幼子達と子守役のモフモフたちと

神無月

文字の大きさ
111 / 123
第4章 もふもふな幼子たちと子守役は森にお出掛けする

4-30

しおりを挟む


 白い御山の幼子たちゆき・かすみ・しずくは、草の実とお水で出来る、トロトロで甘い美味しいものに夢中だった。幼子たちの白い御山水と土の力の強い山とその周りの森では、見たことも聞いたことも無いモノだったのだ。ゆきは匂いを覚えようとしているし、かすみはその中の火の力を見極めようとしていた。
そしてしずくは、大小の毛玉たち黒い御山の森の毛玉達から話を聞きまくっていた。
 「とってきた、あのくさのみ、たくしゃんありましゅ。おいしいもの、つくゆとき、じぇんぶ、こなに、するでしゅよね?
いっぱいあって、たいへんでしゅね、どーやるでしゅか?」
興味津々で目をキラキラさせて尋ねてくる幼子の様子がが微笑ましくて、小毛玉小さき者たちは代わる代わる教えてくれた。
 『…おおきいものと、おもいものは、おさたちが、はこんでくれるんだニィ~』
 『…かさならないように、ひろげてほうっておけば、きちんとかわくんだニィ~』
 『…きちんとかわいたら、あとはいわのうえにおいて、うえからいしで、たたくんだニィ~』
 『…たたけば、たたくほど、こまかいこなが、できるんだニィ~』
 『…おおきなきのかわで、はさんでからたたけば、とびちるしんぱいも、ないんだニィ~』
小毛玉たちは、石を抱えて振り下ろす仕草をしながら、詳しく教えてくれた。
 「いしを、つかうでしゅか、きようでしゅね~
 それでも、いっぱいの、くさのみは、たいへんでしゅね~そーやって、おいしいものを、つくってくれたでしゅか、ありがとでしゅ、ごちそーさまでちた。」
しずくがぺこりと頭を下げてお礼を言うと、近くで話を聞いていた大毛玉大きな者たちが、その頭を撫でてくれた。
 『…きちんとお礼が出来て、いい子だに~これを作るために、小さいモン小毛玉たちには随分沢山のことを任せたんだに~もっと褒めてやって欲しいだに~』
 『…俺らーが、手伝えればー、もーすこし、楽にー作れるかも、だがに~俺らーなら、大きいー石で、一遍にー、沢山のー実を、潰すーだがに~』
 『…俺たちも、草の実の固い殻を、割ったり吹き飛ばしたり、出来るはずなんだがに~、どうしても余計な力が入るんだに~頑張って訓練してるだに~もうしばらく待ってほしいだに~』
終いには、大毛玉たちからの感謝が、小毛玉たちへのお願いになっていた。
如何やらうまく力を絞って使うと、石だけ樽の中だけに限定で、力を使えたらしく、大毛玉たちは張り切っていた。これがうまく出来れば、小毛玉たちと一緒に作業が出来ると、皆が楽しみにしていた。
ちび達も、次はお手伝いするのだと、張り切っていた。
 「しょれでは、ここのおやまでは、いちゅも、おいちいもの、たべてた、でしゅか?」
それなら、少しうらやましいと思って、しずくが聞いてみた。ところが、大毛玉たちは頭を傾げて、尻尾を振った。
 『…御山の麓の森には、食べられる物があったに~でも御山はほとんど岩だらけだったに~時たま、食べられる草や木の、葉っぱや実、根っこを見つけたら、熱い岩の上に置いて、火の力を加えてから、食べるんだに~
見つけるのが大事だったに~味は、気にしてなかったに~』
 『…このー美味しいーモノは、水がー必要ーだに~御山にー水はー無いだに~水をー上手くー、扱うー者は、少ないーだに~」
 『…長は、此処の御山には珍しく、水の扱いが上手いんだに~だから、きっと御山でも作って、食べてたんだに~美味しいと知ってたから、俺たちにも、食べさせようと、思ってくれたんだに~』
しみじみと語った大毛玉たちは、二尾の長の気持ちが嬉しくて、力を上手く扱う為の訓練を頑張ろうと誓い合った。
その後ろでは、話が聞こえていた二尾の長が、照れくさくて頭を隠していたが、しずくからは、丸見えだった。
 「にびのおさが、かわいいでしゅ~」
幼子にからかわれる長だった。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

没落貴族とバカにしますが、実は私、王族の者でして。

亜綺羅もも
恋愛
ティファ・レーベルリンは没落貴族と学園の友人たちから毎日イジメられていた。 しかし皆は知らないのだ ティファが、ロードサファルの王女だとは。 そんなティファはキラ・ファンタムに惹かれていき、そして自分の正体をキラに明かすのであったが……

治癒魔法で恋人の傷を治したら、「化け物」と呼ばれ故郷から追放されてしまいました

山科ひさき
恋愛
ある日治癒魔法が使えるようになったジョアンは、化け物呼ばわりされて石を投げられ、町から追い出されてしまう。彼女はただ、いまにも息絶えそうな恋人を助けたかっただけなのに。 生きる希望を失った彼女は、恋人との思い出の場所で人生の終わりを迎えようと決める。

追放された悪役令嬢はシングルマザー

ララ
恋愛
神様の手違いで死んでしまった主人公。第二の人生を幸せに生きてほしいと言われ転生するも何と転生先は悪役令嬢。 断罪回避に奮闘するも失敗。 国外追放先で国王の子を孕んでいることに気がつく。 この子は私の子よ!守ってみせるわ。 1人、子を育てる決心をする。 そんな彼女を暖かく見守る人たち。彼女を愛するもの。 さまざまな思惑が蠢く中彼女の掴み取る未来はいかに‥‥ ーーーー 完結確約 9話完結です。 短編のくくりですが10000字ちょっとで少し短いです。

酔っぱらったせいで、勇者パーティーを洗脳してしまった

透けてるブランディシュカ
ファンタジー
悪友のせいで酔ったら。(※重複投稿しています)仲仁へび

緑の指を持つ娘

Moonshine
恋愛
べスは、田舎で粉ひきをして暮らしている地味な女の子、唯一の趣味は魔法使いの活躍する冒険の本を読むことくらいで、魔力もなければ学もない。ただ、ものすごく、植物を育てるのが得意な特技があった。 ある日幼馴染がべスの畑から勝手に薬草をもっていった事で、べスの静かな生活は大きくかわる・・ 俺様魔術師と、純朴な田舎の娘の異世界恋愛物語。 第1章は完結いたしました!第2章の温泉湯けむり編スタートです。 ちょっと投稿は不定期になりますが、頑張りますね。 疲れた人、癒されたい人、みんなべスの温室に遊びにきてください。温室で癒されたら、今度はベスの温泉に遊びにきてくださいね!作者と一緒に、みんなでいい温泉に入って癒されませんか?

【完結】番としか子供が産まれない世界で

さくらもち
恋愛
番との間にしか子供が産まれない世界に産まれたニーナ。 何故か親から要らない子扱いされる不遇な子供時代に番と言う概念すら知らないまま育った。 そんなニーナが番に出会うまで 4話完結 出会えたところで話は終わってます。

【完結】恋につける薬は、なし

ちよのまつこ
恋愛
異世界の田舎の村に転移して五年、十八歳のエマは王都へ行くことに。 着いた王都は春の大祭前、庶民も参加できる城の催しでの出来事がきっかけで出会った青年貴族にエマはいきなり嫌悪を向けられ…

モブなのに、転生した乙女ゲームの攻略対象に追いかけられてしまったので全力で拒否します

みゅー
恋愛
乙女ゲームに、転生してしまった瑛子は自分の前世を思い出し、前世で培った処世術をフル活用しながら過ごしているうちに何故か、全く興味のない攻略対象に好かれてしまい、全力で逃げようとするが…… 余談ですが、小説家になろうの方で題名が既に国語力無さすぎて読むきにもなれない、教師相手だと淫行と言う意見あり。 皆さんも、作者の国語力のなさや教師と生徒カップル無理な人はプラウザバック宜しくです。 作者に国語力ないのは周知の事実ですので、指摘なくても大丈夫です✨ あと『追われてしまった』と言う言葉がおかしいとの指摘も既にいただいております。 やらかしちゃったと言うニュアンスで使用していますので、ご了承下さいませ。 この説明書いていて、海外の商品は訴えられるから、説明書が長くなるって話を思いだしました。

処理中です...