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リアル・ラブドール・カップル試験

3-10 女装衣

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 一方の肇も全身に強い拘束感を感じて目覚めた。眠っている間にドール化されていたようだ、そう理解したがどんなドールにされるのかを事前に説明を受けなかったことに不信感を抱いた。どんなドールになっているのか不安しかなかった。一度ドールにされたら自分で脱ぐことは出来ないのだから。

 肇が上体を上げると目線に飛び込んできたのは二つのたわわな膨らみだった。その膨らみの先端には乳房があった。これっていったいなんなのだと手を伸ばすのその手は自分のモノとは思えないほど、か細く弱々しい手だった。白い肌が妖しく光り、指先の爪は可愛らしいマニュキュアでコーティングされていた。そしてその膨らみを触ると自分の胸として認識できた。張りのある肉感があった。

 「あ・・・これは?」

 肇の人工音声はアニメ声とまではいかないが、可愛らしい鈴のなるような少女のものだった。そのとき、目の前に男のドールがハダカでいた。肇は頭の中でお前何もんだ? 変態野郎! と言おうとしたが実際にドール化された身体が発したのはこんな女言葉になっていた。

 「あなたはだれなのですか? どうされたのですか?」

 すると男のドールはこういった。

 「君はもしかすると男なのか? 俺たちは知らされていなかったようだが、この実験は性転換ドール実験みたいなんだ」

 性転換? 肇はなんのことなのか分からなかったが、身体は女になっているようだ。そうなると、下腹部は・・・そう考えて股間を触ると、男のシンボルは無くなっていて、代わりに女穴があった。そこに指を突っ込むの自分の身体の中へと入っていくではないか。しかも気持ちが良い・・・

 「そのようだわ。わたしは男よ、本当は。でも、本当に女の子の身体になっているわ。するとあなたは女なの?」

 「そうだ俺は! でも、なんでこうなるんだよ、男っていう生き物は君のようにハダカにいる女の子がいうと・・・エッチな気分になるもんなのか? 本当は女のはずなのに男に洗脳されている!」

 肇は自分の言葉が女言葉に変換されているのに戸惑っていたが、相手もそれは同じのようだった。それよりも身体が本当の女のようになっているし、目の前の男のドールに欲情しているのがわかった。

 「そうなんだ、やっぱり。ほら聞いたことないかしら? ”据え膳食わぬは男の恥” って言葉を。その気になったら止まらないものよ、男ってバカだから。ところであなたの名前は?」

 肇はそう聞くと早紀は答えようとした。しかし人工音声システムによって本当の名前は出なかった。

 
 「シャルルよ。あれ、本名言えないんだ」

 「コンスタンスよ。わたしもよ」

 肇は自分がコンスタンスという女装衣ドールに内蔵されているのを認識しなければならなかった。この女装衣ドールは内臓された男を身も心も変えてしまうようだ。実際、目の前のシャルルを受け入れたくなっていた。

 「おかしいわ、あなたを受け入れたい気分になっているわ。お願い、シャルル私を抱いて!」

 そう言うと性転換された二つのドールは重なりあった。
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