81 / 81
終章『アヴァロンヘイムと悪魔の軍勢』
81 エピローグ
しおりを挟む
悪魔の軍勢との決戦から一日が過ぎた。
大罪の力を持つ上級悪魔及び、原初の魔王の力を会得したルシファーは完全にこの世界から消え去り、世界には再び平和が訪れることとなったのだが……。
正直なところ、人間側の被害も決して軽いものでは無いのが事実のようだった。
王国の国境を超える前に俺たちが奴らを排除することに成功したから、王国内の被害はほぼゼロに等しい。
しかしアヴァロンヘイムの木から王国までの道中にあった村々はほぼ全滅。
ざっと千人以上もの人間が悪魔の腹の中に消えてしまったのである。
当然それだけの大規模な侵攻ともなれば、魔物への影響も大きい。
それまではその村々に滞在していた傭兵や冒険者が定期的に討伐していた魔物も、討伐されなくなればあっという間にその数を増やして縄張りを拡大させるだろう。
そうすれば当然王国への影響も無視できないものになる。
しかし不幸中の幸いと言うべきか、これに関してはある程度対策が出来そうだった。
と言うのも、いつの間にか聖女が王国専属の国家魔術師としての地位を確立していたのだ。
どうしてそうなったのかと言えば、単純に代々聖女を継いでいるシルドミレニア家が魔物への特効を持つ聖なる存在だからだった。
魔を払う聖なる魔法……それを聖女は受け継いでいた。そして聖女としての高い魔法の腕もあり、その実力はレベル換算でざっと200以上はあるだろう。
そう、あの聖女はそんじょそこらの魔物では太刀打ちできない程の実力者だった訳である。
だがよく考えてみれば当然のことだろう。
いくら護衛が守ってくれたとは言え、あの悪魔だらけの聖王都の中でルキオラたちと出会うまで彼女は一人で彷徨っていたのだ。
弱いはずが無いのはもはや当然とすら言えた。
また、聖女は悪魔から聖王都の民を救えなかったことを後悔しているらしく、その無念を少しでも晴らすために……そして王国の民を守るため、魔物と戦うことを自ら進んで選んだのだという。
強い。あまりにも精神が強すぎた。だからこそ、聖女としてあれだけ崇められていたのだろうな。
……とまあ、決戦後の王国周辺の動向はこんなものだった。
そんな中、俺たちはどうなのか。
まず一番状況が深刻だったメイデンだが……彼女自身が言っていた通り、彼女の目は今では完全に元通りになっている。
いやぁこう見ると吸血鬼って本当に凄いな。ポーションも無しにあそこまで奇麗に元通りになるのか。それもこんなにすぐに。
一方で俺の無くなった腕も、断面にポーションをぶっかけたら元に戻った。
ブレイブポーションもそうだったが、本当にポーションが優秀過ぎる。
ポーションが無ければ不味かった状況もそれなりにあるし、本当に感謝しないといけないな。
なお、腕を失った状態で王国に戻ったらルキオラにまたポカポカと叩かれてしまった。
それもあってか、俺を見た瞬間の彼女の顔を今でも鮮明に思い出してしまう。
無事に帰ってきたことに安心しつつも、肩から先が無くなっていることに気付いた瞬間に彼女が見せた絶望の表情。
彼女のあの顔はもう二度と見たくはないし、させたくもなかった。
で、そのルキオラが今どうしているかと言うと……。
「ステラ……もう絶対に、無茶しちゃだめだからね?」
常にべったりと俺にくっついていて、事あるごとに無茶しないでと言って来る「無茶しないでbot」と化していた。
まあそれだけ俺を心配してくれているってのは素直に嬉しいんだけども……。
「ルキオラ……」
「うん? どうしたのステラ?」
「流石に……近くないか?」
どこに行くにしても彼女があまりにもべったりと密着し過ぎているために、俺とルキオラの関係性が変な形で王国中に噂されているのだ。
このままでは彼女と俺がそう言った関係だということになってしまう。
「……ステラは、嫌?」
悲しそうな顔でそう言って来るルキオラ。
あぁぁぁ……そんな顔と声でそう言われたら否定なんか出来る訳無い。
「嫌じゃない。むしろ……」
むしろ好きだ……と言いそうになったが直前で思いとどまった。
ルキオラは凄まじい美少女だ。だからこそ距離感をしっかり維持しないと不味い。
何しろ俺は一応は成人男性……のはずだ。
ステラの記憶が混ざり合った今となっては少々扱いに困るところではあるが、遥か年下の彼女をそう言った目で見ること自体が駄目であることに変わりは無い。
と、彼女に会ってからずっと自身に言い聞かせてきたものの……それも限界が近いのかもしれない。
