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第十五話
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楓の家にある別室には、練習する目的以外では行かないんだけど、今回は違っていた。
普段からお世話になっている部屋だから、掃除をするとなれば、私としても手伝わないわけにはいかないだろう。
「あ……。香奈姉ちゃん。ホントに来てくれたんだ」
楓は、バケツや雑巾などの掃除用具を持ってやってくる。
「当たり前でしょ。別室の掃除って聞いたら黙っていられないよ」
私も私で、きちんと頭巾とゴム手袋を装着していた。
さすがに手ぶらで来るのは抵抗があるので、こちらでも掃除用具は持ってきてはいる。
使うかどうかはわからないけど……。
もしかしたら、楓が持ってきたもので足りるかもしれないし。
もちろん、今回は汚れてもいいような服装でやってきている。
上着の方は適当なものでなんとかなったんだけど、下の方はどうにもできなかった。
私はロングパンツ系のものが少ない(他所行きのスカートなどはたくさんあるが)ので、今回はショートパンツで我慢しよう。
楓は、そんな私を見て、しょうがないと言わんばかりに肩をすくめる。
「やってくれるのはありがたいけど、くれぐれも無理はしないでね」
「うん」
私は、こくんと頷いた。
どっちにしても、シャワーは確定かな。これは……。
掃除は、滞りなく終わった。
普段から使われている部屋なので、埃などはそんなに多くなく、簡単な拭き掃除くらいで終わる。
さすがに床には掃除機をかける必要はあったけど。
それでもかかった時間は、大体一時間くらいだ。
「ねぇ、楓」
「何? 香奈姉ちゃん」
「練習する前に、シャワーに入ろっか?」
「シャワー? それは練習した後でも大丈夫じゃないかな?」
「でも……。ちょっと脚の方にね。埃が……」
私は、そう言って自分の脚の方に視線を見下ろす。
パッと見ではわからないけれど、埃がいくつか付着している感じがする。
素足で掃除していたので、おそらくも何も、確実に埃が付いただろう。
楓は、そんな私を見て微笑を浮かべ、言った。
「それなら仕方ないね。練習は、シャワーを浴びてからにしよう」
「うん! ありがとう。それじゃ、さっそく──」
私は、おもむろに楓の腕を掴み、そのままグイグイと引っ張っていく。
「あの……。香奈姉ちゃん? どこに行くつもりで……」
楓は、困惑した様子で訊いてくる。
『シャワーを浴びる』
と言ったばかりなのに、もう忘れるなんて。
ホントに楓ったら、忘れっぽいんだから。
「そんなの決まってるじゃない。──浴室だよ。これからシャワーを浴びるでしょ?」
「そのつもりだけど。僕は一人で──」
どうやら、楓もわかってはいるようだ。
あくまでも
『一人で』
という意味でらしいけど。
だからこそ私は楓に言う。
「だったら、一緒に浴びようよ。それなら、お互いを待つ必要もないし、浴びた後にすぐに練習できるでしょ」
「別にシャワーまで、一緒に浴びる必要はないかと思うんだけど……」
楓は、いかにも嫌そうな表情でそう言った。
ホントに一人で入るつもりだったんだ。
たしかにシャワーくらい、一人で入るのが普通だけど、それでも私は楓と一緒に入りたい。
そう思ってしまうくらいに、私は独占欲が強いみたいだ。
「楓は、私と一緒にシャワーを浴びるのは嫌なの?」
私は、途端に哀しくなって楓にそう訊いていた。
お風呂には一緒に入ってくれるのに、シャワーに入るのは嫌って……。
楓は、私と一緒にいることに不満でもあるのかな。
「嫌ではないんだけど……。シャワーくらいなら、一人でも大丈夫かなって思って……」
「大丈夫じゃないもん! 私には、楓が必要なんだもん!」
「いやいや。お風呂じゃないんだから、一緒に入ったってさ……。すぐに上がるんだし──」
楓の言いたいことはわかる。
シャワーだから、髪や体を洗えばすぐに浴室から出るって感じなんだろう。
当然と言えば当然なんだけど、私と一緒に入るからにはスキンシップもプラスで盛り込んでもらわないと。
「たしかにすぐに上がっちゃうけど……。それでも私は、楓と一緒に入りたいんだよ」
「ごめん……。さすがに、一緒に入ることはできないかな。僕だって、その…男だし……」
「むぅ~。楓は、私のことなんか好きじゃないんだ……」
たしかにシャワーを浴びる時間なんてのは、そんなに長くないかもしれないけど……。
だからといって、私との一緒の時間を拒否するなんて、ありえない。
「香奈姉ちゃんのことは、大好きだよ」
楓は、恥ずかしそうにそう言った。
大好きなら何も問題はないと思うんだけどなぁ……。
「だったら一緒に入ることくらい、別にいいでしょ」
「今日は、ホントに申し訳ないんだけど……」
今日は、どうしてもダメらしい。
それなら仕方がないか。
私は、軽くため息を吐く。
「仕方ないなぁ。今日だけだからね」
「うん……。ごめんね」
楓は、本当に申し訳なさそうな表情になる。
そんな顔を見ていると、さすがにスキンシップをとりすぎなのかなって思ってしまう。
少しは考えないとダメか。
──仕方ない。今回は、私一人で入ろうかな。
そう思った私は、楓の家へと向かっていく。
楓の家の浴室を使うことに関しては、ダメだと言われていないから、別にいいだろう。
楓の歌声は、結構いけると思うのは私だけだろうか。
自身で音痴だと言っていたが、そこまでひどいものではない。
隆一さんからは、『才能がない』と言われているが、それを言われたら私だって同じだと思うし……。
「どうしたの、香奈姉ちゃん? さっきからずっと黙ったままだけど……。もしかして、僕の歌声ってそんなにひどかったかな?」
楓は、不安そうな表情で訊いてくる。
そんな顔をしなくても、楓の歌声は充分に上手だよ。
私は、笑顔で答えた。
「ううん。これなら充分すぎるくらいだよ」
「え……。それって?」
「大丈夫だよ。楓には、そのままベースを弾いてもらいながらボーカルの方もやってもらおうかな」
「それ……逆に難しくない?」
楓は、段々と深刻な表情になっていく。
どうやら、ベースとボーカルを両方やるのは難しいと思ってるらしい。
奈緒ちゃんだって、普段はギターを弾きながら多少は歌の方に入ってくれている。
だから、そんなに難しくはないと思っていたんだけど。
「う~ん……。よくわからないなぁ。そう言うのって、『習うより慣れろ』ってよく言うじゃない? それと同じだと思うけど」
「そうなのかな? まぁ、香奈姉ちゃんがそう言うのなら、そうかもしれないけど……」
それでも納得はしていないっていう表情だ。
今回の新曲は、どうしても楓に歌ってもらわないと困るから、私としても楓には頑張ってほしい。
「──とにかく。楓が歌うのは決定事項なんだから。異論は認めないよ」
「う、うん……。やってみるよ」
「その言葉だと不安だなぁ……。もっと押しの強い返答が聞きたいな」
「そんなこと言われても……」
楓は、不安そうな表情を浮かべる。
楓のそんなところが、短所になってるんだけど。
本人は気づいていないんだろうな。
こんな風になった楓を勇気づけるのは、私しかいない。
私は、楓の手を優しく握り、言った。
「大丈夫。楓ならできるって。自分を信じてよ」
「香奈姉ちゃんがそう言うのなら……。僕はやるよ。だから、信じて見ていてよ」
ようやく、楓にもやる気が出てきたみたいだ。
今までが、ちょっと萎縮してる感じで、こっちが不安になっていたんだけど。
楓のその言葉を聞いたら、私も安心してしまうな。
