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1 アデリーナ(1)
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「アデリーナ! 僕は君との婚約を破棄し、真実の愛で結ばれたブルーナと共に生きる!」
婚約者である王太子ファビオが、盛大な舞踏会の場で宣言した。会場からは驚きどよめきが広がった。そして、それをきっかけに私の記憶が巻き戻った。
━━あ、これ、断罪イベントじゃない。
私は乙女ゲームの世界の悪役令嬢に転生した。しかも、今、起こっているのは悪役令嬢の悪行を白日の下に曝け出し、ヒロインとヒーローが結ばれる悪役令嬢断罪イベントだ。
もっと早く記憶が戻ってくれれば他にやりようがいくつかあったのだろうけれど、こうなってしまってはどうしようもない。
私は、扇で口元を隠しながら、何とか少しでも状況を良くできないかと思案した。
━━これは、もう。開き直って受け入れるしかないのかしら?
私はゲームのようにヒロインを虐めた記憶はない。でも、ファビオは自信満々に婚約破棄を宣言したのだ。私の話を聞くとは到底思えない。まして、泣いて縋って情に訴えても、私達の冷え切った関係では、彼の心に響く事はないだろう。
だから私は、意を決して作り笑いを浮かべた。
「まあ、素敵ですわ!」
ぱっと笑い、軽やかに拍手を送ると、周囲は奇異な物を見る目で私を見た。
「殿下とブルーナさん、とてもお似合いですわね。真実の愛で結ばれたお二人なら、きっと良い夫婦となり、この国を良い方向へと導いてくださるでしょう」
予想外の反応に、ファビオ王太子は目を丸くした。一方で、ヒロインであるブルーナは、青い顔をして私を見つめている。
「アデリーナ、本当にそれでいいのか」
婚約破棄をしたのは自分だと言うのに、ファビオは困惑していた。
「ええ、むしろ嬉しいですわ。私、殿下のことがそれほど好きではありませんから」
私の本音に、会場が静まり返った。
正直、ファビオとの結婚は私にとって親によって決められた義務でしかなかった。私は彼を愛していない。むしろ、嫌いだ。
どんなに努力をしても少しも労いの言葉をかけてくれない彼が憎かった。私が妃教育に四苦八苦する中、ブルーナと呑気にデートする彼が堪らなく嫌だった。
━━だから、これはあなたに贈る最初で最後の恨み言よ。
にこりと笑った私は一礼をして、この場から去ろうとした時だった。
「待って下さい!」
広間に響き渡るほどの大きな声でブルーナが言った。
「お二人とも、どうして私の気持ちを無視するんですか」
「え?」
足を止めて振り返ると、彼女は泣きそうな顔をしていた。
「あなたの気持ちはファビオにあるのでしょう?」
尋ねるとブルーナはブンブンと首を振った。
「違います! 私はファビオ様に言い寄られて迷惑をしていたんです!!」
人々からはどよめきの声があがった。
「ブルーナ、そんなはずはないだろう?」
縋るように言ったファビオに対してブルーナは苦虫を噛み潰したような顔で彼を見た。
「何を言ってるんですか!? 私の家が子爵家で私達家族に後ろ盾が無いことを良いことに私を散々色んな所に連れ回して! おかげで私には縁談が来なくなるし、就職も断られ、社交界では人の男を奪う卑しい存在扱いで、教会からは神の教えに背く人間と認識されているんですよ!」
ブルーナは捲し立てると涙をボロボロと零した。
そんなブルーナを見て、周囲からは同情の声があがった。
━━二人は愛し合っていなかったってこと?
