329 / 363
後日談 黛家の妊婦さん5
(188)おやすみなさい・おまけ(★)
しおりを挟む
前話の続きのおまけ話です。
※別サイトには掲載しておりません。
※下世話な話題が出てきますので、苦手な方は回避するようお願いします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「……ん……?」
シパシパと数度、瞬きを繰り返す。
「……ななみ?……」
ぼんやりと覚醒した彼を妻の七海が覗き込んでいた。
彼女は少し気まずげな表情で、戸惑うように謝罪を口にする。
「起こしちゃったね、ゴメン」
「ん……どした?」
無意識に手を伸ばし―――その体を支えるようにベッドに付いている彼女の、華奢な手を握った。すると七海はパッと、何故か照れくさそうに視線を逸らす。
「いや、うん。あの……」
そしてしどろもどろに、意味の無い単語を発し。
「何でも、ない。その……お休みなさい!」
と、慌てて言葉を切り上げてしまう。黛の手から逃れるように、シロクマの方に向き直ろうとした七海の肩を咄嗟に捕まえる。
「どうした?」
方向転換を阻まれたままの七海が、何故か視線を泳がせる。
黛のレーダーに何かが引っ掛かった。シーツの間を滑るように素早く距離を詰めると、臨月のお腹を圧迫しないよう、柔らかく彼女の体に腕を回す。息が掛かるほど近くに追い詰めると、七海は観念したように告白を始めた。
「えーと、あのね……」
照れてるような、拗ねているような。
(ナニコレ。すっげぇ、可愛いんですけど)
瞳を覗き込むと、ベッドサイドの薄い灯りの中、僅かに彼女の頬が紅潮しているのが見て取れた。いったいぜんたい彼女はどうしたんだろう。いつにない恥じらいを含んだ態度に、黛の胸も、知らず高鳴った。
「最近……その。してないから、大丈夫かなって」
『してない』?
黛は純粋に尋ね返した。
「何を?」
「……っ」
七海がぐっと、言葉に詰まる。しかし一瞬怯んだものの、辛抱強くぽつりぽつりと言葉を繋げてくれた。
「その……ね。最近あの……お風呂で触ったりはするけど……最後までしてないでしょ? ええと、そのぉ……辛いんじゃないかなって。男の人って、定期的に……その、出さないと駄目……なんでしょ?」
「……」
「あのね、もし私に遠慮しているなら……その。遠慮しないで、言って欲しいの」
そこまで言い切ってから、七海は夜目にも分かるくらい真っ赤になって、額を黛の胸に押し付けるように顔を伏せた。口に出したことがあまりにも恥ずかしいらしく、グリグリグリ、とその小さな額を押し付けて来る。
「……」
黛はそこで七海が何を言わんとしているのかを、漸く理解するに至ったのだ。
(え? ナニコレ。ナニコレ。やっぱ、すげぇ可愛すぎるんですけど……!)
しかしソワソワする胸と襲い掛かりたくなる衝動を、必至で抑える。
七海と子供に負担になることは暫く避けようと、黛は決めたのだ。後悔したくないからだ。それに七海は『もし遠慮しているなら』と言ったのだ。誘われているように聞こえるが……実際は違う。黛が我慢しているのなら、遠慮しているなら『努力する』と言った意味で言っているのだろう。と勝手に勘違いしたくなる本能を宥めた。
「えーと、何でそんなことを……?」
落ち着け、落ち着け……と自らに言い聞かせながら、黛は尋ねた。
「あのね、その……」
一瞬の躊躇の後、七海は口を開く。
「……奥さんが妊娠中に浮気をする旦那さんもいるって聞いたの。あの! でも龍之介がそうだって思っているワケじゃないよ? その、でも私あまりこういうことに積極的じゃなくて……龍之介に負担掛けてるかもって心配になって。色々ね、その……不満があるなら、話し合いたいなって。妊娠中だけど……私にも何か……その、お手伝いできないかなって」
羞恥心に頬を染めながら、必死で言葉を繋ぐ妻。
真剣な彼女の言葉に耳を傾けていた黛。
『私にも何か……その、お手伝いできないかなって』
しかしその言葉を聞いた直後、彼の脳裏に―――あらぬ妄想が浮かんだ。
無言で抱き込んでいた腕を解き、七海を解放する。そして黛はムクリと体を起こす。
「……龍之介? どうしたの?」
