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第一章 ― 優 ―
嫌だ!嫌だ!嫌だ!①
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「ねーねー、今度のゴールデンウィークも軽井沢に行くの?」
いつものお昼休みに、菜摘ちゃんが聞いてきた。毎年私たちの家族が軽井沢に行っているのを知っているのだ。
「軽井沢?」
さやちゃんが聞いてきた。
「うん。毎年、おばさんが経営しているペンションに家族で泊まりに行っているの」
「へー、軽井沢なんてオシャレ!」
「家族でなんて仲いいよね? うちではありえないわ」
菜摘ちゃん家は仲は悪くないらしいけど、個人主義で、みんな好みがバラバラだから意見がまとまらないそうだ。
「さやちゃんところはどこかに行くの?」
「うちは今年は沖縄に行くの」
「えぇー、沖縄! いいなぁ」
「うらやましい!」
「でも、家族旅行だからねー。綺麗な海を見てもときめく相手がいるわけでもないし」
「そっかぁ、そう言われると微妙に思えるね」
「菜摘ちゃんこそ、デートとかしないの?」
瞬時に赤くなる菜摘ちゃんに、さやちゃんと私はにやにや笑いが止まらない。
「行くんだ!」
「そっちこそ、うらやましい!」
「そ、そんなんじゃない……と思うんだけど。ただ出かけるだけで……」
しどろもどろに答える菜摘ちゃんがかわいい。
順調そうでよかった。
友達が幸せそうだと私もうれしい。
今週は木曜日からゴールデンウィークが始まるから、みんな浮ついた気分で授業どころじゃなかった。
正確に言うと、29日の木曜日が休みで、金曜日は普通に学校、その翌日から5連休になる。
夏休みと違って、宿題が出ることもなく、遊び放題だ。
ひさびさに正信叔父さんにも会えるから楽しみ。
軽井沢に来るはずの叔父さんの顔を思い浮かべる。
ギャラリーをやっている叔父さんで、気さくで物知りで昔から大好きな人だった。
そうだ、遥斗先輩の絵のことも話そう。先輩に絵の写真を撮らせてもらわなきゃ。叔父さんならきっと興味を持って聞いてくれるわ。
コンテストに出した写真も見てもらわなきゃ。
私もみんなと同じく浮かれていた。
明日からゴールデンウィークが始まるという水曜日。
いつものように放課後に部室に向かった。
部室のドアに手をかけようとしたとき……
「……あんっ……あっ、あっ、あっ」
甘ったるい女の人の声が聞こえてきた。
はっとして手を離す。
いつものお昼休みに、菜摘ちゃんが聞いてきた。毎年私たちの家族が軽井沢に行っているのを知っているのだ。
「軽井沢?」
さやちゃんが聞いてきた。
「うん。毎年、おばさんが経営しているペンションに家族で泊まりに行っているの」
「へー、軽井沢なんてオシャレ!」
「家族でなんて仲いいよね? うちではありえないわ」
菜摘ちゃん家は仲は悪くないらしいけど、個人主義で、みんな好みがバラバラだから意見がまとまらないそうだ。
「さやちゃんところはどこかに行くの?」
「うちは今年は沖縄に行くの」
「えぇー、沖縄! いいなぁ」
「うらやましい!」
「でも、家族旅行だからねー。綺麗な海を見てもときめく相手がいるわけでもないし」
「そっかぁ、そう言われると微妙に思えるね」
「菜摘ちゃんこそ、デートとかしないの?」
瞬時に赤くなる菜摘ちゃんに、さやちゃんと私はにやにや笑いが止まらない。
「行くんだ!」
「そっちこそ、うらやましい!」
「そ、そんなんじゃない……と思うんだけど。ただ出かけるだけで……」
しどろもどろに答える菜摘ちゃんがかわいい。
順調そうでよかった。
友達が幸せそうだと私もうれしい。
今週は木曜日からゴールデンウィークが始まるから、みんな浮ついた気分で授業どころじゃなかった。
正確に言うと、29日の木曜日が休みで、金曜日は普通に学校、その翌日から5連休になる。
夏休みと違って、宿題が出ることもなく、遊び放題だ。
ひさびさに正信叔父さんにも会えるから楽しみ。
軽井沢に来るはずの叔父さんの顔を思い浮かべる。
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そうだ、遥斗先輩の絵のことも話そう。先輩に絵の写真を撮らせてもらわなきゃ。叔父さんならきっと興味を持って聞いてくれるわ。
コンテストに出した写真も見てもらわなきゃ。
私もみんなと同じく浮かれていた。
明日からゴールデンウィークが始まるという水曜日。
いつものように放課後に部室に向かった。
部室のドアに手をかけようとしたとき……
「……あんっ……あっ、あっ、あっ」
甘ったるい女の人の声が聞こえてきた。
はっとして手を離す。
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