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37 ダニエルの執着②
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騎士たちは誰一人として咲に触れることすらできずに倒れてしまった。
「ありえない……こんなことがあるはずがないのだ……!」
ダニエルは夢でもみているのかと、今目の前で起こっている光景を受け入れられずにいた。
とは言えそうなるのも仕方がないだろう。
何しろダニエルは上級鑑識眼を使ってあらかじめ咲の能力を見ていたのだ。そのため、彼女が見習い冒険者であると確信したうえでこのような事を行っていた。
だが実際はどうだろうか。
残り物の出涸らしとは言え、仮にも訓練を積んだ騎士たちを相手に何故か見習い冒険者であるはずの咲が余裕で勝利してしまったのだ。
どう考えても信じられるはずが無かったのである。
「きっと何かトリックを使っている……そうに決まっているんだ!」
「残念だけど、純粋な実力の差だよ。この分だと貴方の所の騎士が全員でかかってきても私には勝てないと思う」
「なんだと……!?」
咲のその言葉を聞いたダニエルはそれまでの動揺はどこへやら。額に青筋を浮かべながら咲を睨むのだった。
そんな彼の姿を見てどういう訳か咲が動揺する。
と言うのも、彼女はあくまで「これ以上やっても無駄だから、これ以上被害を増やさないようにここで手を引いて欲しい」と言う意味でそう言ったのだ。
だがダニエルは彼女のその言葉を煽り……及び宣戦布告として受け取っていた。
これに関しては咲の言葉足らずと言わざるを得ないだろう。
「いいだろう。そこまで言うのであれば私自らが相手をしてやる」
そう言うとダニエルは身に着けていたナイフを咲へと投げつけた。
「……おっと」
それを咲は危なげなくキャッチする。
「あれ?」
そのナイフを見た咲は思わずそう呟いていた。
よく見ればそのナイフには刃が無く、思えばダニエルのそれも攻撃の意思があるような投げ方では無かったのだ。
それに対し咲は疑問を抱く。
だがその疑問に答えるようにすぐさまダニエルが口を開くのだった。
「受け取ったな? では決闘は成立だ。時間は明日の正午、我がブルーローズ家の闘技場で行うとしよう。私が勝てばサクラを貰うぞ。貴様が勝った場合、まあ万が一にもそのようなことは無いだろうがそうだな……貴様らには今後一切関与しないとしよう」
「それ私のメリット少なくない?」
ダニエルから決闘について聞いた咲は明らかにメリットデメリットが割にあってないと思いそう言った。
「おいおい、これでも十分に譲歩していると思うがね。まあ受けるも受けないも自由だ。どちらにしろこのままこの街で冒険者として活動を続けていくのであれば受けざるを得ないだろう?」
彼のその言葉はつまるところ、今日のような依頼潰しの嫌がらせを今後永遠に行うと言う宣言に他ならなかった。
流石の咲もそうなってしまっては困るため、決闘を受けざるを得なかった。
「はぁ……わかった、その決闘受けて立つ」
「そう来なくては面白くない。ではその時を楽しみに待っていよう。サクラ、もう少しでお前は私のモノとなる。せいぜい心の準備をしておくのだな」
そう言うとダニエルはギルドから去っていった。
「……ごめん、勝手に決闘受けちゃって」
咲は桜の意思を確認せずに勝手にダニエルとの決闘を受けてしまったことを謝罪する。
「謝らないで咲ちゃん。どちらにしろこのまま依頼が受けられないと困るのは変わらないし……それより私の方こそ感謝しなきゃ。守ってくれてありがとう咲ちゃん」
「そりゃそうでしょ。桜は私の大事な大事な恋人なんだから」
「恋人……って咲ちゃん、こんな時にもう!」
咲に真顔で真剣にそう言われた桜は彼女を軽く小突いた。
恋人として大事に思われていることに嬉しさを感じていたものの、恥ずかしさが無い訳ではなかったのだ。
「あー……と、とりあえず宿に戻ろうか」
掲示板近くでイチャイチャし始めたたためか、咲はギルド中から視線を向けられているように感じていた。
と言うよりあのブルーローズ家の次期当主であるダニエルから決闘を吹っ掛けられていたのだ。
目立たないはずが無いのである。
「どうしたの咲ちゃん……? あ、ああ! そうだね、帰ろっか!」
咲が急に宿に戻ろうとした理由に遅れて気付いた桜は頬を赤く染めながらそう言う。
しかしその時にはもうギルド中の冒険者はニヤニヤと笑いながら二人の事を見ており、中にはヒューヒューと賑やかす者もいた。