だんだんルキオラからのアプローチが強くなっていた所で、今回のこれなのだ。
もはや逃げ道など無いに等しかった。
「あら、お熱いわね」
そんな時に一番来てほしくない少女も現れてしまう。
「げっ、メイデンか」
そう、メイデンだ。
「げっ……とは失礼ね。それとも、私はお邪魔だったかしら?」
「そう言うつもりじゃないんだが……体の方はもう大丈夫なのか?」
「ええ、おかげさまでね」
吸血鬼の再生能力が高いのは彼女自身が証明しているが、それでもやはり心配なものは心配なのだ。
特にあれだけ派手に負傷した以上、気になるのも仕方のないことだろう。
ただ彼女の言葉通り、もう本当に問題は無さそうだった。
ゆらゆらと揺れながら既に全快していることをその小さな身体全体で表現してくるのだ。これを元気と言わずに何と言うのか。
……なんだかこうしていると、年相応な少女と言った感じで可愛いところもあるな。
と思ったが最後、メイデンの作り出す雰囲気に飲みこまれることとなる。気を付けないと全てが終わりだ。
「ふふっ、良いのよ? もう少し近くで見ても」
「いや良い。これ以上は厄介事が増えそうだからな」
以前に彼女のスカートの中を見てしまったこともあり、変な気分になってしまうようなことは極力避けたかった。
「そう言えば、あの時は随分と派手にやったじゃない? ねえ、ルキオラ?」
「ふぇっ……!?」
自分に矛先が向くと思っていなかったのか、ルキオラは素っ頓狂な声を上げて驚くのだった。
「アスモデウスに魅了されたステラを取り戻すために、兜を外して熱いキスを……」
「ま、待ってメイデンそれは……えっと、魅了を解かないといけないから仕方なく……」
「あぁ……うん、あの時は助かったよルキオラ」
ここは無難に流しておくに限る。
下手なことを言えばそれこそメイデンの思うつぼだろう。
「あら? 貴方もまた、まんざらでもないんじゃないかしら」
しかしそんな簡単な逃げを放置する程、メイデンは甘くは無かった。
「……」
「黙秘は肯定とみなすわね」
「流石に横暴が過ぎるんじゃないのか!?」
全く油断も隙も無い……でも、逆に考えてみれば彼女なりに俺とルキオラのキューピットになろうとしてくれて……いや、無いか。
結局これも彼女自身が楽しいからってことでやってるだけだろうきっと。
「ステラさん、こんな所にいたんですね!」
と、俺たちがわちゃわちゃやっているとアーロンが慌てた様子で走って来た。
……この流れを俺は知っている。もう何度も経験したあれだ。
「すみません、あんな戦いがあった翌日だと言うのに……でも緊急事態なんです!」
「……一応、聞かせてもらっても?」
「まず、アヴァロンヘイムの木から大量の魔物が出てきているとの報告がありまして……以前ステラさんが討伐した狼王ボルグに加えて氷魔石のドゥーリン、雷雲竜ショウセンまで出てきたらしくてですね」
ものの見事に全て見知ったネームドボスだった。
それがこのタイミングで急にアヴァロンヘイムの木から出てきたってのはまあ……十中八九、悪魔たち絡みだろうなぁ。
「それに続いて、聖王都の近くのとある村で異常なポーションを量産しているとの情報もあるんです。なんでも盗賊の少年が持っていたポーションを元にして複製した、高い効果の代わりにとてつもない副作用を生み出すという恐ろしいものがその村を中心にして蔓延しているのだとか。このままでは正規のポーションにまで影響が出かねないので早急に対処をしないとならなくてですね……」
あぁ……多分、あの時の盗まれたポーションだよなぁ……。
この世界だと製法が確立されていないから、強引に似せて作ったものの副作用がとんでもないものになってしまったと……。
「どうするのステラ。私たちじゃないと手に負え無さそうな案件だけれど」
「あたしはステラの判断なら、どこまでも付いて行くよ。だから護衛は任せてね」
ルキオラは何だか重いことを言っていた気もするが、どうやら俺たちが出ないといけない案件なのは間違いなさそうだな。
くそっ、悪魔の奴らめ。魔王の時と同じように余計な物を残していきやがって……いやポーションは俺のせいだけども。
「はぁ……それじゃあアーロンさん、クエストの契約をお願いします」
「あっ、ありがとうございます!! そうと決まれば早速、組合に行きましょう!」
そう言うとアーロンは意気揚々と歩き始めた。
せっかく魔王騒ぎが収まったのに、どうやらまたしばらくの間忙しくなりそうだ。
「……まあそう言う事だからさ。二人共、またしばらく頼むよ」
