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第二章 全てを見渡す島
episode 16 クリスティアン
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日も暮れ、街に着いたあたし達は主要人物と思しき海賊達とカルディアの部屋へ集まった。
ざっと見積もっても十人。
中には船に居なかった人物も含まれていた。
「………………それでとりあえずは戻ってくることにしたのよ」
少なくなった海賊とカルディアのこと、あたしがこの目で見てきたことを説明せざるを得なかった。
「それでカルディアの戦友たるあたいが指揮を取ったって訳さ。
もし不服ならあたいが相手になるが」
剣の鞘に手をかけたレディだったが、誰も反発する者はいなかった。
「誰もいないのであれば、これからどうするかだ。
これはあたいが決めれることじゃない。
何か意見が有るものはいるかい?」
「オレは頭に助けられた恩義がある。
だから敵討ちをしたいとおもうんだが」
頭に布を巻いた男が口に出すと、何人かは頷いてみせた。
「よし、じゃあ決まりね。
そしたら、誰かがカルディアの後を継いで剣を探し敵討ちに行く!
あたし達はお役ごめんってことでこれで街を出るわね」
「ちょ、ちょっと待ちなアテナ」
あたしを引き止めるようにしたのは何故かレディだった。
「え?
何?」
「何もこうもないよ。
魔人の討伐に行かないのかい?」
「行かないわよ、行く理由がないもの。
あたしはカルディアから情報を聞くために手伝いをしたのよ?
そのカルディアが居ないんじゃどうしようもないじゃない。
それに、無作法で柄の悪い海賊の手伝いなんかしたくないもの」
「んだと小娘!」
「それよそれ。
すぐに威圧的に出て絡んでこようとする。
そういうのが紳士的じゃないし、大人げないのよね」
声を荒げる髪のない男は、頭いっぱいに血管を浮きだたせ一歩力強く踏み出した。
が、それと同時に後ろのソファでずっと足を組み俯いていた男が立ち上がり、長い水色の髪を掻き上げると荒ぶる男の肩に手を乗せた。
「なぁ、お嬢ちゃん」
「アテナよアテナ。
何?」
「アテナちゃん。
あんたの言い分は分かるし、理解も出来るよ。
オレもこいつらの無作法には嫌気が差すからな」
「おい、クリスティアン」
「でもな、こいつらは皆互いを想える心を持ってるんだ。
中身も知らずに嫌いだの一言で片付けるのは良くないぜ?」
「うっ……、それは、そうだけど。
でも嫌なものは嫌なのよ」
容姿端麗で笑顔を崩さず優しい口調で話すこの男にこそ『優男』という言葉があるのかも知れない。
「生理的に嫌いってのも分かるがね、むさ苦しい奴らだしな」
「おい、またかよ」
ちょいちょい入る突っ込みを優男は無視してそのまま続ける。
「ただ、そこのとこを目を瞑るとしたら、単純に手伝う理由が無いってことなんだろ?」
「はっきり言っちゃえばそうよね。
宛もない旅をしてるって訳でもないしさ」
と普通に話すと、レディがあたしの肩に手を置いた。
「アテナ、あたいは手伝う気でいるよ。
カルディアと魔人の関係も分からないし、死んでいたと思っていた友の弔いもしたい。
だから、アテナにもついてきて欲しいと思ってる」
「レディ……。
気持ちは分かるけど、相手は魔人よ?
どこにあるかも分からない剣を探したとしても、普通の魔者とは違うのよ。
あたしが居たって意味があるとは思えないわ」
「アテナちゃん。
意味が欲しいのかい?
友の頼みだとしても?」
「そういう訳じゃないけど、あたしの力量じゃ役に立たないってことを言いたいのよ」
「なら、オレから一つ提案だ。
友が頼みたいと言ってる。
けど、理由も力量もない。
だったらオレが理由を与えてやるってのはどうだい?
