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第二章 25th Birth day
初めての行列と結婚と②
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「...千春、ありがとうね」
「ん?」
「私...こんなにワクワクするの、初めてかも。連れてきてくれてありがとう」
「はは、何を。まだ車乗って、降りただけだぞ?もっとワクワクしてもらわなきゃ。俺は花乃の喜ぶ顔が見たくて、連れてきてるんだからな」
「ふふ、うん!これ以上ワクワクしたら、私の心臓どうなっちゃうんだろ」
花乃はニコニコ、ご機嫌だ。緊張していた手も、力が抜けて千春にしっかり身を預けてくれている。
「大丈夫。絶対無理はしないように進むから」
「はぁい!」
「...もう着くぞ」
「.........?」
さっきまで自分たちが地面を踏みしめる音だけ拾っていた花乃の耳は、少しずつ違う音を拾い始める。
ペタンペタンと何かをつく音、ピチャンピチャンと水が跳ねる音、「はい!みっつね!まいど!」と元気のいい声...そして、人だかりができている気配。
花乃は、こんなにたくさんの人が集まる場所に来たのはもちろん初めてで、それだけで興奮してしまう。
「わっ!すごい!たくさん人が集まってるのかな?...ん?なんか....いい匂いもする?」
「そ。当たり。...あ、花乃、あそこにベンチがあるから座ろう。俺、ちょっと並んでくるから座って待ってて」
「一緒に並びたい!初めてだもん、行列に並ぶなんて」
「...大丈夫か?疲れたら、すぐ言えよ?」
「うん!千春がいるし大丈夫だよ。疲れたら千春にもたれかかってたらいいもん」
「...おい、俺は椅子か?...でも、まぁそうだな」
「ふふふ」
「ったく。よし、おいで。人多いから、ぶつかったら危ない。俺から離れるなよ?」
「はぁい!」
千春が注意しながら、行列の最後尾について、並び始める。ちょっと進むたびに、目をキラキラさせる花乃が面白くて、また千春はこっそり肩を震わせていた。
回転が早く、そんなに待つことなく千春と花乃の順番がきた。
「はいよ!美味しいよ!お兄さん、かっこいいから一つおまけしといたよ!」
「ありがとうございます」
「可愛い彼女と仲良く食べておくれ」
「....か、かの」
「まいど~!」
花乃は、お店の人から差し出されたものの気配に気をとられて、千春とスタッフの会話は耳に入っていなかった。
買い終わったはずなのに、かたまって動かない千春を見上げて「どうしたの?」と声をかけると、ようやく動き始める。ベンチまで来て、二人で並んで腰掛けた。
「....ね、これってもしかして」
「あぁ、わかったか?」
「うん、甘い香りとお餅ついてるみたいな音がずっと響いてたし。....和菓子?」
「正解。このお店、つきたての餅でできた大福が食べられるんだ。花乃、和菓子好きだろ?きっと喜ぶだろうなって...ずっと連れてきてやりたかった。その場で食べると格別に美味しいんだ。はい、ふわふわだから気をつけて」
「わぁ...ありがとう。...すごい!本当にふわっふわ。それにまだ温かい....お餅ってつきたてはこんなに柔らかいんだ」
「だろ?ほら、食べてみて」
「いただきます!」
そのまま、ゆっくり大福を口まで運んで一口齧る。ふわふわのお餅は、口に入れると舌触りも最高で、切ろうとしてもツーッとどこまでも伸びていく。
「んん~~!みへ!ひはる!ほんはにほひる!」
「はは!何言ってるか全然わかんないからな?」
むぐむぐ、花乃は夢中で食べた。一つにとどまらず、二つ目に手が伸びる。
千春は先に食べ終わって、花乃が大福を頬張る姿を満足げに眺めていた。
「....ほっぺた、ハムスターみたいになってるぞ」
ふっと、笑いながら頬をツンツンされる。
花乃は、しっかり噛んでゴクンと飲み込んでから、満面の笑みで言った。
「....千春、本当に美味しい。今までで一番。ありがとう」
