267 / 375
番外編・うさぎのきもち
70.みのり5
しおりを挟む
「だから転職を……?」
「たぶんそれもあったのかな。……その時は自分がそんな風に考えているなんて気が付かなかったけど。ただ試してみて―――それから考えようって。先輩もそう言ってくれたし……最近広斗は本当に私のことに関心が無いように見えたし……今思うと避けられてたからって、ちょっと自棄にもなってたかな? ならこっちも好きにやってやるわよ! なーんて」
フフフと過去に想いを馳せるように笑うみのりの表情からは、もう先ほどあった張り詰めたようなものは消えていた。
「でも広斗から離れて……私の中から広斗の温度や匂いが遠ざかって行って、だんだんと混乱していた自分の気持ちを把握できるようになったの。でもこの仕事にチャレンジしようと考えたこと自体は腹いせとか、呪いの所為とかそう言う事じゃなくて……本当にやりたいって感じたから。ただ広斗のことが好きだったって言うのも本当の気持ちだし、ここが居心地良くて離れがたかったのも本当。だから花井さんなんかにイライラしちゃったのよね。執着の裏返し。……だから……最後までキッパリ伝えることに躊躇っていて―――でも結局いろいろあって、飛び出すことになっちゃったんだけど」
深刻さを払拭したみのりの表情は明るかった。
彼女の中にある葛藤も、俺への執着も―――もう過去の思い出なのだ。それがはっきりわかったのは彼女が『好きだった』と過去形を使ったためだ。俺はそのことに気が付いたが、喉が張り付いたようになってしまい、口に出して指摘することも責める事も出来なかった。
「ヨツバのこと―――ありがとうね」
そうだ、ヨツバだ。漸くみのりの口からその話題が出た。今まで俺は、もうみのりと俺の間に残っているのはヨツバの問題だけだと思っていた。なのに今ヨツバの話題を急に出す彼女に違和感を覚えずにはいられない。
ヨツバのことなんか、うさぎのことなんかどうだって良くないか?
俺達の三年間が終わろうとしているこの時に、何故そんな話を持ち出すのか? と咄嗟に感じてしまうくらい、いろいろな思いが胸の中に渦巻いてしまっていた。なのに俺の口から出るのは―――やはりヨツバの話題しか無いのだ。それ以外に触れることは針の筵に踏み込むような痛みを覚える行為に感じてしまったから。
「なんでヨツバを置いていったんだ? 俺がヨツバに何も感心を持っていないって分かっていた筈だ。そんな俺の手元に何も言わずに置き去りにするなんて、ヨツバのことが心配じゃ無かったのか?」
「うん、全く」
ケロリと頷くみのりに、俺は唖然として言葉を失った。
「な……」
「『何で』って? だって広斗なら、任せても大丈夫だと思っていたもの」
「はっ……?」
訳が分からない。俺のことを信用ならない浮気野郎だと妄想していたのではなかったのか? だから家を出て行ったのだろう?
「広斗は面倒見が良いもの。例え私に押し付けられたって、自分しか頼れるものの無い小さなうさぎがいたらアレコレ調べたり誰かに聞いたりして面倒を見ようとするでしょう? だから心配なんて、ちっともしていなかった」
「なっ……俺がどれだけ苦労して……」
走馬燈のように、ヨツバとの苦闘の歴史が俺の脳裏に蘇る。あっけらかんと言うみのりに腹が立った、そんな一言で済むような苦労では無かったのだ。するとみのりは予想外に素直に頭を下げた。
「うん、それはゴメン。だけど私、本当はちゃんと広斗にお願いして、それで研修に旅立とうと思っていて、ずっと準備はしていたの。初めての人間でも分かりやすいように道具を配置して、お世話マニュアルも作って……。それに研修に行く前は、そこに就職するかどうかまだ決めかねていいて……結局自分は仙台に泣いて戻って来るんじゃないかって。夢は夢のままにした方が良いって広斗の所に戻って来るんじゃないかって八割方そう考えていたの。でも行きたい気持ちも勿論あって、だから敢えて勢いを付けるために荷物を整理して……背水の陣のつもりで。だけどずっといるか分からない東京だから、まだウィークリーマンションしか取ってなくて。ペット不可だったし、そんな落ち着かない場所に臆病なうさぎを連れて行けないから、もし本当に研修を終えて本気で再就職したいって思えたなら、その時にあらためてペット可の物件を探そうって。そう考えていたの」
みのりは自嘲気味に嗤った。
