記憶屋

卯月青澄

文字の大きさ
上 下
102 / 149

102

しおりを挟む
彼は18時過ぎに目を覚ました。

私は彼と抱き合い涙した。

そして帰りがけにおまじないのキスをした。

意外に彼は元気そうだった。

あと数ヶ月で命を落としてしまう人とは到底思える訳もなく、逆にそれを受け入れられない気持ちが追いついて来れずに困惑した。

帰り道、歩きながらずっと泣いていた。


翌日から部活が終わると、そのまま病院に向かった。

お喋りをしたり、スマホでゲームをしたり、You Tubeの動画を観たりした。

面会終了の時刻まで彼のそばにいた。

部活のない土日は、午前9時に来て夕方6時に帰った。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

図書室の名前

青春 / 完結 24h.ポイント:1,675pt お気に入り:0

忘れられた姫と猫皇子

恋愛 / 完結 24h.ポイント:7pt お気に入り:524

日は沈まず

歴史・時代 / 連載中 24h.ポイント:21pt お気に入り:94

ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:3,174pt お気に入り:1,768

深紅の仮面は誰がために

BL / 連載中 24h.ポイント:1,199pt お気に入り:14

キスから始まる恋心

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:1,207pt お気に入り:3

処理中です...