悪役令嬢の兇器はドス黒い鈍器《パイプ椅子》です ~前世は病弱、今世は物理最強。魔法もチートも私には勝てません~

みやもと春九堂@月館望男

文字の大きさ
165 / 200
【第15部】大陸横断大工事編 ~神の雷を買い取り、断絶の壁をブチ抜いて、最愛(既読スルー男)に右ストレートを叩き込みますわ~

第165話 永遠の園丁:私が「人間」を辞める日、貴女は「永遠」を約束した

しおりを挟む
 建国宣言から数日が過ぎた夜。
 新しい皇都『アクシス』は、宴の残り香と、希望に満ちた静寂に包まれていた。
 天蓋都市のへり、星に一番近いその場所で、アリスは一人、眼下に広がる大地を見下ろしていた。

 かつて死の砂漠だった場所には、今、若い緑が波打っている。
 かつて世界を分断していた大断裂帯は、巨大な橋となって東西を繋いでいる。
 それは、レヴィーネが、ミリアが、ヒデヨシたちが、リョウマが、そしてアリス自身が、血と汗と魔力を振り絞って作り上げた奇跡の景色だった。

「……綺麗」

 アリスは柵に手をかけた。
 月明かりの下、彼女の指先が、蛍火のように淡く、透き通るような翠色エメラルドグリーンに明滅した。
 それはもう、人の肌の色ではなかった。
 皮膚という境界が曖昧になり、中にある膨大な光が漏れ出しそうになっている。

「……やはり、ここにおったか」

 背後から、衣擦れの音と共に、凛とした声が響いた。
 振り返れば、エルフの女王エルウィンが、悲しげな瞳で立っていた。
 彼女の手には、小さな硝子の小瓶が握られている。中には、星の光を液化させたような、神秘的な雫が揺れていた。

「お師匠様……」

「隠しても無駄じゃよ、アリス。……お主の『器』はもう、限界を迎えておる」

 エルウィンはアリスの隣に並び、その明滅する指先をそっと包み込んだ。
 師の手は温かい。けれど、アリスの指先には、もう温度が感じられなくなっていた。
 まるで、肉体という殻が透けて、光そのものになって消えてしまいそうな儚さだ。

「デメテルと同調し、世界樹のことわりを操り、荒野を森に変えた代償じゃ。……お主の魂と魔力は、もはや『惑星』規模にまで膨張してしまった。それに引き換え、お主の肉体は脆弱な『人間』のままじゃ」

 エルウィンは、諭すように、しかし厳しい現実を告げた。

「巨木を、小さな植木鉢に植えればどうなるか、分かるな? ……根が鉢を割り、土は痩せ、やがて木そのものも枯れてしまう。お主の魂は、お主自身の肉体を燃料にして燃え尽きようとしておる」

 アリスは、自分の胸元をぎゅっと握りしめた。
 最近、常に感じていた倦怠感と、身体の奥がチリチリと焼けるような感覚。
 それは、自身の莫大な魔力に耐えきれず、肉体が悲鳴を上げている証拠だった。

「……分かって、いました。この3年で、ヒデヨシさんには白髪が増えたし、リョウマさんの目尻には笑いジワができました。……みんな、当たり前に時を重ねて、変わっていく」

 アリスは寂しげに笑った。

「でも、私だけは……3年前から何も変わっていない。時が止まったまま、中身だけがどんどん膨れ上がって……このままじゃ、私の体が『燃料』みたいに燃え尽きちゃうってことも」

 死よりも恐ろしい、完全な消滅。
 肉体も魂も、大気に霧散して跡形もなくなってしまう未来。

「うむ。猶予はないぞ。……お主の指先はもう、物質としての境界を保てておらぬ」

 エルウィンは、静かに二つの道を提示した。

「一つは、今すぐ魔法を使うのをやめ、わらわと共に『エルフの里』へ来ること。……世界樹の根本で、溢れる魔力を大地に逃がしながら静養すれば、人間としての寿を全うできるじゃろう。ただし、二度とこの地へは戻れぬ」

 それは、魔力を手放し、レヴィーネたちがいるこの場所から去る道。
 穏やかな余生と引き換えの、永遠の別れ。

「……もう一つは?」

「……『進化』じゃ」

 エルウィンは、手にした小瓶を差し出した。

「わらわの里にある『大世界樹』の雫じゃ。……これを飲めば、お主の肉体は書き換えられる。エルフに生まれ変わるわけではない。精霊でも、ヒューマンでもない……『境界の存在』へと変貌する」

 女王の声が、厳かに、しかし震えるように響く。

「エルフとは違う、ヒューマンとエルフの間に生まれるハーフエルフとも違う。……お主は、この世界の理から外れた、独自の『時』の中に身を置くことになる。老いることもなく、死ぬこともなく、ただ膨大な魔力を循環させる『生きた大樹』のような存在にな」

「……」

「そうなれば、お主はこの世にたった一人きりじゃ。……友が老い、子が老い、国が滅び、形あるものが全て砂に還っても、お主だけは変わらずにそこに在り続ける。どの種族にも属さず、理解されることもない」

 エルウィンは、アリスの瞳を覗き込んだ。

「永き時は、残酷じゃぞ。……今は『聖女』と崇められても、100年、200年と歳を取らぬお主を、人々はやがて『魔女』と呼び、恐れるようになるかもしれん。……石を投げられ、追われ、孤独の中で森を守り続けるだけの存在になるかもしれんぞ?」

 永遠の孤独。迫害への恐怖。
 種族としての帰属を失い、ただ観測者として世界に残り続ける呪い。
 
 アリスは、身震いした。
 怖い。
 大好きな人たちから「化け物」と呼ばれる未来が。
 誰とも分かり合えないまま、途方もない時間を一人で過ごすことが。

 でも。
 アリスは、眼下の景色に視線を戻した。
 焚き火を囲んで笑い合う仲間たち。
 巫女連の子供たちが、手作りの料理を振る舞っている。
 ヒデヨシが肉を頬張り、黒鉄組の男たちが酒を飲み交わしている。
 そして、誰よりも強く、誰よりも眩しく笑う、黄金の髪の悪役令嬢。

 (レヴィちゃん……)

 彼女は人間だ。どれだけ規格外でも、彼女の時間は限られている。
 数十年後にはお婆ちゃんになり、やがて土に還る。
 その時、この道は? この国は?
 
 もし私が消えたら、この緑は維持できるの?
 巫女連の子ども達は、砂漠の厳しさに負けずに生きていけるの?
 
 (ううん、もっと……もっとやりたいことがあるの)

 アリスの脳裏に浮かんだのは、ただの現状維持ではなかった。
 この黒い道の周りだけじゃない。
 もっと遠くの砂漠も、痩せた荒野も、全部緑に変えて。
 どんなに貧しい子も、お腹いっぱいご飯が食べられる世界にして。
 レヴィーネが作った「面白い世界」を、もっともっと素敵な場所にしたい。

 そのためには、今の私のままじゃ、時間が足りない。命が足りない。

「……お師匠様」

 アリスは顔を上げ、涙を拭って笑った。
 その笑顔は、かつてラノリアで「聖女」と呼ばれていた頃の作り物ではない。
 一人の女性が、愛するもののために自らを捧げる、覚悟の笑みだった。

「私、飲みます」

「アリス……本当によいのか? 魔女と呼ばれ、忌み嫌われる未来が待っていてもか?」

「……怖いです。すっごく、怖いです」

 アリスは本音を吐露した。

「でも、私が逃げたら……この緑も、あの子たちの笑顔も守れないから。……レヴィちゃんが作った道を、砂に埋もれさせたくないから」

 アリスは小瓶を受け取った。

「種族なんて、どこにも属さなくていいんです。……レヴィちゃんが作った道、ミリアちゃんが支えた国、みんなで守ったこの世界。……それを未来へ繋ぐ『緑の導き手グリーン・キーパー』がいるなら、私がなります」

 迷いはない。
 アリスは小瓶の蓋を開け、一気に飲み干した。

 カッ――――!!

 瞬間、アリスの身体が光に包まれた。
 焼けるような熱さと、凍えるような冷たさが同時に駆け巡る。
 骨が軋み、血液が樹液のように変質し、魂の形が作り変えられていく。
 人の器が割れ、新たな器へと昇華される痛み。

「ぅ、あぁぁぁぁぁっ……!!」

 膝をつくアリス。
 光が収まった時、彼女の姿は変わっていなかった。
 けれど、そのピンク色の髪は以前よりも瑞々しい光沢を帯び、瞳の奥には、世界樹の年輪のような深い翠色の輝きが宿っていた。

 気配が、変わった。

 そこにいるのに、そこにいないような。大気そのものが人の形をしているような、圧倒的な存在感と透明感。

「……見事じゃ。我が愛弟子よ」

 エルウィンが、涙を流してアリスを抱きしめた。
 それは、種族を超えた新たな「隣人」への祝福だった。

◆◆◆

 エルウィンが去った後も、アリスは一人、星を見上げていた。
 身体は軽い。魔力の暴走も消えた。
 けれど、胸の奥には、ぽっかりと空いた穴のような寒さがあった。
 
 (私はもう、人間じゃないんだ……)

 手のひらを見る。美しいけれど、もう温もりはない。
 これから先、レヴィちゃんが歳を重ねても、私はこのまま。

 100年後、200年後。
 知っている人が誰もいなくなった世界で、私は「得体の知れない存在」として、石を投げられるかもしれない。
 
 『化け物め』
 『魔女だ、出ていけ』

 想像の中の罵声が、耳元で響くような気がした。
 寂しい。怖い。
 これが、永遠を生きる代償なの?

「……寒いですわね。こんなところで風邪を引く気?」

 不意に、背中に温かい重みが乗せられた。
 上質なシルクのショール。
 そして、鼻腔をくすぐる薔薇の香り。

「……レヴィちゃん」

 振り返ると、パーティードレス姿のレヴィーネが、呆れたように、けれど慈愛に満ちた瞳で立っていた。

 彼女は、アリスの変化に気づいているはずだ。
 その鋭い観察眼が、アリスの纏う空気が「人」のものでなくなったことを見逃すはずがない。
 それでも、彼女の態度はいつもと変わらなかった。

「……レヴィちゃん、私ね」

 アリスは、震える声で告白した。ショールを握りしめ、自分の中の恐怖を吐き出す。

「私、もう人間じゃなくなったの。……お師匠様の薬を飲んで、この世界の『守り人』になることにしたの」

「……ええ。聞いていたわ」

「! ……そっか。……私ね、ずっと生きるの。レヴィちゃんがお婆ちゃんになっても、死んじゃっても、ずっと。……巫女連の子たちが大人になって、その子供が生まれても、私だけはずっとこのままなの」

 言葉にすると、堰を切ったように涙が溢れた。

「怖いよ、レヴィちゃん……。いつか、みんなに忘れられて……『魔女』って呼ばれて……石を投げられたり、殺されそうになったりするのかな……。誰も私のこと、知らなくなっちゃって……一人ぼっちになっちゃうのかな……っ!」

 種族に属さない孤独。
 異端として排斥される未来への恐怖。
 アリスはその場にしゃがみ込み、顔を覆って泣きじゃくった。

 そんな彼女を、力強い腕が抱きしめた。
 ドレス越しに伝わる、確かな体温。ドクン、ドクンと脈打つ、人間の心臓の音。

「――馬鹿いうんじゃないわよ」

 レヴィーネの声が震えていた。
 彼女もまた、泣いていたのだ。
 けれど、その言葉は、どんな魔法よりも力強かった。

「誰が一人になんかするもんですか。……誰が、わたしの親友を『魔女』だなんて呼ばせるもんですか! そんなふざけた歴史、わたしがへし折ってやるわよ!」

「レヴィ、ちゃん……」

「アリス、あんたが1000年生きるというなら。……わたしの子が、孫が、ひ孫が、その子孫が! ずーーーーっと、あんたの側にいて、守り続けるわよ!」

 レヴィーネはアリスの顔を上げさせ、涙で濡れた瞳を真っ直ぐに見つめた。

「ヴィータヴェンの血はしつこいわよ? あんたが『もう静かにさせて! 一人になりたい!』と悲鳴を上げるくらい、代々受け継いで、あんたを崇め奉って、構い倒すんだから!」

「……っ!」

「もし誰かがあんたに石を投げるなら、わたしの子孫がその石を粉砕するわ。もし国があんたを追放しようとするなら、私の一族が国ごと乗っ取ってあんたを守るわ!」

 レヴィーネはアリスを強く、強く抱きしめた。
 人外となったアリスの冷たい体に、自分の熱を分け与えるように。

「……わたしに子供が生まれたら、きっと頑丈で生意気で、あんたを振り回すガキになるわよ。だから、その子にはわたしの最高傑作の遺言を残してやるわ。 『アリスお姉ちゃんを絶対に一人にするな。この国の守り神として、一生全力で甘やかせ』ってね。 ……これはヴィータヴェン家の消えない家訓のろいとして、末代まで叩き込んでやるから。……覚悟しなさいよ?」

 それは、時を超える約束。
 アリスが永遠の孤独を選ぶなら、レヴィーネは「血の絆」という軍勢を率いて、その孤独を征服するという宣言。

「だから、安心なさい。……あんたは、未来永劫、孤独になんてなれないのよ? わたしが、絶対に許さないわ」

 レヴィーネの涙が、アリスの頬に落ちる。
 その熱さが、凍りついていたアリスの心を溶かしていく。

「……ふ、ふふっ、あははははっ!」

 アリスは泣きながら笑った。
 やっぱり、この人はすごい。
 種族の壁も、寿命の差も、未来への恐怖も。
 全部まとめて「わたしがなんとかしてやる」と飲み込んでしまう。

「……うん、覚悟しとく! レヴィちゃんの子供なら、きっととびきりの悪戯っ子だもんね!」

「ええ、その通りよ。ミリアも教育係として叩き込むだろうし、覚悟しておきなさい」

 レヴィーネはアリスの肩を抱き寄せ、二人で星空を見上げた。

「さあ、帰ろう……アリス。あんたが選んだその道を、わたしたちが祝福するわ。今日は朝まで飲み明かしましょう!」

「うん! ……ありがとう、レヴィちゃん。大好き!」

 二人は手を取り合って歩き出す。
 一人は、有限の時を全力で駆け抜ける人間として。
 一人は、無限の時を見守り続ける守り人として。
 その歩幅は違っても、繋いだ手の温もりだけは、決して変わることはなかった。

 こうして、伝説の「黄金のトライアングル」は、形を変えながらも永遠に語り継がれていくこととなる。
 大陸を貫く「黒き道」と、それを包み込む「永遠の緑」の物語として。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

勝手にサインしろと仰いましたので、廃嫡書類に国璽を押して差し上げました

鷹 綾
恋愛
「確認? 面倒だ。適当にサインして国璽を押しておけ」 そう言ったのは、王太子アレス。 そう言われたのは、公爵令嬢レイナ・アルヴェルト。 外交も財政も軍備も―― すべてを裏で処理してきたのは彼女だった。 けれど功績はすべて王太子のもの。 感謝も敬意も、ただの一度もない。 そして迎えた舞踏会の夜。 「便利だったが、飾りには向かん」 公開婚約破棄。 それならば、とレイナは微笑む。 「では業務も終了でよろしいですね?」 王太子が望んだ通り、 彼女は“確認”をやめた。 保証を外し、責任を返し、 そして最後に―― 「ご確認を」と差し出した書類に、 彼は何も読まずに署名した。 国は契約で成り立っている。 確認しない者に、王の資格はない。 働きたくない公爵令嬢と、 責任を理解しなかった王太子。 静かな契約ざまぁ劇、開幕。 ---

前世ブラックOLの私が転生したら悪役令嬢でした

タマ マコト
ファンタジー
過労で倒れたブラック企業勤めのOLは、目を覚ますと公爵令嬢アーデルハイトとして転生していた。しかも立場は“断罪予定の悪役令嬢”。だが彼女は恋愛や王子の愛を選ばず、社交界を「市場」と見抜く。王家の財政が危ういことを察知し、家の莫大な資産と金融知識を武器に“期限付き融資”という刃を突きつける。理想主義の王太子と衝突しながらも、彼女は決意する――破滅を回避するためではない。国家の金脈を握り、国そのものを立て直すために。悪役令嬢の経済戦争が、静かに幕を開ける。

【完結】異世界で幽霊やってます!?

かずきりり
ファンタジー
目が覚めたら、豪華絢爛な寝室……に、浮かぶ俺。 死んだ……? まさかの幽霊……? 誰にも認識されず、悲しみと孤独が襲う中で、繰り広げられそうな修羅場。 せめて幽霊になるなら異世界とか止めてくれ!! 何故か部屋から逃げる事も出来ず……と思えば、悪役令嬢らしき女の子から離れる事が出来ない!? どうやら前世ハマっていたゲームの世界に転生したようだけど、既にシナリオとは違う事が起きている……。 そして何と!悪役令嬢は転生者! 俺は……転……死?幽霊……? どうなる!?悪役令嬢! ってか、どうなるの俺!? --------------------- ※こちらの作品はカクヨムにも掲載しています。

断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます

山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。 でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。 それを証明すれば断罪回避できるはず。 幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。 チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。 処刑5秒前だから、今すぐに!

