田舎でお見合いしたらギャグだった

コロ星人

文字の大きさ
4 / 18

会って話しました

しおりを挟む
 土曜日になりました。
今日は彼と会う約束をしています。

 先日の失敗から、今回は街の中心部、市役所辺りのカフェで待ち合わせです。

 で、今回は2人きりで会う事になったんです。
先日同席したおば様ズは、前回の失敗の責任を感じたらしく、早々に同席辞退の旨を伝えてきました。

 私としては同席でもよかったんですけどね。
だって、何話して良いかもわかんないし。

 一応、今回の為に再度釣り書きを見て、相手について復習してきました。

 彼ー 

 相原誠さん(現在31歳)は、地元の国立大の教育学部を卒業後、市内の小学校の先生になった人で、ご両親も小学校の先生をしている先生一家らしいです。
 どうもご結婚されているお姉さんが2人いるようですね。
(小姑が2匹いるのか…私大丈夫かな?まぁ、まだ結婚するって決まったわけじゃないし、気にする必要はないか)

 
 今日も自分の車で行くつもりだったんだけど、出来れば公共交通機関でお願いしますと事前に指定された為、仕方なく久し振りにバスに乗りましたよ。
 でも、先日彼に会った時には殆ど横顔しか見てないし、待ち合わせの場所に行っても、彼の事がわからないかもしれないなんて、ちょっと心配だったんですよね。

 バスの時間もあり、待ち合わせの時間より15分程早く着いてしまいました。
 約束したカフェに行き、思わずキョロキョロ。

 すると、私に向かって手をあげる男性が。
たぶん、彼だと思います。

 彼の座るテーブルに行くと、彼が立ち上がり挨拶をしてきました。

「ようこそおいでくださいました。どうぞお座りください。先日は、大変な失態をしてしまい、申し訳けございませんでした。貴女にはもう二度と会えないかもしれないと思ってたんですよ。またお会いできる機会を与えていただきまして、ありがとうございます。今日はたくさんお話ししましょう」

 そう言って、彼、誠さんは穏やかに微笑み、静かに椅子に座りました。

 初めて彼と会話しましたよ。

 それでわかった事。

 彼は子供とは普通に話せるらしいのですが、大人の女性に対しては苦手で、殆ど話せなくなるのだそうです。
「なので、未だに独身なんですよ」
 と言って笑いました。
参観日とか懇談会とか、大変そうですね。
お察しします。

「でも今回は、なけなしの勇気を振り絞って貴女に会いたいとお願いしたんですよ」

 彼は所謂ロールキャベツ男子かもしれません。

 そうです。
一見草食系に見せかけて、実は肉食系とか言う人種ですよ。

 その後直ぐにカフェを出て、彼の車に乗って小洒落た創作料理の店に行き、先日の780円のうどんの仇を取るべく、美味しい料理に舌鼓を打ちました。

 大変美味しゅうございました。

 帰りは彼が車で私の自宅まで送ってくれました。

 さよならを言おうと思って彼に微笑みかけると、真剣な目をした彼がいました。

「七海さん、俺…。あ、僕と一緒にいる未来を真剣に考えてもらえませんか?」


 その後、私達は半年の交際の後に結婚しました。
勿論、自宅は狸と猿の出る湖のほとりではなく、賑やかな駅前マンションです。
 今では2人の息子にも恵まれ、息子が高校生になった時に、私達夫婦の馴れ初めを笑い話として話しました。
 
「お母さん達、マジ?それ、ウケるんだけど」

 あの後わかった事。
彼、誠さんは、閉店した喫茶店の前で閉店のお知らせを読んでいる私を見て、一目惚れしてしまったのだそうです。

 780円のうどんにも負けなかった私の魅力に乾杯!

お後がよろしいようで
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

冷遇王妃はときめかない

あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。 だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。

石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。 実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。 そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。 血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。 この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。 扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。

夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い

青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。 神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。 もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。 生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。 過去世と同じ轍を踏みたくない……

別に要りませんけど?

ユウキ
恋愛
「お前を愛することは無い!」 そう言ったのは、今日結婚して私の夫となったネイサンだ。夫婦の寝室、これから初夜をという時に投げつけられた言葉に、私は素直に返事をした。 「……別に要りませんけど?」 ※Rに触れる様な部分は有りませんが、情事を指す言葉が出ますので念のため。 ※なろうでも掲載中

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

つまらない妃と呼ばれた日

柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。 舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。 さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。 リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。 ――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。

処理中です...