

 あ、やばっ。
 頭痛がひどくなってきた。
 急いで小屋の中へ入り、加速を解く。

「黒古、出番だ。……頭いて~~」
「しょうがないですわね~」

 黒古が太い針を数本、絶対領域より少し上、スカートに隠れたベルトから取り出し、俺のうなじに刺していく。

「サンキュ。おさまった」
「すぐ帰ってきなさい。1分と持たないわ、きっと」

 黒古に痛み止めをしてもらって、能力値限界まで加速。次から次へと甲賀忍を自分たちが持っていた縄でぐるぐる巻きにしていく。

 やばっ。
 50人くらい縛り上げると、もう痛み止めが切れて来た。
 再び黒古の元へ。

「次は効果半減よ。気をつけてですわ」
「し、仕方ない。頑張る!」

 30人縛って来た。
 20本くらい針を刺された。

 15人縛って来た。
 50本くらい針を刺された。

 5人縛って来た。
 100本くらい刺された。

「おい。もう効果なくなって来た。何とかしろ」
「じゃ、次はちょっと痛いですわよ?」

 を止めるために、を打つとかなんだ? それ。

 とりま。
 やってもらいましょう。


「……これで行くのか?」
「そうよ。それなら少しは持つでしょう。それにいかにもヲタクという恰好でステキ!」
「それもそう……か?」


 もう忍者連中を縛るのは面倒だ。
 俺はわざと向こうに攻撃させて、反射パリイ100%で倒す。敵にパトリシアがいない限り倒せるだろう。エーテルブラストで味方全体に攻撃1回分の無敵を付与とかチートすぎる。

 俺はゆっくりと小屋から出て姿を敵にさらした。

「お主! いつからそこに!?」
「あちこちで我が手勢が倒される気配がしたが、何をした?」
「お主は、天狗か? はたまた地獄の使いか?」

 あのなぁ。
 自分たちが縛られているの気づかないとか、なにそれ?

「天狗ねぇ。坊主や陰陽師に間違えられるよりいいかな、そっちの方が」

 そう言っているそばから、短弓の攻撃を無数に受ける。
 これくらいなら加速しなくてもかわせるし、剣聖から教わった無刀取りを真似て?指で、次から次へと矢を回収。その後、加速して、さっき弓使った連中を倒していく。


 再びさっきの位置まで帰ってきました。

「お、お前。それ程、やられているのになぜ動ける?」
「白い首布が真っ赤だぞ?」
「所々、針が見えるではないか。毒を塗った棒手裏剣が刺さっていて倒れないとは!」

 あ。
 見つかっちゃった?
 ハズい。
 今ね。首に無数の針が刺さっているの。置き針だそうで。頭痛を止めている。
 余りにもみっともないから、白くて長いマフラー付けてるのよ。加速している人がこれをつけるのは様式美。

 でも血が出て来たらしい。
 やばいっす。


「もう、約束の100人は倒したぞ? まだやるのか? それではこっちも手加減はしない。最新鋭の鉄砲を使用する」

 さっきの威勢はどこへやら。
 爺さん連中、顔を真っ青にして今にも降伏しそう。


「待ちなさいっ! よくもやってくれたわね! もう許さないんだから!」

 忍者っぽくない幼馴染系アニメ声で、これまた忍者っぽくないセリフが近くの林から聞こえてくる。
 そこから数人の男を連れて、あのアゲハを倒した少女忍者が出て来た。

 やはりあのツンデレポーズで俺を指さしてきた。また加速しないといけないのか?
 もう限界なんだけど。頭痛よりも針の方が痛くてさ。

 なんか楽な方法はないものか?

しおりを挟む
感想 31

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます

山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。 でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。 それを証明すれば断罪回避できるはず。 幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。 チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。 処刑5秒前だから、今すぐに!

スラム街の幼女、魔導書を拾う。

海夏世もみじ
ファンタジー
 スラム街でたくましく生きている六歳の幼女エシラはある日、貴族のゴミ捨て場で一冊の本を拾う。その本は一人たりとも契約できた者はいない伝説の魔導書だったが、彼女はなぜか契約できてしまう。  それからというもの、様々なトラブルに巻き込まれいくうちにみるみる強くなり、スラム街から世界へと羽ばたいて行く。  これは、その魔導書で人々の忘れ物を取り戻してゆき、決して忘れない、忘れられない〝忘れじの魔女〟として生きるための物語。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

処理中です...