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第一章 ― 優 ―
またやっちゃった④
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今さらながら、頬を濡らすものに気がついて、ごしごし擦る。
「お前でも泣くんだな」
なんて意外そうに先輩が言うから、私は頬を膨らませた。
「お前でもって、私をなんだと思っているんですか! 自慢じゃないけど、泣き虫優ちゃんで有名ですよ!」
「本当に自慢じゃないな。……泣き虫なのか?」
「そうですよ! 気をつけてくださいね!」
先輩は知らないけど、泣かされるのはもう二回目なんだから!
照れ隠しにそう言うと、先輩は大真面目に頷いて、「あぁ、わかった」と言った。
わかったって、気をつけてくれるってこと?
なぜか胸がキュンとなる。
頬が熱くなった気がした。
私はそれを隠すようにパソコンの方を向いて、言った。
「今週末、お兄ちゃんの友達で、この手作りサイトで稼いでいる人に話を聞くから、遥斗先輩も登録しましょう」
「お前……本当に無駄に行動力あるな」
あきれたような感心したような顔で、先輩はため息をついた。
「悪かったですね!」
「いや……うらやましい」
ボソリとつぶやいた先輩の言葉に振り向くと、先輩はもうキャンバスの前に戻って、筆を取り上げていた。
それからしばらくお互いに自分のことをしていた。
先輩は絵を描き、私は撮った写真の加工とプリントアウト。
印刷が終わって片づけると、私は先輩に声をかけた。
「それじゃあ、帰りますね」
来たときと違って、足取りは軽い。
「あ……明日は、17時半以降はここに来ないでくれ」
また強張った顔に戻って、先輩が言った。
そんなことを言われたのは初めてだった。
なにか用事が……?
「はい。わかりました。じゃあ、さようなら」
「あぁ、さよなら」
挨拶は普通にしてくれて、なんだか腑に落ちないまま、部室を後にした。
「お前でも泣くんだな」
なんて意外そうに先輩が言うから、私は頬を膨らませた。
「お前でもって、私をなんだと思っているんですか! 自慢じゃないけど、泣き虫優ちゃんで有名ですよ!」
「本当に自慢じゃないな。……泣き虫なのか?」
「そうですよ! 気をつけてくださいね!」
先輩は知らないけど、泣かされるのはもう二回目なんだから!
照れ隠しにそう言うと、先輩は大真面目に頷いて、「あぁ、わかった」と言った。
わかったって、気をつけてくれるってこと?
なぜか胸がキュンとなる。
頬が熱くなった気がした。
私はそれを隠すようにパソコンの方を向いて、言った。
「今週末、お兄ちゃんの友達で、この手作りサイトで稼いでいる人に話を聞くから、遥斗先輩も登録しましょう」
「お前……本当に無駄に行動力あるな」
あきれたような感心したような顔で、先輩はため息をついた。
「悪かったですね!」
「いや……うらやましい」
ボソリとつぶやいた先輩の言葉に振り向くと、先輩はもうキャンバスの前に戻って、筆を取り上げていた。
それからしばらくお互いに自分のことをしていた。
先輩は絵を描き、私は撮った写真の加工とプリントアウト。
印刷が終わって片づけると、私は先輩に声をかけた。
「それじゃあ、帰りますね」
来たときと違って、足取りは軽い。
「あ……明日は、17時半以降はここに来ないでくれ」
また強張った顔に戻って、先輩が言った。
そんなことを言われたのは初めてだった。
なにか用事が……?
「はい。わかりました。じゃあ、さようなら」
「あぁ、さよなら」
挨拶は普通にしてくれて、なんだか腑に落ちないまま、部室を後にした。
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