何者にも成れなかった者の成れの果て

Olivia

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空の見え方

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絵「あ、天使のはしご」

雲の切れ間から一筋の光がさしている



文「ほんとだ」

絵「光のコントラストがあるからきれいに見える」

文「なるほどね、絵を描く人にはそう見るんだ?」

絵「ん?君は」

文「ん、天使がお迎えにくるな・・・って」

絵「はぁ?」

文「自分で天使のはしごっていったでしょう?」

絵「うん」

文「あの光が降りたところに亡くなった人がいて天使が迎えに来るって話があるの」

絵「なるほど、あまりいい表現じゃないんだね」

文「天使と死神は同じだからね」

絵「・・・なるほど、二人ともお迎えが仕事か」

文「光景でそんなことを考えたりはする」

絵「空の見え方ね・・・」

文「でも、あなたってよく空を見てるよね」

絵「コンクリートの地面と壁を見てもつまらないでしょう?」

文「・・・それはそうだね」

絵「流れ星って何回くらい見たことある?」

文「・・・1回だけかな」

絵「そう、私は5回か6回くらい・・・もっとだったかな」

文「ははは、そんなに?」

絵「うん、そんなに」

文「得した気分になる?」

絵「普段は見ないからね・・・一番はっきり見えたのは黒い空が一瞬で白く切れたように見えたことがあってね」

文「へぇ・・・そう見えるんだ」

絵「アニメやドラマの流れ星みたいな感じではないね」

文「そっか」

絵「あ、はしごが消えた」
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