「.....ん。どういたしまして」
また残りを頬張る花乃の横顔を、千春は目を細めながらずっと見ていた。
「ん?」
「私...こんなにワクワクするの、初めてかも。連れてきてくれてありがとう」
「はは、何を。まだ車乗って、降りただけだぞ?もっとワクワクしてもらわなきゃ。俺は花乃の喜ぶ顔が見たくて、連れてきてるんだからな」
「ふふ、うん!これ以上ワクワクしたら、私の心臓どうなっちゃうんだろ」
花乃はニコニコ、ご機嫌だ。緊張していた手も、力が抜けて千春にしっかり身を預けてくれている。
「大丈夫。絶対無理はしないように進むから」
「はぁい!」
「...もう着くぞ」
「.........?」
さっきまで自分たちが地面を踏みしめる音だけ拾っていた花乃の耳は、少しずつ違う音を拾い始める。
ペタンペタンと何かをつく音、ピチャンピチャンと水が跳ねる音、「はい!みっつね!まいど!」と元気のいい声...そして、人だかりができている気配。
花乃は、こんなにたくさんの人が集まる場所に来たのはもちろん初めてで、それだけで興奮してしまう。
「わっ!すごい!たくさん人が集まってるのかな?...ん?なんか....いい匂いもする?」
「そ。当たり。...あ、花乃、あそこにベンチがあるから座ろう。俺、ちょっと並んでくるから座って待ってて」
「一緒に並びたい!初めてだもん、行列に並ぶなんて」
「...大丈夫か?疲れたら、すぐ言えよ?」
「うん!千春がいるし大丈夫だよ。疲れたら千春にもたれかかってたらいいもん」
「...おい、俺は椅子か?...でも、まぁそうだな」
「ふふふ」
「ったく。よし、おいで。人多いから、ぶつかったら危ない。俺から離れるなよ?」
「はぁい!」
千春が注意しながら、行列の最後尾について、並び始める。ちょっと進むたびに、目をキラキラさせる花乃が面白くて、また千春はこっそり肩を震わせていた。
回転が早く、そんなに待つことなく千春と花乃の順番がきた。
「はいよ!美味しいよ!お兄さん、かっこいいから一つおまけしといたよ!」
「ありがとうございます」
「可愛い彼女と仲良く食べておくれ」
「....か、かの」
「まいど~!」
花乃は、お店の人から差し出されたものの気配に気をとられて、千春とスタッフの会話は耳に入っていなかった。
買い終わったはずなのに、かたまって動かない千春を見上げて「どうしたの?」と声をかけると、ようやく動き始める。ベンチまで来て、二人で並んで腰掛けた。
「....ね、これってもしかして」
「あぁ、わかったか?」
「うん、甘い香りとお餅ついてるみたいな音がずっと響いてたし。....和菓子?」
「正解。このお店、つきたての餅でできた大福が食べられるんだ。花乃、和菓子好きだろ?きっと喜ぶだろうなって...ずっと連れてきてやりたかった。その場で食べると格別に美味しいんだ。はい、ふわふわだから気をつけて」
「わぁ...ありがとう。...すごい!本当にふわっふわ。それにまだ温かい....お餅ってつきたてはこんなに柔らかいんだ」
「だろ?ほら、食べてみて」
「いただきます!」
そのまま、ゆっくり大福を口まで運んで一口齧る。ふわふわのお餅は、口に入れると舌触りも最高で、切ろうとしてもツーッとどこまでも伸びていく。
「んん~~!みへ!ひはる!ほんはにほひる!」
「はは!何言ってるか全然わかんないからな?」
むぐむぐ、花乃は夢中で食べた。一つにとどまらず、二つ目に手が伸びる。
千春は先に食べ終わって、花乃が大福を頬張る姿を満足げに眺めていた。
「....ほっぺた、ハムスターみたいになってるぞ」
ふっと、笑いながら頬をツンツンされる。
花乃は、しっかり噛んでゴクンと飲み込んでから、満面の笑みで言った。
「....千春、本当に美味しい。今までで一番。ありがとう」
「.....ん。どういたしまして」
また残りを頬張る花乃の横顔を、千春は目を細めながらずっと見ていた。
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