「うん。その意気だよ」
私は、微笑を浮かべてそう言っていた。
これで、心配のタネが一つ無くなったな。
後はみんなと一緒に練習して、ライブの日に備えるだけだ。
普段からお世話になっている部屋だから、掃除をするとなれば、私としても手伝わないわけにはいかないだろう。
「あ……。香奈姉ちゃん。ホントに来てくれたんだ」
楓は、バケツや雑巾などの掃除用具を持ってやってくる。
「当たり前でしょ。別室の掃除って聞いたら黙っていられないよ」
私も私で、きちんと頭巾とゴム手袋を装着していた。
さすがに手ぶらで来るのは抵抗があるので、こちらでも掃除用具は持ってきてはいる。
使うかどうかはわからないけど……。
もしかしたら、楓が持ってきたもので足りるかもしれないし。
もちろん、今回は汚れてもいいような服装でやってきている。
上着の方は適当なものでなんとかなったんだけど、下の方はどうにもできなかった。
私はロングパンツ系のものが少ない(他所行きのスカートなどはたくさんあるが)ので、今回はショートパンツで我慢しよう。
楓は、そんな私を見て、しょうがないと言わんばかりに肩をすくめる。
「やってくれるのはありがたいけど、くれぐれも無理はしないでね」
「うん」
私は、こくんと頷いた。
どっちにしても、シャワーは確定かな。これは……。
掃除は、滞りなく終わった。
普段から使われている部屋なので、埃などはそんなに多くなく、簡単な拭き掃除くらいで終わる。
さすがに床には掃除機をかける必要はあったけど。
それでもかかった時間は、大体一時間くらいだ。
「ねぇ、楓」
「何? 香奈姉ちゃん」
「練習する前に、シャワーに入ろっか?」
「シャワー? それは練習した後でも大丈夫じゃないかな?」
「でも……。ちょっと脚の方にね。埃が……」
私は、そう言って自分の脚の方に視線を見下ろす。
パッと見ではわからないけれど、埃がいくつか付着している感じがする。
素足で掃除していたので、おそらくも何も、確実に埃が付いただろう。
楓は、そんな私を見て微笑を浮かべ、言った。
「それなら仕方ないね。練習は、シャワーを浴びてからにしよう」
「うん! ありがとう。それじゃ、さっそく──」
私は、おもむろに楓の腕を掴み、そのままグイグイと引っ張っていく。
「あの……。香奈姉ちゃん? どこに行くつもりで……」
楓は、困惑した様子で訊いてくる。
『シャワーを浴びる』
と言ったばかりなのに、もう忘れるなんて。
ホントに楓ったら、忘れっぽいんだから。
「そんなの決まってるじゃない。──浴室だよ。これからシャワーを浴びるでしょ?」
「そのつもりだけど。僕は一人で──」
どうやら、楓もわかってはいるようだ。
あくまでも
『一人で』
という意味でらしいけど。
だからこそ私は楓に言う。
「だったら、一緒に浴びようよ。それなら、お互いを待つ必要もないし、浴びた後にすぐに練習できるでしょ」
「別にシャワーまで、一緒に浴びる必要はないかと思うんだけど……」
楓は、いかにも嫌そうな表情でそう言った。
ホントに一人で入るつもりだったんだ。
たしかにシャワーくらい、一人で入るのが普通だけど、それでも私は楓と一緒に入りたい。
そう思ってしまうくらいに、私は独占欲が強いみたいだ。
「楓は、私と一緒にシャワーを浴びるのは嫌なの?」
私は、途端に哀しくなって楓にそう訊いていた。
お風呂には一緒に入ってくれるのに、シャワーに入るのは嫌って……。
楓は、私と一緒にいることに不満でもあるのかな。
「嫌ではないんだけど……。シャワーくらいなら、一人でも大丈夫かなって思って……」
「大丈夫じゃないもん! 私には、楓が必要なんだもん!」
「いやいや。お風呂じゃないんだから、一緒に入ったってさ……。すぐに上がるんだし──」
楓の言いたいことはわかる。
