125 / 126
物語の終わり
第85話 結婚 A
しおりを挟む
レトナーク平原の決戦から、十年が経過した。
リーズラグド王都では戦勝十周年を記念して、今年は十日間のお祭り期間を設けて、盛大に祝うことになっている。
そのお祭りの最後に、俺とソフィの結婚式を挙る予定だ。
内乱や破壊神が暴れた後の復興作業、他国との戦争などが立て続けに起こり、なかなか祝い事が出来ずに、タイミングを逃して式を挙げ損ねていた。
破壊神と戦う前にプロポーズしてから、かなり時間が経っている。
彼女との間にはこの十年で、すでに二人の子供が誕生していて、私生活も一緒にいることが多くなった。
式を挙げていないだけで、もう結婚している様なものだし、二人とも結婚式には拘りは無かったが、立場上、お披露目しない訳にはいかない。
そして俺は――
どうせやるなら盛大に、そして国中から祝福される催しにしたかった。それでこの十周年の戦勝記念と、併せて行うことにしたのだ。
国中が浮かれているタイミングでの、王子の結婚である。
否が応にも盛り上がる。
祝福ムードで、結婚式が出来るだろう。
俺は王城にある、見晴らしの良い自分の部屋から、城下を見渡す。
城に近い貴族街は流石に落ち着いているが、平民が多く暮らすエリアは連日大盛り上がりだ。
この国は景気が良い。
祝い事がある日は、特に賑やかだ。
俺は転生してから戦うことがメインで、これといって前世の記憶を活かしてはこなかったが、戦争が終わってからは国の方針として、減税政策に取り組んだ。
前世の歴史で有名な減税政策と言えば、織田信長の楽市楽座だ。
それを真似た。
この世界でも宗教勢力は色々と理由をつけて金を徴収していたが、その大部分を改めさせた。
商売をする場合は税金以外にも、宗教勢力にお布施を納めなければいけなかったりした。宗教勢力は他にも、通行料などを取っていたりもした。
いわゆる『みかじめ料』のようなものだ。
その既得権益を大幅に縮小、もしくは廃止した。
俺は細部に口出しはしなかったが、ローレインを筆頭に出来る奴に腕を振るって貰った。
信長はそれで、宗教勢力との全面戦争となった。
俺の場合も神殿勢力からの反発はあったが、戦争に発展することは無かった。
神殿勢力はすでに力を低下させていたし、主要な勢力はローレインの支配下にあった。俺が戦争で活躍したこともあり、表立って逆らう勢力は無かった。
それ以外には、為替手形や株式による資金集め、先物取引などの考え方を、ロザリアやローレインに話して、この国の現状に合わせて体系化して貰った。
俺のおぼろげな知識からでも、優秀な彼女たちは制度を理解して、実用化してくれている。
宗教勢力をターゲットにした減税政策が功を奏して、リーズラグドの経済は好調で、他国との貿易も盛んになった。
かつて戦争した西の大国チャルズコートとの関係は、今では良好で貿易も盛んになっている。
二大国の間にあるレトナーク平原の国々も、恩恵に預かり潤っている。
北の大国とはいまでも疎遠で、その属国は時々南下してきて、その度に小競り合いが起こっている。
東のゾポンドートは魔物の森を切り開き。開墾作業を進めている。
南のダルフォルネは俺の手を離れ、先代の甥が後を継いで治めている。国境を接するピレンゾルは、国が崩壊して四つの小国に別れて、その内の一つが消滅した。
消滅したのはリーズラグドと接する南の地域で、いまでは人の住めない荒野となっている。
そのため、国境付近に発生した魔物を間引きする為に、ダルフォルネ領の兵士が国境のから出て、巡回して定期的に魔物退治をしている。
戦闘訓練に丁度いいので、いまでは軍隊の恒例行事となっている。
リーズラグド王都では戦勝十周年を記念して、今年は十日間のお祭り期間を設けて、盛大に祝うことになっている。
そのお祭りの最後に、俺とソフィの結婚式を挙る予定だ。
内乱や破壊神が暴れた後の復興作業、他国との戦争などが立て続けに起こり、なかなか祝い事が出来ずに、タイミングを逃して式を挙げ損ねていた。
破壊神と戦う前にプロポーズしてから、かなり時間が経っている。
彼女との間にはこの十年で、すでに二人の子供が誕生していて、私生活も一緒にいることが多くなった。
式を挙げていないだけで、もう結婚している様なものだし、二人とも結婚式には拘りは無かったが、立場上、お披露目しない訳にはいかない。
そして俺は――
どうせやるなら盛大に、そして国中から祝福される催しにしたかった。それでこの十周年の戦勝記念と、併せて行うことにしたのだ。
国中が浮かれているタイミングでの、王子の結婚である。
否が応にも盛り上がる。
祝福ムードで、結婚式が出来るだろう。
俺は王城にある、見晴らしの良い自分の部屋から、城下を見渡す。
城に近い貴族街は流石に落ち着いているが、平民が多く暮らすエリアは連日大盛り上がりだ。
この国は景気が良い。
祝い事がある日は、特に賑やかだ。
俺は転生してから戦うことがメインで、これといって前世の記憶を活かしてはこなかったが、戦争が終わってからは国の方針として、減税政策に取り組んだ。
前世の歴史で有名な減税政策と言えば、織田信長の楽市楽座だ。
それを真似た。
この世界でも宗教勢力は色々と理由をつけて金を徴収していたが、その大部分を改めさせた。
商売をする場合は税金以外にも、宗教勢力にお布施を納めなければいけなかったりした。宗教勢力は他にも、通行料などを取っていたりもした。
いわゆる『みかじめ料』のようなものだ。
その既得権益を大幅に縮小、もしくは廃止した。
俺は細部に口出しはしなかったが、ローレインを筆頭に出来る奴に腕を振るって貰った。
信長はそれで、宗教勢力との全面戦争となった。
俺の場合も神殿勢力からの反発はあったが、戦争に発展することは無かった。
神殿勢力はすでに力を低下させていたし、主要な勢力はローレインの支配下にあった。俺が戦争で活躍したこともあり、表立って逆らう勢力は無かった。
それ以外には、為替手形や株式による資金集め、先物取引などの考え方を、ロザリアやローレインに話して、この国の現状に合わせて体系化して貰った。
俺のおぼろげな知識からでも、優秀な彼女たちは制度を理解して、実用化してくれている。
宗教勢力をターゲットにした減税政策が功を奏して、リーズラグドの経済は好調で、他国との貿易も盛んになった。
かつて戦争した西の大国チャルズコートとの関係は、今では良好で貿易も盛んになっている。
二大国の間にあるレトナーク平原の国々も、恩恵に預かり潤っている。
北の大国とはいまでも疎遠で、その属国は時々南下してきて、その度に小競り合いが起こっている。
東のゾポンドートは魔物の森を切り開き。開墾作業を進めている。
南のダルフォルネは俺の手を離れ、先代の甥が後を継いで治めている。国境を接するピレンゾルは、国が崩壊して四つの小国に別れて、その内の一つが消滅した。
消滅したのはリーズラグドと接する南の地域で、いまでは人の住めない荒野となっている。
そのため、国境付近に発生した魔物を間引きする為に、ダルフォルネ領の兵士が国境のから出て、巡回して定期的に魔物退治をしている。
戦闘訓練に丁度いいので、いまでは軍隊の恒例行事となっている。
2
あなたにおすすめの小説
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
転生社畜、転生先でも社畜ジョブ「書記」でブラック労働し、20年。前人未到のジョブレベルカンストからの大覚醒成り上がり!
nineyu
ファンタジー
男は絶望していた。
使い潰され、いびられ、社畜生活に疲れ、気がつけば死に場所を求めて樹海を歩いていた。
しかし、樹海の先は異世界で、転生の影響か体も若返っていた!
リスタートと思い、自由に暮らしたいと思うも、手に入れていたスキルは前世の影響らしく、気がつけば変わらない社畜生活に、、
そんな不幸な男の転機はそこから20年。
累計四十年の社畜ジョブが、遂に覚醒する!!
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
我儘令嬢なんて無理だったので小心者令嬢になったらみんなに甘やかされました。
たぬきち25番
恋愛
「ここはどこですか?私はだれですか?」目を覚ましたら全く知らない場所にいました。
しかも以前の私は、かなり我儘令嬢だったそうです。
そんなマイナスからのスタートですが、文句はいえません。
ずっと冷たかった周りの目が、なんだか最近優しい気がします。
というか、甘やかされてません?
これって、どういうことでしょう?
※後日談は激甘です。
激甘が苦手な方は後日談以外をお楽しみ下さい。
※小説家になろう様にも公開させて頂いております。
ただあちらは、マルチエンディングではございませんので、その関係でこちらとは、内容が大幅に異なります。ご了承下さい。
タイトルも違います。タイトル:異世界、訳アリ令嬢の恋の行方は?!~あの時、もしあなたを選ばなければ~
剣ぺろ伝説〜悪役貴族に転生してしまったが別にどうでもいい〜
みっちゃん
ファンタジー
俺こと「天城剣介」は22歳の日に交通事故で死んでしまった。
…しかし目を覚ますと、俺は知らない女性に抱っこされていた!
「元気に育ってねぇクロウ」
(…クロウ…ってまさか!?)
そうここは自分がやっていた恋愛RPGゲーム
「ラグナロク•オリジン」と言う学園と世界を舞台にした超大型シナリオゲームだ
そんな世界に転生して真っ先に気がついたのは"クロウ"と言う名前、そう彼こそ主人公の攻略対象の女性を付け狙う、ゲーム史上最も嫌われている悪役貴族、それが
「クロウ•チューリア」だ
ありとあらゆる人々のヘイトを貯める行動をして最後には全てに裏切られてザマァをされ、辺境に捨てられて惨めな日々を送る羽目になる、そう言う運命なのだが、彼は思う
運命を変えて仕舞えば物語は大きく変わる
"バタフライ効果"と言う事を思い出し彼は誓う
「ザマァされた後にのんびりスローライフを送ろう!」と!
その為に彼がまず行うのはこのゲーム唯一の「バグ技」…"剣ぺろ"だ
剣ぺろと言う「バグ技」は
"剣を舐めるとステータスのどれかが1上がるバグ"だ
この物語は
剣ぺろバグを使い優雅なスローライフを目指そうと奮闘する悪役貴族の物語
(自分は学園編のみ登場してそこからは全く登場しない、ならそれ以降はのんびりと暮らせば良いんだ!)
しかしこれがフラグになる事を彼はまだ知らない
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる