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31.衝撃の告白
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季節は冬になり、王宮でエドワードの誕生日パーティーが開かれる日が近付いてきた。
俺は次男とはいえ、そろそろ婚約者がいてもおかしくない年頃になってきたので、父や母からパートナーとして誘いたい令嬢はいないのかと手紙で探りを入れられた。
本当はエドワードのパートナーとして出席したいけど、ふたりで話し合った結果、それはさすがに時期尚早だという結論に至ったんだよね。
だから正直に「そのようなご令嬢はいませんし、紹介も不要です」と返事を書いたら、それ以上は何も言ってこなくなった。
エバンス公爵家は兄が継ぐことになってるし、両親も俺に対してそんなに熱心に婚約や結婚の話を勧めようとはしない。
パートナーを選ばなくても特に何も言われない俺と違って、エドワードは学園の卒業パーティーまでには絶対に婚約者を決めないといけないことになってるから大変だ。
婚約者候補の令嬢たちの中からパーティーのパートナーをお選びください、と周囲から圧力をかけられていたらしい。
でも、国王陛下は血統を重視してイザベラ推し、王妃様は言うまでもなくセシリア推しなので、どちらを選んでも角が立つ。
エドワードはその板挟みの状況を利用し、例年通り、誰もパートナーに選ばないことを周囲に認めさせたと言っていた。カッコいい。
そしていよいよ、誕生日パーティー当日がやってきた。
エドワードがパートナーを選ばずにパーティーに参加するので、俺はいつものようにイザベラをエスコートしている。俺たちは双子の兄妹というのもあって、昔からパートナーとしてパーティーに出る機会が多かった。
今夜の俺は深い青色の生地にゴールドの装飾が施された衣装を身にまとい、華やかなレースのクラヴァットを付けている。
イザベラが着てるドレスは俺とお揃いの配色で、ふんわりと優雅に広がる裾が上品で美しい。てっきり首飾りにはエドワードの瞳の色に近いサファイアを選ぶと思ったが、今回はエメラルドにしたようだ。
「新しい首飾り?エメラルドって綺麗で不思議な色をしてるけど、こんなに君に似合うなんて知らなかった。とても素敵だね」
「ありがとうございます、お兄様。そう言っていただけて嬉しいわ。昔はサファイアが好きだったけれど、今はエメラルドが一番好きですの」
そう言って微笑んだイザベラの顔は、ひどく大人びて見えた。
「お兄様。馬車に乗る前に、聞いていただきたいことがありますの」
王都邸を出発する直前、玄関ホールでイザベラがそっと俺の手を取った。
「なぁに?何でも話してごらん」
「私がお兄様とパートナーとしてパーティーにご一緒できるのは、これが最後かもしれませんわ」
「えっ!もしかして、恋人ができたの?」
「はい。実は少し前から、隣国の第四王子であらせられるセバスチャン殿下とお付き合いをさせていただいていたのですが……先日、ぜひ妃に迎えたいとプロポーズされたのです」
「わぁっ、それは素晴らしいね!本当に喜ばしいことだ。おめでとう、イザベラ」
「ふふっ……ありがとう、お兄様。まだ正式なプロポーズをされたわけではないのだけど、私が学園を卒業したら必ず迎えにいくと、誓いを立ててくださったの。この首飾りも、誓いの証として彼からいただいたものです」
俺は嬉しくなって、イザベラを思わず抱きしめてしまった。
セバスチャン殿下か。攻略対象の一人で、少し長めのダークブラウンの髪と深緑色の瞳が印象的な先輩だ。
女好きって噂されてたセバスチャン殿下だけど、最愛の恋人ができてからは女遊びもすっかり落ち着いたと聞いている。
卒業したら迎えにいくという誓いまで立てたってことは、本気でイザベラに惚れてるんだろうな。誓いを立てたら必ずそれを守らなければならないというのは、この世界では全国共通の認識だ。
セバスチャン殿下は大国の王子だし、公爵令嬢のイザベラが嫁ぐ相手として何の問題もないどころか、両国の友好関係をさらに深める契機にもなるだろう。しかも、セバスチャン殿下と純愛の末に結ばれたとなれば、イザベラは断罪されることもないはずだ。
やっぱり大切な家族だし、妹に恋人ができて将来的には隣国に嫁いでいっちゃうって思うと寂しくもなるけど、彼女が愛する人と幸せに生きていてくれるなら俺は大満足だよ。
「君のパートナーになるのもこれが最後かもしれないと思うと、これまで以上に張り切って全力でエスコートしてあげたくなったよ」
「ふふっ、光栄ですわ。ぜひよろしくお願い致します、お兄様」
そんな軽口を叩き合いながら馬車に乗り込み、俺たちは王宮に向かった。
俺は次男とはいえ、そろそろ婚約者がいてもおかしくない年頃になってきたので、父や母からパートナーとして誘いたい令嬢はいないのかと手紙で探りを入れられた。
本当はエドワードのパートナーとして出席したいけど、ふたりで話し合った結果、それはさすがに時期尚早だという結論に至ったんだよね。
だから正直に「そのようなご令嬢はいませんし、紹介も不要です」と返事を書いたら、それ以上は何も言ってこなくなった。
エバンス公爵家は兄が継ぐことになってるし、両親も俺に対してそんなに熱心に婚約や結婚の話を勧めようとはしない。
パートナーを選ばなくても特に何も言われない俺と違って、エドワードは学園の卒業パーティーまでには絶対に婚約者を決めないといけないことになってるから大変だ。
婚約者候補の令嬢たちの中からパーティーのパートナーをお選びください、と周囲から圧力をかけられていたらしい。
でも、国王陛下は血統を重視してイザベラ推し、王妃様は言うまでもなくセシリア推しなので、どちらを選んでも角が立つ。
エドワードはその板挟みの状況を利用し、例年通り、誰もパートナーに選ばないことを周囲に認めさせたと言っていた。カッコいい。
そしていよいよ、誕生日パーティー当日がやってきた。
エドワードがパートナーを選ばずにパーティーに参加するので、俺はいつものようにイザベラをエスコートしている。俺たちは双子の兄妹というのもあって、昔からパートナーとしてパーティーに出る機会が多かった。
今夜の俺は深い青色の生地にゴールドの装飾が施された衣装を身にまとい、華やかなレースのクラヴァットを付けている。
イザベラが着てるドレスは俺とお揃いの配色で、ふんわりと優雅に広がる裾が上品で美しい。てっきり首飾りにはエドワードの瞳の色に近いサファイアを選ぶと思ったが、今回はエメラルドにしたようだ。
「新しい首飾り?エメラルドって綺麗で不思議な色をしてるけど、こんなに君に似合うなんて知らなかった。とても素敵だね」
「ありがとうございます、お兄様。そう言っていただけて嬉しいわ。昔はサファイアが好きだったけれど、今はエメラルドが一番好きですの」
そう言って微笑んだイザベラの顔は、ひどく大人びて見えた。
「お兄様。馬車に乗る前に、聞いていただきたいことがありますの」
王都邸を出発する直前、玄関ホールでイザベラがそっと俺の手を取った。
「なぁに?何でも話してごらん」
「私がお兄様とパートナーとしてパーティーにご一緒できるのは、これが最後かもしれませんわ」
「えっ!もしかして、恋人ができたの?」
「はい。実は少し前から、隣国の第四王子であらせられるセバスチャン殿下とお付き合いをさせていただいていたのですが……先日、ぜひ妃に迎えたいとプロポーズされたのです」
「わぁっ、それは素晴らしいね!本当に喜ばしいことだ。おめでとう、イザベラ」
「ふふっ……ありがとう、お兄様。まだ正式なプロポーズをされたわけではないのだけど、私が学園を卒業したら必ず迎えにいくと、誓いを立ててくださったの。この首飾りも、誓いの証として彼からいただいたものです」
俺は嬉しくなって、イザベラを思わず抱きしめてしまった。
セバスチャン殿下か。攻略対象の一人で、少し長めのダークブラウンの髪と深緑色の瞳が印象的な先輩だ。
女好きって噂されてたセバスチャン殿下だけど、最愛の恋人ができてからは女遊びもすっかり落ち着いたと聞いている。
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セバスチャン殿下は大国の王子だし、公爵令嬢のイザベラが嫁ぐ相手として何の問題もないどころか、両国の友好関係をさらに深める契機にもなるだろう。しかも、セバスチャン殿下と純愛の末に結ばれたとなれば、イザベラは断罪されることもないはずだ。
やっぱり大切な家族だし、妹に恋人ができて将来的には隣国に嫁いでいっちゃうって思うと寂しくもなるけど、彼女が愛する人と幸せに生きていてくれるなら俺は大満足だよ。
「君のパートナーになるのもこれが最後かもしれないと思うと、これまで以上に張り切って全力でエスコートしてあげたくなったよ」
「ふふっ、光栄ですわ。ぜひよろしくお願い致します、お兄様」
そんな軽口を叩き合いながら馬車に乗り込み、俺たちは王宮に向かった。
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