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調理台での思い出 突然の絶頂 第六の狼
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そそくさと、汚してしまったタオルを片付ける。そうだ、大地の部屋にタオルケット戻さないと。そっと海斗の部屋を出て、大地の部屋に入る。何事もなかったかの様にタオルケットを布団の中に戻した。
大地の部屋から出て、ほっと胸を撫で下ろした。これで、バレないだろう。後は、調理室に米を取りに行こう。ついでに、汚してしまったタオルも洗わないと。
誰にも見つからない事を祈りながら、調理室へと向かった。
俺は運が良いのか悪いのかわからないが、誰にも遭わずに調理室にたどり着くことができた。
流し台で、水道口から水を出す。食べ物を調理する所で粗相してしまった物を洗うのは、気が引けるが、他に洗える所がわからない為、仕方がないとジャバジャバと洗った。
ここ最近、沢山犯されて精を吐き出しいるせいだろうか。粘着質じゃない為、苦もなく洗い流すことができた。何だか、男のプライドがズタズタな気がするのは何でだろう。
タオルを流し台の上に置きっぱなしにした。多分、誰かしらの狼が片付けてくれるだろう。
それと、米だ。棚という棚の中を探す。吊り棚に食器棚、流し台の棚探したが、米はない。
そうだ、調理台の収納を見ていなかった。
調理台に近づき、台の上を見て大地にここで抱かれた事を思い出してしまった。頬が熱い。ここでフェラチオされて、後から挿れられてイかされた。その後に正常位でキスしながら抽送されたことを思い出す。キス、気持ち良かった。そういえば、俺にキスしてきたのって海斗と大地だけだ。聖司も口移ししてきたが、ただそれだけだった。深く俺を貪りたいと訴える様なキスをしてくるのはあの二人だけだ。二人の唇の感触を思い出し、またキスがしたいと思ってしまった俺は、どうしようもないアホだ。無意識の内に手で下唇に触れていた事に気づき、頭を振る。ダメだ、こんな事考えてぼーっとしていられないんだ。米を探さないと。
調理台の下にある収納をのぞく。そこで米びつを見つけ、近くにあったプラスチック製のコップに米を移した。
よし! 後はこれを幸平の部屋にある秤に乗せれば良い筈だ。
米を持ち、廊下に出ようと扉の取っ手に手をかけた時だ。廊下から微かに声が聞こえてきた。
慌てて、扉の後ろに隠れる。扉は閉まっている為、調理室に入ってこない限りは見つからない筈だ。
「なかなか見つからないなぁ」
この声、聞いたことのない声だ。どちらかと言うと高めの声で、聖司の冷たさを凌駕するほどの冷たさを感じた。
「良太お兄ちゃん、彼はなかなかの強者だよ」
この声は、幸平だ。最悪の二人が一緒に歩いているのか。今見つかるわけにはいかない。震える体を両手で抱きしめて、そのまま通り過ぎてくれと祈った。
「白くんは強くない。儚く弱い存在だ。双子の邪魔が無ければ、今頃壊れて良い贄になっていたのに」
その通りだ。海斗と大地がいなければ、俺は壊れてしまっていたかもしれない。
今思えば、最初は海斗で良かった。変態だが、特殊な性癖がない海斗は、優しく宝物を扱う様に俺を抱いてくれた。最初の頃はそれでも辛かったのに、特殊な性癖をもつ大地や冷たい聖司、巨根の拓也、性格の悪い幸平が一番だったら、俺はすぐに壊れたかもしれない。
「海斗お兄ちゃん達は何で、逆らうんだろう」
「知らないよ。だけど、彼らも気づいているさ。もう、終わりに近づいているってね」
終わりに近づいてる? もうすぐ、鍵が集まるって知っているのか。それとも、別の何かがあるのか。
