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満腹お握らず
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「お腹空いた」
お腹を抑え「しょんぼり」する少年。
「朝ごはん食べてこなかったの?」と言う秋人の言葉に少年はうなずく。
「秋人たちがバス停に来たの見えて、慌てて家出たから」
うなずく少年に秋人は竹編みの箱をバッグから取り出した。
「人の作った物嫌いじゃなかったら」そう言い開けたのはまるでサンドイッチのようなお握りのようなもの。
「おにぎらずじゃん、現物初めて見たわ」
遠藤が感心した様子で弁当箱を見る。
「料理上手な奥さんだね」
田中部長の褒め言葉に「最高のお嫁さんです」と秋人は力強くうなずく。
「へっ、へえ……それなら1回会ってみたいな」
「部長、見たらびっくりしますよ」
「おや、遠藤君は見たことあるのかい?」
田中部長の言葉に「そりゃあどえらい人でしたよ」と意味深に笑いながら言う遠藤に田中部長は首をかしげる。
「いただきます」
少年はおにぎらずを1つ取る。
普通のお握りよりもずっしりとした重さが指に伝わる。
そして小さな口を出来るだけ大きく開きかぶりつく。
最初に来るのは当然海苔。
ご飯の水分で柔らかくなり簡単に歯で切れる。それから磯の香り。そしてご飯に纏わる塩気も絶妙である。
次に来たのはレタス。
「シャキ」っとした歯ごたえが伝わったその時、次の食材が顔を出す。
「マヨネーズと照り焼きだ!」
口に頬張りながらの言葉で聞き取りづらいが興奮気味に言う少年。
美味しそうにかぶりつくその姿に秋人もなんだか嬉しくなる。
その時、「コンコン」と窓を叩く音。
「なっ!にっ、忍者っ?!」
そちらの方を見ると田中部長は声を上げて驚く。
「秋人さーん!」
「今開ける」
内鍵を開け、秋人は雪白を中に入れた。
「ちょっ、黄昏君!その人を入れて大丈夫なのかい?!」
警戒する田中部長に遠藤は言う。
「大丈夫ですよ。アイツの身内らしいので」
「忍者が身内って、黄昏君何者なの……」
「お嫁さんです」
「え?」
聞き直す田中部長に同じトーンで秋人が「お嫁さんです」ともう一度言うと大きな驚きの声が社内に響いた。
お腹を抑え「しょんぼり」する少年。
「朝ごはん食べてこなかったの?」と言う秋人の言葉に少年はうなずく。
「秋人たちがバス停に来たの見えて、慌てて家出たから」
うなずく少年に秋人は竹編みの箱をバッグから取り出した。
「人の作った物嫌いじゃなかったら」そう言い開けたのはまるでサンドイッチのようなお握りのようなもの。
「おにぎらずじゃん、現物初めて見たわ」
遠藤が感心した様子で弁当箱を見る。
「料理上手な奥さんだね」
田中部長の褒め言葉に「最高のお嫁さんです」と秋人は力強くうなずく。
「へっ、へえ……それなら1回会ってみたいな」
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田中部長の言葉に「そりゃあどえらい人でしたよ」と意味深に笑いながら言う遠藤に田中部長は首をかしげる。
「いただきます」
少年はおにぎらずを1つ取る。
普通のお握りよりもずっしりとした重さが指に伝わる。
そして小さな口を出来るだけ大きく開きかぶりつく。
最初に来るのは当然海苔。
ご飯の水分で柔らかくなり簡単に歯で切れる。それから磯の香り。そしてご飯に纏わる塩気も絶妙である。
次に来たのはレタス。
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