「任せて、ステラ。何としてでも君のことはあたしが守るからね」
「ふふっ、ルキオラがこれだけやる気なら私の出番は無いかもしれないわね」
「二人共……ありがとう」
いつも通りの二人の返事。
あれだけの戦いをした後だからこそ、そんな何気ないものが凄く大事に思えた。
「それじゃあ、行こうか」
俺のその言葉を皮切りに、俺たち三人はアーロンの後を追って歩き始めた。
どうやら俺たちの冒険はまだまだ終わりそうには無さそうだ。
けど、俺たち三人ならどんなクエストだって問題ない。
何てったって、俺たちは最高で最強の冒険者パーティなんだからな。
【MMOやり込みおっさん、異世界に転移したらハイエルフの美少女になっていたので心機一転、第二の人生を謳歌するようです。】 完
大罪の力を持つ上級悪魔及び、原初の魔王の力を会得したルシファーは完全にこの世界から消え去り、世界には再び平和が訪れることとなったのだが……。
正直なところ、人間側の被害も決して軽いものでは無いのが事実のようだった。
王国の国境を超える前に俺たちが奴らを排除することに成功したから、王国内の被害はほぼゼロに等しい。
しかしアヴァロンヘイムの木から王国までの道中にあった村々はほぼ全滅。
ざっと千人以上もの人間が悪魔の腹の中に消えてしまったのである。
当然それだけの大規模な侵攻ともなれば、魔物への影響も大きい。
それまではその村々に滞在していた傭兵や冒険者が定期的に討伐していた魔物も、討伐されなくなればあっという間にその数を増やして縄張りを拡大させるだろう。
そうすれば当然王国への影響も無視できないものになる。
しかし不幸中の幸いと言うべきか、これに関してはある程度対策が出来そうだった。
と言うのも、いつの間にか聖女が王国専属の国家魔術師としての地位を確立していたのだ。
どうしてそうなったのかと言えば、単純に代々聖女を継いでいるシルドミレニア家が魔物への特効を持つ聖なる存在だからだった。
魔を払う聖なる魔法……それを聖女は受け継いでいた。そして聖女としての高い魔法の腕もあり、その実力はレベル換算でざっと200以上はあるだろう。
そう、あの聖女はそんじょそこらの魔物では太刀打ちできない程の実力者だった訳である。
だがよく考えてみれば当然のことだろう。
いくら護衛が守ってくれたとは言え、あの悪魔だらけの聖王都の中でルキオラたちと出会うまで彼女は一人で彷徨っていたのだ。
弱いはずが無いのはもはや当然とすら言えた。
また、聖女は悪魔から聖王都の民を救えなかったことを後悔しているらしく、その無念を少しでも晴らすために……そして王国の民を守るため、魔物と戦うことを自ら進んで選んだのだという。
強い。あまりにも精神が強すぎた。だからこそ、聖女としてあれだけ崇められていたのだろうな。
……とまあ、決戦後の王国周辺の動向はこんなものだった。
そんな中、俺たちはどうなのか。
まず一番状況が深刻だったメイデンだが……彼女自身が言っていた通り、彼女の目は今では完全に元通りになっている。
いやぁこう見ると吸血鬼って本当に凄いな。ポーションも無しにあそこまで奇麗に元通りになるのか。それもこんなにすぐに。
一方で俺の無くなった腕も、断面にポーションをぶっかけたら元に戻った。
ブレイブポーションもそうだったが、本当にポーションが優秀過ぎる。
ポーションが無ければ不味かった状況もそれなりにあるし、本当に感謝しないといけないな。
なお、腕を失った状態で王国に戻ったらルキオラにまたポカポカと叩かれてしまった。
それもあってか、俺を見た瞬間の彼女の顔を今でも鮮明に思い出してしまう。
無事に帰ってきたことに安心しつつも、肩から先が無くなっていることに気付いた瞬間に彼女が見せた絶望の表情。
彼女のあの顔はもう二度と見たくはないし、させたくもなかった。
で、そのルキオラが今どうしているかと言うと……。
「ステラ……もう絶対に、無茶しちゃだめだからね?」
常にべったりと俺にくっついていて、事あるごとに無茶しないでと言って来る「無茶しないでbot」と化していた。
まあそれだけ俺を心配してくれているってのは素直に嬉しいんだけども……。
「ルキオラ……」
「うん? どうしたのステラ?」
「流石に……近くないか?」
どこに行くにしても彼女があまりにもべったりと密着し過ぎているために、俺とルキオラの関係性が変な形で王国中に噂されているのだ。
このままでは彼女と俺がそう言った関係だということになってしまう。
「……ステラは、嫌?」
悲しそうな顔でそう言って来るルキオラ。