「あぁ、もう一度くらいたっぷりと抱き潰してヤりたいなぁ」
遠慮します。
「それほど、気に入ったのかい」
「後ろの具合が最高なんだ。良太お兄ちゃんも気にいるよ」
気に入られても困ります。
「それは、楽しみだ」
段々と声が遠去かって行った。どうやら、通り過ぎって行ったようだ。
溜息をついた。いつの間にか息を詰めていた。くそ、抱き潰されてたまるか。体がまだ震えている。怖い。壊されてしまうじゃないかと言う不安が、俺を押し潰そうとしてくる。海斗と大地に逢いたい。大丈夫だって慰めて抱きしめて欲しい。あいたいよ。ほろほろとこぼれ落ちる涙をそのままに静かに泣いた。
少しだけ泣いて、落ち着いた。
そっと扉を開けて廊下をみて、誰も居ないことを確認してから調理室を後にした。
大丈夫。もうすぐ、全てが上手くいく。ここを脱出して、海斗と大地と話をするんだ。俺ならできる。そう自分に言い聞かせながら、幸平の部屋に向かった。
そっと扉を開けて覗いたが、幸平の部屋には誰も居なかった。
散らばっている物を避けながら、机に向かう。机の上にあるPCの電源を入れて、ビーカーに持ってきた米を注いでいく。注ぎ終わった瞬間にピンポーンと正解音が響いた。
PCの画面上に言葉が表示されていく。
【正解だ。宝箱の裏にロックキーがある。0083 と入力せよ】
その言葉通りに、宝箱の裏にロックキーを見つけた。PCに表示されている番号を打ち込むと、カチャと鍵が外れた。
蓋を開けるとそこには、小さな鍵が入っていた。これで、四つ目だ。あと、一つだ。もう少しで自由だ。喜びの感情を抑えられず、ガッツポーズをしてしまう。
鍵をポケットに入れて、次に向かおうと扉を見た瞬間だった。カチャッと扉が開かれた。
「あ!」
互いに見合って固まった。嘘だ。何でここにいるんだ。先に動いたのは幸平だった。
「良かった。見つけた!」
そう言って散らばった漫画を蹴散らし、俺に近づいてくる。
捕まってたまるかと、下に落ちていた本を拾い、幸平に向かって投げた。驚いた幸平が顔を庇おうとして腕を上にあげたのを見計らって、脇を走り抜けた。
よし! 躱したと有頂天になった。そのまま、廊下に出て走り去るつもりだった。それが、出来なかったのは、柔らかな何かにぶつかり、がっしりとした何かに囲われてしまったからだ。
何が起こったのか理解できず見上げた先にいた人物は、短髪の黒髪だったが、とても美しく女性としか思えない程の綺麗な人だった。だが、俺の下半身にあたる物は確実に男だと証明してくる。漆黒の瞳の中に幸平を凌駕するほどの狂気が渦巻いているのが見えて、恐怖で動けなくなってしまう。
そんな男の腕の中に俺はいた。
「やぁ、初めてだね。白くん」
そう言った男の左手が俺の顎に添えられ、上を向かされる。気づいた時には、男の唇に唇を塞がれ、舌を差し込まれていた。口腔を舐られ、舌を絡めとられる。わざとらしく、くちゅくちゅと水音響かせ、羞恥させられる。
「んん!」
びくりと身体が跳ねる。後孔に男の指が一本挿入された。ぐいぐいと俺の弱い所を刺激してくる。びりびりと継続的に快感が身体を走る抜けて、頭が真っ白に染まる。
「ん、んん、んんんん!!」
何が起こったのか分からない。突如、男の舌と指が抜かれた。俺を支えていた男の腕が外されて、床に座り込んだ。下を向くと、俺の陰茎から白濁が出てワンピースを汚していた。
え? 俺、イかされた? ものの数分での出来事だった。初めて出会った男に出会い頭にキスされて後孔を弄られて、イかされてしまった。
男も俺の前に座り込み、俺の目線に合わせてきた。
「まだまだだね。これからが、楽しみだ」
そう言った男に物のように肩に担ぎ上げられた。イかされた身体はまだ動かず、抵抗できなかった。
