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捕まった後のお話
6.起きました。 <亀田>
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「腹減ったな」
「はい」
「何か食べたいものあるか?」
俺はベッドの上に体を起こし、大谷に尋ねた。大谷は何故か布団に寝そべったままキッチリと肩まで上掛けを掛け、パチパチと瞬きを繰り返している。
「……どうした?起きないのか?」
「えっと、先に……先に課長、部屋を出てください」
「は?」
布団から顔だけ出した状態の大谷は、顔を真っ赤にしていた。俺は彼女の言っている意味が分からず思わず聞き返してしまう。
「そのっ……恥ずかしいから……先に着替えて行ってください。課長が部屋を出てから、着替えますから」
「別に今一緒に着替えれば良いだろ、『恥ずかしい』ってさっきはもっと……」
「わぁあ!駄目!駄目です!素面でお見せできる代物では無いですからっ……」
狼狽える大谷の思考が心底理解出来なくて、俺は首を傾げた。さっきまでもっと恥ずかしい事もしたし、色んな所も見せてくれたと言うのに今更だと思ったのだ。それに普段露出の多い服を滅多に着ない大谷だが、一旦それをつるんと剥いてみると、何ともモチモチと滑らかで透明感のある白い肌が現れて溜息が出るくらい綺麗だと思う。むしろ俺は普段からもっと目にしたいくらいだが―――いや、職場では今まで通りで良いかな。普段は他の派遣の子と一線を画して古風なくらい守りが堅いのが……良いんだよな。それに他の男どもの目にはあまり晒したくない。
付き合っている女性に対して、そんな勝手な独占欲を抱いたのは初めての事だった。俺って結構嫉妬深かったたんだな……と、少しショックな気持ちになる。まったく、余裕ねーなー……カッコ悪過ぎなこんな本音は、大谷には見せられない。随分年上なのだから、せめて余裕のある頼れる人間だと彼女には思われたいのだ。そんな事を考える時点で十分子供っぽいのだと、頭では分かってはいるのだが……。
「あの、お願いします」
大谷の瞳がウルウルと潤んでいるのを見て、何だか虐めているような気持ちになってしまう。あまり納得は行かないが、大谷に嫌われるのはそもそも本意では無い。
「わかった。ちょっと待ってろ」
俺は頷いて布団から出た。それからベッドの下に落ちている服を拾って身に着けると、俺が剥ぎ取って奪った大谷の衣服を拾い集めてベッドの上に置いた。するとそれを見て大谷は更に真っ赤になった。
「じゃあ、あっち行ってる」
「あ、はい……あの、課長?」
相変わらずぴっちり体を上掛けでラッピングしたままの大谷が、弱々しい声で言った。
「我儘言って、ゴメンなさい……」
その途端、愛しさにキュッと胸が苦しくなった。
ドアの取っ手を握って部屋を出ようとしていた俺は、困ったような表情で弱気を滲ませる大谷に再び歩み寄り、その額にチュッと口付けた。
「気にするな、大丈夫だ。……じゃ、後でな」
「はい」
ホッとした空気を纏った大谷に安堵する。何てことないような表情を取り繕い、俺は部屋を出てダイニングキッチンに戻ったが、顔の皮一枚のその下は大変なことになっていた。
あー本当に……全く。
……大谷が可愛すぎて、困る。
「はい」
「何か食べたいものあるか?」
俺はベッドの上に体を起こし、大谷に尋ねた。大谷は何故か布団に寝そべったままキッチリと肩まで上掛けを掛け、パチパチと瞬きを繰り返している。
「……どうした?起きないのか?」
「えっと、先に……先に課長、部屋を出てください」
「は?」
布団から顔だけ出した状態の大谷は、顔を真っ赤にしていた。俺は彼女の言っている意味が分からず思わず聞き返してしまう。
「そのっ……恥ずかしいから……先に着替えて行ってください。課長が部屋を出てから、着替えますから」
「別に今一緒に着替えれば良いだろ、『恥ずかしい』ってさっきはもっと……」
「わぁあ!駄目!駄目です!素面でお見せできる代物では無いですからっ……」
狼狽える大谷の思考が心底理解出来なくて、俺は首を傾げた。さっきまでもっと恥ずかしい事もしたし、色んな所も見せてくれたと言うのに今更だと思ったのだ。それに普段露出の多い服を滅多に着ない大谷だが、一旦それをつるんと剥いてみると、何ともモチモチと滑らかで透明感のある白い肌が現れて溜息が出るくらい綺麗だと思う。むしろ俺は普段からもっと目にしたいくらいだが―――いや、職場では今まで通りで良いかな。普段は他の派遣の子と一線を画して古風なくらい守りが堅いのが……良いんだよな。それに他の男どもの目にはあまり晒したくない。
付き合っている女性に対して、そんな勝手な独占欲を抱いたのは初めての事だった。俺って結構嫉妬深かったたんだな……と、少しショックな気持ちになる。まったく、余裕ねーなー……カッコ悪過ぎなこんな本音は、大谷には見せられない。随分年上なのだから、せめて余裕のある頼れる人間だと彼女には思われたいのだ。そんな事を考える時点で十分子供っぽいのだと、頭では分かってはいるのだが……。
「あの、お願いします」
大谷の瞳がウルウルと潤んでいるのを見て、何だか虐めているような気持ちになってしまう。あまり納得は行かないが、大谷に嫌われるのはそもそも本意では無い。
「わかった。ちょっと待ってろ」
俺は頷いて布団から出た。それからベッドの下に落ちている服を拾って身に着けると、俺が剥ぎ取って奪った大谷の衣服を拾い集めてベッドの上に置いた。するとそれを見て大谷は更に真っ赤になった。
「じゃあ、あっち行ってる」
「あ、はい……あの、課長?」
相変わらずぴっちり体を上掛けでラッピングしたままの大谷が、弱々しい声で言った。
「我儘言って、ゴメンなさい……」
その途端、愛しさにキュッと胸が苦しくなった。
ドアの取っ手を握って部屋を出ようとしていた俺は、困ったような表情で弱気を滲ませる大谷に再び歩み寄り、その額にチュッと口付けた。
「気にするな、大丈夫だ。……じゃ、後でな」
「はい」
ホッとした空気を纏った大谷に安堵する。何てことないような表情を取り繕い、俺は部屋を出てダイニングキッチンに戻ったが、顔の皮一枚のその下は大変なことになっていた。
あー本当に……全く。
……大谷が可愛すぎて、困る。
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