あぁぁぁ……そんな顔と声でそう言われたら否定なんか出来る訳無い。
「嫌じゃない。むしろ……」
むしろ好きだ……と言いそうになったが直前で思いとどまった。
ルキオラは凄まじい美少女だ。だからこそ距離感をしっかり維持しないと不味い。
何しろ俺は一応は成人男性……のはずだ。
ステラの記憶が混ざり合った今となっては少々扱いに困るところではあるが、遥か年下の彼女をそう言った目で見ること自体が駄目であることに変わりは無い。
と、彼女に会ってからずっと自身に言い聞かせてきたものの……それも限界が近いのかもしれない。
だんだんルキオラからのアプローチが強くなっていた所で、今回のこれなのだ。
もはや逃げ道など無いに等しかった。
「あら、お熱いわね」
そんな時に一番来てほしくない少女も現れてしまう。
「げっ、メイデンか」
そう、メイデンだ。
「げっ……とは失礼ね。それとも、私はお邪魔だったかしら?」
「そう言うつもりじゃないんだが……体の方はもう大丈夫なのか?」
「ええ、おかげさまでね」
吸血鬼の再生能力が高いのは彼女自身が証明しているが、それでもやはり心配なものは心配なのだ。
特にあれだけ派手に負傷した以上、気になるのも仕方のないことだろう。
ただ彼女の言葉通り、もう本当に問題は無さそうだった。
ゆらゆらと揺れながら既に全快していることをその小さな身体全体で表現してくるのだ。これを元気と言わずに何と言うのか。
……なんだかこうしていると、年相応な少女と言った感じで可愛いところもあるな。
と思ったが最後、メイデンの作り出す雰囲気に飲みこまれることとなる。気を付けないと全てが終わりだ。
「ふふっ、良いのよ? もう少し近くで見ても」
「いや良い。これ以上は厄介事が増えそうだからな」
以前に彼女のスカートの中を見てしまったこともあり、変な気分になってしまうようなことは極力避けたかった。
「そう言えば、あの時は随分と派手にやったじゃない? ねえ、ルキオラ?」
「ふぇっ……!?」
自分に矛先が向くと思っていなかったのか、ルキオラは素っ頓狂な声を上げて驚くのだった。
「アスモデウスに魅了されたステラを取り戻すために、兜を外して熱いキスを……」
「ま、待ってメイデンそれは……えっと、魅了を解かないといけないから仕方なく……」
「あぁ……うん、あの時は助かったよルキオラ」
ここは無難に流しておくに限る。
下手なことを言えばそれこそメイデンの思うつぼだろう。
「あら? 貴方もまた、まんざらでもないんじゃないかしら」
しかしそんな簡単な逃げを放置する程、メイデンは甘くは無かった。
「……」
「黙秘は肯定とみなすわね」
「流石に横暴が過ぎるんじゃないのか!?」
全く油断も隙も無い……でも、逆に考えてみれば彼女なりに俺とルキオラのキューピットになろうとしてくれて……いや、無いか。
結局これも彼女自身が楽しいからってことでやってるだけだろうきっと。
「ステラさん、こんな所にいたんですね!」
と、俺たちがわちゃわちゃやっているとアーロンが慌てた様子で走って来た。
……この流れを俺は知っている。もう何度も経験したあれだ。
「すみません、あんな戦いがあった翌日だと言うのに……でも緊急事態なんです!」
「……一応、聞かせてもらっても?」
「まず、アヴァロンヘイムの木から大量の魔物が出てきているとの報告がありまして……以前ステラさんが討伐した狼王ボルグに加えて氷魔石のドゥーリン、雷雲竜ショウセンまで出てきたらしくてですね」
ものの見事に全て見知ったネームドボスだった。
それがこのタイミングで急にアヴァロンヘイムの木から出てきたってのはまあ……十中八九、悪魔たち絡みだろうなぁ。
「それに続いて、聖王都の近くのとある村で異常なポーションを量産しているとの情報もあるんです。なんでも盗賊の少年が持っていたポーションを元にして複製した、高い効果の代わりにとてつもない副作用を生み出すという恐ろしいものがその村を中心にして蔓延しているのだとか。このままでは正規のポーションにまで影響が出かねないので早急に対処をしないとならなくてですね……」
あぁ……多分、あの時の盗まれたポーションだよなぁ……。
この世界だと製法が確立されていないから、強引に似せて作ったものの副作用がとんでもないものになってしまったと……。
「どうするのステラ。私たちじゃないと手に負え無さそうな案件だけれど」
「あたしはステラの判断なら、どこまでも付いて行くよ。だから護衛は任せてね」
ルキオラは何だか重いことを言っていた気もするが、どうやら俺たちが出ないといけない案件なのは間違いなさそうだな。
くそっ、悪魔の奴らめ。魔王の時と同じように余計な物を残していきやがって……いやポーションは俺のせいだけども。
「はぁ……それじゃあアーロンさん、クエストの契約をお願いします」
「あっ、ありがとうございます!! そうと決まれば早速、組合に行きましょう!」
そう言うとアーロンは意気揚々と歩き始めた。
せっかく魔王騒ぎが収まったのに、どうやらまたしばらくの間忙しくなりそうだ。
「……まあそう言う事だからさ。二人共、またしばらく頼むよ」
「任せて、ステラ。何としてでも君のことはあたしが守るからね」
「ふふっ、ルキオラがこれだけやる気なら私の出番は無いかもしれないわね」
「二人共……ありがとう」
いつも通りの二人の返事。
あれだけの戦いをした後だからこそ、そんな何気ないものが凄く大事に思えた。
「それじゃあ、行こうか」
俺のその言葉を皮切りに、俺たち三人はアーロンの後を追って歩き始めた。
どうやら俺たちの冒険はまだまだ終わりそうには無さそうだ。
けど、俺たち三人ならどんなクエストだって問題ない。
何てったって、俺たちは最高で最強の冒険者パーティなんだからな。
【MMOやり込みおっさん、異世界に転移したらハイエルフの美少女になっていたので心機一転、第二の人生を謳歌するようです。】 完
13
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います
町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。
攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】
水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】
【一次選考通過作品】
---
とある剣と魔法の世界で、
ある男女の間に赤ん坊が生まれた。
名をアスフィ・シーネット。
才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。
だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。
攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。
彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。
---------
もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります!
#ヒラ俺
この度ついに完結しました。
1年以上書き続けた作品です。
途中迷走してました……。
今までありがとうございました!
---
追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
コメント頂けるとするかもしれないです。
無能な勇者はいらないと辺境へ追放されたのでチートアイテム【ミストルティン】を使って辺境をゆるりと開拓しようと思います
長尾 隆生
ファンタジー
仕事帰りに怪しげな占い師に『この先不幸に見舞われるが、これを持っていれば幸せになれる』と、小枝を500円で押し売りされた直後、異世界へ召喚されてしまうリュウジ。
しかし勇者として召喚されたのに、彼にはチート能力も何もないことが鑑定によって判明する。
途端に手のひらを返され『無能勇者』というレッテルを貼られずさんな扱いを受けた上に、一方的にリュウジは凶悪な魔物が住む地へ追放されてしまう。
しかしリュウジは知る。あの胡散臭い占い師に押し売りされた小枝が【ミストルティン】という様々なアイテムを吸収し、その力を自由自在に振るうことが可能で、更に経験を積めばレベルアップしてさらなる強力な能力を手に入れることが出来るチートアイテムだったことに。
「ミストルティン。アブソープション!」
『了解しましたマスター。レベルアップして新しいスキルを覚えました』
「やった! これでまた便利になるな」
これはワンコインで押し売りされた小枝を手に異世界へ突然召喚され無能とレッテルを貼られた男が幸せを掴む物語。
~ワンコインで買った万能アイテムで幸せな人生を目指します~
異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる