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62 グレートカルノライザー、ワイバーンを一掃する
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ワイバーンの大群の前にやってきた咲は再びカルノセイバーを振る。
『カルノセイバー!! グレートスラッシュ!!』
すると先程と同じように斬撃がワイバーンを切り裂いていった。
「ねえ、この音なんとかならない?」
「おいらに言われても」
「いや、カルノンじゃなかったら誰に言えばいいの。攻撃する度に鳴ると流石に鬱陶しいんだけど……」
この斬撃は所謂「必殺技」であった。
そのため、そもそもこんなにも連続で放つことを想定されていないのだ。
とは言えその欠点に目を瞑れば高い威力に長い射程範囲を持つ攻撃であり、これ以上に無い攻撃方法である。
「おっと、少し強そうなのが出てきたね」
そんな斬撃でも全てのワイバーンを倒しきれる訳では無く、直線的な攻撃である以上は避ける個体も出てくるものだ。
特にリーダー格である個体は身体能力及び戦闘能力が高く、見事に斬撃を避けていたのだった。
そこに遅れてソリスがやって来る。
「お気をつけて! そのワイバーンはアイアンワイバーンと言う上位個体なのです!」
咲に追いついたソリスはそのワイバーンを見るなり開口一番そう叫んだ。
アイアンワイバーンとは全身が堅い金属質な鱗で覆われているワイバーンであり、その堅さは並みの金属製武器では傷一つつかない程であった。
当然堅いだけではなく、ファイアワイバーンのように通常のワイバーンと比べて遥かに高い身体能力を誇っている。
と、それだけ聞けばどうしようもなく堅い相手に見えるものの……。
「問題ない!」
『カルノセイバー!! グレートスラッシュ!!』
カルノセイバーから放たれた斬撃はいとも容易くアイアンワイバーンの鱗を切り裂き、その体を真っ二つにしたのだった。
「やっぱりこれは近くで使うのに限るね」
せっかくの飛ぶ斬撃であるにも関わらず、咲は避けられることの無い至近距離で使う事を好んでいた。
これもドラゴラゴンの幹部が妙に生真面目にタイマンを挑んできていた結果なのだが、どちらにしろこの攻撃が強いことには変わりは無かった。
その後も容赦なくワイバーンを倒し続ける咲。
「凄い……これほどの戦果をたった一本の剣で……」
その姿を見たソリスはただただ驚愕していた。
いくら超位冒険者である彼女でも、先程よりもさらに数が多くなっているこの大群を全て倒しきることは不可能だっただろう。
「……私たちもまだまだ精進せねばなりませんね」
アルタリア王国周辺では間違いなく最強格である金銀姉妹。
しかし咲の登場によりソリスは上には上がいるのだと改めて認識し、自らをより高める必要があると思い直すのだった。
「よし、これで最後かな?」
そう言って咲は最後の一体となったワイバーンにカルノセイバーを突き立てた。
こうしてあれほどいたワイバーンの大群はものの数分で咲によって壊滅させられたのである。
「ふぅ……これでおしまいっと。ソリスさんは怪我などはありませんか?」
「ええ、貴方のおかげでこのように五体満足で戦闘を終えることが出来ました」
ソリスは一切の怪我を負っていないことを示すように、細くしなやかなその肢体を動かす。
その後、咲の方を見るなり雰囲気を変えて彼女自身について尋ねた。
「……失礼を承知でお尋ねします。貴方は……何者なのですか? どうして姉や私の名を?」
どういう訳か目の前にいる謎の戦士は自分たちの名を知っているのだ。
確かに超位冒険者である金銀姉妹の二人は広く名が知られている。中央都市やその周辺の人間であれば彼女らの名前と顔が一致していてもおかしくは無かった。
しかしついこの間まではこのような戦士がいるなど、ここ中央都市はおろか周辺の街にも一切の情報が無かったのだ。
行商人や吟遊詩人によってそう言った噂は瞬く間に拡散されるため、この戦士は彼女らにとって完全に未知の存在となっていた。
さらにはワイバーンの大群を壊滅させられるようなとんでもない実力の持ち主でもあるのだ。
……そんな状況で警戒しないはずが無いのである。
「あぁ、そうだった。それじゃあ……」
そう言えばカルノライザーとして二人に会うのは初めてだったなと、そう思いながら咲は変身を解除する。
「咲さん……!?」
それを見たソリスは当然驚いていた。
圧倒的な実力を持つ謎の戦士の正体がついさっきまで屋敷で保護していたはずの少女だったのだから無理もない。
「黙っててすみません。その、色々とありまして……」
「謝らないでください咲さん。姉さん……いや、この街が貴方に助けられたのは事実なのですから」
ソリスの言う通り、咲がいなければワイバーンの大群を倒しきれたのかどうかも怪しく、少なくとも金銀姉妹だけでは抑えきることが出来なかったのは確実だ。
そして、そうなれば間違いなく街に被害が出ていたことだろう。
そのため咲への感謝の言葉を惜しまないソリスだったのだが……その途中で、とある違和感に気付いたようだった。
「……おかしい」
「どうかしたんですか?」
「ワイバーンの死体が消滅してしないのです」
彼女のその言葉を聞いた咲はすぐさま辺りを確認する。
「確かに……」
これまで咲が戦って来た魔物は基本的に絶命すると塵のようになって消えたのだ。
だが今ここにいるワイバーンは魔物であるにも関わらず、何故か死体として残り続けていた。
「……危ない!!」
その時、ワイバーンの死体から殺気を感じた咲はソリスを押し倒す。
そのすぐ後、彼女らの頭上をどす黒いブレスが通り過ぎたのだった。
「これは……ちょっと不味い状況かもしれないですよソリスさん」
ブレスを放ったワイバーンを見ながら咲はそう言う。
何しろそのワイバーンは腹から上しかない状態で動いていたのだ。
明らかに異常事態であった。
『カルノセイバー!! グレートスラッシュ!!』
すると先程と同じように斬撃がワイバーンを切り裂いていった。
「ねえ、この音なんとかならない?」
「おいらに言われても」
「いや、カルノンじゃなかったら誰に言えばいいの。攻撃する度に鳴ると流石に鬱陶しいんだけど……」
この斬撃は所謂「必殺技」であった。
そのため、そもそもこんなにも連続で放つことを想定されていないのだ。
とは言えその欠点に目を瞑れば高い威力に長い射程範囲を持つ攻撃であり、これ以上に無い攻撃方法である。
「おっと、少し強そうなのが出てきたね」
そんな斬撃でも全てのワイバーンを倒しきれる訳では無く、直線的な攻撃である以上は避ける個体も出てくるものだ。
特にリーダー格である個体は身体能力及び戦闘能力が高く、見事に斬撃を避けていたのだった。
そこに遅れてソリスがやって来る。
「お気をつけて! そのワイバーンはアイアンワイバーンと言う上位個体なのです!」
咲に追いついたソリスはそのワイバーンを見るなり開口一番そう叫んだ。
アイアンワイバーンとは全身が堅い金属質な鱗で覆われているワイバーンであり、その堅さは並みの金属製武器では傷一つつかない程であった。
当然堅いだけではなく、ファイアワイバーンのように通常のワイバーンと比べて遥かに高い身体能力を誇っている。
と、それだけ聞けばどうしようもなく堅い相手に見えるものの……。
「問題ない!」
『カルノセイバー!! グレートスラッシュ!!』
カルノセイバーから放たれた斬撃はいとも容易くアイアンワイバーンの鱗を切り裂き、その体を真っ二つにしたのだった。
「やっぱりこれは近くで使うのに限るね」
せっかくの飛ぶ斬撃であるにも関わらず、咲は避けられることの無い至近距離で使う事を好んでいた。
これもドラゴラゴンの幹部が妙に生真面目にタイマンを挑んできていた結果なのだが、どちらにしろこの攻撃が強いことには変わりは無かった。
その後も容赦なくワイバーンを倒し続ける咲。
「凄い……これほどの戦果をたった一本の剣で……」
その姿を見たソリスはただただ驚愕していた。
いくら超位冒険者である彼女でも、先程よりもさらに数が多くなっているこの大群を全て倒しきることは不可能だっただろう。
「……私たちもまだまだ精進せねばなりませんね」
アルタリア王国周辺では間違いなく最強格である金銀姉妹。
しかし咲の登場によりソリスは上には上がいるのだと改めて認識し、自らをより高める必要があると思い直すのだった。
「よし、これで最後かな?」
そう言って咲は最後の一体となったワイバーンにカルノセイバーを突き立てた。
こうしてあれほどいたワイバーンの大群はものの数分で咲によって壊滅させられたのである。
「ふぅ……これでおしまいっと。ソリスさんは怪我などはありませんか?」
「ええ、貴方のおかげでこのように五体満足で戦闘を終えることが出来ました」
ソリスは一切の怪我を負っていないことを示すように、細くしなやかなその肢体を動かす。
その後、咲の方を見るなり雰囲気を変えて彼女自身について尋ねた。
「……失礼を承知でお尋ねします。貴方は……何者なのですか? どうして姉や私の名を?」
どういう訳か目の前にいる謎の戦士は自分たちの名を知っているのだ。
確かに超位冒険者である金銀姉妹の二人は広く名が知られている。中央都市やその周辺の人間であれば彼女らの名前と顔が一致していてもおかしくは無かった。
しかしついこの間まではこのような戦士がいるなど、ここ中央都市はおろか周辺の街にも一切の情報が無かったのだ。
行商人や吟遊詩人によってそう言った噂は瞬く間に拡散されるため、この戦士は彼女らにとって完全に未知の存在となっていた。
さらにはワイバーンの大群を壊滅させられるようなとんでもない実力の持ち主でもあるのだ。
……そんな状況で警戒しないはずが無いのである。
「あぁ、そうだった。それじゃあ……」
そう言えばカルノライザーとして二人に会うのは初めてだったなと、そう思いながら咲は変身を解除する。
「咲さん……!?」
それを見たソリスは当然驚いていた。
圧倒的な実力を持つ謎の戦士の正体がついさっきまで屋敷で保護していたはずの少女だったのだから無理もない。
「黙っててすみません。その、色々とありまして……」
「謝らないでください咲さん。姉さん……いや、この街が貴方に助けられたのは事実なのですから」
ソリスの言う通り、咲がいなければワイバーンの大群を倒しきれたのかどうかも怪しく、少なくとも金銀姉妹だけでは抑えきることが出来なかったのは確実だ。
そして、そうなれば間違いなく街に被害が出ていたことだろう。
そのため咲への感謝の言葉を惜しまないソリスだったのだが……その途中で、とある違和感に気付いたようだった。
「……おかしい」
「どうかしたんですか?」
「ワイバーンの死体が消滅してしないのです」
彼女のその言葉を聞いた咲はすぐさま辺りを確認する。
「確かに……」
これまで咲が戦って来た魔物は基本的に絶命すると塵のようになって消えたのだ。
だが今ここにいるワイバーンは魔物であるにも関わらず、何故か死体として残り続けていた。
「……危ない!!」
その時、ワイバーンの死体から殺気を感じた咲はソリスを押し倒す。
そのすぐ後、彼女らの頭上をどす黒いブレスが通り過ぎたのだった。
「これは……ちょっと不味い状況かもしれないですよソリスさん」
ブレスを放ったワイバーンを見ながら咲はそう言う。
何しろそのワイバーンは腹から上しかない状態で動いていたのだ。
明らかに異常事態であった。
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