皇后だけど中継ぎなので白い結婚を強制されています

ジャン・幸田

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「悪いがお前には拒否権はない」

私は彼からの求婚? に返事する間もなく、連れてこられたのは、宮殿の一角だった。目の前にいたのは、苦手な人だった…

「いくらなんでも、今晩中に結婚式あげて、3日後に皇后になるなんて、話が早すぎます! 宰相閣下!」

 私の目の前にいるのは、皇帝陛下の一時的な代行をしている宰相の…

 「本当だったら、お前もう可愛い姪っ子だからね、やらせたくはないかったんだよ。本当に事態は深刻なんだ! ここだけの話だが、両陛下はすでに崩御された! 3日後に正式に発表することだ」

 宰相もとい私の叔父は、深刻な顔をしていた。つまりこの国には、皇太子がいても成人を迎えていないので即位できない。だから代わりのものが中継ぎとして皇帝にならないといけないわけだ。

 「それは大変だというのは分かります! しかし、何で私が皇后にならないといけないのですか! しかも白い結婚なんでしょ!」

 私も貴族の端くれなので、帝国継承法については学んでいたので、ある程度は知識は持っていた。中継ぎの皇帝は在任中及び退任した後も、後継者になる可能性のある子供を設けてはならないと定められていた。

 これは、無用な皇帝の位を巡る紛争を防ぐためのものであった。だから、皇后になる女性は若い場合は、絶対に子供も作らないようにしなければならなかった。そう、 定め られ て いる。

 「そういうことだ、だから彼と結婚すると言っても、本当の夫婦になるわけではない。それにお前は常日頃、誰とも結婚するつもりはないって言ってたじゃないか? 」

 そう言って叔父は分厚い書類の束を出してきた。それらは、今後の予定についてのもののようだった。

 「そうは言ったけど、皇太子殿下が即位された後は私はお役ごめんでしょ! その後隠居っていうの嫌よ!」

 「そのことなら大丈夫! 可愛い姪っ子だからできる限り悪くならないようにしてあげるからね、だからこの書類に…」

 普通なら、このような役目をするのは子供のいない皇族出身の高齢貴族が想定されていたが、たまたま該当者がいなくて、結婚していないため皇族から離れていなかった、ウォルフが選ばれてしまった。しかもなぜか年齢の釣り合う貴族の令嬢がいなかった?

 「ちょっと待って! これから叔父様の養子になるわけ?」

 私は一番最初の書類を見て詰め寄ってしまった。

 「そう だ! お前んとこの家は一代限りの法衣男爵だろ。本来なら皇后になることはできないが、緊急事態なのでお前を私のところの娘にする。そうすれば伯爵令嬢になるから。そういうことだ、とにかくお前には拒否権はない! どんどん書類に署名をしたまえ」

 私は、その後署名していくことで、それ前の自分が消されていくことになった。そしてそれは彼も同じであった。

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