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第三章・生体装甲に包まれるエリザベート
48.半融合(3)
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甲冑蟲アテルナを前にしたエリザベートはとある場面を思い出していた。それはなんかのホラー映画の一場面でヒロインの友人がモンスターに捕食されるというものだった。その場面の女の子は泣き叫びながらモンスターの触手に絡み取られて、そして食べられた。いままさに自分は似たような状況のようだった。
違う点といえば、一糸まとわぬ姿で泣いていないという事だった。しかも憧れの甲冑騎士シャーミのようになれる試練だという事だった。しかし半融合ってなんなのよ。その疑問は頭の中をかけめくっていた。
「あのう甲冑蟲ですが、いまさらですけど生きているのですよね?」
「そうよ! だから生体装甲とも言うのよ。半融合というのは生体装甲に人間が覆われる時に身体が一体化するというのよ。一度着てしまえば自分で食事する必要もないし排泄の煩わしい事もしなくていいし、それに強靭な肉体に覆われるから力を発揮できるという訳なのよ。それとね、もう一ついいことあるのよ?」
「なんですか、それは?」
「あんまり身体が疲れないという事なの。一度着たら病みつきになるわよ。甲冑蟲に覆われたまま何十年も過ごす人だって珍しくないのよ。それだけ気持ち良いってことよ」
「そ、そうなんですか?」
エリザベートの頭の中にある甲冑というイメージが崩壊していくのを感じていた。甲冑といえば重いし着るのも面倒だし、それに汗まみれになるというものだった。剣道の防具もその点は同じだった。しかしこの世界の甲冑騎士のそれは別の生命体に生まれ変わる様なものだということらしかった。
「それじゃあ、まずエリザベート。近寄って来たアテルナが大きく伸ばしている二本の触手があるじゃないの? それを一本ずつ手に掴んで!」
その時アテルナの身体からカタツムリのように触手が伸びていたが、どうしてもビジュアル的に抵抗があった。まるでそれはソーセージ作りの時に使う豚の腸管のように見えたからだ。しかもその先は・・・細かい指みたいなものが密集していた。
「こんな風に掴むのですか?」
エリザベートが掴んだ瞬間。その触手が動き始めたかと思ったらエリザベートの白い手をあっというまに触手の中に取り込んでいった。
「!!!!!」
そして触手はエリザベートの身体の中に浸食し始めた。その時エリザベートは声に出すことが出来なかった。
違う点といえば、一糸まとわぬ姿で泣いていないという事だった。しかも憧れの甲冑騎士シャーミのようになれる試練だという事だった。しかし半融合ってなんなのよ。その疑問は頭の中をかけめくっていた。
「あのう甲冑蟲ですが、いまさらですけど生きているのですよね?」
「そうよ! だから生体装甲とも言うのよ。半融合というのは生体装甲に人間が覆われる時に身体が一体化するというのよ。一度着てしまえば自分で食事する必要もないし排泄の煩わしい事もしなくていいし、それに強靭な肉体に覆われるから力を発揮できるという訳なのよ。それとね、もう一ついいことあるのよ?」
「なんですか、それは?」
「あんまり身体が疲れないという事なの。一度着たら病みつきになるわよ。甲冑蟲に覆われたまま何十年も過ごす人だって珍しくないのよ。それだけ気持ち良いってことよ」
「そ、そうなんですか?」
エリザベートの頭の中にある甲冑というイメージが崩壊していくのを感じていた。甲冑といえば重いし着るのも面倒だし、それに汗まみれになるというものだった。剣道の防具もその点は同じだった。しかしこの世界の甲冑騎士のそれは別の生命体に生まれ変わる様なものだということらしかった。
「それじゃあ、まずエリザベート。近寄って来たアテルナが大きく伸ばしている二本の触手があるじゃないの? それを一本ずつ手に掴んで!」
その時アテルナの身体からカタツムリのように触手が伸びていたが、どうしてもビジュアル的に抵抗があった。まるでそれはソーセージ作りの時に使う豚の腸管のように見えたからだ。しかもその先は・・・細かい指みたいなものが密集していた。
「こんな風に掴むのですか?」
エリザベートが掴んだ瞬間。その触手が動き始めたかと思ったらエリザベートの白い手をあっというまに触手の中に取り込んでいった。
「!!!!!」
そして触手はエリザベートの身体の中に浸食し始めた。その時エリザベートは声に出すことが出来なかった。
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