追放された【鑑定士】の俺、ゴミスキルのはずが『神の眼』で成り上がる〜今更戻ってこいと言われても、もう遅い〜

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24(最終話)

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「総員、攻撃開始!」
ライルの号令が、地底の奥深くに響き渡った。
天空の騎士団が放った無数の光の矢が、魔物の群れへと降り注ぐ。
一体一体が強力な魔物たちだが、エーテルガルドの兵器の前では相手にならない。
光に触れた魔物は、悲鳴を上げる間もなく消え去っていく。

「すごい、これが天空の都の力か」
後方で治癒を受けていたアレックスが、呆然とつぶやいた。
彼が命がけで戦っていた相手が、いとも簡単に倒されていく。
その光景が、彼には信じられないのだろう。

「リナ、二人の治療が終わったら前線の援護を頼む」

「はい、カイさん!」と、リナは答えた。
リナの聖なる光が、アレックスとリアの傷をどんどん癒していく。
二人の顔に、少しずつ血の気が戻ってきた。
俺は、アグニを片手に魔物の群れの中心へと一人で突っ込んでいった。
俺の目的は、雑魚を散らすことではない。
この軍勢を率いている、大物を引きずり出すことだ。
神銀の鎧『ブリューナク』が、魔物たちの攻撃を完全に弾き返す。
鋭い爪も牙も、俺の体には全く届かない。
俺は、まるで嵐の中を進む船のように敵陣を切り裂いていく。

「出てこい、臆病者。俺が、相手をしてやる」
俺が次元の裂け目に向かって叫んだ、その時だった。
裂け目の奥から、今までとは比べ物にならないほど巨大で邪悪な気配があふれ出してきた。
空間が、その圧力だけでビリビリと震える。
魔物たちの動きが、一斉に止まった。
そして、まるで王を迎えるかのように道を開ける。

裂け目からゆっくりと姿を現したのは、全身が黒い水晶でできた巨大な竜だった。
その大きさは、この広大な空間を埋め尽くさんばかりだ。
翼はなく、百足のような無数の足で地面を這っている。
その頭部には、苦しそうに歪んだ無数の人間の顔が浮かんでいた。
この災厄に、魂を喰われた者たちの成れの果てだろう。
そして、竜の額にはひときわ大きく不気味な、赤い核が埋め込まれていた。
あれが、この災厄の本体、『星の災厄』そのものだ。

『見つけたぞ、異物よ。星の決まりを乱す、邪魔者だ』
竜が、直接俺の脳内に語りかけてきた。
その声は、何百何千という魂のうらみが混じったような、おぞましい響きを持っていた。

「お前が、この星を喰らうという災厄か」

『そうだ、我は喰らう者。星は我が糧で、生命は我が餌食だ』
それが、宇宙の決まりなのだ。
お前のような邪魔者がいなければ、この星もとうに我が腹の中にあった。
災厄の竜が、敵意をむき出しにして俺を睨みつける。
その視線だけで、魂が凍てつきそうになる。
だが、俺は一歩も引かなかった。

「残念だったな、この星はお前の餌なんかじゃない。俺たちが生きる、大切な場所だ」
俺の言葉に、竜は心底楽しそうに喉を鳴らした。

『面白い、ならばその大切な場所がお前の墓場となる様を見せてやろう』
竜が、巨大な口を開いた。
その奥に、星をも砕くほどの破壊の力が集まっていく。
まずい、あれを撃たれたらこの空間ごと消し飛んでしまうだろう。

「アルジェント、フェニクス!」
俺の呼びかけに、二羽の神鳥がすぐさま応えた。
アルジェントが、俺たちの前に巨大な嵐の壁を作り出す。
フェニクスが、その壁に浄化の神炎を重ね合わせた。
風と炎の、二重の絶対防御結界が完成した。
次の瞬間、竜が放った破壊のブレスが俺たちに襲いかかる。
世界が、光と音で真っ白に染まった。
すさまじい衝撃が、地底全体を激しく揺るがした。
ブレスが止んだ後、そこにはボロボロになった二羽の神鳥と、俺たちの姿があった。