私はファビオを睨みつける。その間に、貴族達のざわめきが少しずつ広がっていった。それは、まるで、今までの違和感が一気に形を成したかのように。それぞれが自分の記憶にある日頃のブルーナの様子についた話していた。
「そういえば、最近いつもブルーナ嬢の顔色が悪かったな。やっぱり辛かったんだな」
「ファビオ殿下と一緒にいる時、困ったような顔をしていたのを何度も見かけたよ」
「思い出した。彼女、よくアデリーナ嬢の話を殿下に振っていたよな。あれって、“あなたには婚約者がいるでしょう?”っていう意味だったんじゃ・・・・・・」
「信心深いブルーナ嬢が不倫なんて、おかしいと思ってたわ。教会の活動にも熱心に取り組んでいたのに」
「それなのに、教会の人たちからは嫌味ばかり言われて・・・・・・。もしそれが全部、殿下のせいだったとしたら、かわいそうだ」
「縁談も断られ、就職もできないとなると、子爵家にとっては痛手でしょうね」
「もし、ブルーナ嬢が言ったことが事実なら、被害者の彼女が気の毒でならないよ」
ブルーナに同情する声が高まると同時に、誰もがファビオに対して冷たい視線を向けた。皆、口に出しては言わないけれど、ファビオを非難している。そして、こんな事をした彼に王太子としての資質があるのかと疑っているようだった。
そんな中、ファビオはあろう事か、会場からそそくさと逃げ出した。場を荒らした張本人がいなくなった事で、私とブルーナは、より一層、好奇な視線に晒されることになるわけで・・・・・・。彼のあり得ない対応に憤りながら、私はブルーナに近づいた。
「あの、その・・・・・・。ごめんなさい・・・・・・」
ブルーナはか細い声でつぶやいた。
「謝る必要はないわ」
私はそれだけを言うとガクガクと身体を震わせるブルーナの手を取って、舞踏会から抜け出した。
※
すすり泣くブルーナの手を引いて私は馬車に乗った。
馬車が動き始めてしばらくしても、彼女は黙ったまま下を向いてただただ泣くばかりだった。落ち着く様子のない彼女に対して私はハンカチを差し出した。
「ファビオ殿下に付き纏われて辛い想いをしていたのに、気付かなくてごめんなさい」
ブルーナは顔をあげて私の顔を見た。でも、ハンカチは受け取ってくれない。
「何で、謝るんですか。アデリーナ様こそ、謝る必要がないはずですよ」
私は首を振った。
「私は婚約者だったのよ。本当は、ファビオ殿下の暴走を止めるなり、あなたを庇うなりしなければいけなかった」
でも、私はファビオとブルーナの関係をよく知りもしないのに、事実確認を怠り、恋人関係だと決めつけた。
「私の怠慢で、大衆の面前であなたに恥を掻かせたのだから」
「それは違います!」
ブルーナはブンブンと首を振った。
「私も、アデリーナ様に現状をお話して助言を求めるべきでした。でも、ファビオ殿下が怖くて・・・・・・。私が臆病だったからアデリーナ様に多大なる迷惑をかけたんです。だから、アデリーナ様は謝らないで下さい」
ブルーナはそう言うとまたポロポロと涙を零した。どうやら、彼女はとても責任を感じているらしい。
━━本当、ファビオは愚かで罪な男よね。
好きな女をこんな風に苦しめて。婚約者にも迷惑をかけて。そのせいで、私達二人の名誉は失墜したのだから。
━━悪いのは、全部ファビオなのよ。
頭の中で元婚約者を罵りつつ、目の前のブルーナに向けて笑顔を作った。
「分かったわ。私は謝らないし、ブルーナさんも謝らなくていい。今までの事は『お互い様』という事にして水に流しましょう」
困惑するブルーナの手を私は取った。
「だから、もう泣かないで。辛い事はもうないの」
ブルーナを安心させたかったのに、かえって涙を溢れさせてしまった。
「ありがとうございます。本当に、ありがとうございます・・・・・・」
そう言って嗚咽する程泣き始めた彼女に、私はもう一度ハンカチを差し出した。
「使って。涙で顔を濡らすとお肌に悪いわよ?」
少しでも彼女の気分を和らげたくて軽い口調で言えば、彼女は頷いて、ようやくハンカチを受け取ってくれた。
それから、しばらくして、馬車はブルーナの家の前に辿り着いた。
「ありがとうございました。ハンカチは洗ってお返ししますね」
降車の際にブルーナはそう言ってお辞儀をした。
「それなら、返してもらうついでに、よろしければお茶をしません?」
「えっ?」
ブルーナは腫れぼったくなった目を大きく見開いた。
「折角ですから、これからは仲良くしましょう? きっと、これも何かの縁ですよ」
目を瞬かせたブルーナだったが、やがてふわりと微笑んだ。
「ええ、是非! 仲良くさせて下さい」
こうして、私は王太子の婚約者という役割から解放され、新たな友人を得たのだった。
婚約者である王太子ファビオが、盛大な舞踏会の場で宣言した。会場からは驚きどよめきが広がった。そして、それをきっかけに私の記憶が巻き戻った。
━━あ、これ、断罪イベントじゃない。
私は乙女ゲームの世界の悪役令嬢に転生した。しかも、今、起こっているのは悪役令嬢の悪行を白日の下に曝け出し、ヒロインとヒーローが結ばれる悪役令嬢断罪イベントだ。
もっと早く記憶が戻ってくれれば他にやりようがいくつかあったのだろうけれど、こうなってしまってはどうしようもない。
私は、扇で口元を隠しながら、何とか少しでも状況を良くできないかと思案した。
━━これは、もう。開き直って受け入れるしかないのかしら?
