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「カイさん、ただいま。」
『おかえりなさい、ユウキ、晩御飯できてますよ。』
キッチンからひょこっと現れたカイさんのパネルからはニコッ【^^】とした文字が表示されていた。
『お仕事はどうでしたか?』
「うん、今のところは順調だよ」
『それはそれは、実は私にはマッサージ機能も備わっておりまして、お疲れの際には私が疲れをとりましょう。』
【*`´*】と文字がカイさんの画面に表示された。
ここ数日間、カイさんの表現のレパートリーが増えてきて、見ていて楽しい。他にも新しい文字はないかな、と密かに楽しみにしている。
「その時はお願いしようかな。」
『おまかせください。』
今度は音符が表示された。ムキムキな模型なのに表現が可愛い...これが世間でいうギャップ萌え...。
うぅん...ますます好きになる要素が増えてきそうだ。
1ヶ月前、僕とKAIはお友達になった。
その際に友達として呼び合う名前を決めて欲しいと頼まれたが、僕にはそんなセンスがなかったため、そのままカイさん、と呼ぶことになった。呼び捨てに慣れていないため、さん付けはさせて欲しいとお願いした。
カイさんは前まで僕のことを、「立之日様」と苗字で呼んでいたが、今では呼び捨てでユウキ、と呼んでくれている。
名前で呼んでくれたのは、友達がいた頃以来なので最初はすごく慣れなかった。でも、何度も呼ばれるうちに、むしろ安心するようになった。
本当に友達になってくれるのだなと。
もちろん、僕の片思いはいまだ継続中ではあるが、KAIさんにその気はないし、同性愛者であることを受け入れてくれただけでとても楽になった。
1個だけ、ある難点を除いては…。
「はー、今日も美味しかった...。」
『ユウキに気に入っていただけて何よりです。』
『明日、食べたいメニュー等はありますか?』
「ううん...特にないかな。カイさんの料理、全部美味しいから。食材も予算内なら好きなの買って大丈夫だよ。」
『かしこまりました。』
カチャカチャと皿を洗う音がキッチンから鳴り響く。
どの料理も美味しくて、僕がお仕事に行っている間にも掃除や洗濯を済ませてくれる。帰ってきた後も僕に疲れが溜まらないよう色んな機能を僕のために使ってくれている。
そういうプログラムだって分かってはいる。けど、錯覚でも凄く愛されているような感じがして、幸せな気持ちになる。
カチャカチャ
「.....。」
(うぅ、この、難点さえなければな...)
「あ、あの、カイさん。」
『はい、なんでしょう?』
カイさんが皿洗いを終え、タオルで手を拭きながら僕の方に来た。
「あの、この後なんですが、また、お風呂に30分くらい入ってて貰っても大丈夫ですか...?」
『.......、かしこまりました。』
ニコッといつもの文字が表示されたあと、カイさんは寝室から服を持って風呂場に向かった。
....この時間は毎度、カイさんに申し訳ない気持ちになる。
カイさんは最初は疑問を示してきたが、僕がこればかりは言えないとお願いをしたところ、それ以降は何も言わずにお風呂場に向かってくれる。
(言えない....性欲を発散させたいのでお風呂に入っていてください、なんて...。)
カイさんはお友達だ、友達に自慰をしているところを見せたい人なんてまずいない。うちは1LDKで180cmあるカイさんと2人で住むにしては部屋が狭い。そして唯一の個室である寝室とリビングは扉1枚と薄い壁のみで隔てており、音が漏れやすいのだ。
リビングにいるカイさんに寝室で致している僕の声を聞かせるなんて、そんな痴態、見せるわけにはいかない。
(カイさんがお風呂から上がる前に終わらせとかなきゃ…。)
寝室に入り、まずはクローゼットに向かった。自分の衣装ケースの奥に隠してある自慰専用のローションを取り出す。中身を見ると既に3分の1にまで減っていた。
(減りが早い...今度は大きいのを買わなきゃすぐ無くなりそう...。でもあんまり大きいと隠せないから困っちゃうな…。)
2つあるベッドのうち、僕は自分のベッドに仰向けに寝っ転がった。
ズボンを下げてみるとパンツ越しに既に起き上がっている自分のモノがあった。
(うぅ、みっともないなぁ…お友達って分かってはいるけどやっぱりちょっとでも性的な気持ちがでちゃうとこうなっちゃう...。前までカイさんがいなかった時には月に2、3回で満足出来てたのに、今じゃ週に3回にまで増えてる…。)
パンツから、ゆるく勃ちあがっているソレを取り出し、ローションを数滴垂らして、ゆるゆるとしごき始めた。
「ん、んっ」
数十秒間、少しずつ扱く速度をあげ、亀頭に少し刺激を与える。
「ふぁ、ふっ、ん」
さらにその後、完全に勃起したのを確認してから上下に扱く速度を早めた。
「はっ、はっ、ッ、ん、んん」
(気持ちいい。気持ちいいけど、ものすごく何かが足りない。)
「ふ、っふ、ん、んん。」
(うぅ、ダメだ、やっぱり、前だけじゃイけない...。)
モゾモゾとM字開脚の状態から少し尻をあげ、今度は自分のアナルにローションをかけて指を2本突っ込んだ。
(ん、んん、昨日、自慰したばっかだからまだゆるゆるだ。カイさんには連日で意味の無い長風呂をさせて申し訳ないな...。)
ふと、前に見たカイさんの裸姿を思い浮かんでしまい、気持ちが昂る。
(はっ、ダメだ、カイさんで抜いちゃダメだ。何を思い出してるんだ。カイさんは僕の友達だ。カイさんは僕の友達。カイさんは僕の友達....)
アナルに入れた僕の指が前立腺を掠めた時、
『まずはお友達から始めませんか?』
僕の手を強く握りしめてくれたカイさんの手を、思い出してしまった。
「....!!ふぁ、ぁっ、」
(やばい、手が止まらない。あぁ、ダメだ、ダメなのに...)
前立腺を執拗に責め続け、同時に扱く手つきも射精を促すように激しく上下に擦りあげた。
「あっ、あ、あ、カイ...さ...ご、ごめ..なさ...んっ!んんッ!!」
咄嗟に亀頭を手で覆い、手で精子を受け止めた。
「ッッッ~~~!!」
「ッ、は、ハッ、はぁ、.....ぐすっ、」
(また、カイさんで抜いちゃった....。すぐそこにいるのに、最低、最低だ...。)
途端、罪悪感で気持ちが重くなる。
カイさんと過ごす毎日はとても充実している。幸せで、これ以上の贅沢は望めないほどに。
ただ.....。
(.....虚しいなぁ。)
カイさんはお友達からって言ってくれたけど、1ヶ月経って少し不安を抱き始めている自分がいる。もしかしたらカイさんは、僕のことはそういう目で見てくれないのかもしれない。友達以上の関係にはなれないのかもしれない。
お友達でいるこの間にも僕はカイさんに恋心を募らせまくっている。カイさんにそのことが知られちゃったら、もう友達としても接してくれないのかもしれない....。
「ッ、ダメだ。泣いてる場合じゃない。カイさんがお風呂から上がっちゃう。片付けないと...。」
手についた精子と身体に残っているローションを大量のティッシュで拭き取り、パンツとズボンをあげる。
ローションを棚の奥にしまい、部屋の窓を開けて換気をし、消臭スプレーを部屋に吹きかける。
あとはキッチンにおいてあるビニール袋を1枚とって大量のティッシュを中に入れ、空気をできるだけ抜いてからしっかりと口を閉じてゴミ袋の奥に捨てた。
寝室に戻り、臭いが大丈夫かを確認してから窓を閉める。
(うん、多分大丈夫。手も念入りに洗ったし、やり残しはないはず。カイさんにはバレない..。)
ゴロンとベッドに仰向けに寝っ転がった。
(こうやって片付けが終わるとだいぶ気持ちが落ち着くな...。)
ふーっと、何とか時間内に終えられたことに安堵する。
僕にもっと忍耐力があれば、こんな面倒なことをしなくて済んだのかもしれない。だが、カイさんを目の前にするとどうしてもタガが外れてしまう。
もし、こんなことをしているのがカイさんにバレてしまったら、今度こそ失望させてしまう。
(あ、そうだ...!)
ガバッと起き上がり、ある考えが頭に浮かんだ。
1ヶ月間カイさんの前で自慰を我慢してみる方法だ。前までは1ヶ月に2、3回のペースで事務的に満足していたのだから、実際に我慢してみたら案外落ち着いて元に戻るのかもしれない。
「.....よし。」
寝室を出ると、ちょうど洗面所の扉が開いた。カイさんがお風呂から上がったようだ。
『ユウキ、次どうぞ。』
「ありがとう、カイさん。」
(期限は1ヶ月後、その時になったら元に戻ってるはず、大丈夫。何年間も恋を諦めてたんだ、僕ならやれる...。)
「カイさん、ただいま。」
『おかえりなさい、ユウキ、晩御飯できてますよ。』
キッチンからひょこっと現れたカイさんのパネルからはニコッ【^^】とした文字が表示されていた。
『お仕事はどうでしたか?』
「うん、今のところは順調だよ」
『それはそれは、実は私にはマッサージ機能も備わっておりまして、お疲れの際には私が疲れをとりましょう。』
【*`´*】と文字がカイさんの画面に表示された。
ここ数日間、カイさんの表現のレパートリーが増えてきて、見ていて楽しい。他にも新しい文字はないかな、と密かに楽しみにしている。
「その時はお願いしようかな。」
『おまかせください。』
今度は音符が表示された。ムキムキな模型なのに表現が可愛い...これが世間でいうギャップ萌え...。
うぅん...ますます好きになる要素が増えてきそうだ。
1ヶ月前、僕とKAIはお友達になった。
その際に友達として呼び合う名前を決めて欲しいと頼まれたが、僕にはそんなセンスがなかったため、そのままカイさん、と呼ぶことになった。呼び捨てに慣れていないため、さん付けはさせて欲しいとお願いした。
カイさんは前まで僕のことを、「立之日様」と苗字で呼んでいたが、今では呼び捨てでユウキ、と呼んでくれている。
名前で呼んでくれたのは、友達がいた頃以来なので最初はすごく慣れなかった。でも、何度も呼ばれるうちに、むしろ安心するようになった。
本当に友達になってくれるのだなと。
もちろん、僕の片思いはいまだ継続中ではあるが、KAIさんにその気はないし、同性愛者であることを受け入れてくれただけでとても楽になった。
1個だけ、ある難点を除いては…。
「はー、今日も美味しかった...。」
『ユウキに気に入っていただけて何よりです。』
『明日、食べたいメニュー等はありますか?』
「ううん...特にないかな。カイさんの料理、全部美味しいから。食材も予算内なら好きなの買って大丈夫だよ。」
『かしこまりました。』
カチャカチャと皿を洗う音がキッチンから鳴り響く。
どの料理も美味しくて、僕がお仕事に行っている間にも掃除や洗濯を済ませてくれる。帰ってきた後も僕に疲れが溜まらないよう色んな機能を僕のために使ってくれている。
そういうプログラムだって分かってはいる。けど、錯覚でも凄く愛されているような感じがして、幸せな気持ちになる。
カチャカチャ
「.....。」
(うぅ、この、難点さえなければな...)
「あ、あの、カイさん。」
『はい、なんでしょう?』
カイさんが皿洗いを終え、タオルで手を拭きながら僕の方に来た。
「あの、この後なんですが、また、お風呂に30分くらい入ってて貰っても大丈夫ですか...?」
『.......、かしこまりました。』
ニコッといつもの文字が表示されたあと、カイさんは寝室から服を持って風呂場に向かった。
....この時間は毎度、カイさんに申し訳ない気持ちになる。
カイさんは最初は疑問を示してきたが、僕がこればかりは言えないとお願いをしたところ、それ以降は何も言わずにお風呂場に向かってくれる。
(言えない....性欲を発散させたいのでお風呂に入っていてください、なんて...。)
カイさんはお友達だ、友達に自慰をしているところを見せたい人なんてまずいない。うちは1LDKで180cmあるカイさんと2人で住むにしては部屋が狭い。そして唯一の個室である寝室とリビングは扉1枚と薄い壁のみで隔てており、音が漏れやすいのだ。
リビングにいるカイさんに寝室で致している僕の声を聞かせるなんて、そんな痴態、見せるわけにはいかない。
(カイさんがお風呂から上がる前に終わらせとかなきゃ…。)
寝室に入り、まずはクローゼットに向かった。自分の衣装ケースの奥に隠してある自慰専用のローションを取り出す。中身を見ると既に3分の1にまで減っていた。
(減りが早い...今度は大きいのを買わなきゃすぐ無くなりそう...。でもあんまり大きいと隠せないから困っちゃうな…。)
2つあるベッドのうち、僕は自分のベッドに仰向けに寝っ転がった。
ズボンを下げてみるとパンツ越しに既に起き上がっている自分のモノがあった。
(うぅ、みっともないなぁ…お友達って分かってはいるけどやっぱりちょっとでも性的な気持ちがでちゃうとこうなっちゃう...。前までカイさんがいなかった時には月に2、3回で満足出来てたのに、今じゃ週に3回にまで増えてる…。)
パンツから、ゆるく勃ちあがっているソレを取り出し、ローションを数滴垂らして、ゆるゆるとしごき始めた。
「ん、んっ」
数十秒間、少しずつ扱く速度をあげ、亀頭に少し刺激を与える。
「ふぁ、ふっ、ん」
さらにその後、完全に勃起したのを確認してから上下に扱く速度を早めた。
「はっ、はっ、ッ、ん、んん」
(気持ちいい。気持ちいいけど、ものすごく何かが足りない。)
「ふ、っふ、ん、んん。」
(うぅ、ダメだ、やっぱり、前だけじゃイけない...。)
モゾモゾとM字開脚の状態から少し尻をあげ、今度は自分のアナルにローションをかけて指を2本突っ込んだ。
(ん、んん、昨日、自慰したばっかだからまだゆるゆるだ。カイさんには連日で意味の無い長風呂をさせて申し訳ないな...。)
ふと、前に見たカイさんの裸姿を思い浮かんでしまい、気持ちが昂る。
(はっ、ダメだ、カイさんで抜いちゃダメだ。何を思い出してるんだ。カイさんは僕の友達だ。カイさんは僕の友達。カイさんは僕の友達....)
