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プロローグ
公爵様はチャラ男です
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「よう、探したぜ。まぁ、お前の場合はすぐにわかるけどな」
そう言いながら、男は美女に囲まれるイケメンに手をあげた。イケメンは両手に女を二人ずつまとわりつかせ、その他にも、その胸にもたれかかる女が一人、背に縋る女がまた一人。見るからに暑苦しい中で何やら囁いている。ただしこのイケメンは金を持っているのでジゴロではない。が、見るからに女誑しの感は否めない
「ああ、レオか。久しぶりだね。正直、こんな所にいても疲れるだけで、時間の無駄なんだけどね~。まあ、友人の顔を立てるくらいの気配りはできるから心配しなくてもいいよ…。それよりも今日はいつにも増して参加者が多くないか?あ!君達、ちょっと彼を通してあげて?」
男は自身に纏わり付いている以外の取り巻きの女達に友人を通すよう指示する
「ああ、お前も懲りもせず相変わらずだな。それと今日、騒がしい理由はあれだよ」
友人のレオは小さく顎をしゃくって、アーサーに人だかりの中で談笑をする男女のカップルを暗に指し示す
「見ない顔だな~」
「男の方は今をときめくテニス界のスーパースター、ユーゴ・シュミット。で、隣にいる美女がその妹のエマだ。実はシュミットって名は偽名じゃないかっていう、もっぱらの噂だ。妹のエマは、ユーゴの試合には必ず応援に来ていて、それをめざとく見つけたTVがユーゴの恋人ではないかと騒ぎたてたんだが、その後妹だとわかり、逆に世界の妹だなんて言われて、兄のユーゴより有名になっちゃったようでさ。今じゃアイドル並みの人気者だよ」
熱く語り始めたレオを、アーサーが胡乱な目で見ている
「今日は、明後日からこの国で試合があるってんで、このパーティに招待されたらしくてな。それでこの騒ぎさ」
「ふ~ん、ま、俺は庶民には興味はないからな。今日だって高位貴族のパーティだって言うから来てみれば、このザマだよ。この子ら、どこからか招待状をかっさらって来てるんだよね。おっと、君どこ触ってんの!俺から離れて!」
「あん。アーサー様のいけず。ちょっと当たっただけなのに」
「えっ!当たっただけだって?でもそこは仮にも貴族の淑女が触っていいところじゃないよ?当たっただけで、妊娠したとか言って結婚を迫ってくるんだろうけどさぁ。でも、残念だね。俺の行動は全てビデオで記録されてるから、君達が何と言ってこようと無駄だよ。ほら、あそことあそこにカメラがある。見える?わかったら諦めて俺から離れようね~」
「もう、アーサー様の意地悪!でも、そんなことじゃぁメルは負けないからぁ。メルはアーサー様のものですぅ。今日はお部屋もとってあるのぉ」
メルと名のった女が、アーサーにしなだれ掛かり、キスをしようとその身を伸び上がらせる
アーサーが近くにいた秘書に顎で指示をだすと、その女(メル)は引きずられて強制退場させられた。アーサーはこの女達と絶対にキスをすることはない。口移しで媚薬や眠り薬などを飲まされる可能性があるからだ。公爵としては当たり前なのだが、なんとしてもアーサーとベッドを供にしたい女達にはさぞかし無念であろう
「アーサー様、ご機嫌をなおして?私が入れたお酒でも飲んで、気持ちよくなりましょ?」
メルの代わり胸にしなだれかかってきた別の女が酒の入ったグラスを差し出す
すると急にアーサーが纏うオーラが冷気を発するようになる
アーサーが目配りするのを見た従者らしき男が側にやってくると、女から手渡されたグラスを受け取って、代わりに違うグラスを手渡した。同じようにアーサーは女達から手渡された飲み物や食べ物を口にすることはない。やはり同じように媚薬や眠り薬などが混ざっている可能性があるからだ
「君、俺に何を飲ませたかったのかな?あのね、君達に言っておく。俺は君達が周りにいる分には拘らないけどね。それ以上を望むなら排除するよ。それができないようなら、即刻この場から出て行ってくれるかな?それからレオ、そんな庶民の話は俺には全く関係のない情報だね。興味あるんなら、君こそあっちに行っていいよ 」
