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本編2
16 赤いドレス
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※
目が覚めたら夕暮れの時間になっていた。
━━もうすぐ夕食の時間かしら?
そう思って起き上がると、横で眠っていたアンドリュー卿が目を開けた。
「腹はすいてないか?」
彼は眠気まなこでそう言った。
「ええ。少し」
「お前は本当に少食だな」
アンドリュー卿はむくりと起き上がるとぐっと伸びをした。
「食事を用意させるよ」
「そんなに急がなくても」
「昼も夜も食わずに朝までずっと眠ってたんだぞ?」
「え?」
私はもう一度窓の外を見た。あれは夕日ではなく朝日だったらしい。
アンドリュー卿はその間に部屋を出ていき、しばらくしてから戻って来た。
「20分後には料理を持ってきてくれるそうだ。その間に支度をしよう」
そう言ってアンドリュー卿は私に服を手渡した。
それは、肌触りの良いシルクに、細かな刺繍が施された赤いドレスだった。普段着で、こんな上質なものを身に着けたことがなかったから、手に取るのも気が引けてしまう。
「どうした? 気に入らないのか」
「……いえ。こんなに素敵な服をもらってもいいのかと思って」
「お世辞が過ぎるぞ? この程度のものならジョルネスの家では当たり前に与えられていたはずだ」
そんなことはない。“無能で一族の恥知らず”には、こんな服は過ぎた物だから。
「気に入らないのなら、気に入らないとはっきり言え。別の物を用意するから」
「いえ。本当に素敵だと、思ったんです。ほら、ここの刺繍が綺麗でしょう?」
慌てて服を褒めると、アンドリュー卿は何とか納得してくれた。
着替えを終えて、鏡で自分の姿を見たら、自分とは思えないほど美しく思えた。
━━でも、ジェシカが着た方がもっと綺麗よね。
ジェシカは赤い色が好きで、ドレスもそれを好んで着ていた。赤色は彼女の白い肌を引き立てて、彼女にはよく似合っていたのを思い出す。
━━元気にしているかしら。
急に家を飛び出すことになったから、別れの挨拶もできなかった。
私を慕ってくれて、常に味方してくれた善良でかわいい妹。それなのに、あんな家に置いていくだなんて。私は酷い仕打ちをしているのではないかと、今更ながら思った。
「シア」
アンドリュー卿に呼ばれてはっとした。
「やっぱり気に入らないんだろう」
「え?」
一瞬、何の事か分からなかった。
「朝食を食べたら仕立て屋に行くぞ。そこで好みのものを選んでくれ」
「……この服は気に入ってるから」
「じゃあ、何でそんな暗い顔で鏡を見ているんだ」
「ジェシカのことを考えていた」と言おうとして、やめた。彼のことだから、そんなことを言えば、私がジョルネス家に戻りたいと思っていると勘違いされかねない。
かといって、このまま無言を貫き通すわけにはいかない。アンドリュー卿は冷めた目で私を睨みつけているから。
「この服に、合う装飾品が思いつかなくて」
出てきた言葉はあまりにも苦し紛れの言い訳だった。こんなことをいきなり言い出すのだから、アンドリューは怒ると思った。
でも、彼は私をじっと見つめて、顎に手を当てた。
ずっと見つめられるといたたまれない気分になってくる。
「あの……」
「俺にも分らん」
そんなに見ないでと言おうとした時、アンドリュー卿が言った。
「それなら、宝石も見に行くか」
「へ? ……あの」
顔が熱くなるのを感じる。
これではまるで、私が宝石をねだったみたいだ。卑しいことこの上ない。そうは思っても、自分から装飾品の話をしたのに、いらないと言うのは不自然だった。
私は気まずい思いを抱えたまま食事をした。
朝食を済ませると、すぐに仕立て屋に向かうことになった。
仕立て屋は王都の一等地であろう、大通りに面した場所にあった。
