うっかり女神のせいで未開の半島に転移したけど、無限収納と頑丈な体があれば余裕でした

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女神リズが嵐のように現れて、嵐のように去っていった。
後に残されたのは、呆然とする俺とミャオだけだった。
そして俺たちの足元には、彼女が置いていった不思議な石が二つ転がっている。
一つは、ごつごつした黒い石。
もう一つは、なぜかピンク色でハートの形をした可愛らしい石だ。

「……ミナトの周りって、本当に、変わった人ばっかりだね……」
ようやく我に返ったミャオが、ぽつりとそんなことを呟いた。
その的確すぎる言葉に、俺は苦笑いするしかなかった。
「はは、全くだ。俺も、自分の周りがこんなに騒がしいとは知らなかったよ」
俺はそう言いながら、地面に落ちている黒い石を拾い上げた。
見た目は、本当にただの石ころだ。
だがこれが、湯船のお湯を温めてくれる便利な神具らしい。
にわかには、信じがたい話だった。

「ミナト、その石、本当に熱くなるのかな」
ミャオが、不思議そうに俺の手の中を覗き込んできた。

「さあな、女神様が言うことだから、正直あまり信用はできないが」
俺は、わざと意地悪く言ってみせた。
「でも、もし本当だったら、すごいことだよ。火を使わずに、お風呂に入れるんだもんね」

「ああ、そうだな。俺が考えていた、面倒な仕組みは全部いらなくなる」
俺は、もう一つのピンク色の石も拾い上げる。
こちらは、なんだか甘いお菓子のような良い香りがした。
これを湯船に入れると、良い香りの泡がたくさん出てくるらしい。
正直、男の俺にはあまり必要ない機能かもしれない。
だがミャオは、きっと喜ぶだろう。

「まあ、せっかくもらったんだ。ありがたく、使わせてもらおうじゃないか」
俺は、二つの石を大切に懐へしまった。
「まずは、目の前の仕事を終わらせてからだ。最高の燻製を完成させて、その完成祝いにでも、世界一の露天風呂を作るとしようぜ」

「うん!」
俺の言葉に、ミャオは満面の笑みで力強く頷いた。
女神様の突然の来訪は、俺たちに新しい楽しみと目標を与えてくれた。
俺たちは、燻製小屋へと視線を戻す。
煙突からは、まだ細く白い煙が、静かに立ち上っていた。

燻製が完成するまでには、一週間ほどの時間が必要だった。
その間、俺たちは交代で、燻製小屋の火の番をすることにした。
火は、強すぎても弱すぎてもいけない。
常に一定の温度と、煙の量を保ち続ける必要があるのだ。
昼間はミャオが担当し、夜は俺が火の面倒を見る。
物音一つしない静かな夜、俺は燻製小屋の前に小さな椅子を置いて、燃えさかる炎を一人で眺めていた。
パチパチと薪がはぜる音だけが、辺りに心地よく響いている。
燻製小屋の隙間からは、時折、桜の木とスパイスが混じった甘く香ばしい煙の匂いが漂ってきた。
その匂いを嗅ぐだけで、腹の虫がぐぅっと鳴る。
きっと、とんでもなく美味いものが出来上がるに違いない。
そんな期待が、この単調な作業を楽しいものに変えてくれた。

「ミナト、眠くないの?」
ふと、背後から小さな声がした。
振り返ると、いつの間にか起きてきたミャオが、心配そうな顔でこちらを見ている。
どうやら、俺を起こさないように、そっと拠点から抜け出してきたらしい。

「ああ、ミャオか。大丈夫だ、俺はあまり眠らなくても平気だからな」
これも、神頑丈スキルの恩恵の一つだ。
疲労を感じにくい体は、こういう長時間の作業で本当に役立つ。

「でも、一人じゃ寂しいでしょ?私も、一緒にここにいるからね」
ミャオはそう言うと、俺の隣にちょこんと座った。
そして、俺と同じように、両手で膝を抱えてじっと炎を見つめ始める。
しばらく、二人で無言の時間が流れた。
それは、気まずいものではなく、まるで古い親友といるかのような温かく心地よい時間だった。
やがて、ミャオがぽつりぽつりと、自分の村のことを話し始めた。
父親は、村一番の腕を持つ狩人だったこと。
母親は、歌がとても上手で、彼女によく子守唄を歌ってくれたこと。
それから、小さな弟がいて、いつも自分の後を泣きながらついて回っていたことなどを、少しだけ恥ずかしそうに話してくれた。
ミャоは、家族のことが大好きな、ごく普通の心優しい女の子なのだ。

「みんな、今頃どうしてるかな……。ちゃんとお腹いっぱい、ご飯を食べてるといいな……」
ミャオの声は、夜の静寂の中で少しだけ震えていた。
無理もないことだ。
こんなにも小さな体で、一族全員の未来という重いものを背負っているのだ。
不安にならない方が、おかしい。

俺は、何も言わずにミャオの頭を優しく撫でてやった。
気の利いた慰めの言葉をかけるよりも、その方が、彼女の心を少しでも軽くできると思ったからだ。
「大丈夫だ。もうすぐ、最高の土産が完成するからな。これさえあれば、お前の村はもう二度と飢えることはない」
俺の力強い言葉に、ミャオはこくりと小さく頷いた。
そして、俺の肩に、こてんと小さな頭を預けてくる。
その重みが、なんだかとても愛おしい。

「……うん。ミナトが言うと、本当にそうなる気がする。ミナトは、まるで伝説の魔法使いだもんね」

「はは、だから、魔法は使えないんだって。俺にできるのは、地道な作業だけだ」
俺たちは、そんな他愛もない話をしながら、穏やかな夜を共に過ごした。
隣で舟を漕いでいたミャオは、いつの間にか俺の肩に寄りかかったままだった。
すやすやと、気持ちよさそうな寝息を立てている。
子供らしい無防備な寝顔を見ると、こちらの心も自然と和んでいった。
この小さな寝顔が守りたいものを、俺も一緒に守ってやりたいと、心からそう思った。

約束の一週間が、ついに過ぎた。
燻製小屋の煙突から昇っていた煙は、もうすっかり見えなくなっている。
中の薪と燻製用の桜の木が、完全に燃え尽きた証拠だ。
俺とミャオは、言い知れぬ期待に胸を膨らませて、燻製小屋の前に並んで立った。
この特別な日のために、二人で朝から近くの川へ行き、丁寧に体を清めてきた。
これは、俺たちの汗と努力の結晶を、万全の態勢で迎え入れるための大切な儀式なのだ。

「いいかミャオ、いよいよ開けるぞ」
俺が少しだけ芝居がかった重々しい口調で言うと、ミャオはごくりと緊張した面持ちで唾を飲んだ。
その大きな瞳は、緊張と期待の色で潤み、キラキラと輝いている。
俺は、自分たちで作った重厚な木の扉に、ゆっくりと手をかけた。
そして、ぎぃという心地よい軋み音と共に、その扉を大きく開け放つ。
その瞬間、小屋の中に凝縮されていた煙の香りが、ぶわりと俺たちに襲いかかってきた。
それはただ、煙たいだけの匂いではない。
燻製用に使った桜に似た木の、甘く華やかな香り。
グレートボアの良質な脂が燻された、食欲を刺激する香ばしい匂い。
そして、一緒に漬け込んだ様々なハーブとスパイスが複雑に混ざり合った、深みのある香りだ。
その匂いを嗅いだだけで、俺は今回の燻製作りの成功をはっきりと確信した。

「うわあ……!」
隣にいたミャオが、感心したような、うっとりとしたような声を漏らす。
俺たちは、誘われるように小屋の中へと一歩足を踏み入れた。
そこには、まるで芸術品のような見事な飴色の肉の塊が、ずらりと天井から吊るされている。
一週間前は、まだ生々しい赤色をしていたただの肉だった。
それが今では、長い時間をかけて丁寧に燻されたことで、宝石のように美しく仕上がっている。
表面は乾燥して、ランプの光を反射してつやつやと輝いていた。
指で軽く押してみると、硬すぎず柔らかすぎない、最高の弾力が指先に伝わってくる。
最高の出来栄えであることは、もう一目見ただけで十分に分かった。

「すごい……ミナト、見て!お肉が、宝石みたいにキラキラしてる!」
ミャオは興奮した様子で、目の前に吊るされた巨大なベーコンの塊を指差した。
その気持ちは、俺にも痛いほどよく分かる。
手間暇をかければかけるほど、それが完成した時の喜びは、何倍にもなって返ってくるのだ。

「ああ、文句なしの大成功だな。我ながら、これ以上ない完璧な出来だ」
俺は、一番美味しそうに仕上がっていたロース肉の塊を、S字フックもどきから一つ慎重に外した。
ずっしりとした、心地よい重みが腕に伝わってくる。
俺たちは、その輝く肉の塊を、まるで宝物でも運ぶかのように拠点に持ち帰った。
そして、いよいよ待ちに待った試食の時間だ。
俺は、薄く研いだ石のナイフもどきで、燻製の端を薄く切り取った。
現れた断面は、息を呑むほど美しいピンク色をしていた。
まるで高級な生ハムのように、しっとりとしているのが見ただけで分かる。
肉と肉の間に挟まった脂身の部分は、熱でゆっくりと溶けて半透明になっていた。

「ほらミャオ、まずはそのまま食べてみてくれ」
俺は、切り取ったばかりの出来立ての燻製を、ミャオの口元へそっと運んでやった。
ミャオは、ぱくりとそれを小さな口に入れる。
そして、もぐもぐと、目を閉じてゆっくり時間をかけて味わった。
やがて、その咀嚼の動きがぴたりと止まる。
そして次の瞬間、彼女の顔がぱあっと太陽のように輝いた。

「……!おいしいっ!なにこれ、すっごくおいしいよ、ミナト!」
ミャオは、その場でぴょんぴょんと飛び跳ねて、全身でその喜びを表現した。
「お肉の味が、ぎゅーってなってる!それに、煙のいい匂いが、ふわーって鼻に抜けていく感じがする!」

「だろ?これが、燻製っていう料理なんだ。ただ肉を焼くのとは、全然違うだろ?」
俺も、自分用に切り分けた一切れを口に放り込む。
……う、美味い!
噛めば噛むほど、凝縮された肉の旨味が、口の中いっぱいにじゅわっと広がっていく。
ぎゅっと詰まった、最高の味だ。
塩加減も、狙い通り完璧だった。
一緒に漬け込んだハーブとスパイスの爽やかな香りが、濃厚な肉の後味をすっきりとさせてくれる。
これは、間違いなく酒が無限に進んでしまう危険な味だった。

「ミナト、私、こんなに美味しいお肉、生まれて初めて食べたかもしれない!」

「はは、大袈裟だな。でも、そう言ってもらえると、頑張って作った甲斐があったってもんだよ」

「うん!これなら、村のみんなも絶対に喜んでくれるよ!長老様なんて、嬉しくて三日三晩踊り続けるかもしれない!」
ミャオの言葉に、俺は思わず笑ってしまった。
彼女の村の長老は、よほど陽気で踊りが好きな人物らしい。

「よし、この燻製は土産にする分と、俺たちの備蓄分にちゃんと分けよう。空間収納に入れておけば、いつでもこの出来立ての味が楽しめるからな」

「うん!」
俺たちは、完成した燻製を、丁寧に一つずつ切り分けていく作業を始めた。
巨大なグレートボア一頭分の肉だ、その量はとてつもない。
ロース、バラ、モモなどの部位ごとに分け、さらに土産用、拠点での備蓄用、そしてミャオが村へ帰る旅の途中で食べる食料用などに、細かく分類していく。
全ての肉を仕分けして、俺の空間収納へと保存し終える頃には、外はすっかり暗くなっていた。
これで当面の食料問題は、完全に解決したと言っていい。
たとえ、この島に厳しい冬が来たとしても、何も心配することはないだろう。

燻製作りという大きな仕事を終え、俺たちの生活には少しだけ心に余裕が生まれた。
その夜、俺たちは夕食を終えると、高台の崖の上で並んで座り、夜空を眺めていた。
空には、満月が煌々と輝いている。
潮風が、火照った体にとても心地いい。
「さて、大きな仕事が終わったな。次は、いよいよ女神様にもらった、あの不思議な石の出番だ」
俺が何気なく言うと、隣に座っていたミャオがぱっと顔を輝かせた。

「お風呂、本当に作れるの?」

「ああ、もちろんだ。どうせ作るなら、世界一の露天風呂を作ろうぜ。この崖の上から、目の前の海が一望できるやつをな!」
俺がそう言って親指で眼下の海を示すと、ミャオは「本当!?」と声を弾ませた。
「やったあ、嬉しい!海が見えるお風呂なんて、夢みたい!」
ミャオは、子供のようにはしゃいで喜んでいる。
俺は早速、頭の中で露天風呂の具体的な設計図を描き始めた。

「湯船の素材は、燻製小屋作りで余ったレンガを使えばいい。あれなら、強度も水の重さにも十分耐えられるはずだ」

「うん、そうだね!」

「湯船の形は、四角じゃなくて、角がない楕円形にしようか。その方が、ゆったりできてリラックスできるだろ」

「わあ、いいねそれ!私も、その方が好き!」
ミャオも、自分のことのように目を輝かせながら、色々なアイデアを出してくれた。
湯船の周りには、滑らないように木の板で床を張った方がいいとか、着替えるための簡単な目隠しもあった方がいいとか、話はどんどん膨らんでいく。
リズの道具のおかげで、一番難しかったお湯を沸かす仕組みを、一から考えなくて済んだのが本当に大きい。
その分の労力を、他の部分を豪華にするために使えるのだ。
俺たちは、まるで秘密基地を作る子供のように、これから始まる新しい建築計画に胸を躍らせた。

「よし、そうと決まれば話は早い。明日から早速、露天風呂作りを始めるぞ!」
俺が立ち上がって高らかに宣言すると、ミャオも元気よく立ち上がって「うん!」と大きく頷いた。
俺たちの、この島での生活はまだまだ始まったばかりだ。
そして、それはこれからも、もっともっと楽しくて、刺激的なものになっていくに違いない。
俺は、隣で嬉しそうに笑うミャオの横顔を見ながら、そんな確信を抱いていた。
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