上 下
4 / 18

楓と合流

しおりを挟む
ゲームをやめて数分後、楓から連絡が来た。

{ごめん、結構時間かかっちゃった}
{今から入るけどまだやってる?}

タイミングが悪い!とりあえず返信しないと。
{ついさっき辞めたところ}
{チュートリアルはもう終わらせといた}
{1時間後くらいにもう1回入るから、先チュートリアル終わらせといて~}
返信後直ぐ返事がきた。
{了解~}
1時間で俺は、食事と入浴を済ませ、再びログインした。

「えーと、楓は?」
フレンド欄から楓を探そうと思ったら、パーティー申請が飛んできた。

「申請飛ばすのが早いよ、監視してた?」

「そんなわけないでしょ!たまたまよ、!!」

たまたまにしては、早すぎるだろ...

「そんな事より、どうよ!私のキャラクター!」
楓は自身あり気に、キャラクターを見せてきた。

「銃剣士か、遠距離やりたいって言ってたから、てっきりガンナー辺りを選ぶと思ってた」

「私も最初はそのつもりだったんだけどね、距離詰められた時、銃や弓だけじゃしんどいなーと思って、それより!タイガはちゃんとタンクにしてくれた?」

やっぱりその話になるか。隠してもどーせバレるし、ここは話しておこう。
「実はな、タンクはタンクなんだけど...」

俺は、自分の職業の事を濁しながら話した。

「えー!!タイガのとこに赤文字が出たの!?しかもそれ選んじゃったんだ」

「しょうがないだろ、この世界で一人だけの職業なんて、選ばないほうがおかしいだろ!」

「じゃあ、誰が私を護ってくれるのよ!タンク無しの後衛ってかなりキツいんだからね!」

「それは大丈夫、一応カバースキルあったから」

「でも、盾無いんでしょ?盾以外に何で攻撃を受け止めるのよ」

「見てからのお楽しみ的な?」

「何が「的な?」よ!」

納得がいってない様子だったので、話を切り替えた。
「ところで、プレイヤーネームって何にしたんだよ?俺はいつも通りだけど楓のは知らないし」
「私が楓だから『もみじ』よ」
シンプルな名前だ事...
「なに?文句あんの?」
「いえ、何も!」
怒らせたら怖いんだよな楓
「そ、それより、チュートリアルのボスよく倒せたな」
「タイガ、ホブゴブリンに苦戦してたの?あんなの、直ぐ倒せるじゃない!」
「もしかして、ステータス振り忘れてるんじゃないの?」

そう思えば、忘れてたな...

あれ?今なんて?

「もみじさん、さっきなんて言った?」

「えっ?ステータス振って戦ったら簡単だった?」

「違う、何と戦ったって?」

「ホブゴブリンのこと?」

ホブゴブリン?俺が戦ったのは鬼だぞ、何か条件があるのか?
話がややこしくなるから、仮面のことは黙っておこう。

「そんなこと聞くって事は、タイガは違ったの?」
「え、あぁ...俺は鬼だったよ」

「鬼!?あんたとんでもない敵引き当てたわね」
楓は爆笑しながら言った。
「で、強かったの?」

「強いってレベルじゃなかったよ、多分攻撃が直撃すれば即死だと思う、掠っただけでHPは3分の1も、もっていかれたし...」

まぁ、ステータス振ってなかった俺も悪いんだけどな。

「ただ、俺の攻撃も信じられないほど高火力だったから、何とか倒せたよ」
その分クールタイム長かったけど...
「ふーん、倒せたんだぁ」

やばい、せっかく治ってきた機嫌がまた悪くなったか?

「と、とりあえずこれからどうする?お互いの強さを確認しに、フィールドに出てみるか?」

「いわね!私の戦い方を把握してもらいたいし、それに!EX職業の強さも見たいしね!っとその前に、弾薬の補充だけしていい?残り少なくてさー」

よかった怒ってないみたいだ、それにしても買い足すほどって、どんだけ撃ったんだよ。

「俺は、街の出入り口で待ってるよ」
「オッケー、買い終わったら直ぐ行くね!」

少し調べたいこともあったが、終わってから調べる事にしよう。
しおりを挟む

処理中です...