「良太お兄ちゃん、俺も混ざって良い?」
「良いよ。それじゃ三人で楽しもうか」
「やった!」
幸平の嬉しそうな声を聞きながら、俺は絶望した。
大地の部屋から出て、ほっと胸を撫で下ろした。これで、バレないだろう。後は、調理室に米を取りに行こう。ついでに、汚してしまったタオルも洗わないと。
誰にも見つからない事を祈りながら、調理室へと向かった。
俺は運が良いのか悪いのかわからないが、誰にも遭わずに調理室にたどり着くことができた。
流し台で、水道口から水を出す。食べ物を調理する所で粗相してしまった物を洗うのは、気が引けるが、他に洗える所がわからない為、仕方がないとジャバジャバと洗った。
ここ最近、沢山犯されて精を吐き出しいるせいだろうか。粘着質じゃない為、苦もなく洗い流すことができた。何だか、男のプライドがズタズタな気がするのは何でだろう。
タオルを流し台の上に置きっぱなしにした。多分、誰かしらの狼が片付けてくれるだろう。
それと、米だ。棚という棚の中を探す。吊り棚に食器棚、流し台の棚探したが、米はない。
そうだ、調理台の収納を見ていなかった。
調理台に近づき、台の上を見て大地にここで抱かれた事を思い出してしまった。頬が熱い。ここでフェラチオされて、後から挿れられてイかされた。その後に正常位でキスしながら抽送されたことを思い出す。キス、気持ち良かった。そういえば、俺にキスしてきたのって海斗と大地だけだ。聖司も口移ししてきたが、ただそれだけだった。深く俺を貪りたいと訴える様なキスをしてくるのはあの二人だけだ。二人の唇の感触を思い出し、またキスがしたいと思ってしまった俺は、どうしようもないアホだ。無意識の内に手で下唇に触れていた事に気づき、頭を振る。ダメだ、こんな事考えてぼーっとしていられないんだ。米を探さないと。
調理台の下にある収納をのぞく。そこで米びつを見つけ、近くにあったプラスチック製のコップに米を移した。
よし! 後はこれを幸平の部屋にある秤に乗せれば良い筈だ。
米を持ち、廊下に出ようと扉の取っ手に手をかけた時だ。廊下から微かに声が聞こえてきた。
慌てて、扉の後ろに隠れる。扉は閉まっている為、調理室に入ってこない限りは見つからない筈だ。
「なかなか見つからないなぁ」
この声、聞いたことのない声だ。どちらかと言うと高めの声で、聖司の冷たさを凌駕するほどの冷たさを感じた。
「良太お兄ちゃん、彼はなかなかの強者だよ」
この声は、幸平だ。最悪の二人が一緒に歩いているのか。今見つかるわけにはいかない。震える体を両手で抱きしめて、そのまま通り過ぎてくれと祈った。
「白くんは強くない。儚く弱い存在だ。双子の邪魔が無ければ、今頃壊れて良い贄になっていたのに」
その通りだ。海斗と大地がいなければ、俺は壊れてしまっていたかもしれない。
今思えば、最初は海斗で良かった。変態だが、特殊な性癖がない海斗は、優しく宝物を扱う様に俺を抱いてくれた。最初の頃はそれでも辛かったのに、特殊な性癖をもつ大地や冷たい聖司、巨根の拓也、性格の悪い幸平が一番だったら、俺はすぐに壊れたかもしれない。
「海斗お兄ちゃん達は何で、逆らうんだろう」
「知らないよ。だけど、彼らも気づいているさ。もう、終わりに近づいているってね」
終わりに近づいてる? もうすぐ、鍵が集まるって知っているのか。それとも、別の何かがあるのか。
「あぁ、もう一度くらいたっぷりと抱き潰してヤりたいなぁ」
遠慮します。
「それほど、気に入ったのかい」
「後ろの具合が最高なんだ。良太お兄ちゃんも気にいるよ」
気に入られても困ります。
「それは、楽しみだ」
段々と声が遠去かって行った。どうやら、通り過ぎって行ったようだ。
