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第八話
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それは、祝日を含めた三連休を迎える週の出来事だった。
香奈姉ちゃんが、僕を誘ってきたのだ。
「ねぇ、楓」
「何? 香奈姉ちゃん」
「今度の三連休さ。私たちのパジャマパーティーに参加しない?」
「え? パジャマパーティー? それって女の子同士がよくやるお泊まり会だよね?」
「うん、そうだよ。…それで、どうかな? 参加できる?」
何言ってるんだろうって率直に思ったし、パジャマパーティーって、美沙さんたちが許すはずがないと思うんだけど……。
そうだとしたら、安易に『うん』って頷けないよ。
「僕は別に構わないけど、美沙先輩や奈緒さんは何て言ってるの?」
「美沙ちゃんたちのことなら、心配しなくていいよ。楓が参加することはもう話してあるし──」
僕が参加って、話が早いな。
そもそも、僕は参加するってまだ言ってないし。
「そうなんだ。…でも、そういうことはホントなら女の子同士で楽しんだ方がいいんじゃ……」
「何言ってるの。楓が参加することに意味があるんだよ」
香奈姉ちゃんは、微笑を浮かべてそう言う。
僕が参加することに意味があるって、どういうことなんだろうか。色々と気になるんだけど。
「…わかった。それじゃ、その日の予定は空けておくね」
「うん。お願いね。あ、そうそう。今回のパジャマパーティーは、私の家でするから、しっかりと準備しておいてね」
「オッケー」
僕は、笑顔でそう返事をした。
あんまり香奈姉ちゃんの家に行ったことはないんだけどな。
何かトラブルにあった時に備えて準備はしておかないとな。
一応、ベースは持っていこう。
香奈姉ちゃんは、何を思ったのかいきなり僕の腕を掴み、グイッと香奈姉ちゃんの顔前まで引き寄せる。
「まさかとは思うけど、変なことは考えていないよね?」
「ん? 変なことって?」
僕は、何のことかさっぱりわからず、思案げに首を傾げていた。
すると香奈姉ちゃんは、頬を赤らめて言う。
「それはその……。例えば、エッチなことをするとか……」
「ただのパジャマパーティーなのに、エッチなことをするの?」
「それは、あれよ。場の流れで、楓が私と不純異性交友を──」
「なるほど。僕が香奈姉ちゃんとエッチなことをね」
「た、例えばの話よ。例えばの──」
「うん。例えばの話だよね」
みんながいる前でそんなことする余裕は、絶対にないかと思うんだけど。
まぁ、メンバー同士の交流を深めたいっていうことは、よくわかったし。いいんじゃないかな。
「とりあえず楓は強制参加なんだからね。約束を破ったら承知しないんだから!」
「え~。強制参加なの? この場合は、女の子同士で仲良くするっていうのが、本来の流れだと思うけど」
「私がいいって言ってるんだから、いいの! 楓は、私たちのパジャマパーティーに参加しなきゃダメなんだよ」
「そう言われてもなぁ。女の子同士の中に男が入るのって、結構難しいんだよ」
「楓なら大丈夫だよ。女の子同士って言ったって、美沙ちゃんや奈緒ちゃんの相手だよ。いつもどおりに接するといいよ」
「わかってはいるんだけどさ。女の子同士のお泊まり会の参加となると、無言のプレッシャーが……」
「そんなに心配しなくても……」
香奈姉ちゃんは、神妙な表情を浮かべる。
ホントは何かと理由をつけて、不参加にしようと思ってたんだけどな……。
香奈姉ちゃんには、通用しないか。
女の子同士のパジャマパーティーに僕が参加するのって、ホントにどうなんだろう。
香奈姉ちゃんは『いい』って言うけど、僕としては十分に引いてしまう内容だよな。
「…とにかく、私の家にはちゃんと来てよね」
香奈姉ちゃんは、頬を赤らめてそう言って、僕の部屋を後にした。
