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第三話
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とりあえず私は「フェアリーガーディアン・R」のことを調べた。スマフォですぐ調べるのは出来ても余りにも情報が無駄に出てしまう! そもそも私って何を調べたいのか分からなくなってしまうほどだ! そうだ真人に青い娘に会わせるためだったと思い出した時には随分時間を無駄にしていた。
それで分かったのは、その作品は二十年近く続く変身妖精ヒロインシリーズのひとつで、シリーズ中でも一二を争うほどの不人気作品だったことだ。何作も作られているのに不人気だといわれるのは、ダークな作調に複雑な人間関係、そして主要キャラ全てが最終回までに死亡するという、視聴対象年齢を間違っているような展開のだめだそうだ。
そういえば、真人はあの後で夢中になっていたのを思い出した。私は全く興味がなかったので全て聞き流して忘れていたようだ。どうして真人は夢中になったのかはわからなかった。
私は真人の病室から出て待合室で一連の操作をしていた。待合室が閉まる時間になったので帰ろうとすると後ろから声をかけられた。看護師の真奈さんで真人の従姉弟のお姉さんだった。スマフォの画面を見るとニヤニヤしてきた。私が引き気味にしていると、説明しなさいといわれた。それで真人が会いたがっていると伝えた。
「はーん、真人ったら彼女に会いたいんだ。でも無茶な注文するね」
「そうですね、誰を連れてくれば良いんでしょうか? 声優さんかしら? でも伝手などないし・・・」
真奈さんは少し考えると、突拍子もない事をいいだした。
「あなたが彼女に変身すればいいのよ! 手伝ってあげるから!」
最初、それは何を意味するのか私にはわからなかった。
「それって?」
「彼女の着ぐるみを用意してあげるから! わたしに考えがあるわよ任せなさい!」
かくして私は真人の前に憧れの彼女として現れるプロジェクトが始まってしまった。そんなことを真奈さんが決断した理由を私はその時知らなかった。
それで分かったのは、その作品は二十年近く続く変身妖精ヒロインシリーズのひとつで、シリーズ中でも一二を争うほどの不人気作品だったことだ。何作も作られているのに不人気だといわれるのは、ダークな作調に複雑な人間関係、そして主要キャラ全てが最終回までに死亡するという、視聴対象年齢を間違っているような展開のだめだそうだ。
そういえば、真人はあの後で夢中になっていたのを思い出した。私は全く興味がなかったので全て聞き流して忘れていたようだ。どうして真人は夢中になったのかはわからなかった。
私は真人の病室から出て待合室で一連の操作をしていた。待合室が閉まる時間になったので帰ろうとすると後ろから声をかけられた。看護師の真奈さんで真人の従姉弟のお姉さんだった。スマフォの画面を見るとニヤニヤしてきた。私が引き気味にしていると、説明しなさいといわれた。それで真人が会いたがっていると伝えた。
「はーん、真人ったら彼女に会いたいんだ。でも無茶な注文するね」
「そうですね、誰を連れてくれば良いんでしょうか? 声優さんかしら? でも伝手などないし・・・」
真奈さんは少し考えると、突拍子もない事をいいだした。
「あなたが彼女に変身すればいいのよ! 手伝ってあげるから!」
最初、それは何を意味するのか私にはわからなかった。
「それって?」
「彼女の着ぐるみを用意してあげるから! わたしに考えがあるわよ任せなさい!」
かくして私は真人の前に憧れの彼女として現れるプロジェクトが始まってしまった。そんなことを真奈さんが決断した理由を私はその時知らなかった。
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