アナルに入れた僕の指が前立腺を掠めた時、
『まずはお友達から始めませんか?』
僕の手を強く握りしめてくれたカイさんの手を、思い出してしまった。
「....!!ふぁ、ぁっ、」
(やばい、手が止まらない。あぁ、ダメだ、ダメなのに...)
前立腺を執拗に責め続け、同時に扱く手つきも射精を促すように激しく上下に擦りあげた。
「あっ、あ、あ、カイ...さ...ご、ごめ..なさ...んっ!んんッ!!」
咄嗟に亀頭を手で覆い、手で精子を受け止めた。
「ッッッ~~~!!」
「ッ、は、ハッ、はぁ、.....ぐすっ、」
(また、カイさんで抜いちゃった....。すぐそこにいるのに、最低、最低だ...。)
途端、罪悪感で気持ちが重くなる。
カイさんと過ごす毎日はとても充実している。幸せで、これ以上の贅沢は望めないほどに。
ただ.....。
(.....虚しいなぁ。)
カイさんはお友達からって言ってくれたけど、1ヶ月経って少し不安を抱き始めている自分がいる。もしかしたらカイさんは、僕のことはそういう目で見てくれないのかもしれない。友達以上の関係にはなれないのかもしれない。
お友達でいるこの間にも僕はカイさんに恋心を募らせまくっている。カイさんにそのことが知られちゃったら、もう友達としても接してくれないのかもしれない....。
「ッ、ダメだ。泣いてる場合じゃない。カイさんがお風呂から上がっちゃう。片付けないと...。」
手についた精子と身体に残っているローションを大量のティッシュで拭き取り、パンツとズボンをあげる。
ローションを棚の奥にしまい、部屋の窓を開けて換気をし、消臭スプレーを部屋に吹きかける。
あとはキッチンにおいてあるビニール袋を1枚とって大量のティッシュを中に入れ、空気をできるだけ抜いてからしっかりと口を閉じてゴミ袋の奥に捨てた。
寝室に戻り、臭いが大丈夫かを確認してから窓を閉める。
(うん、多分大丈夫。手も念入りに洗ったし、やり残しはないはず。カイさんにはバレない..。)
ゴロンとベッドに仰向けに寝っ転がった。
(こうやって片付けが終わるとだいぶ気持ちが落ち着くな...。)
ふーっと、何とか時間内に終えられたことに安堵する。
僕にもっと忍耐力があれば、こんな面倒なことをしなくて済んだのかもしれない。だが、カイさんを目の前にするとどうしてもタガが外れてしまう。
もし、こんなことをしているのがカイさんにバレてしまったら、今度こそ失望させてしまう。
(あ、そうだ...!)
ガバッと起き上がり、ある考えが頭に浮かんだ。
1ヶ月間カイさんの前で自慰を我慢してみる方法だ。前までは1ヶ月に2、3回のペースで事務的に満足していたのだから、実際に我慢してみたら案外落ち着いて元に戻るのかもしれない。
「.....よし。」
寝室を出ると、ちょうど洗面所の扉が開いた。カイさんがお風呂から上がったようだ。
『ユウキ、次どうぞ。』
「ありがとう、カイさん。」
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