女の子同士のお泊まり会に男が入るなんてデリカシーが無さすぎだと思うんだけど。
香奈姉ちゃんは、何を考えているんだろうか。
香奈姉ちゃんが、僕を誘ってきたのだ。
「ねぇ、楓」
「何? 香奈姉ちゃん」
「今度の三連休さ。私たちのパジャマパーティーに参加しない?」
「え? パジャマパーティー? それって女の子同士がよくやるお泊まり会だよね?」
「うん、そうだよ。…それで、どうかな? 参加できる?」
何言ってるんだろうって率直に思ったし、パジャマパーティーって、美沙さんたちが許すはずがないと思うんだけど……。
そうだとしたら、安易に『うん』って頷けないよ。
「僕は別に構わないけど、美沙先輩や奈緒さんは何て言ってるの?」
「美沙ちゃんたちのことなら、心配しなくていいよ。楓が参加することはもう話してあるし──」
僕が参加って、話が早いな。
そもそも、僕は参加するってまだ言ってないし。
「そうなんだ。…でも、そういうことはホントなら女の子同士で楽しんだ方がいいんじゃ……」
「何言ってるの。楓が参加することに意味があるんだよ」
香奈姉ちゃんは、微笑を浮かべてそう言う。
僕が参加することに意味があるって、どういうことなんだろうか。色々と気になるんだけど。
「…わかった。それじゃ、その日の予定は空けておくね」
「うん。お願いね。あ、そうそう。今回のパジャマパーティーは、私の家でするから、しっかりと準備しておいてね」
「オッケー」
僕は、笑顔でそう返事をした。
あんまり香奈姉ちゃんの家に行ったことはないんだけどな。
何かトラブルにあった時に備えて準備はしておかないとな。
一応、ベースは持っていこう。
香奈姉ちゃんは、何を思ったのかいきなり僕の腕を掴み、グイッと香奈姉ちゃんの顔前まで引き寄せる。
「まさかとは思うけど、変なことは考えていないよね?」
「ん? 変なことって?」
僕は、何のことかさっぱりわからず、思案げに首を傾げていた。
すると香奈姉ちゃんは、頬を赤らめて言う。
「それはその……。例えば、エッチなことをするとか……」
「ただのパジャマパーティーなのに、エッチなことをするの?」
「それは、あれよ。場の流れで、楓が私と不純異性交友を──」
「なるほど。僕が香奈姉ちゃんとエッチなことをね」
「た、例えばの話よ。例えばの──」
「うん。例えばの話だよね」
みんながいる前でそんなことする余裕は、絶対にないかと思うんだけど。
まぁ、メンバー同士の交流を深めたいっていうことは、よくわかったし。いいんじゃないかな。
「とりあえず楓は強制参加なんだからね。約束を破ったら承知しないんだから!」
「え~。強制参加なの? この場合は、女の子同士で仲良くするっていうのが、本来の流れだと思うけど」
「私がいいって言ってるんだから、いいの! 楓は、私たちのパジャマパーティーに参加しなきゃダメなんだよ」
「そう言われてもなぁ。女の子同士の中に男が入るのって、結構難しいんだよ」
「楓なら大丈夫だよ。女の子同士って言ったって、美沙ちゃんや奈緒ちゃんの相手だよ。いつもどおりに接するといいよ」
「わかってはいるんだけどさ。女の子同士のお泊まり会の参加となると、無言のプレッシャーが……」
「そんなに心配しなくても……」
香奈姉ちゃんは、神妙な表情を浮かべる。
ホントは何かと理由をつけて、不参加にしようと思ってたんだけどな……。
香奈姉ちゃんには、通用しないか。
女の子同士のパジャマパーティーに僕が参加するのって、ホントにどうなんだろう。
香奈姉ちゃんは『いい』って言うけど、僕としては十分に引いてしまう内容だよな。
「…とにかく、私の家にはちゃんと来てよね」
香奈姉ちゃんは、頬を赤らめてそう言って、僕の部屋を後にした。
女の子同士のお泊まり会に男が入るなんてデリカシーが無さすぎだと思うんだけど。
香奈姉ちゃんは、何を考えているんだろうか。
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