「だけど広斗は私を避けまくっていて帰って来ないから、全くそんな話も出来ないし。肝心の広斗と話せないままなのに、風間さんは私の気持ちをグラグラ煽るし、花井さんは宣戦布告を仕掛けて来るし―――で、本当に直前の日、またしても広斗がいつまでも帰って来なくて……寝ないで待っていたら、とうとうぶち切れちゃって……! もう広斗なんか好きにすれば! って思ってマニュアル破って捨てて、代わりに置き書きして予定繰り上げて、ホテルに駆け込んじゃったの……!」
言い切って、ホッと肩を落とすみのりを目にし、苦いものが込み上げる。話し合える最後のチャンスを潰してしまったのは俺なのだ。それとは気付かずに。
「もう今更だけど……さっきも言ったけど、広斗はヨツバを見捨てないって信じてはいたし、忙し過ぎて連絡も躊躇していて……アッと言う間に一週間が経って。やっぱり手紙一つで投げ出して来たのは流石にまずかったなぁって反省して謝らなきゃって思ったの。でも気まずくて連絡できなくて。だけどそこでやけに良い雰囲気の花井さんと広斗を見掛けちゃってね。そこに居合わせた風間さんがしつこく煽るような事を言って来るから―――また頭に血が上っちゃって。勢いで、そのまま東京に戻っちゃった……!」
タハハ、と力なく笑うみのりの表情に、もう俺に対する怒りは無い。
その執着の無さは、俺の心にポッカリと穴が空いたような気分を起こさせた。
「じゃあ今日なんでここに―――そうか」
みのりは『戻らない』と言ったのだ。もう決めたのだ。研修は終わり、彼女は東京で再就職をする。だからここに現れたのだ。
「うん。『別れ話』をしに来ました。それとヨツバのことを話し合おうと思って。まさか―――今度は花井さんと別の女の子を連れ込んでいるとまでは予想していなかったけど。ゴメンね、邪魔しちゃって?」
「たぶんそれもあったのかな。……その時は自分がそんな風に考えているなんて気が付かなかったけど。ただ試してみて―――それから考えようって。先輩もそう言ってくれたし……最近広斗は本当に私のことに関心が無いように見えたし……今思うと避けられてたからって、ちょっと自棄にもなってたかな? ならこっちも好きにやってやるわよ! なーんて」
フフフと過去に想いを馳せるように笑うみのりの表情からは、もう先ほどあった張り詰めたようなものは消えていた。
「でも広斗から離れて……私の中から広斗の温度や匂いが遠ざかって行って、だんだんと混乱していた自分の気持ちを把握できるようになったの。でもこの仕事にチャレンジしようと考えたこと自体は腹いせとか、呪いの所為とかそう言う事じゃなくて……本当にやりたいって感じたから。ただ広斗のことが好きだったって言うのも本当の気持ちだし、ここが居心地良くて離れがたかったのも本当。だから花井さんなんかにイライラしちゃったのよね。執着の裏返し。……だから……最後までキッパリ伝えることに躊躇っていて―――でも結局いろいろあって、飛び出すことになっちゃったんだけど」
深刻さを払拭したみのりの表情は明るかった。
彼女の中にある葛藤も、俺への執着も―――もう過去の思い出なのだ。それがはっきりわかったのは彼女が『好きだった』と過去形を使ったためだ。俺はそのことに気が付いたが、喉が張り付いたようになってしまい、口に出して指摘することも責める事も出来なかった。
「ヨツバのこと―――ありがとうね」
そうだ、ヨツバだ。漸くみのりの口からその話題が出た。今まで俺は、もうみのりと俺の間に残っているのはヨツバの問題だけだと思っていた。なのに今ヨツバの話題を急に出す彼女に違和感を覚えずにはいられない。
ヨツバのことなんか、うさぎのことなんかどうだって良くないか?
俺達の三年間が終わろうとしているこの時に、何故そんな話を持ち出すのか? と咄嗟に感じてしまうくらい、いろいろな思いが胸の中に渦巻いてしまっていた。なのに俺の口から出るのは―――やはりヨツバの話題しか無いのだ。それ以外に触れることは針の筵に踏み込むような痛みを覚える行為に感じてしまったから。
「なんでヨツバを置いていったんだ? 俺がヨツバに何も感心を持っていないって分かっていた筈だ。そんな俺の手元に何も言わずに置き去りにするなんて、ヨツバのことが心配じゃ無かったのか?」
「うん、全く」
ケロリと頷くみのりに、俺は唖然として言葉を失った。
「な……」
「『何で』って? だって広斗なら、任せても大丈夫だと思っていたもの」
「はっ……?」
訳が分からない。俺のことを信用ならない浮気野郎だと妄想していたのではなかったのか? だから家を出て行ったのだろう?
「広斗は面倒見が良いもの。例え私に押し付けられたって、自分しか頼れるものの無い小さなうさぎがいたらアレコレ調べたり誰かに聞いたりして面倒を見ようとするでしょう? だから心配なんて、ちっともしていなかった」
「なっ……俺がどれだけ苦労して……」
走馬燈のように、ヨツバとの苦闘の歴史が俺の脳裏に蘇る。あっけらかんと言うみのりに腹が立った、そんな一言で済むような苦労では無かったのだ。するとみのりは予想外に素直に頭を下げた。
「うん、それはゴメン。だけど私、本当はちゃんと広斗にお願いして、それで研修に旅立とうと思っていて、ずっと準備はしていたの。初めての人間でも分かりやすいように道具を配置して、お世話マニュアルも作って……。それに研修に行く前は、そこに就職するかどうかまだ決めかねていいて……結局自分は仙台に泣いて戻って来るんじゃないかって。夢は夢のままにした方が良いって広斗の所に戻って来るんじゃないかって八割方そう考えていたの。でも行きたい気持ちも勿論あって、だから敢えて勢いを付けるために荷物を整理して……背水の陣のつもりで。だけどずっといるか分からない東京だから、まだウィークリーマンションしか取ってなくて。ペット不可だったし、そんな落ち着かない場所に臆病なうさぎを連れて行けないから、もし本当に研修を終えて本気で再就職したいって思えたなら、その時にあらためてペット可の物件を探そうって。そう考えていたの」
みのりは自嘲気味に嗤った。
「だけど広斗は私を避けまくっていて帰って来ないから、全くそんな話も出来ないし。肝心の広斗と話せないままなのに、風間さんは私の気持ちをグラグラ煽るし、花井さんは宣戦布告を仕掛けて来るし―――で、本当に直前の日、またしても広斗がいつまでも帰って来なくて……寝ないで待っていたら、とうとうぶち切れちゃって……! もう広斗なんか好きにすれば! って思ってマニュアル破って捨てて、代わりに置き書きして予定繰り上げて、ホテルに駆け込んじゃったの……!」
言い切って、ホッと肩を落とすみのりを目にし、苦いものが込み上げる。話し合える最後のチャンスを潰してしまったのは俺なのだ。それとは気付かずに。
「もう今更だけど……さっきも言ったけど、広斗はヨツバを見捨てないって信じてはいたし、忙し過ぎて連絡も躊躇していて……アッと言う間に一週間が経って。やっぱり手紙一つで投げ出して来たのは流石にまずかったなぁって反省して謝らなきゃって思ったの。でも気まずくて連絡できなくて。だけどそこでやけに良い雰囲気の花井さんと広斗を見掛けちゃってね。そこに居合わせた風間さんがしつこく煽るような事を言って来るから―――また頭に血が上っちゃって。勢いで、そのまま東京に戻っちゃった……!」
タハハ、と力なく笑うみのりの表情に、もう俺に対する怒りは無い。
その執着の無さは、俺の心にポッカリと穴が空いたような気分を起こさせた。
「じゃあ今日なんでここに―――そうか」
みのりは『戻らない』と言ったのだ。もう決めたのだ。研修は終わり、彼女は東京で再就職をする。だからここに現れたのだ。
「うん。『別れ話』をしに来ました。それとヨツバのことを話し合おうと思って。まさか―――今度は花井さんと別の女の子を連れ込んでいるとまでは予想していなかったけど。ゴメンね、邪魔しちゃって?」
0
あなたにおすすめの小説
彼の巨大な体に覆われ、満たされ、貪られた——一晩中
桜井ベアトリクス
恋愛
妹を救出するため、一ヶ月かけて死の山脈を越え、影の沼地を泳ぎ、マンティコアとポーカー勝負までした私、ローズ。
やっと辿り着いた先で見たのは——フェイ王の膝の上で甘える妹の姿。
「助けなんていらないわよ?」
は?
しかも運命の光が私と巨漢戦士マキシマスの間で光って、「お前は俺のものだ」宣言。
「片手だけなら……」そう妥協したのに、ワイン一杯で理性が飛んだ。
彼の心臓の音を聞いた瞬間、私から飛びついて、その夜、彼のベッドで戦士のものになった。
私と子供より、夫は幼馴染とその子供のほうが大切でした。
小野 まい
恋愛
結婚記念日のディナーに夫のオスカーは現れない。
「マリアが熱を出したらしい」
駆けつけた先で、オスカーがマリアと息子カイルと楽しげに食事をする姿を妻のエリザが目撃する。
「また裏切られた……」
いつも幼馴染を優先するオスカーに、エリザの不満は限界に達していた。
「あなたは家族よりも幼馴染のほうが大事なのね」
離婚する気持ちが固まっていく。
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
先輩に退部を命じられた僕を励ましてくれたアイドル級美少女の後輩マネージャーを成り行きで家に上げたら、なぜかその後も入り浸るようになった件
桜 偉村
恋愛
みんなと同じようにプレーできなくてもいいんじゃないですか? 先輩には、先輩だけの武器があるんですから——。
後輩マネージャーのその言葉が、彼の人生を変えた。
全国常連の高校サッカー部の三軍に所属していた如月 巧(きさらぎ たくみ)は、自分の能力に限界を感じていた。
練習試合でも敗因となってしまった巧は、三軍キャプテンの武岡(たけおか)に退部を命じられて絶望する。
武岡にとって、巧はチームのお荷物であると同時に、アイドル級美少女マネージャーの白雪 香奈(しらゆき かな)と親しくしている目障りな存在だった。
そのため、自信をなくしている巧を追い込んで退部させ、香奈と距離を置かせようとしたのだ。
そうすれば、香奈は自分のモノになると錯覚していたから。
武岡の思惑通り、巧はサッカー部を辞めようとしていた。そこに現れたのが、香奈だった。
香奈に励まされてサッカーを続ける決意をした巧は、彼女のアドバイスのおかげもあり、だんだんとその才能を開花させていく。
一方、巧が成り行きで香奈を家に招いたのをきっかけに、二人の距離も縮み始める。
しかし、退部するどころか活躍し出した巧にフラストレーションを溜めていた武岡が、それを静観するはずもなく——。
「これは警告だよ」
「勘違いしないんでしょ?」
「僕がサッカーを続けられたのは、君のおかげだから」
「仲が良いだけの先輩に、あんなことまですると思ってたんですか?」
先輩×後輩のじれったくも甘い関係が好きな方、スカッとする展開が好きな方は、ぜひこの物語をお楽しみください!
※基本は一途ですが、メインヒロイン以外との絡みも多少あります。
※本作品は小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
王弟が愛した娘 —音に響く運命—
Aster22
恋愛
弟を探す旅の途中、身分を隠して村で薬師として生きていたセラは、
ハープの音に宿る才を、名も知らぬ貴族の青年――王弟レオに見初められる。
互いの立場を知らぬまま距離を縮めていく二人。
だが、ある事件をきっかけに、セラは彼の屋敷で侍女として働くことになり、
知らず知らずのうちに国を巻き込む陰謀へと引き寄せられていく。
人の生まれは変えられない。
それでも、何を望み、何を選ぶのかは、自分で決められる。
セラが守ろうとするものは、弟か、才か、それとも――
キャラ設定・世界観などはこちら
↓
https://kakuyomu.jp/my/news/822139840619212578
悪役令嬢と誤解され冷遇されていたのに、目覚めたら夫が豹変して求愛してくるのですが?
いりん
恋愛
初恋の人と結婚できたーー
これから幸せに2人で暮らしていける…そう思ったのに。
「私は夫としての務めを果たすつもりはない。」
「君を好きになることはない。必要以上に話し掛けないでくれ」
冷たく拒絶され、離婚届けを取り寄せた。
あと2週間で届くーーそうしたら、解放してあげよう。
ショックで熱をだし寝込むこと1週間。
目覚めると夫がなぜか豹変していて…!?
「君から話し掛けてくれないのか?」
「もう君が隣にいないのは考えられない」
無口不器用夫×優しい鈍感妻
すれ違いから始まる両片思いストーリー
魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました【完結】
iru
恋愛
第19回 恋愛小説大賞エントリーしています。ぜひ1票お願いします。
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。
両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。
両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。
しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。
魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。
自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。
一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。
初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。
恋人になりたいが、年上で雇い主。
もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。
そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。
そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。
レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか?
両片思いのすれ違いのお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる