夢にまで見たあの世界へ ~女性にしか魔法が使えない世界で、女神の力を借りて使えるようになった少年の物語~

ゆめびと

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20話「作戦実行と予想外の出来事」

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 真上にいた、日が傾き始めた頃一同は未だに会議をしていた。

「ニケ。弓を練成するというのは?」

「いや、剣とか練成できるなら、弓もできるんじゃないかって」

「弓を練成するって言っても、矢も練成するんだろ?それだと、魔力の消耗が激しいじゃないか?」

 確かに、レインの言うとおりだ。
 錬金術は魔法より魔力の消費が少ないが、弓を練成してから矢を練成し続けるのは流石に魔力の燃費が悪い。

「なら、武器やとか漁って弓だけもらうとか!」

「それも手だが・・・ニケよ、お主は剣の心得はあるが弓はあるのか?」

「正直、ここに来る前の記憶があいまいなんだよね」

 ニケは、笑いながら後頭部を擦った。
 やれやれっとミーチェは、言いながらもしっかり意見をしてくれる。

「なぁ。ニケ坊、弓を使うとしてもあのホワイトウルフはどうするんだ?」

「ホワイトウルフじゃない、シロだ。名前で呼んであげてくれ」

「お、おおう。そいつはすまなかった。んで、弓の場合のシロとの連携はどうすんだ?」

「正直、何も考えてない」

「だめじゃないか…。」

 ここまで言うには何か、策があると思ったのだろう。
 レインは、うなだれていた。

「ニケ。連携を取れない武器は控えておけ。万が一、シロがやられた場合ウィッチはこちらを襲うだろう」

「確かに、ウィッチを引きつけてくれないとこっちが危なくなる」

 ミーチェの言葉に同意するレイン。

「確かに…わかった、近接戦で俺とシロでどうにか引きつけるよ」

「うむ。それが妥当だ」

「となると、こっちが取り巻きを倒したらウィッチの方に向かえばいいんだよな?」

「あぁ。問題はアンデットをどれくらい召喚できるか、っということなのだが」

「流石のウィッチにも魔力はあるだろ。それが尽きれば、召喚できなくなるんじゃないか?」

 勝負の鍵は、どちらの魔力が先に尽きるか。
 勝算で行けば五分五分だろう。

「まぁ。なんとかなるだろ」

 呑気に頭の後ろで腕を組みながら、ニケは言った。

「そうだな、成せばなることもあ」

「あぁ。頑張ろうぜ」

 全員の士気が上がった。

「アォォォォォォォォンッッッ!!!」

 遠吠えが聞こえる…ッ!!!

「シロだッ!」

 ニケは、そういうと裏口へ走っていった。

「私達も行くぞ!」

「了解」

 ミーチェとレインも後に続いて裏口へ向かった。
 ニケが、裏口から出るとシロはこちらに走ってきていた。
 玄関の前まで行くと。
 遠目にアンデットたちが、丘を登っているのが見える。
 ミーチェとレインが、裏口から出てこちらに向かってきた。

「ニケ。どうなっている?」

「アンデット達がこっちに向かって来てる」

 ミーチェは、村の方に目をやった。

「数は少ないが、どうやら感づかれたらしいな」

「姉さん、ここに立てこもってる間にもあいつらは増える一方だぜ?」

「そうだな。ならば、アンデットとウィッチ狩りと洒落込もうじゃないか!」

「洒落込もうぜ!」

「あぁ。やってやる!」

 ミーチェの掛け声に合わせレインは、背中に背負っていた斧を構えた。
 ニケは、刀と小太刀を練成していた。

「んじゃ、お先に~。シロ、いくよ!」

 走り出すニケに、シロは小さく咆えついていく。
 その後ろをレイン、ミーチェと後に続いた。
 丘を登り始めるアンデットに対し、シロは体当たりをした。
 体当たりを受けたアンデットは後ろに倒れ込んだ。
 すぐさまニケが、顔に目掛け刀を振り下ろす。

「ます、一体ッ!」

 アンデットは鼻から上を切り落とされた。
 続け様にシロが、アンデットの喉に噛み付く。
 アンデットはシロを振り払おうと腕を伸ばす。
 だがシロは噛む力を増しゴキ…ベキベキという音共に首の骨を噛み砕いた。
 アンデットはうなだれその場に崩れ落ちた。
 その横を、ニケ、ミーチェ、レインが駆け抜ける。
 来るときに通った路地に入る。

「ここにはいないみたい!先走るよ!」

「わかった、露天市の安全を確保してくれ!」

「任せとけ!」

 ニケは、一目散に路地を抜ける。
 だが、路地に出て気づく。

「あれ……アンデットがいない」

 すぐにミーチェとレイン、シロが追いつく。

「どうした、ニケ!」

「師匠!アンデットがいないんだ!」

「なに?」

 路地を出るミーチェ、レイン、シロ。
 シロは、すぐさまニケの下へと向かった。

「おかしい。もしかして、広場に全部いるのか!?」

「おいおい、そいつは姉さん冗談が過ぎるぜ」

「俺も…それしかないと思う。流石にここにいないとなると、広場しか考えられない」

「マジかよ、どうする。取り巻き云々じゃないぞ!」

「とりあえず前衛は、お主たちに任せる。私は、後衛に入ろう」

「わかった」

「了解だ」

 一同は広場へ向けて歩き出した…。
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