力量はこの際当てにしてないってことでさ」
こめかみに力が入ったのが分かったが、ここは我慢のしどころだろう。
「ムカつくけど、理由って何さ」
「アテナちゃんの探してる人物の行方を教えてやるって話さ」
驚いた。
カルディアしか知らないことだとばかり思っていたが、この男も知っているとは。
容姿に惑わされがちだが、優男は底知れぬ何かを持っているのかもと感じざるを得なかった。
ざっと見積もっても十人。
中には船に居なかった人物も含まれていた。
「………………それでとりあえずは戻ってくることにしたのよ」
少なくなった海賊とカルディアのこと、あたしがこの目で見てきたことを説明せざるを得なかった。
「それでカルディアの戦友たるあたいが指揮を取ったって訳さ。
もし不服ならあたいが相手になるが」
剣の鞘に手をかけたレディだったが、誰も反発する者はいなかった。
「誰もいないのであれば、これからどうするかだ。
これはあたいが決めれることじゃない。
何か意見が有るものはいるかい?」
「オレは頭に助けられた恩義がある。
だから敵討ちをしたいとおもうんだが」
頭に布を巻いた男が口に出すと、何人かは頷いてみせた。
「よし、じゃあ決まりね。
そしたら、誰かがカルディアの後を継いで剣を探し敵討ちに行く!
あたし達はお役ごめんってことでこれで街を出るわね」
「ちょ、ちょっと待ちなアテナ」
あたしを引き止めるようにしたのは何故かレディだった。
「え?
何?」
「何もこうもないよ。
魔人の討伐に行かないのかい?」
「行かないわよ、行く理由がないもの。
あたしはカルディアから情報を聞くために手伝いをしたのよ?
そのカルディアが居ないんじゃどうしようもないじゃない。
それに、無作法で柄の悪い海賊の手伝いなんかしたくないもの」
「んだと小娘!」
「それよそれ。
すぐに威圧的に出て絡んでこようとする。
そういうのが紳士的じゃないし、大人げないのよね」
声を荒げる髪のない男は、頭いっぱいに血管を浮きだたせ一歩力強く踏み出した。
が、それと同時に後ろのソファでずっと足を組み俯いていた男が立ち上がり、長い水色の髪を掻き上げると荒ぶる男の肩に手を乗せた。
「なぁ、お嬢ちゃん」
「アテナよアテナ。
何?」
「アテナちゃん。
あんたの言い分は分かるし、理解も出来るよ。
オレもこいつらの無作法には嫌気が差すからな」
「おい、クリスティアン」
「でもな、こいつらは皆互いを想える心を持ってるんだ。
中身も知らずに嫌いだの一言で片付けるのは良くないぜ?」
「うっ……、それは、そうだけど。
でも嫌なものは嫌なのよ」
容姿端麗で笑顔を崩さず優しい口調で話すこの男にこそ『優男』という言葉があるのかも知れない。
「生理的に嫌いってのも分かるがね、むさ苦しい奴らだしな」
「おい、またかよ」
ちょいちょい入る突っ込みを優男は無視してそのまま続ける。
「ただ、そこのとこを目を瞑るとしたら、単純に手伝う理由が無いってことなんだろ?」
「はっきり言っちゃえばそうよね。
宛もない旅をしてるって訳でもないしさ」
と普通に話すと、レディがあたしの肩に手を置いた。
「アテナ、あたいは手伝う気でいるよ。
カルディアと魔人の関係も分からないし、死んでいたと思っていた友の弔いもしたい。
だから、アテナにもついてきて欲しいと思ってる」
「レディ……。
気持ちは分かるけど、相手は魔人よ?
どこにあるかも分からない剣を探したとしても、普通の魔者とは違うのよ。
あたしが居たって意味があるとは思えないわ」
「アテナちゃん。
意味が欲しいのかい?
友の頼みだとしても?」
「そういう訳じゃないけど、あたしの力量じゃ役に立たないってことを言いたいのよ」
「なら、オレから一つ提案だ。
友が頼みたいと言ってる。
けど、理由も力量もない。
だったらオレが理由を与えてやるってのはどうだい?
力量はこの際当てにしてないってことでさ」
こめかみに力が入ったのが分かったが、ここは我慢のしどころだろう。
「ムカつくけど、理由って何さ」
「アテナちゃんの探してる人物の行方を教えてやるって話さ」
驚いた。
カルディアしか知らないことだとばかり思っていたが、この男も知っているとは。
容姿に惑わされがちだが、優男は底知れぬ何かを持っているのかもと感じざるを得なかった。
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