結果として、お熱い女カップルとダニエルによる決闘の情報は瞬く間に街中に知れ渡ることとなるのだった。
「ありえない……こんなことがあるはずがないのだ……!」
ダニエルは夢でもみているのかと、今目の前で起こっている光景を受け入れられずにいた。
とは言えそうなるのも仕方がないだろう。
何しろダニエルは上級鑑識眼を使ってあらかじめ咲の能力を見ていたのだ。そのため、彼女が見習い冒険者であると確信したうえでこのような事を行っていた。
だが実際はどうだろうか。
残り物の出涸らしとは言え、仮にも訓練を積んだ騎士たちを相手に何故か見習い冒険者であるはずの咲が余裕で勝利してしまったのだ。
どう考えても信じられるはずが無かったのである。
「きっと何かトリックを使っている……そうに決まっているんだ!」
「残念だけど、純粋な実力の差だよ。この分だと貴方の所の騎士が全員でかかってきても私には勝てないと思う」
「なんだと……!?」
咲のその言葉を聞いたダニエルはそれまでの動揺はどこへやら。額に青筋を浮かべながら咲を睨むのだった。
そんな彼の姿を見てどういう訳か咲が動揺する。
と言うのも、彼女はあくまで「これ以上やっても無駄だから、これ以上被害を増やさないようにここで手を引いて欲しい」と言う意味でそう言ったのだ。
だがダニエルは彼女のその言葉を煽り……及び宣戦布告として受け取っていた。
これに関しては咲の言葉足らずと言わざるを得ないだろう。
「いいだろう。そこまで言うのであれば私自らが相手をしてやる」
そう言うとダニエルは身に着けていたナイフを咲へと投げつけた。
「……おっと」
それを咲は危なげなくキャッチする。
「あれ?」
そのナイフを見た咲は思わずそう呟いていた。
よく見ればそのナイフには刃が無く、思えばダニエルのそれも攻撃の意思があるような投げ方では無かったのだ。
それに対し咲は疑問を抱く。
だがその疑問に答えるようにすぐさまダニエルが口を開くのだった。
「受け取ったな? では決闘は成立だ。時間は明日の正午、我がブルーローズ家の闘技場で行うとしよう。私が勝てばサクラを貰うぞ。貴様が勝った場合、まあ万が一にもそのようなことは無いだろうがそうだな……貴様らには今後一切関与しないとしよう」
「それ私のメリット少なくない?」
ダニエルから決闘について聞いた咲は明らかにメリットデメリットが割にあってないと思いそう言った。
「おいおい、これでも十分に譲歩していると思うがね。まあ受けるも受けないも自由だ。どちらにしろこのままこの街で冒険者として活動を続けていくのであれば受けざるを得ないだろう?」
彼のその言葉はつまるところ、今日のような依頼潰しの嫌がらせを今後永遠に行うと言う宣言に他ならなかった。
流石の咲もそうなってしまっては困るため、決闘を受けざるを得なかった。
「はぁ……わかった、その決闘受けて立つ」
「そう来なくては面白くない。ではその時を楽しみに待っていよう。サクラ、もう少しでお前は私のモノとなる。せいぜい心の準備をしておくのだな」
そう言うとダニエルはギルドから去っていった。
「……ごめん、勝手に決闘受けちゃって」
咲は桜の意思を確認せずに勝手にダニエルとの決闘を受けてしまったことを謝罪する。
「謝らないで咲ちゃん。どちらにしろこのまま依頼が受けられないと困るのは変わらないし……それより私の方こそ感謝しなきゃ。守ってくれてありがとう咲ちゃん」
「そりゃそうでしょ。桜は私の大事な大事な恋人なんだから」
「恋人……って咲ちゃん、こんな時にもう!」
咲に真顔で真剣にそう言われた桜は彼女を軽く小突いた。
恋人として大事に思われていることに嬉しさを感じていたものの、恥ずかしさが無い訳ではなかったのだ。
「あー……と、とりあえず宿に戻ろうか」
掲示板近くでイチャイチャし始めたたためか、咲はギルド中から視線を向けられているように感じていた。
と言うよりあのブルーローズ家の次期当主であるダニエルから決闘を吹っ掛けられていたのだ。
目立たないはずが無いのである。
「どうしたの咲ちゃん……? あ、ああ! そうだね、帰ろっか!」
咲が急に宿に戻ろうとした理由に遅れて気付いた桜は頬を赤く染めながらそう言う。
しかしその時にはもうギルド中の冒険者はニヤニヤと笑いながら二人の事を見ており、中にはヒューヒューと賑やかす者もいた。
結果として、お熱い女カップルとダニエルによる決闘の情報は瞬く間に街中に知れ渡ることとなるのだった。
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