落ちこぼれ子女の奮闘記

木島廉

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ミクとミクル4

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ミラ王国の王都の神殿。

その中の一室でマキはミクルに高位の聖魔法を施していた。
闇堕ちしたエルフの少女はその感情の起伏をコントロールするのが困難なため、時間を掛けて胎内回帰と魂魄浄化を丁寧に施したマキである。
この日の祭祀を終えた後の時間をミクルへの施術に費やしたのは、単にリリスからの頼みだっただからではない。
マキ自身もエルフの心の内部を探る事に興味を持ったからだ。

聖女であった頃のマキは、幾人かのエルフに高位の聖魔法を施した事があった。
そのエルフ達は傭兵であって、自分達の部族から追放された境遇の持ち主ばかりであった。
同じように今回自分に託された少女も、その部族からは追放された身の上だと聞く。
だが幼さの残る少女に一体何があったのか?
その興味もあって深くミクルの心の中を尋ね求めながら、マキは高位の聖魔法を駆使していた。

1時間ほど経ってマキとミクルは、リリスの待つ神殿のゲストルームに移動した。

若干落ち着いた様子のミクルの表情は、当然ながらミクに似ている。
幼さの残るミクルの年齢は50歳であるが、長寿のエルフにとってはまだ幼い少女であり、その見た目は魔法学院の1年生であると言っても違和感はない。
勿論エルフ特有の尖った耳や、肌色に緑色が混じったような皮膚の色を持ち合わせているのだが。

「ミクル、落ち着いた?」

リリスの問い掛けにミクルはハイと小さな声で答えた。
その傍でマキは頷きながら、リリスにミクルの境遇を説明し始めた。

ミクルは幼い時に両親を失い、孤児の境遇で下女のような扱いを受けながら育ってきたらしい。
それでもエルフとしての才能が有れば、その境遇から抜け出していく事も出来たのだろうが、生憎ミクルはその才能が生かせなかった。弓もろくに扱えず、蔑まれながら育ってきたのだ。

マキからの説明を受けながら、リリスは神妙な表情で口を開いた。

「ミクル、辛かったでしょうね。でもあなたにエルフとしての才能が無かったわけじゃないのよ。ただ魔力の操作が上手く出来なかっただけなの。皮肉にも闇堕ちして強力なスキルを幾つも持っている事が分かったんだけど、それはそれで自信を持って良いと思うのよ。」

ミクルはうんうんと頷きながらも、自虐的な表情で口を開いた。

「でも・・・部族からは追放されちゃいましたけどね。」

「そうよねえ。それをこれからどうするか・・・・・考えなければね。」

そう答えたリリスの頭上に突然鳥が舞い降りてきた。
白にブルーのストライプの入った小さな鳥、レイチェルの使い魔だ。

「レイチェル、どうしたの?」

小鳥はリリスの目の前にホバリングしながら口を開いた。

「気になったから、追い掛けてきたのよ。私で手伝える事があればと思ってね。」

相変わらず面倒見の良いレイチェルである。

「それでミクルの状態はどうなの?」

小鳥の言葉にマキは笑顔で応えた。

「もう大丈夫ですよ。少し手間取りましたけど、心の中の闇を完全に浄化しましたからね。後はミクルが生き生きと生活出来る環境を整えてあげれば、再度闇堕ちする事は無いと思います。」

「そう。問題はそれなのよね。」

リリスの言葉にマキもうんうんと頷いた。

「ミクルって部族から追放されちゃったのよね。まあ、あれだけの破壊行為をして、厳罰に処せられなかったのは幸いだと思うけど・・・」

「ミクルをあそこまで追い詰めてしまった原因が自分達にあると言う事や、奇跡的に今回の惨事で死者が出なかった事も、情状酌量の判断材料になったんでしょうね。」

小鳥はそう言うとミクルの方に目を向けた。
ミクルは申し訳なさそうに委縮している。

「大人のエルフであれば、冒険者や傭兵としての生活もアリだと思うけど、ミクルはまだ少女だからねえ。とりあえずは大人になるまで人族として生活するのが良いかもね。」

小鳥の言葉にリリスは首を傾げた。

「人族として生活するって・・・・・どうやって?」

「それは偽装すれば良いだけよ。人族の外見と魔力の波動に偽装すれば良いわ。それならユリアスでも出来るはずよ。」

小鳥の言葉にリリスはう~んと唸った。

「確かに外見や魔力の波動を偽装するのは、ユリアス様でも可能でしょうね。でもステータスを変更させるのって簡単じゃないと思うんだけどねえ。」

「そっか、ステータスねえ。」

小鳥はそう言うと項垂れて、考え込む仕草をした。

「うん。そう言うのが得意な人物が居るわよ。」

「それって誰?」

「リリスの学校の優秀な警備員よ。奴なら出来るはず。」

小鳥の言葉にリリスはウッと唸った。

チャーリーにそんな事が出来たっけ?
・・・でも、チャーリーってミラ王国の公式記録まで改竄していたわよね。
それならステータスの改竄も出来るのかしら?

リリスの思いを察したように、小鳥は口を開いた。

「ここはチャーリーに頼むしかないかもね。とりあえず魔法学院の警備員室に行きましょうか?」

小鳥の提案にリリスも同意した。
マキに高位の聖魔法の礼を言い、リリスとミクルはレイチェルの転移魔法でその場から移動した。




場所は変わって魔法学院の警備員室。

リリスの知らない間に設置された警備員室で、チャーリーはリリスからミクルについての説明を受けた。
チャーリーはその説明を聞きながら、時に驚き、時に考え込み、少し大げさな反応を見せた。

「そうか。人族としてしばらく生活するしかないんやな。それならリリスの目の届くところに居た方が良い。そうなると魔法学院の生徒になるのが得策やね。」

「チャーリー。随分簡単に言うわよね。どうやって魔法学院の生徒になるのよ。」

リリスの言葉にチャーリーは平然とした表情を見せた。

「それはミクルが貴族の子女になれば良いだけやろ? そうやなあ・・・」

チャーリーは少し考えを巡らせた。

「ミラ王国からリゾルタに嫁いだ地方貴族の女性の子女と言うことにしようか。弓に関するスキルや才能が豊かなので特待生として、1学期半ばから1年生に編入する事になった・・・この筋書きで良いやろ?」

「リリスが魔法学院に居る期間があと半年残っているから、その間に面倒見てあげれば良いよ。」

随分適当なストーリーね。

リリスはそう思いながらミクルの方に目を向けた。
ミクルは何故か期待を抱いているような表情をしている。

「その筋書きをどうやって実現させるのよ?」

リリスの言葉にチャーリーはふふんと鼻で笑った。

「そんなのは僕が先生方に説明するだけや。」

それってまたミラ王国の公式記録を改竄するつもりなのね。
過去に遡って改竄するって、時空の歪を産み出さないのかしら?

呆れているリリスの様子を見ながら、小鳥が口を開いた。

「ミクルのステータスも人族としてのものに変えてあげてね。」

「ああ、その必要もあるね。それもまとめて偽装させようか。」

チャーリーはそう言いながら、ミクルに魔力を放ち、その魔力でミクルの身体を繭のように包み込んだ。
数分後、その繭のような魔力が消え去ると、ミクルは人族の少女の外見になっていた。
しかも、魔法学院の制服まで着用している。

「制服は庶務課から調達してきたんや。サイズもぴったりやろ?」

「僅か数分で良くそこまで出来るわね。」

リリスの問い掛けにチャーリーは自信満々に口を開いた。

「この魔法学院の事なら隅から隅まで熟知しているからね。ミクル、制服の着心地はどうや?」

チャーリーに話し掛けられたミクルは嬉しそうに頷いた。

「この制服って可愛いですね。とても気に入りました。」

「そうか、それは良い。あと細かいところはリリスに任せるで。例えばカバンとか文房具類とか・・・」

チャーリーはそう言いながらリリスに話しを振った。

「まあ、それはそうね。それでミクルのステータスは変わったの?」

「ああ、確かめてみ。」

チャーリーの言葉を受け、リリスはミクルのステータスを確かめた。



**************

ミクル・エル・フロード

種族:人族(?) レベル15

年齢:13(?)

体力:1000
魔力:2000

属性:風・火・水

魔法:エアカッター      レベル1

   ファイヤーボール    レベル1

   ウオータースプラッシュ レベル1

   
スキル:弓技   レベル7

    速射   レベル5

    連射   レベル5

    自動追尾 レベル3

    属性付与 レベル3
       (弓矢に対してのみ発動可 水属性・火属性)

    身体強化 レベル2

    探知   レベル2

    

秘匿領域

スキル:毒耐性  レベル5

           魔力吸引 レベル1

    魔力操作 レベル1

    亜空間シールド

    球形多層型亜空間シールド
            (弓技レベル10で発動可)

    亜空間収納(弓・矢のみ収納可能)

    火矢五月雨(弓技レベル15で発動可) 
    
称号

    エルフの領袖

**************



リリスはミクルの新たなステータスを鑑定して唖然とした。

ミクルって3属性持っているの!
それに毒耐性のレベルが高いわねえ。
火矢五月雨って、エルフの棲み処を焼き払っていたあの技ね。

「凄まじいステータスだけど、これってどこまで改竄したの?」

リリスの言葉にチャーリーはニヤッと笑った。

「名前と種族と年齢だけや。その他は全部秘匿されてたみたいやね。闇堕ちしてすべてが明示されるようになったのは、皮肉としか言いようがないけど。」

「それと、新たに秘匿領域を造って称号を隠したけど、これはこれで良いやろ? 人族でエルフの領袖なんて称号を持っていてたら、怪しまれるからね。」

う~ん。
ミクルって本来はエルフのリーダーになるべき人材だったのね。
残念としか言いようが無いわ。

「でも、この名前って意味深ね。ミドルネームと苗字を合わせると、エルフロードになるのね。」

「そう。エルフの領袖やね。」

「それで・・・ミクルの種族や年齢に『?』が付いているのはどうするの?」

リリスの問い掛けにチャーリーは怪訝そうな表情を見せた。

「リリス。そんな風に表記されて見えるのは、多分この世界では君だけやで。君の鑑定スキルはどれだけ有能なんや?」

そうなの?
普通は見えないの?

納得出来ない様子のリリスに小鳥が話し掛けた。

「私ですらミクルのステータスに『?』なんて見えないわよ。あんたって・・・・・まあ良いわ。リリスらしいと言えばそうなんでしょうね。」

言葉を続けようとして投げ出してしまったレイチェルである。

リリスは少し不安そうなミクルを見て、優しく微笑みかけた。

「ミクル。このステータスなら特待生として編入してきても、何の問題も無いわよ。」

「そうでしょうか? 私は自分のスキルや魔法や弓を上手く扱った記憶が無いんですけど・・・」

そうよね。
魔力操作が上手く出来なかった上に、スキルや属性魔法も秘匿されていたのなら、自信を持てって言うのが無理だわ。

「リリス。魔法学院への編入の前に、ミクルをコーチしてあげた方が良いわね。弓やスキルも使い慣れれば直ぐに自信を持てるわよ。」

小鳥はそう言いながらミクルの方に顔を向けた。

「私がダンジョンマスターをしているシトのダンジョンに案内してあげるわね。その時間には魔法学院の生徒達のダンジョンチャレンジも中止させるから。」

レイチェルの配慮にリリスもミクルも嬉しそうに頷いた。
だがここでチャーリーが口を挟む。

「レイチェル。どうせなら早い方が良いと思うで。今直ぐにリリスと一緒に連れて行ったらどうや?」

突然の言葉にリリスは驚いた。

「ちょっと待ってよ! もう夜の8時なのよ。それに明日は授業があるんだから。」

「そんなの大丈夫よ。ちゃちゃっと終わらせちゃいましょう。」

レイチェルも乗り気になってしまったようだ。

瞬時に空間魔法を発動させ、リリスとミクルはシトのダンジョンの第1階層に転移してしまった。




シトのダンジョンの第1階層。

目の前には見覚えのある草原が広がっている。

「私・・・どうしたら良いんですか?」

戸惑うミクルに向けて、レイチェルの使い魔の白い小鳥が口を開いた。

「まあ、とりあえず魔弓を取り出してみたら?」

その言葉に頷き、ミクルは亜空間収納から魔弓を取り出した。
ちなみにミクルの持つ亜空間収納は魔弓専用で、弓と矢以外の物は収納出来ない。

ミクルは取り出した魔弓に魔力を流した。
その途端に魔弓は仄かに光り、身体強化スキルを発動させた。
それはミクルの持つ身体強化スキルと連動し、相乗効果を生み出す。
魔弓とミクルが魔力を循環させるに連れ、ミクルの表情が変わってきた。
目が生き生きとし、精悍さが出てきたように見える。

近くの低木の藪に複数の魔物の気配が感じられた。
おそらくゴブリンだろう。

それを感じ取ったミクルの表情が引き締まる。
獲物を求めるハンターの気配がミクルを包み込んだ。
その変化にリリスも驚いた。

うんうん。
やはりエルフね。

ミクルは素早く矢を数本取り出した。
軸が木製のごく普通の矢である。

だがその矢を魔弓につがえると、ミクルは魔力を流し、鉄製の矢じりに属性魔法を付与させた。
その状態で藪に向かうと、その中から3体のゴブリンが現われた。
ゴブリンに向けてミクルは素早く矢を放った。
矢じりは火魔法を纏い、火矢となって3体のゴブリンを撃ち抜いていく。

ギャッと呻いてゴブリンはその場に倒れ、業火に包まれて火柱が3本立ち並んだ。

「ミクル。上出来よ。」

リリスの言葉にミクルは嬉しそうに微笑んだ。

「この魔弓が何をすれば良いのか教えてくれるんです。」

そう言って喜ぶミクルだが、リリスはそれを冷静に分析した。

おそらくそれはミクルが持つエルフとしての本性を呼び出した結果よね。
魔弓が教えてくれたんじゃなくて、魔弓がエルフとしての本性を発現させたんだと思うわよ。

白い鳥もミクルに嬉しそうな口調で話し掛けた。

「うんうん。最初にしては上出来ね。さあ、先に進むわよ。」

白い鳥の誘導で、リリスとミクルはダンジョンの奥へと進んで行くのだった。




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