華やかな街の一角にある大きな建物に圧倒されているのは私だけで、アンドリュー卿は躊躇いもなく店のドアを開けた。そして、彼は遠慮なく店の中に入っていく。私は自分がここに来るのは場違いではないかと思いながらもアンドリュー卿の後ろに続いた。
「いらっしゃいませ」
朗らかな声で挨拶をした壮年の女性は、私を見てぱっと明るい笑みを浮かべた。
「カルベーラ卿の奥様でいらっしゃいますよね?」
「は、はい」
━━彼女は誰だろう。彼女はどうして私をアンドリュー卿の妻と認識したのかしら。
彼をちらりと見ても、何の素振りもみせない。アンドリュー卿は彼女の事を知っているはずなのに、紹介してくれないなんて酷い人だ。
「ああ、すみません。奥様とこうしてお会いできた喜びのあまり、申し遅れてしまいました。私はこの店のオーナーのレナ・ヒルデンと申します」
「はじめまして、ヒルデン夫人。シアリーズ・カルベーラです」
挨拶をすると夫人は再びにこにこと笑った。
「お洋服は、気に入ってくれましたか」
「えっと……?」
また理解ができなくて戸惑っていると、夫人はちらりとアンドリュー卿を見た。彼は相変わらず何の反応もしない。
「すみません、カルベーラ卿から聞いているものとばかり思っていました。奥様が着ていらっしゃるお洋服は、私がデザインしたものなんです」
「そうだったのですね。とても素敵なドレスを作っていただいてありがとうございます」
「いえいえ。気に入っていただけたようで嬉しいですわ」
ヒルデン夫人はそれから続けざまに「今日はどんな服をお求めでしょう」と尋ねてきた。
「妻の服を買いたい。普段着で彼女の好みに合わせて欲しい」
「かしこまりました」
ヒルデン夫人がそう返事をした時、店の扉が開く音がした。振り返ってみて、私は目を丸くした。
そこにはジェシカがいたのだ。
彼女は見覚えのない若い男性とともに店の中に入って来た。
「ジェシカ……。どうして、ここに?」
驚いているのは、ジェシカも同じだった。彼女は大きな青い瞳を見開いて私を凝視した。そして、持っていた手荷物を投げ捨てて、私のもとに駆け寄ってきた。
「お姉様!」
彼女にぎゅっと抱きしめられて身動きが取れない。
「ジェシカ……」
放してと言おうとした時、ジェシカが泣いていることに気がついた。声こそ出していないものの、鼻をグズグズと言わせている。
それでようやく、城を飛び出した私をずっと心配してくれていたのだと気が付いた。私の胸の中に申し訳ない気持ちが広がっていく。
「ジェシカ嬢」
ジェシカと同伴していた男性が呼んだ。彼は何が起こっているのか分からず困惑しているようだった。
彼の声で我を取り戻したジェシカは、私の身体から離れた。
「カーライル殿下、姉です。シアリーズお姉様に会えたんです」
彼女は涙を拭いながら言った。
━━王族の方? なぜそんな人とジェシカが?
疑問を口にする前に、私の身体はアンドリュー卿に引き寄せられた。驚いて彼を見たら、不機嫌な顔つきでジェシカを見ている。
「アンドリュー卿?」
どうしたのかと考えあぐねていると、アンドリュー卿は私に目を向けた。
「シア、服を選んでこい」
彼は吐き捨てるように言った。
「え? でも……」
折角ジェシカと会えたのだから、話がしたかった。
「服を買いに来たんだ。このままここで話し込んでいたら店に迷惑をかける」
ちらりとヒルデン夫人を見たら、困ったような顔付きで私達の様子を伺っていた。
アンドリュー卿の言う通りだ。私は頷いてからジェシカに向かって言った。
「服を見て来るわ。その後に話をしましょう」
「はい。……お姉様」
ジェシカは少し不満そうな顔で返事をした。どうしてそんな顔をするのか気になったけれど、私は夫人に向き直った。
「すいません、お待たせしました」
「いえ、気にしないで下さいませ」
夫人は作り笑いを浮かべると、私をサンプルが置いてあるというドレスルームへと案内してくれた。
目が覚めたら夕暮れの時間になっていた。
━━もうすぐ夕食の時間かしら?