夫の行動を不審に思った七海が、顔を上げる。
「ちょっと、トイレ……」
黛はベッドの上を、そのままずりずりと後退る。七海はキョトンとその様子を眺めていたが、我に返って頷いた。
「あ、うん。いってらっしゃい」
黛は『いってらっしゃい』を聞き終わるか聞き終わらないかの所で、ベッドからひらりと降り、一目散にドアを開けて廊下へ逃亡したのだった。
七海がシロクマを抱きしめつつウトウトと眠りにつきそうになった頃、黛はやけにスッキリした顔で、寝室へ戻って来た。
「……お腹痛かったの? 大丈夫?」
夫の戻って来る気配に、七海は眠い目を擦りながら少し体を起こした。思った以上に時間がかかったので、夫が急に腹具合を悪くしたのかと思ったらしい。ベッドに再び上がって来た黛は、布団に潜り込もうとした所でちょっと動きを止め―――それから、ヘラヘラと笑って答えを返した。
「ん? ああ! 大丈夫、大丈夫。寝ようぜ!」
何が可笑しいのか笑いながら、さきほどのようにベッドの上をにじり寄って来る。そうしてベッドに座り込んだ七海の体を横たわらせて、両腕を取ってギュッとシロクマに抱き着かせる。そして後ろから寄り添うように腕を回して、七海の背中を柔らかく抱き込んだ。ぴたりとくっつく黛の体温の高さに、七海の意識もぼんやりと夢の世界へ滲みだす。
すると黛が七海の肩に顎を乗せるようにして、耳元で呟いた。
「あのさ。さっきの話だけど」
「う……ん?」
「七海は、今は出産のことだけ考えてくれ。……俺は大丈夫だから、余計なこと心配するな」
「……うん。ふぁ……わかったよ……」
黛の声が直接脳に響くようだ。
(龍之介って、体温高いなぁ)
などと関係ないことを考えつつ、七海は欠伸を噛み殺した。
「まぁその、なんだ。『手伝い』はおいおい……な! 俺としては、次の段階に進むのは、子供が生まれた後でも良いと思うんだ。夫婦生活も長いからな、七海からいろいろチャレンジしたいと言ってくれて、俺は正直嬉しい。非常に……魅力的な提案だ。だがな、今はまだ時期尚早だと思う。俺も考えたんだが……」
何だか身も蓋もない計画を、アレコレ耳元で告げられたような気もする。
が、普段恥ずかしくて言えないようなことを緊張しつつ告白した後の七海は、何だかとっても疲れてしまっていた。楽しい女子会だったが、久し振りに会社関係の相手に会い、たくさんの新たな情報を頭に入れた、と言うのも思ったより疲れる原因になったかもしれない。
黛が語る今後の『夫婦生活プラン』を、うつらうつらと子守歌のように聞き流しながら、七海はそのまま夢の世界へ旅立って行ったのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
本文の続きです:
『夫婦生活プラン』を、鼻息荒く語り終えた黛。
そこでやっと、七海の寝息に気付きました。
「寝てんの?!」
今回は臨月の七海を気遣って、行動には移さない! と決意したつもりの黛でしたが、この時ちょっと残念な気持ちになりました。これも一種のすれ違い(?)でしょうか(^^;)
皆さま既にご承知かもしれない、黛が部屋を飛び出した理由ですが―――
七海の思い切った告白に触発された妄想に興奮してしまい、黛はトイレに直行。
もちろんお腹を下したわけではありません。
高ぶったものを落ち着けた後、やや冷静さを取り戻した頭で『七海がその気なら……ひょっとしてあれが出来るかな? いや、しかしそれより先に……』などと、無駄に計画的に妄想してしまい、戻るのが遅くなりました。
『夫婦生活プラン』について色々とアツく語っていましたが、七海は寝てしまったのできっと内容は覚えていません。
邪な計画通りに進むかは、おそらく七海のその時の機嫌次第になるのでしょうか。この千載一遇のチャンスを逃した事を、いつか黛が後悔する日が来るかもしれません(笑)
やっと、最初に思いついたエピソードに辿り着くことが出来ました。(´▽`) ホッ
しかし新年一話目としては、あまりに残念なヒーローのお話で申し訳ありません…!<(_ _)>
お読みいただき、誠にありがとうございました。
本年もどうぞよろしくお願い致します!