シャワーだから、髪や体を洗えばすぐに浴室から出るって感じなんだろう。
当然と言えば当然なんだけど、私と一緒に入るからにはスキンシップもプラスで盛り込んでもらわないと。
「たしかにすぐに上がっちゃうけど……。それでも私は、楓と一緒に入りたいんだよ」
「ごめん……。さすがに、一緒に入ることはできないかな。僕だって、その…男だし……」
「むぅ~。楓は、私のことなんか好きじゃないんだ……」
たしかにシャワーを浴びる時間なんてのは、そんなに長くないかもしれないけど……。
だからといって、私との一緒の時間を拒否するなんて、ありえない。
「香奈姉ちゃんのことは、大好きだよ」
楓は、恥ずかしそうにそう言った。
大好きなら何も問題はないと思うんだけどなぁ……。
「だったら一緒に入ることくらい、別にいいでしょ」
「今日は、ホントに申し訳ないんだけど……」
今日は、どうしてもダメらしい。
それなら仕方がないか。
私は、軽くため息を吐く。
「仕方ないなぁ。今日だけだからね」
「うん……。ごめんね」
楓は、本当に申し訳なさそうな表情になる。
そんな顔を見ていると、さすがにスキンシップをとりすぎなのかなって思ってしまう。
少しは考えないとダメか。
──仕方ない。今回は、私一人で入ろうかな。
そう思った私は、楓の家へと向かっていく。
楓の家の浴室を使うことに関しては、ダメだと言われていないから、別にいいだろう。
楓の歌声は、結構いけると思うのは私だけだろうか。
自身で音痴だと言っていたが、そこまでひどいものではない。
隆一さんからは、『才能がない』と言われているが、それを言われたら私だって同じだと思うし……。
「どうしたの、香奈姉ちゃん? さっきからずっと黙ったままだけど……。もしかして、僕の歌声ってそんなにひどかったかな?」
楓は、不安そうな表情で訊いてくる。
そんな顔をしなくても、楓の歌声は充分に上手だよ。
私は、笑顔で答えた。
「ううん。これなら充分すぎるくらいだよ」
「え……。それって?」
「大丈夫だよ。楓には、そのままベースを弾いてもらいながらボーカルの方もやってもらおうかな」
「それ……逆に難しくない?」
楓は、段々と深刻な表情になっていく。
どうやら、ベースとボーカルを両方やるのは難しいと思ってるらしい。
奈緒ちゃんだって、普段はギターを弾きながら多少は歌の方に入ってくれている。
だから、そんなに難しくはないと思っていたんだけど。
「う~ん……。よくわからないなぁ。そう言うのって、『習うより慣れろ』ってよく言うじゃない? それと同じだと思うけど」
「そうなのかな? まぁ、香奈姉ちゃんがそう言うのなら、そうかもしれないけど……」
それでも納得はしていないっていう表情だ。
今回の新曲は、どうしても楓に歌ってもらわないと困るから、私としても楓には頑張ってほしい。
「──とにかく。楓が歌うのは決定事項なんだから。異論は認めないよ」
「う、うん……。やってみるよ」
「その言葉だと不安だなぁ……。もっと押しの強い返答が聞きたいな」
「そんなこと言われても……」
楓は、不安そうな表情を浮かべる。
楓のそんなところが、短所になってるんだけど。
本人は気づいていないんだろうな。
こんな風になった楓を勇気づけるのは、私しかいない。
私は、楓の手を優しく握り、言った。
「大丈夫。楓ならできるって。自分を信じてよ」
「香奈姉ちゃんがそう言うのなら……。僕はやるよ。だから、信じて見ていてよ」
ようやく、楓にもやる気が出てきたみたいだ。
今までが、ちょっと萎縮してる感じで、こっちが不安になっていたんだけど。
楓のその言葉を聞いたら、私も安心してしまうな。
「うん。その意気だよ」
私は、微笑を浮かべてそう言っていた。
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