そう思って起き上がると、横で眠っていたアンドリュー卿が目を開けた。
「腹はすいてないか?」
彼は眠気まなこでそう言った。
「ええ。少し」
「お前は本当に少食だな」
アンドリュー卿はむくりと起き上がるとぐっと伸びをした。
「食事を用意させるよ」
「そんなに急がなくても」
「昼も夜も食わずに朝までずっと眠ってたんだぞ?」
「え?」
私はもう一度窓の外を見た。あれは夕日ではなく朝日だったらしい。
アンドリュー卿はその間に部屋を出ていき、しばらくしてから戻って来た。
「20分後には料理を持ってきてくれるそうだ。その間に支度をしよう」
そう言ってアンドリュー卿は私に服を手渡した。
それは、肌触りの良いシルクに、細かな刺繍が施された赤いドレスだった。普段着で、こんな上質なものを身に着けたことがなかったから、手に取るのも気が引けてしまう。
「どうした? 気に入らないのか」
「……いえ。こんなに素敵な服をもらってもいいのかと思って」
「お世辞が過ぎるぞ? この程度のものならジョルネスの家では当たり前に与えられていたはずだ」
そんなことはない。“無能で一族の恥知らず”には、こんな服は過ぎた物だから。
「気に入らないのなら、気に入らないとはっきり言え。別の物を用意するから」
「いえ。本当に素敵だと、思ったんです。ほら、ここの刺繍が綺麗でしょう?」
慌てて服を褒めると、アンドリュー卿は何とか納得してくれた。
着替えを終えて、鏡で自分の姿を見たら、自分とは思えないほど美しく思えた。
━━でも、ジェシカが着た方がもっと綺麗よね。
ジェシカは赤い色が好きで、ドレスもそれを好んで着ていた。赤色は彼女の白い肌を引き立てて、彼女にはよく似合っていたのを思い出す。
━━元気にしているかしら。
急に家を飛び出すことになったから、別れの挨拶もできなかった。
私を慕ってくれて、常に味方してくれた善良でかわいい妹。それなのに、あんな家に置いていくだなんて。私は酷い仕打ちをしているのではないかと、今更ながら思った。
「シア」
アンドリュー卿に呼ばれてはっとした。
「やっぱり気に入らないんだろう」
「え?」
一瞬、何の事か分からなかった。
「朝食を食べたら仕立て屋に行くぞ。そこで好みのものを選んでくれ」
「……この服は気に入ってるから」
「じゃあ、何でそんな暗い顔で鏡を見ているんだ」
「ジェシカのことを考えていた」と言おうとして、やめた。彼のことだから、そんなことを言えば、私がジョルネス家に戻りたいと思っていると勘違いされかねない。
かといって、このまま無言を貫き通すわけにはいかない。アンドリュー卿は冷めた目で私を睨みつけているから。
「この服に、合う装飾品が思いつかなくて」
出てきた言葉はあまりにも苦し紛れの言い訳だった。こんなことをいきなり言い出すのだから、アンドリューは怒ると思った。
でも、彼は私をじっと見つめて、顎に手を当てた。
ずっと見つめられるといたたまれない気分になってくる。
「あの……」
「俺にも分らん」
そんなに見ないでと言おうとした時、アンドリュー卿が言った。
「それなら、宝石も見に行くか」
「へ? ……あの」
顔が熱くなるのを感じる。
これではまるで、私が宝石をねだったみたいだ。卑しいことこの上ない。そうは思っても、自分から装飾品の話をしたのに、いらないと言うのは不自然だった。
私は気まずい思いを抱えたまま食事をした。
朝食を済ませると、すぐに仕立て屋に向かうことになった。
仕立て屋は王都の一等地であろう、大通りに面した場所にあった。
華やかな街の一角にある大きな建物に圧倒されているのは私だけで、アンドリュー卿は躊躇いもなく店のドアを開けた。そして、彼は遠慮なく店の中に入っていく。私は自分がここに来るのは場違いではないかと思いながらもアンドリュー卿の後ろに続いた。
「いらっしゃいませ」
朗らかな声で挨拶をした壮年の女性は、私を見てぱっと明るい笑みを浮かべた。
「カルベーラ卿の奥様でいらっしゃいますよね?」
「は、はい」
━━彼女は誰だろう。彼女はどうして私をアンドリュー卿の妻と認識したのかしら。
彼をちらりと見ても、何の素振りもみせない。アンドリュー卿は彼女の事を知っているはずなのに、紹介してくれないなんて酷い人だ。
「ああ、すみません。奥様とこうしてお会いできた喜びのあまり、申し遅れてしまいました。私はこの店のオーナーのレナ・ヒルデンと申します」
「はじめまして、ヒルデン夫人。シアリーズ・カルベーラです」
挨拶をすると夫人は再びにこにこと笑った。
「お洋服は、気に入ってくれましたか」
「えっと……?」
また理解ができなくて戸惑っていると、夫人はちらりとアンドリュー卿を見た。彼は相変わらず何の反応もしない。
「すみません、カルベーラ卿から聞いているものとばかり思っていました。奥様が着ていらっしゃるお洋服は、私がデザインしたものなんです」
「そうだったのですね。とても素敵なドレスを作っていただいてありがとうございます」
「いえいえ。気に入っていただけたようで嬉しいですわ」
ヒルデン夫人はそれから続けざまに「今日はどんな服をお求めでしょう」と尋ねてきた。
「妻の服を買いたい。普段着で彼女の好みに合わせて欲しい」
「かしこまりました」
ヒルデン夫人がそう返事をした時、店の扉が開く音がした。振り返ってみて、私は目を丸くした。
そこにはジェシカがいたのだ。
彼女は見覚えのない若い男性とともに店の中に入って来た。
「ジェシカ……。どうして、ここに?」
驚いているのは、ジェシカも同じだった。彼女は大きな青い瞳を見開いて私を凝視した。そして、持っていた手荷物を投げ捨てて、私のもとに駆け寄ってきた。
「お姉様!」
彼女にぎゅっと抱きしめられて身動きが取れない。
「ジェシカ……」
放してと言おうとした時、ジェシカが泣いていることに気がついた。声こそ出していないものの、鼻をグズグズと言わせている。
それでようやく、城を飛び出した私をずっと心配してくれていたのだと気が付いた。私の胸の中に申し訳ない気持ちが広がっていく。
「ジェシカ嬢」
ジェシカと同伴していた男性が呼んだ。彼は何が起こっているのか分からず困惑しているようだった。
彼の声で我を取り戻したジェシカは、私の身体から離れた。
「カーライル殿下、姉です。シアリーズお姉様に会えたんです」
彼女は涙を拭いながら言った。
━━王族の方? なぜそんな人とジェシカが?
疑問を口にする前に、私の身体はアンドリュー卿に引き寄せられた。驚いて彼を見たら、不機嫌な顔つきでジェシカを見ている。
「アンドリュー卿?」
どうしたのかと考えあぐねていると、アンドリュー卿は私に目を向けた。
「シア、服を選んでこい」
彼は吐き捨てるように言った。
「え? でも……」
折角ジェシカと会えたのだから、話がしたかった。
「服を買いに来たんだ。このままここで話し込んでいたら店に迷惑をかける」
ちらりとヒルデン夫人を見たら、困ったような顔付きで私達の様子を伺っていた。
アンドリュー卿の言う通りだ。私は頷いてからジェシカに向かって言った。
「服を見て来るわ。その後に話をしましょう」
「はい。……お姉様」
ジェシカは少し不満そうな顔で返事をした。どうしてそんな顔をするのか気になったけれど、私は夫人に向き直った。
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