悪役令嬢はモブ化した

F.conoe
ファンタジー
乙女ゲーム? なにそれ食べ物? な悪役令嬢、普通にシナリオ負けして退場しました。 しかし貴族令嬢としてダメの烙印をおされた卒業パーティーで、彼女は本当の自分を取り戻す! 領地改革にいそしむ充実した日々のその裏で、乙女ゲームは着々と進行していくのである。 「……なんなのこれは。意味がわからないわ」 乙女ゲームのシナリオはこわい。 *注*誰にも前世の記憶はありません。 ざまぁが地味だと思っていましたが、オーバーキルだという意見もあるので、優しい結末を期待してる人は読まない方が良さげ。 性格悪いけど自覚がなくて自分を優しいと思っている乙女ゲームヒロインの心理描写と因果応報がメインテーマ(番外編で登場)なので、叩かれようがざまぁ改変して救う気はない。 作者の趣味100%でダンジョンが出ました。

【完結】無能と婚約破棄された令嬢、辺境で最強魔導士として覚醒しました

東野あさひ
ファンタジー
無能の烙印、婚約破棄、そして辺境追放――。でもそれ、全部“勘違い”でした。 王国随一の名門貴族令嬢ノクティア・エルヴァーンは、魔力がないと断定され、婚約を破棄されて辺境へと追放された。 だが、誰も知らなかった――彼女が「古代魔術」の適性を持つ唯一の魔導士であることを。 行き着いた先は魔物の脅威に晒されるグランツ砦。 冷徹な司令官カイラスとの出会いをきっかけに、彼女の眠っていた力が次第に目を覚まし始める。 無能令嬢と嘲笑された少女が、辺境で覚醒し、最強へと駆け上がる――! 王都の者たちよ、見ていなさい。今度は私が、あなたたちを見下ろす番です。 これは、“追放令嬢”が辺境から世界を変える、痛快ざまぁ×覚醒ファンタジー。

王女殿下のモラトリアム

あとさん♪
恋愛
「君は彼の気持ちを弄んで、どういうつもりなんだ?!この悪女が!」 突然、怒鳴られたの。 見知らぬ男子生徒から。 それが余りにも突然で反応できなかったの。 この方、まさかと思うけど、わたくしに言ってるの? わたくし、アンネローゼ・フォン・ローリンゲン。花も恥じらう16歳。この国の王女よ。 先日、学園内で突然無礼者に絡まれたの。 お義姉様が仰るに、学園には色んな人が来るから、何が起こるか分からないんですって! 婚約者も居ない、この先どうなるのか未定の王女などつまらないと思っていたけれど、それ以来、俄然楽しみが増したわ♪ お義姉様が仰るにはピンクブロンドのライバルが現れるそうなのだけど。 え? 違うの? ライバルって縦ロールなの? 世間というものは、なかなか複雑で一筋縄ではいかない物なのですね。 わたくしの婚約者も学園で捕まえる事が出来るかしら? この話は、自分は平凡な人間だと思っている王女が、自分のしたい事や好きな人を見つける迄のお話。 ※設定はゆるんゆるん ※ざまぁは無いけど、水戸○門的なモノはある。 ※明るいラブコメが書きたくて。 ※シャティエル王国シリーズ3作目! ※過去拙作『相互理解は難しい(略)』の12年後、 『王宮勤めにも色々ありまして』の10年後の話になります。 上記未読でも話は分かるとは思いますが、お読みいただくともっと面白いかも。 ※ちょいちょい修正が入ると思います。誤字撲滅! ※小説家になろうにも投稿しました。

【完】相手が宜しくないヤツだから、とりあえず婚約破棄したい(切実)

桜 鴬
恋愛
私は公爵家令嬢のエリザベート。弟と妹がおりますわ。嫡男の弟には隣国の姫君。妹には侯爵子息。私には皇太子様の婚約者がおります。勿論、政略結婚です。でもこればかりは仕方が有りません。貴族としての義務ですから。ですから私は私なりに、婚約者様の良い所を見つけようと努力をして参りました。尊敬し寄り添える様にと努力を重ねたのです。でも無理!ムリ!絶対に嫌!あからさまな変態加減。更には引きこもりの妹から明かされる真実?もう開いた口が塞がらない。 ヒロインに隠しキャラ?妹も私も悪役令嬢?ならそちらから婚約破棄して下さい。私だけなら国外追放喜んで!なのに何故か執着されてる。 ヒロイン!死ぬ気で攻略しろ! 勿論、やられたら倍返ししますけど。 (異世界転生者が登場しますが、主人公は異世界転生者では有りません。) 続編として【まだまだ宜しくないヤツだけど、とりあえず婚約破棄しない。】があります。

処理中です...