私はゲームのようにヒロインを虐めた記憶はない。でも、ファビオは自信満々に婚約破棄を宣言したのだ。私の話を聞くとは到底思えない。まして、泣いて縋って情に訴えても、私達の冷え切った関係では、彼の心に響く事はないだろう。
だから私は、意を決して作り笑いを浮かべた。
「まあ、素敵ですわ!」
ぱっと笑い、軽やかに拍手を送ると、周囲は奇異な物を見る目で私を見た。
「殿下とブルーナさん、とてもお似合いですわね。真実の愛で結ばれたお二人なら、きっと良い夫婦となり、この国を良い方向へと導いてくださるでしょう」
予想外の反応に、ファビオ王太子は目を丸くした。一方で、ヒロインであるブルーナは、青い顔をして私を見つめている。
「アデリーナ、本当にそれでいいのか」
婚約破棄をしたのは自分だと言うのに、ファビオは困惑していた。
「ええ、むしろ嬉しいですわ。私、殿下のことがそれほど好きではありませんから」
私の本音に、会場が静まり返った。
正直、ファビオとの結婚は私にとって親によって決められた義務でしかなかった。私は彼を愛していない。むしろ、嫌いだ。
どんなに努力をしても少しも労いの言葉をかけてくれない彼が憎かった。私が妃教育に四苦八苦する中、ブルーナと呑気にデートする彼が堪らなく嫌だった。
━━だから、これはあなたに贈る最初で最後の恨み言よ。
にこりと笑った私は一礼をして、この場から去ろうとした時だった。
「待って下さい!」
広間に響き渡るほどの大きな声でブルーナが言った。
「お二人とも、どうして私の気持ちを無視するんですか」
「え?」
足を止めて振り返ると、彼女は泣きそうな顔をしていた。
「あなたの気持ちはファビオにあるのでしょう?」
尋ねるとブルーナはブンブンと首を振った。
「違います! 私はファビオ様に言い寄られて迷惑をしていたんです!!」
人々からはどよめきの声があがった。
「ブルーナ、そんなはずはないだろう?」
縋るように言ったファビオに対してブルーナは苦虫を噛み潰したような顔で彼を見た。
「何を言ってるんですか!? 私の家が子爵家で私達家族に後ろ盾が無いことを良いことに私を散々色んな所に連れ回して! おかげで私には縁談が来なくなるし、就職も断られ、社交界では人の男を奪う卑しい存在扱いで、教会からは神の教えに背く人間と認識されているんですよ!」
ブルーナは捲し立てると涙をボロボロと零した。
そんなブルーナを見て、周囲からは同情の声があがった。
━━二人は愛し合っていなかったってこと?
私はファビオを睨みつける。その間に、貴族達のざわめきが少しずつ広がっていった。それは、まるで、今までの違和感が一気に形を成したかのように。それぞれが自分の記憶にある日頃のブルーナの様子についた話していた。
「そういえば、最近いつもブルーナ嬢の顔色が悪かったな。やっぱり辛かったんだな」
「ファビオ殿下と一緒にいる時、困ったような顔をしていたのを何度も見かけたよ」
「思い出した。彼女、よくアデリーナ嬢の話を殿下に振っていたよな。あれって、“あなたには婚約者がいるでしょう?”っていう意味だったんじゃ・・・・・・」
「信心深いブルーナ嬢が不倫なんて、おかしいと思ってたわ。教会の活動にも熱心に取り組んでいたのに」
「それなのに、教会の人たちからは嫌味ばかり言われて・・・・・・。もしそれが全部、殿下のせいだったとしたら、かわいそうだ」
「縁談も断られ、就職もできないとなると、子爵家にとっては痛手でしょうね」
「もし、ブルーナ嬢が言ったことが事実なら、被害者の彼女が気の毒でならないよ」
ブルーナに同情する声が高まると同時に、誰もがファビオに対して冷たい視線を向けた。皆、口に出しては言わないけれど、ファビオを非難している。そして、こんな事をした彼に王太子としての資質があるのかと疑っているようだった。
そんな中、ファビオはあろう事か、会場からそそくさと逃げ出した。場を荒らした張本人がいなくなった事で、私とブルーナは、より一層、好奇な視線に晒されることになるわけで・・・・・・。彼のあり得ない対応に憤りながら、私はブルーナに近づいた。
「あの、その・・・・・・。ごめんなさい・・・・・・」
ブルーナはか細い声でつぶやいた。
「謝る必要はないわ」
私はそれだけを言うとガクガクと身体を震わせるブルーナの手を取って、舞踏会から抜け出した。
※
すすり泣くブルーナの手を引いて私は馬車に乗った。
馬車が動き始めてしばらくしても、彼女は黙ったまま下を向いてただただ泣くばかりだった。落ち着く様子のない彼女に対して私はハンカチを差し出した。
「ファビオ殿下に付き纏われて辛い想いをしていたのに、気付かなくてごめんなさい」
ブルーナは顔をあげて私の顔を見た。でも、ハンカチは受け取ってくれない。
「何で、謝るんですか。アデリーナ様こそ、謝る必要がないはずですよ」
私は首を振った。
「私は婚約者だったのよ。本当は、ファビオ殿下の暴走を止めるなり、あなたを庇うなりしなければいけなかった」
でも、私はファビオとブルーナの関係をよく知りもしないのに、事実確認を怠り、恋人関係だと決めつけた。
「私の怠慢で、大衆の面前であなたに恥を掻かせたのだから」
「それは違います!」
ブルーナはブンブンと首を振った。
「私も、アデリーナ様に現状をお話して助言を求めるべきでした。でも、ファビオ殿下が怖くて・・・・・・。私が臆病だったからアデリーナ様に多大なる迷惑をかけたんです。だから、アデリーナ様は謝らないで下さい」
ブルーナはそう言うとまたポロポロと涙を零した。どうやら、彼女はとても責任を感じているらしい。
━━本当、ファビオは愚かで罪な男よね。
好きな女をこんな風に苦しめて。婚約者にも迷惑をかけて。そのせいで、私達二人の名誉は失墜したのだから。
━━悪いのは、全部ファビオなのよ。
頭の中で元婚約者を罵りつつ、目の前のブルーナに向けて笑顔を作った。
「分かったわ。私は謝らないし、ブルーナさんも謝らなくていい。今までの事は『お互い様』という事にして水に流しましょう」
困惑するブルーナの手を私は取った。
「だから、もう泣かないで。辛い事はもうないの」
ブルーナを安心させたかったのに、かえって涙を溢れさせてしまった。
「ありがとうございます。本当に、ありがとうございます・・・・・・」
そう言って嗚咽する程泣き始めた彼女に、私はもう一度ハンカチを差し出した。
「使って。涙で顔を濡らすとお肌に悪いわよ?」
少しでも彼女の気分を和らげたくて軽い口調で言えば、彼女は頷いて、ようやくハンカチを受け取ってくれた。
それから、しばらくして、馬車はブルーナの家の前に辿り着いた。
「ありがとうございました。ハンカチは洗ってお返ししますね」
降車の際にブルーナはそう言ってお辞儀をした。
「それなら、返してもらうついでに、よろしければお茶をしません?」
「えっ?」
ブルーナは腫れぼったくなった目を大きく見開いた。
「折角ですから、これからは仲良くしましょう? きっと、これも何かの縁ですよ」
目を瞬かせたブルーナだったが、やがてふわりと微笑んだ。
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