「はいはい。結婚するなら大貴族か王族に限る。って家訓だっけ?公爵様も大変だな。君等も男爵家あたりじゃ望みはないよ。涙ぐましい努力はやめて早くどっかに行った方がいいんじゃない?じゃ、俺はエマのご機嫌伺いにでも行ってくるかな。俺は庶民でも大丈夫だから気楽なもんさ。じゃぁな」
レオはアーサーの肩をポンポンと叩くとその場を離れていった
アーサーはレオの後ろ姿を見送ってから、手元のグラスを傾けた
あんな騒ぎがあったにも関わらず、依然アーサーは取り巻きの女達に取り囲まれている。あれくらいの脅しでは全く怯む様子もない
ここにいるのは本来なら今日のパーティには招待されないはずの下位貴族の令嬢ばかりだ。彼女らは公爵家の財産を目当てに何としてもアーサーの子を身籠りたい。それは叶わずとも何とか一緒に夜を過ごすだけでいい。既成事実は無くとも子供ができたと言い切ればいいのだから。この女達はそんな邪な思惑を抱えたもの達の集団なのである。正直迷惑なのだが、排除しても排除してもどこからか湧いてくるので、アーサーはもう殆ど諦めて、周りにたむろするだけならとそのままにしている。今夜はやけにその集団が煩い。相手にするのも飽きて来たアーサーは、ふと1ヶ月前に王城に呼ばれた時の事を思い出した
この国の国王は、アーサーの大伯父に当たる。
アーサーの祖父が国王の弟で、若くしてヨーク家に婿入りしてきたのだ。現在のアーサーは若き公爵家の当主であり、ヨーク財閥の総帥であり、そして大学院生でもある超多忙な人間なのだが、こうした国王からの呼び出しには、何をさておき応じる事にしている。しかし、その日に限って呼ばれたのは国王の私室だった
「アーサー・ド・ヨーク参りました。我が王におかれましては……」
「ああ、もうそんな挨拶はよい。アーサー、今日は急に呼び出してすまんな。それに今日は国王ではなく、お前の大伯父として話をしたいと思っておるのだが良いか?」
「我が王がそれを望まれるなら、いかようにも」
「まあ、そう硬くならずとも良いではないか。近う、近う」
「はい」
部屋の入り口で、立ったまま挨拶を交わしたアーサーは、国王からの言葉に数歩前に進むと、促されてそこにあるソファーに腰掛けた
「アーサー、まずはこの写真を見てくれるか?あ、残念ながらこれを撮った時に花粉症が酷かったらしくてなぁ、生憎これしかないんじゃが」
言われて差し出された写真を見ると、そこには瓶底眼鏡にマスク姿の女性の姿があった。しかし、これではどんな顔の女性なのかわからない
「この子がなぁ、フランツ王国に嫁いで行った儂の妹の孫なんじゃが、これが本当に可愛い子なんじゃ。妹のソフィアの自慢の孫でなあ。いや、可愛いだけじゃなくて、気立てもいいし頭も良いときた、とにかく良い子なんじゃ」
「はあ ……」
「その子がな、今度我が国の大学に留学してくる事になってな。どうやらそれが其方が通う大学らしいんじゃよ。いや、両親もソフィアも留学には反対したんじゃが、何せ聞く耳を持ってくれんでなあ。まあ、このあたりは母親のシャーロットそっくりなんじゃが……おっと、話がそれてしもうたな。それで、心配性のソフィアのたっての頼みで、同じ大学の其方にこの子の周りの警護をお願いしたいと思うてな、もうソフィアに伝えてあるんじゃが、どうじゃ?」
「どうじゃ?ってもうソフィア様には大丈夫だと伝えてあるのでしょう?私は大学生ではなく大学院生なのですが……はぁ……まぁ…なんとかしましょう」
アーサーはこの降って湧いたようなやっかいごとに思わず頭を抱えた
「おお!引き受けてくれるか⁉︎」
「はぁ……断れそうにありませんし…」
「流石、ヨーク家当主じゃ。そ、そうじゃ!思い出した!其方、まだ婚約者も居らぬと言うではないか!どうじゃ、この子ならヨーク家の家訓も楽々クリアするサラブレッドぞ。この子が我が国におる間に、しっかり口説き落としてみるのも悪くないぞ。二人が結婚となればソフィアも喜ぶでな。まぁ、其方さえ気に入れば良いだけの話なんじゃが、どうかの?とりあえず、会うて話をしてみると良い。では吉報を楽しみにしておるでな」
我に返ったアーサーは、その後国王からちらっと聞いた話を思い出した