※別サイトには掲載しておりません。
※下世話な話題が出てきますので、苦手な方は回避するようお願いします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「……ん……?」
シパシパと数度、瞬きを繰り返す。
「……ななみ?……」
ぼんやりと覚醒した彼を妻の七海が覗き込んでいた。
彼女は少し気まずげな表情で、戸惑うように謝罪を口にする。
「起こしちゃったね、ゴメン」
「ん……どした?」
無意識に手を伸ばし―――その体を支えるようにベッドに付いている彼女の、華奢な手を握った。すると七海はパッと、何故か照れくさそうに視線を逸らす。
「いや、うん。あの……」
そしてしどろもどろに、意味の無い単語を発し。
「何でも、ない。その……お休みなさい!」
と、慌てて言葉を切り上げてしまう。黛の手から逃れるように、シロクマの方に向き直ろうとした七海の肩を咄嗟に捕まえる。
「どうした?」
方向転換を阻まれたままの七海が、何故か視線を泳がせる。
黛のレーダーに何かが引っ掛かった。シーツの間を滑るように素早く距離を詰めると、臨月のお腹を圧迫しないよう、柔らかく彼女の体に腕を回す。息が掛かるほど近くに追い詰めると、七海は観念したように告白を始めた。
「えーと、あのね……」
照れてるような、拗ねているような。
(ナニコレ。すっげぇ、可愛いんですけど)
瞳を覗き込むと、ベッドサイドの薄い灯りの中、僅かに彼女の頬が紅潮しているのが見て取れた。いったいぜんたい彼女はどうしたんだろう。いつにない恥じらいを含んだ態度に、黛の胸も、知らず高鳴った。
「最近……その。してないから、大丈夫かなって」
『してない』?
黛は純粋に尋ね返した。
「何を?」
「……っ」
七海がぐっと、言葉に詰まる。しかし一瞬怯んだものの、辛抱強くぽつりぽつりと言葉を繋げてくれた。
「その……ね。最近あの……お風呂で触ったりはするけど……最後までしてないでしょ? ええと、そのぉ……辛いんじゃないかなって。男の人って、定期的に……その、出さないと駄目……なんでしょ?」
「……」
「あのね、もし私に遠慮しているなら……その。遠慮しないで、言って欲しいの」
そこまで言い切ってから、七海は夜目にも分かるくらい真っ赤になって、額を黛の胸に押し付けるように顔を伏せた。口に出したことがあまりにも恥ずかしいらしく、グリグリグリ、とその小さな額を押し付けて来る。
「……」
黛はそこで七海が何を言わんとしているのかを、漸く理解するに至ったのだ。
(え? ナニコレ。ナニコレ。やっぱ、すげぇ可愛すぎるんですけど……!)
しかしソワソワする胸と襲い掛かりたくなる衝動を、必至で抑える。
七海と子供に負担になることは暫く避けようと、黛は決めたのだ。後悔したくないからだ。それに七海は『もし遠慮しているなら』と言ったのだ。誘われているように聞こえるが……実際は違う。黛が我慢しているのなら、遠慮しているなら『努力する』と言った意味で言っているのだろう。と勝手に勘違いしたくなる本能を宥めた。
「えーと、何でそんなことを……?」
落ち着け、落ち着け……と自らに言い聞かせながら、黛は尋ねた。
「あのね、その……」
一瞬の躊躇の後、七海は口を開く。
「……奥さんが妊娠中に浮気をする旦那さんもいるって聞いたの。あの! でも龍之介がそうだって思っているワケじゃないよ? その、でも私あまりこういうことに積極的じゃなくて……龍之介に負担掛けてるかもって心配になって。色々ね、その……不満があるなら、話し合いたいなって。妊娠中だけど……私にも何か……その、お手伝いできないかなって」
羞恥心に頬を染めながら、必死で言葉を繋ぐ妻。
真剣な彼女の言葉に耳を傾けていた黛。
『私にも何か……その、お手伝いできないかなって』
しかしその言葉を聞いた直後、彼の脳裏に―――あらぬ妄想が浮かんだ。
無言で抱き込んでいた腕を解き、七海を解放する。そして黛はムクリと体を起こす。
「……龍之介? どうしたの?」
夫の行動を不審に思った七海が、顔を上げる。
「ちょっと、トイレ……」
黛はベッドの上を、そのままずりずりと後退る。七海はキョトンとその様子を眺めていたが、我に返って頷いた。
「あ、うん。いってらっしゃい」
黛は『いってらっしゃい』を聞き終わるか聞き終わらないかの所で、ベッドからひらりと降り、一目散にドアを開けて廊下へ逃亡したのだった。
七海がシロクマを抱きしめつつウトウトと眠りにつきそうになった頃、黛はやけにスッキリした顔で、寝室へ戻って来た。
「……お腹痛かったの? 大丈夫?」
