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第五章 港町での休息
海が見えた
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心地よい冷風に髪を奏で、小鳥達が舞う晴天の空の下、マッド達は歩いていた。
時折魔物と戦い、旅資金を得る為に骨董品を集めたりもしている。
ウォックがいくらかニルを持ってきていたが、ヴェノルの食費が思った以上にかかりそうだと嘆いた為、こうして集めながら先へ進んでいた。
夜が空けてだいぶ経ったように感じる。
どれくらい歩いた事だろう。
「なぁウォック、後どれ位で港町に着くんだ?」
優雅に飛ぶ小鳥を眼で追いながら、マッドはウォックに訪ねた。
「朝起きた時に昼過ぎには着くって言っただろう?」
呆れながらウォックが答えると、ヴェノルは目を輝かせた。
「お昼には着くんだよね? 海は? 海は見れるの? あ、ご飯も食べたい! 特大オムライス!」
「当たり前だろう。港なんだから。それとお前は食い過ぎだからもう少し自重しろ」
「や~だ~! お腹空いてたら戦えないじゃん! 俺は美味しいもの沢山食べたいのー!」
二十歳と言い張る割には幼い顔つきで頬を膨らませながら騒ぐヴェノルに、ウォックは溜息をついた。
すると今度はティミーが不満そうに空を見上げ、口を開く。
「海かぁ。日差しって少し強めだって聞いた事有るけど、日焼けしちゃうかな?」
「ベルナスはそこまで日差しが強い訳じゃない。別に遊ぶ訳じゃ無いんだから」
三人の観光気分さに、ウォックはだだ呆れるしか無かった。
朝から何度溜息を吐いただろう。
そんな事をぼんやり考えながら歩いていると、爽やかな潮の匂いが鼻をくすぐり、キラキラと光る水平線が見えた。
それに気付いたマッドは背伸びをして水平線を見る。
「お? 何か見えるぞ?」
「水平線だ。海だよ海」
溜め息を付きながらウォックも水平線に目を向けると、マッドは更に目を輝かせた。
「すっげー! アレが海ってヤツかぁ!」
「うわぁ、綺麗! それに青い! もっと近くまで行ってみよう?」
「賛成~‼︎ 美味しいもの沢山食べるぞー! って! 待ってよマッド、ティミー! 俺を置いてくなぁぁぁ!」
「よっしゃあ! 港町まで競争しようぜ!」
「ちょ、おい待てお前ら!」
元気良くはしゃぐマッドとティミーの後を、ヴェノルは全速力で追っていった。
一人残されたウォックは三人のはしゃぎっぷりにただ呆然としている。
「はぁ……全く。どれだけ田舎者なんだよアイツら......」
三人を相当の田舎者だと実感しつつ、ウォックも三人の後を追った。
一際高い丘の上に出たマッド達は目の前に広がる海に感動していた。
背伸びをして先を見ても広々と海は広がり、海鳥達は海の上を優雅に舞い、穏やかな風に押され波が出来、程よく海岸へと打ち寄せている。
その光景に、ウォックを除く三人は息を飲んで感動していた。
「すっげー! 馬鹿でかいなぁ!」
「本当だ! 青いしキラキラ光ってるし!」
「風が気持いなぁ~! うー、でも何処かしょっぱい感じもする……」
ウォックを除く三人は感動の限界を超えそうな程目を輝かせ、ウォックは呆れ返っていた。
「なぁ……海ごときにこんなに感動するか?」
「するだろ? 俺初めて見たし……そうだ! 折角だし少し遊んでこうぜ!」
「駄目だ! 船が出港するだろ!」
マッドのお願いは見事に却下された。
「とりあえず港町に行くぞ。ほら、直ぐそこに町が有るだろ? あれが港町ベルナスだ」
ウォックが指を指す方向を見ると、確かに町が有った。
見た感じ、賑やかな町のようだ。
「よっしゃ! じゃあ今日はあの町の宿で泊まるのか?」
期待の眼差しを向けながら、マッドはウォックに訪ねた。
「まぁ、船が出なければそうなるかな。出港時間が行ってみないと分からない。とにかく行くぞ」
「あ、待てよウォック!」
「さっさと歩け。海なんてベルナスに着けは好きなだけ見られるんだから」
スタスタと歩くウォックに続いて、マッド達も歩き出した。
港町ベルナスは、もう目と鼻の先だ。
時折魔物と戦い、旅資金を得る為に骨董品を集めたりもしている。
ウォックがいくらかニルを持ってきていたが、ヴェノルの食費が思った以上にかかりそうだと嘆いた為、こうして集めながら先へ進んでいた。
夜が空けてだいぶ経ったように感じる。
どれくらい歩いた事だろう。
「なぁウォック、後どれ位で港町に着くんだ?」
優雅に飛ぶ小鳥を眼で追いながら、マッドはウォックに訪ねた。
「朝起きた時に昼過ぎには着くって言っただろう?」
呆れながらウォックが答えると、ヴェノルは目を輝かせた。
「お昼には着くんだよね? 海は? 海は見れるの? あ、ご飯も食べたい! 特大オムライス!」
「当たり前だろう。港なんだから。それとお前は食い過ぎだからもう少し自重しろ」
「や~だ~! お腹空いてたら戦えないじゃん! 俺は美味しいもの沢山食べたいのー!」
二十歳と言い張る割には幼い顔つきで頬を膨らませながら騒ぐヴェノルに、ウォックは溜息をついた。
すると今度はティミーが不満そうに空を見上げ、口を開く。
「海かぁ。日差しって少し強めだって聞いた事有るけど、日焼けしちゃうかな?」
「ベルナスはそこまで日差しが強い訳じゃない。別に遊ぶ訳じゃ無いんだから」
三人の観光気分さに、ウォックはだだ呆れるしか無かった。
朝から何度溜息を吐いただろう。
そんな事をぼんやり考えながら歩いていると、爽やかな潮の匂いが鼻をくすぐり、キラキラと光る水平線が見えた。
それに気付いたマッドは背伸びをして水平線を見る。
「お? 何か見えるぞ?」
「水平線だ。海だよ海」
溜め息を付きながらウォックも水平線に目を向けると、マッドは更に目を輝かせた。
「すっげー! アレが海ってヤツかぁ!」
「うわぁ、綺麗! それに青い! もっと近くまで行ってみよう?」
「賛成~‼︎ 美味しいもの沢山食べるぞー! って! 待ってよマッド、ティミー! 俺を置いてくなぁぁぁ!」
「よっしゃあ! 港町まで競争しようぜ!」
「ちょ、おい待てお前ら!」
元気良くはしゃぐマッドとティミーの後を、ヴェノルは全速力で追っていった。
一人残されたウォックは三人のはしゃぎっぷりにただ呆然としている。
「はぁ……全く。どれだけ田舎者なんだよアイツら......」
三人を相当の田舎者だと実感しつつ、ウォックも三人の後を追った。
一際高い丘の上に出たマッド達は目の前に広がる海に感動していた。
背伸びをして先を見ても広々と海は広がり、海鳥達は海の上を優雅に舞い、穏やかな風に押され波が出来、程よく海岸へと打ち寄せている。
その光景に、ウォックを除く三人は息を飲んで感動していた。
「すっげー! 馬鹿でかいなぁ!」
「本当だ! 青いしキラキラ光ってるし!」
「風が気持いなぁ~! うー、でも何処かしょっぱい感じもする……」
ウォックを除く三人は感動の限界を超えそうな程目を輝かせ、ウォックは呆れ返っていた。
「なぁ……海ごときにこんなに感動するか?」
「するだろ? 俺初めて見たし……そうだ! 折角だし少し遊んでこうぜ!」
「駄目だ! 船が出港するだろ!」
マッドのお願いは見事に却下された。
「とりあえず港町に行くぞ。ほら、直ぐそこに町が有るだろ? あれが港町ベルナスだ」
ウォックが指を指す方向を見ると、確かに町が有った。
見た感じ、賑やかな町のようだ。
「よっしゃ! じゃあ今日はあの町の宿で泊まるのか?」
期待の眼差しを向けながら、マッドはウォックに訪ねた。
「まぁ、船が出なければそうなるかな。出港時間が行ってみないと分からない。とにかく行くぞ」
「あ、待てよウォック!」
「さっさと歩け。海なんてベルナスに着けは好きなだけ見られるんだから」
スタスタと歩くウォックに続いて、マッド達も歩き出した。
港町ベルナスは、もう目と鼻の先だ。
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