「よくやった、二人とも」
だが、アルジェントもフェニクスも今の攻撃でかなりの力を失ってしまったようだ。
その翼は傷つき、少し苦しそうに息をしている。
災厄の力は、それほどまでに桁外れなのだ。

「カイさん、私たちが援護します」
治療を終えたリナが、アレックスとリアと共に駆けつけてきた。
アレックスは聖剣を、リアは杖を固く握りしめている。
その目には、もう迷いの色はない。

「フン、虫けらが何匹集まっても結果は変わらない」
災厄の竜は、俺たちを見下しながら再びブレスの準備を始めた。
二度目を受ければ、もう防ぎきることはできない。

「ライル、今だ。装置を起動しろ」
俺は、天空の騎士団に向かって叫んだ。
ライルたちは、この一瞬の隙を逃さなかった。
彼らは高速で次元の裂け目の中心へたどり着くと、封印装置を起動させる。
装置から放たれた光の鎖が、裂け目を内側から縛り上げていった。

「小賢しい真似をするな」
災厄の竜が、封印を止めようと狙いをライルたちへと変えた。
だが、その前には俺たちが立ちはだかる。

「お前の相手は、俺たちだ」
俺は、アグニを構えて竜へと切りかかった。
アレックスも、聖剣を手に後に続く。
リナとリア、二人の癒し手が俺たちに強化と回復の魔法をかけ続けた。
聖なる光と、浄化の炎。
二つの力が、竜の黒い水晶の体に次々と叩きつけられる。
だが、その体はあまりにも硬すぎた。
アグニの一撃ですら、わずかな傷しかつけることができないのだ。

「無駄だと言っているだろう」
竜が、その巨体で薙ぎ払うように尻尾を振るった。
俺たちは、とっさに後ろへ跳んで攻撃を避ける。
だが、アレックスがわずかに反応が遅れてしまった。

「ぐあっ!」と、彼は叫んだ。
尻尾の直撃を受けたアレックスが、壁まで吹き飛ばされる。
聖剣は手から離れ、彼の体は血だらけになって動かなくなった。

「アレックス!」と、リアが叫んだ。
リアの、悲痛な叫びが響いた。
その瞬間、リアの全身から今まで見たこともないほど、強大な聖なるオーラがあふれ出した。
愛する者を失いかけた悲しみが、彼女の才能を極限まで引き出したのだ。
彼女の体は金色に輝き、その背中には光でできた翼が生えていた。
それは、まるで本物の天使のようだった。

「あなただけは、絶対に死なせない」
リアが歌うように呪文を唱えると、奇跡が起きた。
瀕死の状態だったアレックスの傷が、一瞬で完全に癒えていったのだ。
それだけではない、彼の体からは力がみなぎり始める。
聖剣は、彼の手に自動的に戻ってきた。
その剣は、リアの聖なる力を受けて本来以上の輝きを取り戻していた。

「リア、お前は」
アレックスが、信じられないものを見る目で彼女を見つめている。

「ありがとう、カイ。お前のおかげで、俺は本当に大切なものに気づけた」
守るべきもののために戦う、本当の強さにな。
アレックスの目が、かつての輝きを取り戻した。
いや、それ以上の澄み切った英雄の瞳だった。
彼は、聖剣を天に掲げた。

「カイ、力を貸してくれ。俺たちの、最後の共同作業だ」

「ああ、望むところだぜ」
俺とアレックスは、並んで立った。
かつては別々の道を進んだ二人の英雄が、今再び星の未来のために肩を並べる。
リナと、覚醒したリア。
二人の癒し手の全魔力が、俺たちの剣に注ぎ込まれていく。
俺のアグニは浄化の炎を、アレックスの聖剣は聖なる光を極限まで高めていった。
二つの剣が共鳴し、一つの巨大な光の刃を生み出す。