溜息をついた。いつの間にか息を詰めていた。くそ、抱き潰されてたまるか。体がまだ震えている。怖い。壊されてしまうじゃないかと言う不安が、俺を押し潰そうとしてくる。海斗と大地に逢いたい。大丈夫だって慰めて抱きしめて欲しい。あいたいよ。ほろほろとこぼれ落ちる涙をそのままに静かに泣いた。
少しだけ泣いて、落ち着いた。
そっと扉を開けて廊下をみて、誰も居ないことを確認してから調理室を後にした。
大丈夫。もうすぐ、全てが上手くいく。ここを脱出して、海斗と大地と話をするんだ。俺ならできる。そう自分に言い聞かせながら、幸平の部屋に向かった。
そっと扉を開けて覗いたが、幸平の部屋には誰も居なかった。
散らばっている物を避けながら、机に向かう。机の上にあるPCの電源を入れて、ビーカーに持ってきた米を注いでいく。注ぎ終わった瞬間にピンポーンと正解音が響いた。
PCの画面上に言葉が表示されていく。
【正解だ。宝箱の裏にロックキーがある。0083 と入力せよ】
その言葉通りに、宝箱の裏にロックキーを見つけた。PCに表示されている番号を打ち込むと、カチャと鍵が外れた。
蓋を開けるとそこには、小さな鍵が入っていた。これで、四つ目だ。あと、一つだ。もう少しで自由だ。喜びの感情を抑えられず、ガッツポーズをしてしまう。
鍵をポケットに入れて、次に向かおうと扉を見た瞬間だった。カチャッと扉が開かれた。
「あ!」
互いに見合って固まった。嘘だ。何でここにいるんだ。先に動いたのは幸平だった。
「良かった。見つけた!」
そう言って散らばった漫画を蹴散らし、俺に近づいてくる。
捕まってたまるかと、下に落ちていた本を拾い、幸平に向かって投げた。驚いた幸平が顔を庇おうとして腕を上にあげたのを見計らって、脇を走り抜けた。
よし! 躱したと有頂天になった。そのまま、廊下に出て走り去るつもりだった。それが、出来なかったのは、柔らかな何かにぶつかり、がっしりとした何かに囲われてしまったからだ。
何が起こったのか理解できず見上げた先にいた人物は、短髪の黒髪だったが、とても美しく女性としか思えない程の綺麗な人だった。だが、俺の下半身にあたる物は確実に男だと証明してくる。漆黒の瞳の中に幸平を凌駕するほどの狂気が渦巻いているのが見えて、恐怖で動けなくなってしまう。
そんな男の腕の中に俺はいた。
「やぁ、初めてだね。白くん」
そう言った男の左手が俺の顎に添えられ、上を向かされる。気づいた時には、男の唇に唇を塞がれ、舌を差し込まれていた。口腔を舐られ、舌を絡めとられる。わざとらしく、くちゅくちゅと水音響かせ、羞恥させられる。
「んん!」
びくりと身体が跳ねる。後孔に男の指が一本挿入された。ぐいぐいと俺の弱い所を刺激してくる。びりびりと継続的に快感が身体を走る抜けて、頭が真っ白に染まる。
「ん、んん、んんんん!!」
何が起こったのか分からない。突如、男の舌と指が抜かれた。俺を支えていた男の腕が外されて、床に座り込んだ。下を向くと、俺の陰茎から白濁が出てワンピースを汚していた。
え? 俺、イかされた? ものの数分での出来事だった。初めて出会った男に出会い頭にキスされて後孔を弄られて、イかされてしまった。
男も俺の前に座り込み、俺の目線に合わせてきた。
「まだまだだね。これからが、楽しみだ」
そう言った男に物のように肩に担ぎ上げられた。イかされた身体はまだ動かず、抵抗できなかった。
「良太お兄ちゃん、俺も混ざって良い?」
「良いよ。それじゃ三人で楽しもうか」
「やった!」
幸平の嬉しそうな声を聞きながら、俺は絶望した。
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