ーー そう言えば、大学二年生に編入するとか言ってたなあ。そろそろ入学する時期だな。何とか時間を絞り出さなければならないか……面倒臭いなぁ……。果たしてどうしたもんかな ーー
アーサーは改めて頭を抱えた
ーー 可愛い子って、多分親戚の贔屓目のゆるゆる評価だろうし、あまり期待せずに適当にやるか ーー
そう考えをまとめると、アーサーは追いすがる邪魔な女達を振り切ってパーティを後にした
そう言いながら、男は美女に囲まれるイケメンに手をあげた。イケメンは両手に女を二人ずつまとわりつかせ、その他にも、その胸にもたれかかる女が一人、背に縋る女がまた一人。見るからに暑苦しい中で何やら囁いている。ただしこのイケメンは金を持っているのでジゴロではない。が、見るからに女誑しの感は否めない
「ああ、レオか。久しぶりだね。正直、こんな所にいても疲れるだけで、時間の無駄なんだけどね~。まあ、友人の顔を立てるくらいの気配りはできるから心配しなくてもいいよ…。それよりも今日はいつにも増して参加者が多くないか?あ!君達、ちょっと彼を通してあげて?」
男は自身に纏わり付いている以外の取り巻きの女達に友人を通すよう指示する
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「男の方は今をときめくテニス界のスーパースター、ユーゴ・シュミット。で、隣にいる美女がその妹のエマだ。実はシュミットって名は偽名じゃないかっていう、もっぱらの噂だ。妹のエマは、ユーゴの試合には必ず応援に来ていて、それをめざとく見つけたTVがユーゴの恋人ではないかと騒ぎたてたんだが、その後妹だとわかり、逆に世界の妹だなんて言われて、兄のユーゴより有名になっちゃったようでさ。今じゃアイドル並みの人気者だよ」
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「今日は、明後日からこの国で試合があるってんで、このパーティに招待されたらしくてな。それでこの騒ぎさ」
「ふ~ん、ま、俺は庶民には興味はないからな。今日だって高位貴族のパーティだって言うから来てみれば、このザマだよ。この子ら、どこからか招待状をかっさらって来てるんだよね。おっと、君どこ触ってんの!俺から離れて!」
「あん。アーサー様のいけず。ちょっと当たっただけなのに」
「えっ!当たっただけだって?でもそこは仮にも貴族の淑女が触っていいところじゃないよ?当たっただけで、妊娠したとか言って結婚を迫ってくるんだろうけどさぁ。でも、残念だね。俺の行動は全てビデオで記録されてるから、君達が何と言ってこようと無駄だよ。ほら、あそことあそこにカメラがある。見える?わかったら諦めて俺から離れようね~」
「もう、アーサー様の意地悪!でも、そんなことじゃぁメルは負けないからぁ。メルはアーサー様のものですぅ。今日はお部屋もとってあるのぉ」
メルと名のった女が、アーサーにしなだれ掛かり、キスをしようとその身を伸び上がらせる
アーサーが近くにいた秘書に顎で指示をだすと、その女(メル)は引きずられて強制退場させられた。アーサーはこの女達と絶対にキスをすることはない。口移しで媚薬や眠り薬などを飲まされる可能性があるからだ。公爵としては当たり前なのだが、なんとしてもアーサーとベッドを供にしたい女達にはさぞかし無念であろう
「アーサー様、ご機嫌をなおして?私が入れたお酒でも飲んで、気持ちよくなりましょ?」
メルの代わり胸にしなだれかかってきた別の女が酒の入ったグラスを差し出す
すると急にアーサーが纏うオーラが冷気を発するようになる
アーサーが目配りするのを見た従者らしき男が側にやってくると、女から手渡されたグラスを受け取って、代わりに違うグラスを手渡した。同じようにアーサーは女達から手渡された飲み物や食べ物を口にすることはない。やはり同じように媚薬や眠り薬などが混ざっている可能性があるからだ
「君、俺に何を飲ませたかったのかな?あのね、君達に言っておく。俺は君達が周りにいる分には拘らないけどね。それ以上を望むなら排除するよ。それができないようなら、即刻この場から出て行ってくれるかな?それからレオ、そんな庶民の話は俺には全く関係のない情報だね。興味あるんなら、君こそあっちに行っていいよ 」
「はいはい。結婚するなら大貴族か王族に限る。って家訓だっけ?公爵様も大変だな。君等も男爵家あたりじゃ望みはないよ。涙ぐましい努力はやめて早くどっかに行った方がいいんじゃない?じゃ、俺はエマのご機嫌伺いにでも行ってくるかな。俺は庶民でも大丈夫だから気楽なもんさ。じゃぁな」
レオはアーサーの肩をポンポンと叩くとその場を離れていった
アーサーはレオの後ろ姿を見送ってから、手元のグラスを傾けた
あんな騒ぎがあったにも関わらず、依然アーサーは取り巻きの女達に取り囲まれている。あれくらいの脅しでは全く怯む様子もない
ここにいるのは本来なら今日のパーティには招待されないはずの下位貴族の令嬢ばかりだ。彼女らは公爵家の財産を目当てに何としてもアーサーの子を身籠りたい。それは叶わずとも何とか一緒に夜を過ごすだけでいい。既成事実は無くとも子供ができたと言い切ればいいのだから。この女達はそんな邪な思惑を抱えたもの達の集団なのである。正直迷惑なのだが、排除しても排除してもどこからか湧いてくるので、アーサーはもう殆ど諦めて、周りにたむろするだけならとそのままにしている。今夜はやけにその集団が煩い。相手にするのも飽きて来たアーサーは、ふと1ヶ月前に王城に呼ばれた時の事を思い出した
この国の国王は、アーサーの大伯父に当たる。
アーサーの祖父が国王の弟で、若くしてヨーク家に婿入りしてきたのだ。現在のアーサーは若き公爵家の当主であり、ヨーク財閥の総帥であり、そして大学院生でもある超多忙な人間なのだが、こうした国王からの呼び出しには、何をさておき応じる事にしている。しかし、その日に限って呼ばれたのは国王の私室だった
「アーサー・ド・ヨーク参りました。我が王におかれましては……」
「ああ、もうそんな挨拶はよい。アーサー、今日は急に呼び出してすまんな。それに今日は国王ではなく、お前の大伯父として話をしたいと思っておるのだが良いか?」
「我が王がそれを望まれるなら、いかようにも」
「まあ、そう硬くならずとも良いではないか。近う、近う」
「はい」
部屋の入り口で、立ったまま挨拶を交わしたアーサーは、国王からの言葉に数歩前に進むと、促されてそこにあるソファーに腰掛けた
「アーサー、まずはこの写真を見てくれるか?あ、残念ながらこれを撮った時に花粉症が酷かったらしくてなぁ、生憎これしかないんじゃが」
言われて差し出された写真を見ると、そこには瓶底眼鏡にマスク姿の女性の姿があった。しかし、これではどんな顔の女性なのかわからない
「この子がなぁ、フランツ王国に嫁いで行った儂の妹の孫なんじゃが、これが本当に可愛い子なんじゃ。妹のソフィアの自慢の孫でなあ。いや、可愛いだけじゃなくて、気立てもいいし頭も良いときた、とにかく良い子なんじゃ」
「はあ ……」
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「どうじゃ?ってもうソフィア様には大丈夫だと伝えてあるのでしょう?私は大学生ではなく大学院生なのですが……はぁ……まぁ…なんとかしましょう」
アーサーはこの降って湧いたようなやっかいごとに思わず頭を抱えた
「おお!引き受けてくれるか⁉︎」
「はぁ……断れそうにありませんし…」
「流石、ヨーク家当主じゃ。そ、そうじゃ!思い出した!其方、まだ婚約者も居らぬと言うではないか!どうじゃ、この子ならヨーク家の家訓も楽々クリアするサラブレッドぞ。この子が我が国におる間に、しっかり口説き落としてみるのも悪くないぞ。二人が結婚となればソフィアも喜ぶでな。まぁ、其方さえ気に入れば良いだけの話なんじゃが、どうかの?とりあえず、会うて話をしてみると良い。では吉報を楽しみにしておるでな」
我に返ったアーサーは、その後国王からちらっと聞いた話を思い出した
ーー そう言えば、大学二年生に編入するとか言ってたなあ。そろそろ入学する時期だな。何とか時間を絞り出さなければならないか……面倒臭いなぁ……。果たしてどうしたもんかな ーー
アーサーは改めて頭を抱えた
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