「ライル、裂け目はどうなった」

「あと少しです、持ちこたえてください」
裂け目は、あと一息で完全に閉じようとしていた。

「行くぞ、アレックス!」

「応!」と、彼は叫んだ。
俺たちは、同時に地面を蹴った。
災厄の竜が、最後の抵抗として無数の触手を俺たちに向かって放ってくる。
だが、その全ては俺たちが作り出した光の刃が切り裂いていった。
俺たちは、竜の懐へと一直線に突き進む。
そして、額にある不気味な赤い核めがけて、二人で握った光の剣を全力で突き立てた。

世界から、音が消えた。
全ての光が、その一点へと吸い込まれていく。
災厄の竜の核に、深々と突き刺さった光の剣。
その聖なる力が、邪悪な存在を細かく分解していく。

『ばかな、この我が。たかが人間の絆などに、負けるとは』
災厄の竜は、最後の言葉を残して完全に消滅した。
同時に、背後の次元の裂け目も完全に閉ざされる。
後に残ったのは、静寂と傷だらけの英雄たちだけだった。
俺たちは、勝ったのだ。
本当に、全てを終わらせた。
俺たちは、互いに顔を見合わせた。
そして、誰からともなく笑い出した。
疲れも、痛みも忘れてただ、心の底から。
地底の奥深くに、俺たちの笑い声がいつまでも響き渡っていた。
その声は、この星に訪れた新しい平和の産声のようにも聞こえた。

戦いが終わり、俺たちは地上へと戻った。
ヴォルカノンの空を覆っていた赤黒い瘴気は、完全に消え去っていた。
代わりに、どこまでも澄み渡る青い空が広がっている。
浄化された大地には、早くも新しい草花の芽吹きが見られた。
ドワーフたちの故郷は、完全な再生への道を歩み始めたのだ。

「終わったんですね、本当に」
リナが、俺の隣で幸せそうにつぶやいた。
その目には、大粒の涙が浮かんでいる。
俺は、そんな彼女の頭を優しく撫でた。
後方では、アレックスとリアが二人で寄り添いながらこの光景を見ていた。
リアの天使の翼は消えていたが、その表情は聖母のように穏やかだった。
アレックスもまた、全てを乗り越えた男の力強く優しい顔つきになっている。
彼らは、これからも二人でこの地を守り続けていくのだろう。
俺は、彼らに声をかけずにその場を離れた。
もう、言葉は必要ないと思ったからだ。

エーテルガルドへと戻ると、都の民たちが総出で俺たちを歓迎してくれた。
星の災厄が完全に消滅したことは、都の全ての人々に伝えられていた。
広場は、千年分の喜びが爆発したかのような、歓声と祝福に包まれる。
俺たちは、真の救世主として歴史にその名を刻むことになった。

その夜、盛大な祝賀会が開かれた。
俺は、評議会の議長からあるものを手渡された。
それは、エーテルガルドの最高技術で作られた、一隻の小型の探査船だった。
どんな場所へも、瞬時に移動できるという夢のような船だ。

「カイ殿、あなた方には自由な旅を続ける権利がある。この船で、まだ見ぬ世界を見てきてほしい」

そして、いつかまたこの都に顔を見せてくれれば我々にとってそれ以上の喜びはない。
議長の、温かい言葉だった。
俺たちの冒険は、まだ終わりではなかった。
いや、これからが本当の始まりなのかもしれない。

翌朝、俺たちは新しい船に乗り込み、エーテルガルドを旅立つことにした。
リナ、フェニクス、アルジェント、そして俺。
いつものメンバーで、新たな冒険へと出発するのだ。
アレックスとリアは、ヴォルカノンから通信を送ってくれた。
『ありがとう、そして達者でな』という、短いだが心のこもった伝言だった。

「カイさん、次はどこへ行きましょうか」
船の操縦席で、リナがわくわくした顔で尋ねてきた。
俺は、目の前に広がる無限の空を見つめながら答えた。

「さあな、この世界のまだ誰も見たことのない景色を探しに行こう」
俺の言葉に、リナは満面の笑みでうなずいた。
俺の肩でフェニクスが、嬉しそうに一声鳴いた。
俺たちの船は、アルジェントと並んで飛んでいく。
どこまでも続く青い空へ、新たな冒険の旅が始まったのだ。
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