夫の戻って来る気配に、七海は眠い目を擦りながら少し体を起こした。思った以上に時間がかかったので、夫が急に腹具合を悪くしたのかと思ったらしい。ベッドに再び上がって来た黛は、布団に潜り込もうとした所でちょっと動きを止め―――それから、ヘラヘラと笑って答えを返した。
「ん? ああ! 大丈夫、大丈夫。寝ようぜ!」
何が可笑しいのか笑いながら、さきほどのようにベッドの上をにじり寄って来る。そうしてベッドに座り込んだ七海の体を横たわらせて、両腕を取ってギュッとシロクマに抱き着かせる。そして後ろから寄り添うように腕を回して、七海の背中を柔らかく抱き込んだ。ぴたりとくっつく黛の体温の高さに、七海の意識もぼんやりと夢の世界へ滲みだす。
すると黛が七海の肩に顎を乗せるようにして、耳元で呟いた。
「あのさ。さっきの話だけど」
「う……ん?」
「七海は、今は出産のことだけ考えてくれ。……俺は大丈夫だから、余計なこと心配するな」
「……うん。ふぁ……わかったよ……」
黛の声が直接脳に響くようだ。
(龍之介って、体温高いなぁ)
などと関係ないことを考えつつ、七海は欠伸を噛み殺した。
「まぁその、なんだ。『手伝い』はおいおい……な! 俺としては、次の段階に進むのは、子供が生まれた後でも良いと思うんだ。夫婦生活も長いからな、七海からいろいろチャレンジしたいと言ってくれて、俺は正直嬉しい。非常に……魅力的な提案だ。だがな、今はまだ時期尚早だと思う。俺も考えたんだが……」
何だか身も蓋もない計画を、アレコレ耳元で告げられたような気もする。
が、普段恥ずかしくて言えないようなことを緊張しつつ告白した後の七海は、何だかとっても疲れてしまっていた。楽しい女子会だったが、久し振りに会社関係の相手に会い、たくさんの新たな情報を頭に入れた、と言うのも思ったより疲れる原因になったかもしれない。
黛が語る今後の『夫婦生活プラン』を、うつらうつらと子守歌のように聞き流しながら、七海はそのまま夢の世界へ旅立って行ったのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
本文の続きです:
『夫婦生活プラン』を、鼻息荒く語り終えた黛。
そこでやっと、七海の寝息に気付きました。
「寝てんの?!」
今回は臨月の七海を気遣って、行動には移さない! と決意したつもりの黛でしたが、この時ちょっと残念な気持ちになりました。これも一種のすれ違い(?)でしょうか(^^;)
皆さま既にご承知かもしれない、黛が部屋を飛び出した理由ですが―――
七海の思い切った告白に触発された妄想に興奮してしまい、黛はトイレに直行。
もちろんお腹を下したわけではありません。
高ぶったものを落ち着けた後、やや冷静さを取り戻した頭で『七海がその気なら……ひょっとしてあれが出来るかな? いや、しかしそれより先に……』などと、無駄に計画的に妄想してしまい、戻るのが遅くなりました。
『夫婦生活プラン』について色々とアツく語っていましたが、七海は寝てしまったのできっと内容は覚えていません。
邪な計画通りに進むかは、おそらく七海のその時の機嫌次第になるのでしょうか。この千載一遇のチャンスを逃した事を、いつか黛が後悔する日が来るかもしれません(笑)
やっと、最初に思いついたエピソードに辿り着くことが出来ました。(´▽`) ホッ
しかし新年一話目としては、あまりに残念なヒーローのお話で申し訳ありません…!<(_ _)>
お読みいただき、誠にありがとうございました。
本年もどうぞよろしくお願い致します!
40
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。
【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……
buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。
みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……
【完結】 メイドをお手つきにした夫に、「お前妻として、クビな」で実の子供と追い出され、婚約破棄です。
BBやっこ
恋愛
侯爵家で、当時の当主様から見出され婚約。結婚したメイヤー・クルール。子爵令嬢次女にしては、玉の輿だろう。まあ、肝心のお相手とは心が通ったことはなかったけど。
父親に決められた婚約者が気に入らない。その奔放な性格と評された男は、私と子供を追い出した!
メイドに手を出す当主なんて、要らないですよ!
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる